アニメ全話レビュー「機動戦士ガンダム 第15話「ククルス・ドアンの島」」 評価はまだありません

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あらすじ

連邦空軍からの緊急信号を受け、アムロはコア・ファイターで近くの島に向かった。不時着した戦闘機を発見し瀕死のパイロットに応急手当を施すアムロ。そんな彼に、敵意を抱く子どもたちが近づき、ドアンと呼ばれる男がザクで現れた。ザクに撃墜され傷ついたアムロは、ロランという少女に手当てしてもらうが…。

 

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見どころ

  • 細いザク
  • 作画崩壊
  • ザク投げ

 

初登場人物

ジオン軍
  • ククルス・ドアン

 

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民間人
  • クム
  • タチ
  • チヨ
  • ロラン・チュアン

 

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初登場メカ

連邦軍
  • フライアロー

 

はじめに

前回もホワイトベースvsジオンのガンダムの本筋からは少し離れていたのですが、今回も本筋から離れた話で、おそらく最もガンダムのストーリーからはかけ離れたエピソードです。もはや番外編と言ってもいいくらいです。このエピソードも前回に続きガンダムファンの間では好きな人が多く、有名な話でもあります。

 

その理由には、これもやはり前回と同様、劇場版では丸々カットされたエピソードでプレミア感があることや、ただ単純に良い話であることなどが挙げられます。そして1stガンダム中最も作画がおかしい回でもあります。もはや同じザクとは思えない細いザクに注目です。

 

放送内容

ククルス・ドアンの島

ジオン勢力圏を避け、遠回りしながら南米ジャブローに向かうホワイトベースですが、今回連邦空軍のSOS信号をキャッチ。コア・ファイターでアムロが確認へと向かいます。そこで遭遇したのが…そう。ククルス・ドアンです。

 

このククルス・ドアンの島の位置は正確には公表されていませんが、東南アジアの島とも、長崎県五島列島とも言われています。この五島列島は漫画「ばらかもん」の舞台でもあります。

 

トリアーエズではない

このSOS信号を出していた連邦空軍の機体はガンダムファンの間で「なんだそのふざけた名前は」との理由で有名なトリアーエズだと思ったのですが、どうも細かい部分の形が違う模様。そこで調べてみたら、トリアーエズは劇中には登場しない設定だけの戦闘機でした。そこで調べてみるとこれはフライアローと言う戦闘機のようです。

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ただこれもゲーム「ギレンの野望」には当然のように出ていて、連邦軍を選んでプレイする場合、トリアーエズと言うふざけた戦闘機と、61式戦車をガシガシ作って、物量でなんとかMSを開発するまでの時間を稼ぐという戦い方が基本でした。

 

 

名もなき連邦兵

ククルス・ドアンの島に到着したアムロは、戦闘機の操縦席に縛り付けられている連邦兵を発見。解放して手当をするのですが死んでしまいます。そんなアムロに早く出て行けと石を投げつけてきた子供達が戦災孤児のクム、タチ、チヨです。

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そして現れたのがドアンの細い細いザクです。どうです。細いでしょう…。気持ち悪いでしょう…。もはや同じザクとは思えません。このあとコア・ファイターと戦闘をして軽やかに銃弾を躱すのですが、「細いザクだから機動性が上なんだな!」と思わず言いたくなってしまいます。そしてこの細いザクが走り回る姿。気持ち悪いです…。

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囚われのアムロ

ドアンのザクとコア・ファイターで戦ったアムロは敗北。海に不時着し、気を失ってしまいます。目覚めたアムロは小屋のベッドで寝かされており、コア・ファイターはドアンによってどこかに隠されてしまい、島を出ることができない軟禁状態となります。ここでアムロを看病していた少女がロラン・チュアンです。

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相手がコア・ファイターとは言え、アムロを退けたのは大した物で、パイロットとしては優秀な模様。ギレンの野望でも中々使えるパイロットだったと記憶しています。このあと「MSの格闘技を見せてやる!」と息巻くのですが、それだけに格闘能力が高かったんです。ギレンの野望はこのような細かいセリフや設定まで拾い上げ反映させていて感心しました。

 

ドアンの事情

ドアンは過去にジオンに所属して戦闘していたとき、流れ弾がこの島にいる子供達の親に当たってしまい、目の前にいる子供達さえも殺せとの命令されるもそれが聞けず、その子供達を保護してジオン軍から脱走したそうです。

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ここは細かい描写はないのですが、その場で子供達をザクで抱えて走って逃げるなんて事は物理的にほぼ不可能なので、もしかしたら仲間のザクなどと戦って逃亡したんじゃないでしょうか。もしかしたら殺しているかもしれません。それがなかったとしても、ザクを持ち出してジオン軍から逃亡している身なので、ジオン軍からしたら立派な反逆者で罪人です。追っ手が来るのは当たり前です。

 

ジオンの追っ手

ドアンは元々アムロが落ち着いたらコア・ファイターを返してやるつもりだったのですが、一刻も早くコア・ファイターを見付けて脱出したいアムロは、島のどこかに隠されたコア・ファイターを探し回るのですが結局見付かりません。そんなときに襲ってきたのがジオン正規軍のザクです。

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ここではザクvsザクと言う珍しいバトルが見られ、子供の頃もの凄く興奮した覚えがあります。子供向けアニメですから、単純に良い者と悪い物が戦って良い者が勝つ。そういう物を今まで見ていたのですが、同じジオン軍のMSザク同士で戦うなんて想像もしていなかったので、夢の対決のように感じてしまいました。

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ザクを廃棄して何の解決になるのか

最後にアムロは、ドアンのザクをガンダムで海に放り投げ、「このザクが無ければそもそも戦うことにならない!」なんてお花畑な発想を実行していましたが、果たしてそんなことで本当にドアンは平穏な暮らしができるんでしょうか。ドアンは納得していましたが…。

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ザクがあろうと無かろうと逃亡兵には変わらず、どのみちドアンを追ってジオンはやってきます。その時戦う術がなければ、一方的に踏みにじられ、蹂躙され、捕まるか殺されるかだけなんじゃないでしょうか。山程存在するザクを1機取り戻すためにジオンが追ってきているわけではなく、逃亡したドアンと言う人そのものを捕まえに来ているわけですからね。

 

また、この島から逃亡すれば捕まらないと言う意見もあるでしょうが、別にザクの信号だけを頼りに追っ手くるわけでもないでしょう。人を捕まえる捜査方法は、何もMSを追うだけではありませんからね。付近の目撃情報などを地道に洗い出す警察的手法も当然採っているでしょうし、島から脱出すれば万事解決かと言えばそんなこともないはずです。

 

結果的にはこの2ヶ月半ほどあとにこの1年戦争は終わるので、そこまで逃げ切れば良く、おそらくドアンは逃げ切ったとは思いますが、アムロの行動とドアンの納得は今見るとおかしいです。

 

総評

今回も前回に続きガンダムとしては異色のエピソードでした。おそらくこの1stガンダムの中では最も毛色が違う話であり、そのせいでガンダムファンの間でも有名なエピソードです。前々回の母カマリア。前回のクワラン部隊。そして今回のドアン一行。今後ガンダムでは一切出てこないたった1話のエピソードが3話連続で続いたことになります。次回からはやっとランバ・ラルとの戦い。そして本編へと話が戻ります。

 

前回のクワラン部隊、そして今回のドアンの話と、劇場版では完全になかったことにされたエピソードなのですが、話としては良くできていていい話でした。ただ確かに大きなガンダムの話としては一切関係ない番外編ですね。

 

こんな人にお勧め

  • ロボットアニメが好きな人
  • 戦争アニメが好きな人

 

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