漫画全話レビュー「めぞん一刻 第090話「パジャマでお邪魔」」 評価はまだありません

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掲載情報

掲載雑誌
  • ビックコミックスピリッツ 1984年11月15日号

 

アニメでは

 

時系列とでき事
  • 1984年9月29日 八神いぶき、響子さんのことを先生に尋ねる
  • 1984年9月30日 八神いぶき、響子さんの部屋に泊まる

 

この頃のでき事
  • 11月1日 - 新紙幣発行「1万円札福澤諭吉」「5千円札新渡戸稲造」「千円札夏目漱石」。
  • 11月1日 - 第2次中曽根改造内閣発足。新自由クラブからは山口敏夫が幹事長として入閣。
  • 11月1日 - 大阪産業大学付属高校同級生殺害事件。加害者の少年らは被害者に公然猥褻の強要を含むいじめを受けていた。
  • 11月6日 - アメリカ大統領選挙でレーガンが再選。
  • 11月7日 - “かい人21面相”ことグリコ・森永脅迫犯がハウス食品にも脅迫。
  • 11月9日 - 講談社から写真週刊誌「フライデー」創刊。新潮社の「FOCUS」と共に“FF戦争”が始まる。
  • 11月11日 - シンボリルドルフが菊花賞を勝ち、2年連続、日本競馬史上4頭めの三冠馬となる(無敗の三冠馬は史上初)。
  • 11月11日 - 東宝、日比谷映画街再開発計画発表。
  • 11月16日 - 東京都世田谷区の通信ケーブル火災で電話などがマヒ。
  • 11月30日 - 日本石油・三菱石油が業務提携を発表。石油業界再編のきっかけとなる。
  • 11月30日 - 日本電信電話公社がキャプテンシステムのサービスを開始。
  • 11月30日 - 国鉄宮原線が全線廃止。

 

あらすじ

五代君の教育実習も残すところあと2日。なんとかしたい八神はまたも強引な手段へと撃って出ます。なんと八神は一刻館へ遊びに行き、そのまま強引に五代君の部屋に泊まろうとするのです。

 

みどころ

  • 八神の宿泊作戦
  • 八神vs響子さん

 

はじめに

今回と次回は、八神が一刻館の部屋に泊まる話です。実際は五代君の部屋ではなく一刻館、もっと言えば響子さんの部屋なのですが、これには八神なりの緻密な計算がありました。

 

八神、響子さんの素性を知る

今回で八神が登場して4話目ですが、随分八神が物語を引っ掻き回した感じがあります。今までの時間が進んでいるようで、全くと言って良い程関係性が変わっていないめぞん一刻の物語からすると、一気に話の体感速度が上がりました。

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そんなせわしない八神ですが、前回響子さんと先生が知り合いのような雰囲気を思い出し、響子さんの素性を先生に直接尋ね、響子さんの母校であること、この高校の先生と結婚したことを知ります。これを知った八神は、「なんだ自分と変わらないじゃない。よーし話をつけてやろ」となってしまいます。この「響子さんが先生と結婚した」情報は、余計に八神に火を付けてしまい、「なら私もできる」、「私を責める資格は無い」との結論になってしいます。八神のこの直情的な性格と、熱くなっているハートを考えると、どんな情報だろうと八神の燃料になってしまったのでしょうが…。

 

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八神を振る理由が無い

五代君は纏わり付いてくる八神をサクッと振ってしまえば良いのですが、これがなかなか周りの状況からできません。

 

好きな人は響子さんとは言え、付き合っているわけでも、響子さんが自分(五代君)を好きとの確信も無いので、八神に「響子さんと付き合っている!」とも言えず、かと言って「他に好きな人がいる」と前回の体育館で仄めかしても、八神は強いハートで、「でも管理人さんは五代先生を好きじゃないんでしょ。両思いじゃないなら大丈夫」となってしまいます。こずえちゃんの場合は、もう他に好きな人いますと言えない程仲良く、そして付き合いが長くなってしまい、こちらも雁字搦めです。

 

八神の宿泊作戦

今回八神は五代君の部屋に泊まりに来たように見えますが、実は最初から響子さんの部屋に泊まる腹づもりでした。

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先生から響子さんは当時の先生と結婚したと聞いた八神は、冒頭のコマで「よーし話つけてやろ」と意気込んでいるので、元々五代君の部屋に泊まるのは断られ、響子さんの部屋に泊まることになるだろうと計算の上でのことなのです。

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前回の下着でアタックのときでもそうですが、八神は積極的にアタックする割にはその後のこと、つまり体の関係は全く考えておらず、その覚悟も全くありません。今回も住人に煽られ、意地になって布団に入るシーンはあるのですが、その前には「五代君の部屋に泊まると言い出すこと」がどういうことなのか全く考えておらず、そして理解もしていませんでした。ここは「こういう八神」で良かったです。ここで本当に女子高生や女の武器を考えて、あざとく誘惑したりエロを醸し出したら、めぞん一刻の雰囲気が台無しですからね。また、そんな八神なら私は好きになっていません。あくまで直情的で無鉄砲、積極的だけど体の関係にまで考えが全く及ばない、それでいて究極の一途であり、本当に五代君のことを想っている、そんな八神が好きなのです。

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総評

今回は八神お泊まりエピソードの前編でした。五代君の教育実習エピソードで八神と出会い、その八神が物語を引っ掻き回す話は実に楽しいのですが、残念ながら2週間限定の教育実習なので、次々回で五代君の教育実習編は一旦終わります。

 

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