マフィアのボスを目指して「ジョジョの奇妙な冒険 Part5 黄金の風/荒木飛呂彦」レビュー 評価はまだありません

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長所と短所

  • ○頭脳戦が良くできている
  • ○イタリア全土を巡る冒険
  • ○テーマ性が強い
  • ×ラスボスのスタンド能力がディオと似ている
  • ×世界規模で影響を与えるスタンド能力がある

 

はじめに

さて、今回のジョジョは今まで通りのジョジョに戻ります。第四部は最初は特に大きな目的も無く、ラスボスも露わにならないまま物語が中盤まで進みましたが、この第五部では最初から『マフィアのボスになること』が最終目標として設定されていて倒すべきはそのマフィアのボスです。また、そのマフィアのボス(またはマフィアのボスと敵対する者)が送ってくる刺客を次々と倒してラスボスに辿り着くことも第四部以外とは一緒で、この点から見ても『いつも通りのジョジョ』です。

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あらすじ

西暦2001年、イタリア。ネアポリスに住む少年ジョルノ・ジョバァーナは、ジョースター家の宿敵であるDIOの息子。DIOとジョースター家の二つの血を受け継ぐという数奇な運命を持つ彼は、かつて名前も知らない一人のギャングに救われたことからギャングに憧れを抱いており、いつか自分もギャングスターになるという目標を持っていた。

 

ある日ジョルノは、ふとしたことから涙目のルカというギャングに重傷を負わせてしまい、そのことが原因でギャング団「パッショーネ」の一員であるブローノ・ブチャラティに狙われる羽目になった。スタンド使いであるブチャラティとの戦いを自身のスタンド「ゴールド・エクスペリエンス」の力で何とか制し、窮地を脱したジョルノは、ブチャラティに「子供にまで麻薬を流すパッショーネのボスを倒し、組織を乗っ取る」という自らの野望を告白する。以前から組織のやり口に疑念を抱いていたブチャラティはその想いに共鳴し、ジョルノを自身のチームに引き入れた。その後、パッショーネの幹部となったブチャラティのもとにボス直々の命令が下る。それは、彼の娘であるトリッシュ・ウナという少女をボスがいるヴェネツィアまで護衛し送り届けるというものだった。だが、それと同時にパッショーネから離反した暗殺チームのスタンド使いたちがトリッシュを狙い動き出す。彼らは正体不明のボスの正体を暴くため、その手掛かりになり得るトリッシュを狙っていた。ジョルノたちはヴェネツィアへの途上で何度も暗殺チームの刺客との戦いを繰り広げ、その戦いの中でジョルノは次第にチームの仲間たちと信頼関係を築いていく。

 

二部構成

今回は大きく分けると二部構成になっています。前半はボスの信頼を得て側近となり暗殺するため、そのボスの出す指令を忠実にこなして出世を目指します。ところが後半は全く逆となり、自分の正体の秘密を守るためには娘すら殺そうとした事に反発し、ボスと正面から敵対します。

 

前半はボスを倒そうとするスタンド使いとのスタンドバトルで、後半はボスが送り込む刺客とのスタンドバトルです。前半と後半でまるっきり立場も敵対する勢力も変わるのが、この第五部の特徴であり面白さの一つです。

 

またしてもディオが関わる

前回の第四部では、ディオが使っていた弓と矢が元凶として出てきましたが、今回もディオの因縁が深く関わってきました。

 

第六部の主人公は汐華初流乃(しおばなはるの)。国籍上はイタリア人であるため、ジョルノ・ジョヴァーナを名乗っている通称ジョジョ。このジョルノはディオの食料であった女性の息子なのですが、ディオの首から下はジョナサン・ジョースターであるため、ジョースター家の血が流れていると言う不思議な状態。このジョルノが危険な人物かどうをか調べるため、承太郎が広瀬康一に頼み、皮や細胞の一部を採取する事を依頼したところから物語は始まります。

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第一部はジョナサンとディオの直接対決。第二部はディオが変身した石仮面を作った柱の男とジョセフの対決。第三部は復活したディオと承太郎の対決。第四部はディオが使用していた弓と矢が登場。そしてこの第五部ではディオの息子ジョルノの話です。更に言えば第六部にもディオの因縁が大きく関わっていて、全てのパートに何かしらディオが絡んでいます。ディオと言うキャラがいかにジョジョでは影響力が大きいかが分かります。

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戻ってきた冒険譚

今回はジョジョの奇妙な冒険が戻ってきました。第四部はジョジョの奇妙な日常と言って良い異質なスタイルだったのですが、今回はイタリア全土を駆け巡ることで冒険らしさが戻ってきました。

 

私は第四部のジョジョの奇妙な日常も好きなのですが、やはり冒険が好きだという人はこのスタイルが戻ってきて嬉しいでしょう。ジョジョの奇妙な日常は一度きりなら許される変化球ですからね。さすがにジョジョの奇妙な日常を続けることはネタ的にも作風的にも無理なのでしょう。

 

今回も全てのスタンドバトルを順を追って紹介していきます。また長くなったので記事を分割しました。続きを読むには記事末尾の数字をクリックしてください。

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