漫画全話レビュー「めぞん一刻 第132話「Help Me コール」」 5/5 (1)

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掲載情報

掲載雑誌
  • ビックコミックスピリッツ 1986年6月9日号

 

アニメでは

 

時系列とでき事
  • 1986年4月26日 音無響子、三鷹さんとお見合い

 

この頃のでき事
  • 6月1日 - 上野動物園のジャイアントパンダ、トントン誕生。
  • 6月2日 - 衆議院解散(死んだふり解散)。
  • 6月3日 - ホームセンターサンコー設立。
  • 6月5日 - 新潟県佐渡島のトキが2羽に。
  • 6月16日 - 海洋調査船へりおす遭難事故。
  • 6月16日 - 福岡県築城基地着陸予定の自衛隊 F-4EJ戦闘機2機、燃料切れで墜落。
  • 6月26日 - 後楽園球場の巨人-阪神戦で阪神のランディ・バースが巨人の江川卓から7試合連続本塁打を放つ。
  • 6月29日 - 甲斐バンドが、解散コンサート「Secret Gig」を黒澤フィルムスタジオで開催。2千人収容に対して、20万通を超える応募。
  • 6月29日 - FIFAワールドカップメキシコ大会でアルゼンチンが西ドイツを破って優勝。

 

あらすじ

お父さんの誕生日だと思って出かける響子さん。しかしそこに迎えに来たのは三鷹さんで響子さんは戸惑います。乗り込みたい五代君ですが、太郎と花子の世話でそれどころではありません。ところがその肝心の太郎が三鷹さんの車に乗ってついて行ってしまったため、響子さんから電話が掛かってくるのですが…。

 

みどころ

  • 響子さんのHelp Me

 

はじめに

今回は響子さんと三鷹さんのお見合いが始まる話です。お見合い本編は次回なのですが、響子さんがいかに騙され、戸惑い、そして五代君に助けてと電話をするのか回ですね。響子さんの困った表情や態度、そしてこの電話から察すると、完全に三鷹さんは響子さんの眼中に無いんですよね。それでもここまで三鷹さんを引っ張った響子さんもずるいのですが…。

 

騙し討ちも気にしない三鷹さん

今回は三鷹さんが意図して騙したわけでは無く、母親の律子さんが騙したわけです。しかしそれを知っても狼狽もせず、説明もせず、そのまま強引に連れて行く三鷹さんの図太さよ…。普通騙し討ちで自分とのお見合いをセッティングされたとなったら、自分の印象が悪くなることを心配して説明をしたり、取り乱すと思うんですけどね。

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三鷹さんはこの辺りになると、明日菜さんとの縁談が勝手に進んでしまっている焦りからか、響子さんの意思を無視するんですよね。響子さんがどう思っているのかが一番大事なのに、困っている響子さんを目の前にしても、外堀を埋めればこっちの物と…。まあ最終的な肉体関係にまで、そのような響子さんの意思を無視してまでってことはしないので、かろうじて一線は守っていますが…。

 

 

追い掛けたい五代君

響子さんを追い掛けてお見合いをぶち壊したい五代君ですが、太郎と花子の世話があるので行くに行けません。ところが肝心の太郎がおらず、右往左往していると響子さんからの電話があり、三鷹さんの車に乗ってお見合いの席に着いてきてしまったとのこと。この辺りの展開は、明日菜さんの犬サラダちゃんが、響子さんと一緒に三鷹さんの部屋に着いていったシーンと被ります。

 

また、このときの響子さんの電話は、明らかに五代君に助けを求めたもので、それを察した五代君が「太郎を迎えに…そっちに行っていいでしょうか。」と言っていましたが、これは見合いを壊して良いですかってことですね。それに対して響子さんも「早く来て…」と了承。物凄くじれったい会話で、読んでいるこちらとしては、「もうハッキリ見合いから連れ去って良いですかって聞けよ!」と思いますが、このじれったさ、遠回しな言い方もまためぞん一刻であり、五代君と響子さんだよなと思ってしまいます。

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断れないお見合い

今回は強引にお見合いに連れてこられたのが響子さん、ホスト役が三鷹さんでした。そしてこの家族を巻き込んでしまった席で断れない響子さん。これってどこかで見た光景だと思いませんか?そう、明日菜さんとお見合いをする三鷹さんと同じなんです。

 

今回は無理矢理連れて来られたのが響子さんで、ホスト役が三鷹さんでした。一方、三鷹さんと明日菜さんのお見合いは、無理矢理連れてこられたのが三鷹さんで、ホスト役が九条家でした。断れないお見合いで自分は嫌な思いをしているのに、大好きな響子さんにそれをそっくりそのままやってしまうんですよね。それで好きになることは無いと自分の身をもって知っているだろうに…。

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三鷹さんは「自分にされた嫌なことを相手にしない」ではなく、「自分が追い詰められた家族のプレッシャーは強力だから、響子さんにもそれをやってしまおう」となってしまいました。この辺りの人生観と言うか受け止め方って、やはり響子さんとの望む物と真逆な気がします。

 

総評

凄く関係ない話ですけど、今回の五代君は「走って」お見合い会場へ行っていました。電車に乗った描写はあったのですが数駅でしょう。八神の家庭教師の話でもそうでしたが、八神の家から一刻館まで歩いて行ける距離か、もしくは裸足で電車に乗っても平気なくらいの一駅か二駅。こずえちゃんの家も結構近そうで、東京ってあらゆるものがコンパクトに収まっていて移動が楽で良いなあと思ってしまいます。

 

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