目次
あらすじ
1987年08月05日放送。
三鷹さんに誘われてホテルのプールに行く一刻館一行。一方、五代君は就職活動と偽って、実は同じホテルのプールでバイトをしていました。
そこで偶然出遊びに来ていた響子さん含む一刻館一行と三鷹さんと遭遇しそうになります。しかし、就活だと見栄で嘘をついていた五代君は見つからないようにコソコソするのですが…。
この回もミックス炸裂
この回も原作漫画のミックスです。第60話、第59話、第86話です。無理矢理ですね。
同じプール繋がりと言うことでしょう。第60話の「プールサイドのキスマーク」と、第86話の「見栄リクルート」がミックスされています。アニメは季節が同じなら1年後の話と混ぜてしまったり、はたまた季節そのものを買えてしまうなんて事もよくありました。
この第60話と第86話は、原作漫画の時間の流れでは、一年間隔が空いている翌年夏の事なのですが、アニメではもう2年間やる余裕ありませんからね。ここで纏めるしかなかったのでしょう。どっちも面白く、またいい話だったので、カットするには惜しいですからね。
今回もめぞん一刻のお家芸とも言える『すれ違い劇』が炸裂した話です。就活と嘘をついてバイトをしていた五代君は、響子さんに見つからないようにするのですが、響子さんのピンチを不自然に救ってしまったため感付かれてしまいました。
そして、一刻館に戻った後、響子さんの単純な『引っ掛け』に引っ掛かり全てが露見。五代君が単純な人間であること、響子さんは全てお見通しであること。この辺りめぞん一刻の響子さんと五代君の関係性や人間性が見て取れて面白いです。
高橋留美子さんの描く女体
高橋留美子さんの描く女体は、めぞん一刻に限らず物凄くスタイルが良いです。胸が大きく、腰がくびれて、胴が短く、足が長い。簡単に死語で言うと、いわゆる「ボン!キュッ!ボンッ!」です。
しかし、不思議なことにそこに露骨なエロさは感じないんです。これは女性作家特有の物なのか、はたまた表情やシチュエーションでそう見えるのか。もしかしたら、余りにもスタイルが良すぎて、現実離れしているからかも知れません。
アニメでは珍しい響子さんのあからさまな嫉妬
以前にも、アニメでは原作漫画ほど響子さんが嫉妬しない、それは放送時間も考えて、女の嫌らしさを余り出したくないからだろうと書きましたが、今回の話はアニメでは珍しく、響子さんが全面に嫉妬を押し出してきます。
まあこれは仕方がないと言うか、「響子さんがキスマークに嫉妬して五代君を噛む」と言う、嫉妬そのものが話の肝なので、どうやっても響子さんの嫉妬を表に出さないと、話の面白さが伝わらないと言う事もありますけどね。そんな訳で、この回は可愛い響子さんの嫉妬が見られました。
感情をぶつけるのはいつも五代君
響子さんは五代君に嫉妬して肩を噛みました。響子さんは、こういう素直な感情を五代君には出しているのですが、三鷹さんには出していないんですよね。三鷹さんには最初から最後まで、あくまで一定の距離を取り、余所余所しかったので、三鷹さんは五代君に勝てる訳無いんです。
一回、五代君への怒りと当てつけで、やけくそになって三鷹さんのプロポーズを受けようとしたことはありましたが、あれもいざその時になったら、なんだかんだで断っていたでしょう。
原作漫画では
ちょっと良い話
今回は最後のオチでいい話になりましたが、めぞん一刻はこういう、「ちょっと良い話」が多いんです。たった20ページできちんと起承転結で話を作り、そしてちょっといい話として落とす。これって読む側はなんとなく読んでいるだけですが、こういった綺麗にまとまる話を作る高橋留美子さんは本当に凄いです。
ちなみに五代君って単純な引っ掛けに簡単に引っ掛かりますね…。
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