「銀河鉄道999/松本零士」レビュー ~全エピソード(星)を振り返る~ 5/5 (6)

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はじめに

今回レビューするのは松本零士さんの漫画『銀河鉄道999』です。

 

それでは早速レビューを書いていきたいと思います。

 

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エピソード1 ~地球

鉄郎と母が機械伯爵に襲われ母が死亡し、メーテルと出会い、銀河鉄道999に乗り込むエピソードです。いわゆるプロローグですね。

 

あっさりと機械伯爵を倒してしまいます。しかし、これで地球に未練がなくなった鉄郎は、メーテルと長い旅へと旅立ちます。

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題名 出発のバラード
星名 地球(メガロポリスステーション)
特徴 機械人が支配する星
停車 24時間
星野鉄郎、星野鉄郎の母、メーテル、車掌
顛末 鉄郎の母が機械伯爵に殺される
鉄郎がメーテルと出会う
鉄郎が機械伯爵を殺す
鉄郎とメーテルが銀河鉄道999に搭乗

 

エピソード2 ~火星

999号が最初に停車する駅です。火星は隣の星なので馴染みがあります。

 

『999号に乗ってこんな星を抜け出したい。だから鉄郎のパスを奪う』。これが鉄郎が各惑星で立ちはだかる困難の基本線になります。その初出の今回は、ゼロニモとフレーメの恋人同士が鉄郎を襲います。しかし、女性のフレーメは男性のゼロニモが火星を出てしまうと、火星のこと、自分のことなど忘れて遠くへ行ってしまうと懸念し、ゼロニモを銃で撃とうとするのですが返り討ちに…。

 

恋人のフレーメを殺してしまったゼロニモも、その後鉄郎と決闘。半ば自殺のような決闘でゼロニモは銃を撃たずにわざとやれてしまいました。

 

正直、後味の良い終わり方ではないですよね。こんな話が銀河鉄道999は一杯です。

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題名 火星の赤い風
星名 火星(大シルチス駅)
特徴 地球の植民星
大部分は機械人
貧しい
停車 24.37226時間
フレーメ、ゼロニモ
顛末 鉄郎がフレーメとゼロニモに襲われる
鉄郎がパスを奪われそうになるも守る

 

エピソード3 ~車内~

次の停車駅タイタンに向かう途中、宇宙トンネルをくぐる話です。宇宙にトンネルって発想が面白いです。そして、クリスタルガラスでできた機械人間クレアが登場します。

 

鉄郎は機械の体をタダでくれると言うアンドロメダへ向かうのですが、逆にクレアは人間に戻りたいからアルバイトをしてお金を貯めているとか。

 

このクレアのように、機械の体に後悔している機械人間もたくさん出てきます。それが鉄郎にも読者にも、果たして機械の体になって良いのかどうか…と頭を悩ませる要因になります。

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題名 透明の女 ガラスのクレア
星名 -
特徴 -
停車 -
クレア
顛末 宇宙トンネルを通る
宇宙トンネルの幻覚でピンチの鉄郎をクレアが救う

 

エピソード4 ~タイタン

土星に1日は地球時間にして16日。999号はその星の1日停車するため、地球時間にして16日も停車することになります。その間、鉄郎達は銀河鉄道指定ホテルに泊まるのですが、このように星によって滞在時間が違うのも話の幅を広げています。

 

このタイタンは好きなことをして良いという無法地帯です。唯一その自由を妨げることのみが法に反するとのこと。そして心配したとおり、メーテルはぶどう谷の戦士にさらわれてしまいます。そしてここでは、のちのち重要になるアイテム『戦士の銃』を貰います。この宇宙に4丁しかない真の戦士のみが持つことを許される銃だとか。

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題名 タイタンの眠れる戦士
星名 タイタン
特徴 楽園法によりなにをしても許される星
停車 16日
ぶどう谷の戦士
顛末 メーテルがぶどう谷の戦士にさらわれる
鉄郎が戦士の銃を手に入れる
鉄郎がぶどう谷の戦士を殺しメーテルを救う

 

エピソード5 ~車内~

999号が大盗賊アンタレスにトレインジャックされる話です。銀河鉄道は完璧だとの話なのですが…。かなり事件や事故に巻き込まれるんですよね。

 

アンタレスの目的は、なんと自分の家の前まで送れとのもの。トレインジャックして自分の家までバレたら捕まると思うのですが…。

 

人間らしいアンタレスですが、機械人間ではなく生身の人間でした。このように、人間味溢れる生身の人間を見て、果たして機械の体になって良いのだろうかと、鉄郎の心は揺れます。

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題名 大盗賊アンタレス
星名 -
特徴 -
停車 -
大盗賊アンタレス
顛末 大盗賊アンタレスにハイジャックされる

 

エピソード6 ~冥王星

極寒の星冥王星で墓守のシャドウに襲われる話です。

 

機械の体を手に入れたは良いものの、後悔している人も多く、再び人間の体に戻るために、鉄郎の体を狙う…なんて話も銀河鉄道999で鉄板です。

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題名 迷い星の影(シャドウ)
星名 冥王星(氷の駅)
特徴 極寒の星
機械に変えた元の体を捨てる星
停車 6.39日
シャドウ
顛末 墓守のシャドウに鉄郎が襲われる

 

エピソード7 ~彗星~

今回は惑星ではなく、彗星が飛び出す彗星の巣へと停車します。ここは上下がなく地上も無い場所なのですが、浮遊した球形の建物のある不思議な場所です。こんなところでも普通に人が暮らしています。

 

本屋で襲われて医者へ行くのですが、無理矢理機械の体にされそうになります。しかしこれは本屋のガンマンと医者がグルで詐欺でした。

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題名 彗星図書館
星名 彗星の巣(コメットステーション)
特徴 彗星が飛び出す空間
停車 1時間30分
押し売りの医者とガンマン
顛末 機械の体の押し売りをされそうになる

 

エピソード8 ~惑星メフィスト/黒騎士の星

今回は私有星への停車です。星が個人の持ち物なんです。ただ、その主張は誰も認めていないとのこと。しかも、この星へは降りることができなません。勿論、鉄郎は降りてしまうのですが…。

 

降りると私有星に入ったと黒騎士が怒って襲ってきます。また、メーテルは大きな矢に体を貫かれ死んでしまうのですが…。メーテルの不思議さも段々顕著になっていきます。

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題名 暗黒メフィストの黒騎士
星名 惑星メフィスト/黒騎士の星
特徴 私有星
停車 10分
黒騎士メフィスト
顛末 黒騎士に襲われるも返り討ちにする

 

エピソード9 ~4D-3

星自体が水滴という変わった星です。よくこんなこと思い付きますね。陸地が一切無い水だけの星なので、人も水中に住んでいます。

 

生活様式は昭和の日本のような素朴な感じ。泊まった民宿の息子が作曲家志望で、宇宙に出たいと鉄郎のパスを狙いに来ます。

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題名 氷の国もベートーベン
星名 4D-3
特徴 乱反射の強い星
水滴星
宇宙で1番空気のおいしい星
停車 48時間
作曲家
顛末 鉄郎がパスを奪われそうになる

 

エピソード10 ~明日の星

この星の住民は、999号のことも、他の惑星から人が来ていることも何も知りません。なので、これらのことは絶対に口外禁止です。

 

この大四畳半惑星はアニメでも物凄く評価の高い有名な話です。私も大好きです。蒸気機関車があることから考えると、まさにこの銀河鉄道999が連載していた、1970年代の日本といった感じの文明レベルと生活様式です。

 

メーテルと鉄郎はパスを盗まれてしまっため、999号に戻れなくなってしまいます。そこで、不動産屋に紹介されたボロアパートで停車時間の2週間を過ごし、その間のパスを探そうとするのですが…。

 

ここで隣人になる足立太は、まだまだ発展途上のこの星で立身出世を夢見る若者。これからこの星は豊かになるぞ、立派になるぞと、明日への希望を抱いた星の話でした。

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題名 大四畳半惑星の幻想
星名 明日の星
特徴 999号のことは口外禁止の星
停車 2週間
足立太
顛末 パスを盗まれるも取り戻す

 

エピソード11 ~天王星

天王星への停車時間は10分です。たまにこういう極端に短い停車時間があります。

 

昔の戦争の残骸である兵器の機能がまだ生きており、動く物があると自動で攻撃を開始するため、人が住めない星です。

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題名 エルアライメンの歌声
星名 天王星
特徴 過去の戦争で使われた兵器が生きている星
停車 10分
無し
顛末 仮死状態になって兵器の攻撃から逃れる

 

エピソード12 ~ルンペン星

ルンペン…今では放送禁止用語に近いですね。多分地上波では放送できない気がします。また、人数の17億6千5百万人や、物乞いが凄いことを見ると、おそらくインドをモデルにしています。

 

しかし全員がルンペンの星って…。本当に発想が豊かですね。ところが、こんな物乞いだけの星の中にも、強盗をしてでも、盗みを働いてでも、乞食は嫌だと言う若者が999号に搭乗してきます。

 

果たして物乞いの方がマシな人生なのか、強盗の方がマシな人生なのかわかりませんが…。この辺りは考えさせられますね。

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題名 17億6千5百万人のルンペン星
星名 ルンペン星
特徴 全員が物乞いの星
停車
強盗の男女
顛末 物乞いが嫌になった若者2人が999号に強盗に入る
物乞い2人を乗せた客車を切り離す

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