今回レビューするのは、Xiaomiさんのスマートフォン『Redmi Note 9S』です。
今回は全3回ほどレビューする2回目となります。3回目の今回は実際にメインのスマホとしてしっかり使ってみて感じたことを詳しく見ていきたいと思います。
それでは早速レビューを書いていきたいと思います。
目次
動画
スペック
- 驚異の4800万画素 AI4眼カメラ OS:Android 10.0/ MIUI 11
- 全く新しい6.67インチDotDisplay、 スタイリッシュなデザイン
- 超長持ち5020mAhバッテリー、 18W急速充電
- Super powerful Qualcomm Snapdragon 720G
- メモリ、ストレージ:RAM 4GB / ROM 64GB
- SIMスロット:デュアル NanoSIM
- 端末サイズ と重さ(高さ x 幅 x 厚さ):約165.75mm x 約76.68mm x 約8.8mm・約209g
使い込んでわかったこと
OS
現在最新のAndroid10です。HUAWEIやXiaomiがアメリカの制裁で、Androidが使えなくなるとか、Goole Playが使えなくなるとかニュースになっていますが、当スマホは全く問題ありません。
OSはピュアAndroidに近いですし、Google Playも全ての機能を使用でき、アプリも問題なくDL、使用できています。
ストレージは格安スマホなのに64GBもあり、普通に使用する分にはSDカードを追加しなくても良いくらいです。同価格帯のスマホだと内蔵ROMが32GBの物が多いのですが、こちらはさらに一段上の64GBです。64GBあるとかなり余裕が持てます。
性能
私はゲームはやりません。WEB閲覧、SNS、電話、ネット掲示板、メール、電子書籍、動画再生、Googleマップなどで使用していますが全てノーストレスです。
性能が低いスマホだと、Googleマップでの描画が遅かったりカク付くのですが、そのようなことも一切ありませんでした。3Dゲームをやらないのであれば、メイン機にして問題ありません。
バッテリー
内蔵バッテリーは5020mAhです。バッテリーがどれくらい持つのか実験してみました。設定はデフォルトのままです。ちなみに、16:9よりも細長い動画の場合、画像のように上下左右に黒帯が出てしまい、額縁のようになってしまいます。超縦長スマホの弊害です。
動画の再生実験では『MX Player』を使用し、輝度を5にして映画の『ゼログラビティ』をループ再生しました。
実験の結果、動画の再生では26時間54分持ちました。他にいくつもAndroidのスマホを使用してきましたが、圧倒的なバッテリー持ちです。これまで最も持った物でも16時間程度でした。そこからさらに10時間長く持ちました。2時間映画を13本見ることができます。
これならどんなヘビーな使い方をしても2,3日は持つはずです。ちなみに、バッテリー容量は5020mAhです。画像はアプリの『Battery MIX』でのグラフです。
次に私がよく利用する電子書籍でもどれくらいバッテリーが持つか実験してみました。
使用するアプリは『Perfect Viewer』。私は部屋を真っ暗にして寝ながら読むので輝度は暗めの5です。
実験の結果、電子書籍読みでは5%で2時間46分持ちました。これを20倍するとこのタブレットのバッテリー持ちが分かります。計算すると、実際に100%で持つ時間はおよそ55時間18分です。
電子書籍読みでも圧倒的なバッテリー持ちです。これまで使用してきたAndroidスマホは、最長でも18時間程度でした。画像はアプリの『Battery MIX』でのグラフです。
電子書籍読みの場合、白い色やタップ回数が多ければ多いほど、バッテリーの消費が多くなるので、誤差は結構あるかもしれません。参考までにお考えください。ちなみに、読んだのは『鬼滅の刃』です。
最後に充電がどれくらい掛かるのかの実験もしました。空から満充電までに、4時間9分掛かりました。
バッテリー容量が多いだけに、充電も他に比べて1時間ほど多く掛かりました。画像はBattery MIXでのグラフになります。
消費する際も充電する際も、グラフを見てわかるとおり、綺麗な右肩上がり、または右肩下がりになっており、バッテリーの品質は良いようです。
バッテリー持ちは最強です。おそらく、格安スマホでダントツで一番だと思います。理由の1つはなんといってもスマホなのにタブレット並の5020mAhの大容量バッテリーであること。もう1つはスマート解像度なので、状況に応じた解像度に、自動的に変更されること。そしてやはり内部のバッテリー管理ソフトが良いのでしょう。バッテリー持ち重視の方は今現在これ一択だと思います。ここまで持つとは思いませんでした。
画面
画面解像度は2400×1080の縦横比20:9。最近流行りの縦長スマホの中でも特に縦長です。手に持ちやすい細さを維持しつつ、表示領域が多いので、WEB閲覧や文書の作成などで、一画面に表示できる情報量が多いので便利です。しかし、その一方で電子書籍や動画を見るとき、無駄な『余白』ができてしまうことがデメリットになります。
こちらの画像は毀滅の刃の電子書籍版を当スマホで表示したところです。上下グレーの背景がありますが、ここが無駄な余白です。余白が多いから何か損しているというわけではありませんが、見やすさはやや劣ります。
縦長とは言え、6.67インチの大画面なので漫画も普通に読めます。特に目が悪いとかがなければ、拡大しなくてもそのまま単ページ表示なら読めます。ただ、過去の記事でも書いてきましたが、頻繁に漫画や小説などの電子書籍を読むなら、8インチのタブレットが一推しです。片手で持てるギリギリの大きさであり、単ページ表示で実際の単行本と同じくらいの大きさになるので読みやすいんです。
こちらは16:9の動画を再生した様子です。こちらも左右に余白が大きくできてしまいます。本は基本的に4:3か3:2、動画は16:9のアスペクト比(縦横比)です。それを、20:9のアスペクト比である、当スマホに表示すると、前述やこのような状態になります。
視野角も非常に広いです。質の悪い液晶画面だと、角度を付けて逆サイドを見ると、画面が暗くなったり、色が変わったりしてしまいます。しかし、当スマホの画面の場合、ご覧のようにほぼ真横から逆サイドを見てもそのようなことはありません。
横から見た状態でも色や暗さの影響はありませんでした。
カメラ
カメラはユニークな4眼レンズです。4眼の構成は下記のようになっています。
- 4800万画素のメインカメラ
- 800万画素の超広角カメラ
- 500万画素のマクロカメラ
- 200万画素の深度カメラ
カメラはかなり出っ張っているので、床に置くと当たってしまうことは気になります。もちろん、強化ガラスで覆われているので傷が付くことはありませんが、気になるならケースを着用して凹凸をなくして平らにした方が良いです。
安い透明TPUのケースでも、このように着用するとカメラの凹凸はほぼなくなり平らになります。
実際に当スマホで写真を撮影した様子をを載せていきます。クリックで拡大します。
まずはなにも設定を弄らず、ピント合わせもしていない状態です。ピント合わせをしていないのですが、きちんと中央付近にある手前のプラモにピントが合っており、後ろのプラモにきっちりボケ味も出ています。
次に画面をタップして後ろのプラモにピントを合わせてみました。きちんと後ろにピントが合い、前のプラモにボケ味が出ています。
ピントの合う限界まで寄った様子がこちらになります。これ以上近付くとピントが合いません。
キーボードを撮影した様子。文字がくっきりハッキリ映っています。
当スマホの写真撮影の機能を見ると、倍率が0.1倍から10倍まで可能です。2倍までは光学ズームなので劣化なし。2倍以上はデジタルズームなので単純な拡大となり、拡大すればするほど画像が粗くなります。
まずはわかりやすいように、TVの番組表を1倍で撮影した様子。
次に光学ルズームの限界の2倍で撮影した様子。デジタルズームなので当然劣化はなし。綺麗です。
最後にデジタルズームで限界の10倍の様子。デジタルズーム10倍はさすがにキツイかと思ったのですが、意外と文字もハッキリくっきりしていて綺麗でした、ただ、スマホで10倍ズームだと少しの揺れが物凄い揺れになってしまうので、手ぶれにはかなり気を使います。
1倍より下にすると広角になり、広い範囲を撮影してくれます。こちらは限界値の0.1倍。前述と同じ位置から同じように撮影したのですが、上下左右がかなり広く画面内に収まっていることが分かります。
特に設定を弄らずに適当に撮影したものです。夜に雨が降っているので、月明かりがなく暗い状態なのですが、看板後ろの民家も黒潰れせずに綺麗に撮影されています。
同じ日に撮影したものですが、こちらも黒潰れせず綺麗に撮影できています。
カメラの性能、画質は格安スマホの中でもトップクラスだと思います。HUAWEI P30 liteが格安スマホの中で一番良いと思っていたのですが、それに匹敵するかそれ以上です。
特徴的なこととしては、倍率が0.1~10倍までと幅広いこと。さらには2倍までは光学ズームなので劣化なしであることが挙げられます。また、10倍デジタルズームでは十分堪えられる綺麗さがあるので、ズームを多用する方は格安スマホならこれでしょう。
カメラの欠点を上げるとすると、解像度が最大で4000×3000ということでしょうか。ただ、カメラは解像度が高ければ高画質と言うことでもありません。4000×3000ですが、これまで作例を上げたように、十分高画質のカメラです。
デザイン、サイズ
インカメラは液晶画面内にある、いわゆるノッチです。しかもこれが超ノッチ。画像のように、インカメラの周囲2mm程度のみがくりぬかれた形になっており、それ以外は液晶画面として表示されます。表示領域が非常に広い造りです。
このノッチはどうするかは設定で変更することができます。前述のノッチの様子はデフォルトの『隠さない』です。
この設定で2段目の『ステータスバーを動かさずに隠す』にすると、画像のように従来のような横1列が黒くなった状態になります。さらに、時刻などステータスバーの情報もこの列に表示。
3段目の『ステータスバーを動かして隠す』にしすると、インカメラの横1列の黒帯の下にステータスバーの情報が表示されます。これが従来の表示方法です。
認証、セキュリティ
認証方法は指紋認証と顔認証があります。また、一般的なPIN、パスワード、ゼスチャーのロック解除にも対応。
顔認証の精度も速度も抜群に良いです。持ち上げて画面点灯の設定と組み合わせて使用すると、画面を持ち上げる、画面が点灯する、顔認証してホーム画面になるとの一連の流れが1,2秒でパパパッっと行われます。
従来の指紋認証もあります。右側面にある電源ボタンと機能が統合されています。電源ボタンを軽く触ると指紋認証がされ、グッと押し込むと物理ボタンとしての電源キーになります。一切無駄がない造りです。細長くて狭い指紋認証パネルなので、指紋認証の精度はどうかなと思ったのですが、パッと認識するので問題ありません。
GPS、その他センサー
GPSの精度はやや悪いようです。いくつかの場所で、Googleマップを使用して位置を確かめましたが、画像のように最大で5m、平均すると3mほどの誤差がありました。
精度の良い格安スマホだと、最大で3mほどの誤差なので、それよりやや精度は悪いことになります。ちなみに、向いている方向はキビキビリアルタイムで正しい方向を表示してくれました。
その他、周囲の明かりを検知する光センサー、速度センサー、コンパス、ジャイロスコープがあります。
光センサーがあるので、周囲の状況に合わせた画面輝度に自動的に変更してくれます。電子書籍を読む方だとあると非常に便利です。
例えば太陽光の下で画面を見る場合、輝度が高くないと太陽光の反射で見辛くなります。逆に部屋で暗くして本を読む場合など、明るすぎると目が痛くなってしまうので、輝度を低くすることが必要です。これらのことを全て自動で行ってくれます。
ネットワーク
ネットワークの性能や設定も問題ありませんでした。wifiはすぐに繋がりますし、途中で切断されたりなどの不具合もこれまで一切ありません。PCとの間でwifiを通じてファイルの転送を頻繁に行ってますが、転送速度もも物凄く早いです。
ファイルの転送や共有、ミラーリングに使用しているアプリは、『SMBSync2』です。このアプリはPCとのファイル同期に物凄く便利なんです。これを使用した際の転送速度が、他のスマホに比べて圧倒的に早かったです。
モバイル通信も問題ありません。最近、キャリア回線としてスタートした楽天モバイルの『Rakuten UN-LIMIT』も前述の画像のように問題なく使用できました。
当然ですがアクセスポイントとしての使用も可能。テザリングも問題ありませんでした。
Bluetooth
Bluetoothのバージョンは5.0と現在最新です。
総評
現在発売されている格安スマホの中ではバッテリー持ちがダントツに良いです。再生する動画や読む電子書籍によって多少の差はありますが、今回の実験では動画で26時間以上、漫画で55時間以上持ちました。
これまでたくさんの格安スマホを使用してきましたが、これは他に比べて少し長く持つとかのレベルではなく、ダントツのバッテリー持ちです。バッテリー持ちを重視する方はRedmi 9Sで決まりです。
画面解像度もフルハイビジョン以上で綺麗ですし、視野角も抜群に広く、認証方法も指紋と顔があり、カメラも画質が良いのでほぼ弱点がないと思います。弱点を上げるとすると、若干GPS精度が悪いかな…ということと、画面が大きすぎて女性や小さい手の方は持ちづらいかな…くらいです。
GPS精度に関しては、普通に使用するには問題ないですし、徒歩ナビとしても使用できます。ただ、他の精度の良い格安スマホが3mくらいのズレであることに対し、当スマホは最大で5m程になる場合があるということです。これが致命的になることはありませんが、GPS精度重視の方だと不満が出るかもしれません。
第1回と第2回の記事
関連リンク