目次
掲載情報
掲載雑誌
- ビックコミックスピリッツ 1981年05月号
アニメでは
時系列とでき事
- 1981年4月12日 惣一郎の一周忌、響子さん未亡人と判明
この頃のでき事
- 5月10日 - 仏大統領選挙でミッテランがジスカール・デスタンを破り当選(21日就任)。
- 5月16日 - フジテレビ系でバラエティ番組「オレたちひょうきん族」(出演:ビートたけし、明石家さんま他)が放送開始(1989年10月終了)。
- 5月23日 - 陝西省で日本国外では既に絶滅したと思われていた野生のトキ7羽が発見される。
- 5月25日 - アラブ首長国連邦、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、バーレーンの6ヶ国がサウジアラビアのリヤドで会合、湾岸協力会議創設。
- 5月29日 - 京都市営地下鉄烏丸線の北大路駅 - 京都駅間が開業。
あらすじ
無事大学に合格した五代君。だからと言って五代君も、五代君と響子さんの関係が変わるわけでもなく…。そんな4月の日曜日、大家が一刻館に訪れます。音無一家がどこに行くのかも分からず付いて行く五代君。そこは響子さんの元旦那、惣一郎さんのお墓なのでした。
みどころ
- 響子さん未亡人と判明
初登場人物
- 音無惣一郎の父
- 音無郁子
はじめに
今回は響子さんが未亡人と明かされる回でした。
犬の惣一郎さんの件から、なんとなく響子さんに好きな男の人がいるんだなと、読者にはぼんやりわかってはいましたが、ここで衝撃の事実が判明しました。一応この頃はドタバタコメディではありますが、話の骨子としてラブコメがあるので、そういったラブコメのヒロインを未亡人にするというのはビックリしました。
郁子ちゃんといぶきちゃん
まだずっと先に、五代君に熱烈アタックを仕掛けてくる八神いぶきが出てくるのですが、このあからさまな子供キャラである郁子ちゃんと1歳しか違わないんですよね。この時郁子ちゃんは12歳で中学に上がったばかり。一方この頃の八神はと言うと、1つ年上なので、中学2年に上がったばかりの13歳でした。この頃の八神はどこでなにをしていたのやら…。
この頃八神と出会っていたら、五代君は八神を子供だと思い、八神は五代君のことをお兄ちゃんだと思い、お互い男女として意識することはなかったでしょうね。そう考えると、男女はいつ出会うかのタイミングも重要なんですね。
今回の勘違い
今回の勘違いは、五代君がずっと音無のお爺さんが、響子さんの本当の父親であると思い込んでいることです。義理とは一切考えなかったんですね。若い女性の独り身のところに「お父さん」が来たら、義理のお父さんと考える方が難しいですね。
そして五代君は家族団らんの場だと認識しているにも関わらず、更にはどこに行くかも分からないのに、自分も付いて行くと押し切ってしまいます。この強引さは初期の五代君でしか見られません。
話が進むと、響子さんと本気で付き合いたいと思うようになり、またそれが実現不可能な果てしない夢でもなくなるので、こういった非常識なまでの強引さはなくなってしまいました。この頃はあくまで憧れの人であり、ダメ元だからこそ、このような強引なことができたんでしょう。
この頃の五代君を見ると、まるでのちに出てくる三鷹さん並の強引さです。逆に言えば、だからこそ強引な役の三鷹さんが出てきて、この頃の五代君の役割を引き継ぎ、五代君は大人しくなったのかもしれません。
未亡人であることが発覚
このお墓参りのエピソードで、五代君は響子さんが未亡人であり、まだ思いを引きずっていることを知ってしまいます。この時の響子さんは21歳なので、当時で考えても十分早婚ですよね。調べてみると、1980年の女性の初婚平均年齢は25歳だったようです。
そして早婚に加えて更に未亡人ですからね。しかも新婚半年で夫は亡くなってしまったわけで、五代君が言うように、最高に良い思い出の状態での死別なので、生きていれば見える欠点も出てこず、響子さんを好きな人間にしてみたら最強のライバルなんです。このことは話が進むにつれ更に掘り下げていく部分なのですが、最初からこの「死人は無敵」ってことは認識していたみたいです。
総評
好きな響子さんが既婚者であり未亡人だったことを知り、五代君はショックを受けるのですが、それはもう駄目だとの諦めや、初婚じゃないならいやだとのものではなく、あくまで「つい最近まで好きな人がいた」とのショックでした。この辺はもっと葛藤があるかと思いきや、五代君は既婚だったことにはあまり引っ掛からなかったみたいです。
もしかしたら五代君が19歳で女性経験が全くと言っていい程無かったので、逆に結婚にリアルな感じを抱かないで済んだのかもしれません。
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