25年の連載が遂に完結「ああっ女神さまっ/藤島康介」レビュー

あらすじ

ああっ女神さまっ – Wikipedia

某県の猫実(ねこみ)市にある猫実工業大学とその周辺が舞台。物語は主人公で(連載開始当初)猫実工大生の森里螢一(もりさとけいいち)が「お助け女神事務所」に間違い電話をかけてしまったことから始まる(螢一は、自分が電話番号を間違えてしまったと思い込んでいるが、実はそうではなく、螢一を救済するために神界でのシステム「ユグドラシル」の機能が働いたことによる、必然であった)。

間違い電話に気付いて慌てて電話を切ろうとした螢一だったが、電話先の相手は「今からそちらに伺います」と言い残し、次の瞬間に鏡の中からベルダンディーと名乗る容姿端麗の女神が現れた。いきなりの事だったので螢一は驚きを隠せなかった。女神のベルダンディーは慌てふためく螢一に、如何なるスケールの願いであっても「たった一つだけ」叶えると言う。螢一は、今まで女性と縁が無かった事とベルダンディーの美しさに圧され、つい、「君のような女神に、ずっとそばにいてほしい」と言ってしまい、ベルダンディーと螢一は共に日常を過ごすこととなった。だが、その願い事が学生寮(男子寮)の寮則違反にあたり、学生寮を追い出されてしまった。

この「たった一つのお願い」は大富豪となることも、世界の滅亡を招く事も正に「お望み次第」だった訳だが、結果として螢一の「背も低めでお金もあまり持っておらずそれに加え容姿も今ひとつパッとしないためにモテないというコンプレックス解消」である「キミのような女神にずっとそばにいてほしい」という望みは叶えられ、2人(?)は様々な幸運(強制力という神秘的な力)に助けられて、一つ屋根の下に一緒に暮らすこととなる。さらにこの同棲生活に干渉するべくベルダンディーの姉で薬マニアのウルドと妹でメカフェチのスクルドも押しかけ、螢一は益々「非常識な日常」を送る事と成った。

ストーリーは、螢一とベルダンディーの交際話はもちろんのこと、螢一が所属する自動車部での出来事や、猫実工大の人々の話、女神の活動範囲の侵食(シェア争い)及び封じ込めにやってきた悪魔マーラーとの対決(や交流?とその結果起こる破壊と再生)など、様々なストーリーが同時進行の形で展開していく。

 

やっと完結

1988年11月から連載が始まり、先日の2014年6月に、25年の連載が終了しました。長かった…。とは言っても、中盤に差し掛かる前に読むのをやめていたのですが、せっかく一時は大好きな漫画ではまっていたので、完結を機に最初から読んでみることにしました。

 

一時読まなくなった理由

一時読まなくなっていた理由は、まず月刊で話の進行がただでさえ遅いにもかかわらず、いつからか20ページちょっとしか連載しなくなり、異常に話が進まなくなったことが一つ。もう一つは背景があまりにもなく真っ白で、漫画を読んでいる気になれなくなったことでした。

 

掲載が1ヶ月に20ページちょっとですからね…。20ページと言えば、ほぼ週間漫画と変わらないページ数で、それを月刊でやられると、さすがに読み応えがなさ過ぎて、いつの間にか興味を失っていました。

 

また、これもいつからだったか、背景があまりにも描かれず真っ白のコマが多くなり、漫画を読んでいると言うより、イラストを見ているみたいで、漫画を読むという感覚ではなくなってしまったと言うのも理由です。

 

絵は無茶苦茶上手い

この作者の藤島康介って無茶苦茶絵が上手いんですよね。元々読み始めた切っ掛けも絵が上手いからでした。今読むと絵が古く、上手いと感じないかも知れませんが、「逮捕しちゃうぞ」も当時は十分綺麗な絵って評判だったんです。

 

逮捕しちゃうぞ<新装版>(4) (アフタヌーンKC (206))

 

 

最初は物凄くはまった

読み始めた当初は物凄くはまりました。絵は綺麗ですし女神がいて、その女神と人間の大学生の恋愛を絡めた日常コメディ。こんな漫画は読んだことがなかったので、その新鮮さで面白く感じ、OVAまで買ってしまいました。

 

途中からバトル漫画に…

この「ああっ女神さまっ」を最後まで読んでない人には信じられないかも知れませんが、途中からバトル漫画になっていました。私は「闘う翼」編の直前まで読んだところで離脱したので、まさかこんな展開になるとは思いませんでした。闘う翼の前までは、女神と大学生のラブコメ、日常漫画でしたからね。あまりの話の変わりように自分の目を疑いました。

 

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魔界編からはあのおっとりしたベルダンディーが、魔族の武闘派とジャッキー・チェンやセガールのアクションよろしく、バシバシ拳を交えますからね…。なんじゃこりゃと苦笑いしてしまいました。これだけの長期連載だと、同じ作風をずっと描くのは飽きてしまうのかも知れませんが、ここまで無茶苦茶になるとは…。

 

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しかもその魔界編では、部屋にいる中ボスを倒して次の部屋に行く、そしてそこの部屋の中ボスを倒してまた次の部屋へ…とまるでRPGの、はたまたバトル物のあるあるネタで、一体今自分が何を読んでいるのかわからなくなってしまうほどでした。

 

前半と後半でまるで違う漫画

先ほども書いたのですが、このああっ女神さまっは、前半と後半では話がまるで違っています。具体的に書くと、「闘う翼」の前までは日常漫画、現実的なラブコメだったのですが、「闘う翼」からはバトル漫画に傾倒し初め、魔界編ではすっかりバトル漫画、対決漫画になってしまいました。肉体を使ったバトル、法術を使ったバトル、機械を使ったバトルなど、前半からは考えられないほど内容が変わりました。前半の日常漫画、ラブコメの頃が一番面白かったんですけどね…。さすがに25年間ずっと面白くするなんて不可能なんですね。

 

絵柄の変遷

ああっ女神さまっは25年もの長期連載漫画だっただけに、絵柄はこの連載中に大分変わっていきました。当初は今見ると大分女性の足が太く、全体的にも太い感じの女性を描いていたのですが、途中からだんだん今風の細い女性の絵柄に変わり、顔も凹凸の感じられないのっぺりした感じに変わっていきました。個人的には闘う翼の前頃の絵柄が一番バランスが取れていて好きです。

 

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上が初期の絵柄。体や足が太くて顔が濃いです。

 

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で、これが中期の、「闘う翼」の前、20巻くらいの絵柄、この頃の絵が一番好きです。

 

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そして最後に、上が終盤の絵柄。顔がのっぺりして凹凸がなく、体や脚の線も細くなりました。

 

終わり方

終わり方は…どうなんでしょう。無難に纏めたって感じですね。と言うか、これ以外の終わり方って無理ですよね。あくまで螢一とベルダンディの話がどうなるかしか終わり方にはないわけで、そこでどうくっつくのかを描くだけなんですよね。人間と女神と言う、異種族間の恋愛なので、その辺をどう都合良く纏めるかってだけですからね。

 

前半だけで収支はプラス

正直な感想としては、「闘う翼」以降あまり面白くなかったです。魔界編は更に面白くなかったです。しかし、「闘う翼」までが私にとっては物凄く面白かったので、トータルで面白さの収支で言えば考えればプラスです。

 

こんな人にお勧め

  • 絵が上手い漫画を読みたい人
  • 女の人が綺麗な漫画を読みたい人
  • 藤島康介の漫画が好きな人

 

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