アニメ全話レビュー「機動戦士ガンダム 第42話「宇宙要塞ア・バオア・クー」」

あらすじ

機動戦士ガンダム

コロニーレーザー兵器ソーラ・レイの光は、デギン公王とレビル将軍ともども連邦軍主力艦隊の約半数を蒸発させてしまった。指揮系統と戦力を失い混乱した連邦軍艦隊だが、残存戦力を結集し、ア・バオア・クー進撃を開始。一方、自身のニュータイプの可能性に賭けたシャアは、未完成のモビルスーツ“ジオング”で出撃する。

 

見どころ

  • ソーレ・ライの威力
  • ジオンのお家騒動

 

初登場人物

ジオン軍
  • トワニング

 

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初登場メカ

ジオン軍

 

 

死亡登場人物

連邦
  • レビル(ギレンの発射したソーラ・レイにやられ死亡)

 

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ジオン軍
  • デギン・ザビ(ギレンの発射したソーラ・レイにやられ死亡)
  • ギレン・ザビ(キシリアに頭を撃たれ死亡)

 

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はじめに

今回はソーレ・レイで連邦トップのレビル、ジオントップのデギンが共に死亡し、実権を握っていたギレンも妹のキシリアに殺され、ジオンが混乱を極める回です。結局ジオンは宇宙規模の兄弟げんかになってしまいました。

 

放送内容

ソーラ・レイ

前回、最後にソーラ・レイが発射されたところで終わりましたが、今回はその続きなので、冒頭でジオンのトップデギンと連邦のトップレビルの両軍トップが死亡してしまいました。ギレンは和平交渉を画策する父であり総帥のデギンを、意図的に殺し戦死と処理したんですね。しかし熱に溶かされ死ぬ死に方は最悪です。

 

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何回かこのガンダム全話レビューでも書いていますが、レビルはレベルは低いものの間違いなくニュータイプです。なので、ギレンの野望では、ニュータイプ専用MSであるサイコガンダムに乗せて、最前線へと送り込むことが、自分の中でのお約束になっています。

 

 

ちなみに、デギンとギレンが死亡したこのソーラ・レイ発射時間は、宇宙世紀00790年12月30日午後9時5分。終戦まであと1日と少しです。

 

ギレンの演説

これはよく言われることなのですが、第12話「ジオンの脅威」で、ギレンは宇宙規模(宇宙全域と地球全域)に向けた演説をテレビ中継していましたが、今回のア・バオア・クーでの演説では、ア・バオア・クー内とその周辺のみに向けた演説となり、規模がもの凄く縮小したことが分かります。これはジオンがどれだけ力が無くなったのかを端的に表していて、演説の規模=ジオンの規模なんです。物語の当初、つまりたった3ヶ月前までは宇宙のほぼ全てと、地球の半分ほどを勢力圏に治めていたのですが、ガンダム登場と時期を同じくして連邦の反抗に遭い、あっという間にジオンの勢力下にある地域は、本拠地であるサイド3とこのア・バオ・ア・クーのみとなってしまいました。栄枯盛衰です。

 

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大人と子供

このソーラ・レイ発射から全軍一気に動き出し、ジオン最終防衛拠点ア・バオア・クーへと連邦は一気に雪崩れ込むのですが、この時のホワイトベース内の遣り取りからも、最終決戦が感じられてゾクゾクします。

 

アムロは今まで頑なに自分はニュータイプじゃない、特別じゃない、そんな能力は無いと否定していたのですが、不安に苛まれる仲間を見て、この戦いは大丈夫、ニュータイプの感ですと励まし、生きて帰れるか分からないハヤトは、フラウと最後になるかも知れない別れをします。そして子供のカツ、レツ、キッカがいるとき余裕の態度を見せ、本心を出さなかったカイが、アムロに「ニュータイプの感ってのは嘘だろ?」と問い、アムロもそれを認め、カイもセイラもそりゃそうだと納得。この子供がいるときのふざけたいつも通りの態度と、いなくなった途端に見せる本心のギャップに、子供の頃大人って格好良いと思った記憶があります。

 

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名台詞がいっぱい

この回は名台詞がオンパレードでした。

 

キシリア・ザビ

「どういうことなのか。第二戦闘配備中である、不明瞭な会話はやめよ」

 

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ギレン・ザビ

「我が忠勇なるジオン軍兵士達よ。

今や地球連邦軍艦隊の半数が我がソーラ・レイによって宇宙に消えた。

この輝きこそ我らジオンの正義の証である。

決定的打撃を受けた地球連邦軍にいかほどの戦力が残っていようと、それはすでに形骸である。

あえて言おう、カスであると。

それら軟弱の集団がこのア・バオア・クーを抜くことはできないと私は断言する。

人類は、我ら選ばれた優良種たるジオン国国民に管理・運営されてはじめて永久に生き延びることができる。

これ以上戦いつづけては人類そのものの危機である。

地球連邦の無能なる者どもに思い知らせてやらねばならん、今こそ人類は明日の未来に向かって立たねばならぬ時である、と」

 

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アムロ

「でも、大丈夫だと思います。

ア・バオア・クーの狙い所は確かに十字砲火の一番来る所ですけど、一番もろい所だといえます。

作戦は成功します」

ブライト

「ニュータイプの勘か?」

アムロ

「はい」

 

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カイ

「アムロ、さっきお前の言ったこと、本当かよ?」

アムロ

「嘘ですよ。ニュータイプになって未来の事がわかれば苦労しません」

セイラ

「アムロにああでも言ってもらわなければみんな逃げ出しているわ、恐くてね」

カイ

「そりゃそうだな。逆立ちしたって人間は神様にはなれないからな」

 

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キシリア

「グレートデギン、どこに配備されたのです?ズム・シティですか?」

ギレン

「沈んだよ。先行しすぎてな」

キシリア

「ほう。デギン公王から調達なさったので?」

ギレン

「歯がゆいな。キシリア、父がグレートデギンを手放すと思うのか?」

キシリア

「思いません」

ギレン

「では、そういうことだ。

フフフフフッ、圧倒的じゃないか、我が軍は」

 

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ジオン兵A

「80パーセント?冗談じゃありません。現状でジオングの性能は100パーセント出せます」

シャア

「足は付いていない」

ジオン兵A

「あんなの飾りです。偉い人にはそれがわからんのですよ」

シャア

「使い方はさっきの説明でわかるが、サイコミュな、私に使えるか?」

ジオン兵A

「大佐のニュータイプの能力は未知数です、保証できる訳ありません」

シャア

「はっきり言う。気にいらんな」

ジオン兵A

「どうも。

「気休めかもしれませんが、大佐ならうまくやれますよ」

シャア

「ありがとう。信じよう」

 

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キシリア

「グレートデギンには父が乗っていた、その上で連邦軍と共に。なぜです?」

ギレン

「やむを得んだろう。

タイミングずれの和平工作がなんになるか?」

キシリア

「死なすことはありませんでしたな、総帥」

ギレン

「ふん、冗談はよせ」

キシリア

「意外と兄上も甘いようで」

 

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お腹いっぱいです…。名台詞ばかりで痺れてしまいます。

 

ジオン軍混乱

連邦、ジオン共にトップが急遽戦死してしまったので、同じように混乱していたのですが、勝敗の分かれ目はどこだったのでしょうか。一応、物量で連邦軍が勝っていたようではありますが、決定的な敗因は、キシリアがギレンを殺してしまったことだと思われます。今回の作中にも指揮系統が乱れている旨の発言があり、またニュータイプのアムロやミライも指揮系統の乱れを感じ取っていました。

 

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ただでさえ名目上とは言え、トップのデギンが死亡し軍は混乱しているのに、そこに加えて実権を握っていたギレンが死亡ですからね。如何に指揮系統が乱れたのか想像に難くありません。

 

ギレンはドズルの要請を無視して物量で支援するのではなく、ビグ・ザム1機を増援し、実質見殺しにしてしまいました。今回ギレンは父デギンを謀殺。そしてキシリアは兄のギレンを銃殺。結局ザビ家のお家騒動、兄弟げんかが戦局に多大な影響を及ぼしてしまいました。命を賭けて戦う兵士達はたまったもんじゃないです。

 

また、裏設定として、レビルは万が一を考え、全兵力を和平交渉の場に持ってこず、かなりの部分を万が一に備えてソロモンへ待避させていました。今回作中にキシリアが新たな部隊が現れたと驚いていましたが、その新たな部隊がそれです。レビルの方が一枚上手でしたね。この兵力の差も戦局に影響が大きかったようです。

 

シャア覚醒か

アムロは今回、シャアのジオングと対峙したとき、「シャア以上のニュータイプだ」と言っていましたが、つまりこのシャアからは今まで以上のニュータイプ能力を感じ取ったようなので、シャアは覚醒したんでしょうか。

 

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ちなみに、ここに来て新たな量産型MSのゲルググが登場しましたが、このゲルググは設定上、ガンダムと同等かそれ以上の性能を持っていることになっています。勿論、以前出てきたシャア専用のゲルググもそうです。しかし乗っているパイロットはトワニングが言っていたように学徒動員です。戦時中なので多少の軍事訓練はしているであろうものの、今で言う大学生や高校生のようなものなので、ゲルググを上手く操れず、このパイロットの練度不足も敗因の一つでした。太平洋戦争末期の日本みたいですね…。

 

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おわりに

遂にあとは最終回1話を残すのみとなりました。

 

ソロモン以降の展開の早さやストーリーの濃度はとてもテレビアニメとは思えず、まるで映画を見ているようです。打ち切りが決まって良かったとは大きな声では言えませんが、結果的に終盤のストーリーが圧縮されたおかげで、このような展開の早さとストーリーの濃度になったのもまた事実で、そのまま予定通り続けていたら、また大きく違った評価になったのではないでしょうか。打ち切りは本来悲しむべき事なのですが、なにがどう転んで歴史に残る名作が生まれるかわからないもんですね。

 

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