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漫画全話レビュー「めぞん一刻 第116話「めまい」」

掲載情報

掲載雑誌
  • ビックコミックスピリッツ 1985年12月15日号

 

アニメでは

 

時系列と出来事
  • 1985年12月 八神いぶき、猛勉強をして成績が向上する

 

この頃の出来事
  • 12月1日 – 森祇晶、西武ライオンズの監督に就任(在任9年間で8度のリーグ優勝を果たしたが、1994年限りで勇退)。
  • 12月1日 – 日本たばこ産業が煙管用たばこ「こいき」を発売(民営化初の新商品第1号)。
  • 12月1日 – 横浜エフエム放送(当時の愛称:FM横浜、現在の愛称:Fm yokohama)開局。エフエム東京系以外で初、かつネットワークを持たない独立民放FMラジオ局第1号。
  • 12月2日 – パイオニアが40型プロジェクションモニター「TVM-400PJ」を発売。
  • 12月2日 – シチズン時計がエレクトロニクス水深計「スポルバ ダイバー デプスメーター」を発売。
  • 12月12日 – アロー航空1285便、DC-8が、カナダ・ニューファンドランド・ラブラドール州のギャンダー国際空港の離陸直後に失速、墜落。エジプト・カイロから帰国の途にあったアメリカ陸軍第101空挺師団所属248名と乗員8名の256人全員死亡。カナダ国内で発生した最悪の航空機事故。
  • 12月27日 – ローマ空港・ウィーン空港同時テロ事件。19人が死亡。
  • 12月28日 – 第2次中曽根第2次改造内閣発足。
  • 日付不詳 – スーパー銭湯の第1号といわれる「万葉ポカポカ温泉」が富山県高岡市にオープン。

 

あらすじ

五代君の家へ入り浸り、勉強に身が入っていないのではないかと担任に相談した響子さんに対し、八神は猛勉強をし、成績の向上で対抗します。しっかり八神と同じレベルで張り合ってしまう響子さんですが、あと少し素直になれません。

 

みどころ

  • 響子さんvs八神
  • 響子さんの対抗心

 

はじめに

今回と次回で残念ながら八神は永遠の退場です…。騒がしい引っ掻き回すキャラがいなくなるのは寂しいです。

 

最初は大人の余裕で八神を鼻で笑っていた響子さんですが、いつのまにかしっかり同じレベルで八神と張り合い、そうこうしている中、自分の気持ちや八神へ対抗している自分を理解し、そして戸惑います。この辺りの葛藤は響子さんも、諦める八神も凄く切ないです。

 

倒れる程猛勉強をする八神

前回、響子さんに担任へ告げ口されたことで怒った八神は、成績が上がれば良いんでしょと猛勉強をし、堂々と響子さんに成績を見せて勝ち誇る程成績が上がったようです。しかし、五代君に家庭教師をして貰っていた時期には成績が下がり、1人で猛勉強したときに成績が上がると言うことは、結果的には響子さんの心配通りになったわけで…。五代君の家庭教師…と言うか、一刻館での勉強では成績が下がる事の証明になっただけですね。

 

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これを五代君に当て嵌めてみると…。五代君はそんな一刻館の環境で大事な浪人時代を1年丸々過ごしたわけでして…。まあよく大学に受かったなと言うべきなのかも知れません。そして五代君を継ぐ賢太郎はどうなるのか…。賢太郎も四谷さんや朱美さんの次世代のオモチャになるのでしょうか。ただ、賢太郎は五代君を反面教師と捉えている部分があるようで、同じ轍は踏まないかも?

 

響子さんと五代君に成績向上の報告に来た八神ですが、ここで疲労で倒れ込む八神を見た響子さんは、八神が意図的に五代君に抱き付いたと思い、普通に怒るのですが、これは今までの響子さんでは見られなかったことです。既に感情を隠すことなく、五代君に甘える八神を怒っているんですね。少しずつ自分の気持ちに素直になっています。またこの時、八神に対抗心を燃やしている自分に気付きハッとしていましたが、八神と関わっているうちに、いつのまにか自分の気持ちにも気付いていきます。

 

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四谷先生

一方、その頃四谷先生はと言うと、名目上八神の家庭教師なのですが、当然教える気などはなからなく、五代君の部屋に一応八神の家庭教師として居るものの、最初から最後まで五代君に丸投げです。結局五代君が八神の家庭教師をする形に収まってしまいます。

 

 

二階堂が引っ越してきたとき、一刻館の食物連鎖の関係で、とばっちりは全て五代君に降りかかると自分で言っていましたが、今回もこの食物連鎖が作用し、1番下の五代君が全ての被害を被っていました。

 

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この時八神は、四谷先生の言葉に「はい、四谷先生。」と言うのですが、一方四谷さんが見ているテレビの中でも、偶然この場面とシンクロし、「合点だ親分」と。高橋留美子さんはこういうシーン描くの好きですね。全然関係ないテレビの中のセリフと現実がリンクしてしまうシーンは良く描きます。

 

対抗心メラメラの響子さん

響子さんは八神に真っ向から張り合うようになっていたのですが、それでもどこかにストッパーが掛かっていたらしく、最後の抵抗か、ハッキリ口に出して言うことは抑えていたようです。この辺りの響子さんの性格や背景を考えた細かい演出は、響子さんとの人物が現実にいるような気になってくるので面白いです。

 

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八神は五代君を取り合っているとき、響子さんに五代君が居る前で、真正面から「本当は五代先生のこと好きなんでしょ。」と言っていましたが、響子さんは悔しそうで恥ずかしそうで、また泣きそうにも見える顔で黙り込んでいました。このなんとも捉えがたい表情は上手いですね。怒り、悲しさ、悔しさ、恥ずかしさ、我慢。読み手によって色々な感情を読み取れます。

 

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このように正面から響子さんに食って掛かるキャラはこずえちゃんでは無理ですし、他のキャラでも無理で、八神にしか出来ない言動です。そういう意味で本当に八神は物語上重要で、五代君と響子さんをくっつけた最大の立役者なのかも知れません。八神には皮肉な結果ですけどね。

 

まだまだ…かな

最後に五代君と良い雰囲気になったところで、響子さんは拒否して部屋に帰るのですが、そこで響子さんは心の中で「まだまだ…かな。」と呟きます。これって意味深ですよね。

 

主語も修飾語も説明も補足もなく、ただ「まだまだ…かな。」です。何がまだまだなのでしょうか。

 

五代君と一気にキスも出来なかった自分に「まだまだ」なのか、八神と張り合ってしまった自分の大人げなさに「まだまだ」なのか、人前だからと遠慮してしまった自分に「まだまだ」なのか、それとも惣一郎さんを吹っ切れない自分に「まだまだ」なのか。色々想像出来てしまいます。

 

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めぞん一刻は、響子さんがいつから五代君を好きだったのか、最後まで明確に提示されなかったり、今回のように前後の説明を全て端折って、自分の気持ちをポツリと呟くことがままあるのですが、こうやってどう言う意味なのか考えるのもまた楽しい物です。

 

おわりに

しかし八神はハートが強いですね。パジャマでお邪魔の回もそうでしたし、今回でも五代君が響子さんのことを好きなのは完全に理解しているのに、それでも五代君の片思いだからまだ大丈夫と思えてしまうなんて…。

 

そして次回の「弱虫」で八神は退場です。ああ…惜しい…。

 

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