アニメ全話レビュー「機動戦士ガンダム 第40話「エルメスのララァ」」 評価はまだありません

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あらすじ

アムロの反射神経に追いつけなくなっていたガンダム。モスク博士は、ガンダムの関節に新技術マグネット・コーティングを施し、応答速度の向上を試みていた。一方、ララァの戦果に自信をつけたシャアはエルメスを実戦に投入。だが、二隻の戦艦を瞬時に沈めた彼女の異常な強さに、味方のパイロットは恐怖を覚えるのだった。

 

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見どころ

  • マグネット・コーティングを施されたガンダム
  • エルメスのララァ初めての実戦

 

初登場人物

連邦軍
  • モスク・ハン

 

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ジオン軍
  • バタシャム

 

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はじめに

今回はアムロの反応に付いてこられなくなったガンダムをマグネット・コーティングし、エルメスのララァが初めて実戦を経験する回です。また、ララァのジオンでの外様の立場や、シャアを超えるニュータイプ能力の描写など、前回から引き続きニュータイプの凄さをクローズアップしています。

 

放送内容

マグネット・コーティング

今まで数話に渡って、アムロの反応速度にガンダムがついて行けないとの話をやってきましたが、今回遂にその対策としてマグネット・コーティングをガンダムに施しました。ここで出てきた専門家が、モスク・ハン博士です。

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このマグネット・コーティングの話は劇場版ではバッサリカットされているので、見られるのはこのテレビ版のみになります。

 

マグネット・コーティングの話は、要はアムロがこれだけとんでもないニュータイプ能力に成長し、優秀なパイロットに成長しましたよと分かりやすく見せるためのエピソードです。劇場版では時間の都合上この部分をカットし、コンスコン隊との戦闘などを派手で分かりやすくしたことで、アムロのニュータイプ能力やパイロットとしての凄さの強調を補完したと思われます。

 

ソーラ・レイ

前々回、連邦はソーラ・システムを使用していましたが、今回はそのジオンバージョンとでも言うべきソーラ・レイが登場しました。これはコロニーを利用した物で、望遠鏡のような形にし、そこに太陽光を集め熱するとのシステムです。

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サイド3のコロニーの一つ「マハル」が使用されるにあたり、150万人の強制疎開が行われていました。今まではジオンは人情味溢れる兵士や将校、体制側の連邦は腐っているとの描写が多かったのですが、ここまで追い詰められたジオンではさすがに兵も民間人に対して横暴になっていました。

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実権はギレンに

ソーラ・レイの作戦に、デギン公王の許可を貰うギレンですが、このやりとりでは完全に実権をギレンが握っており、デギン公王は傀儡ですね。いくらデギン公王が異を唱えても聞く耳を持たず、作戦を説明し無理矢理サインを貰う光景。また、この頃は完全にキシリアとも意見が一致していた模様。

 

そしてギレンの展望ですが、要約すると以下の二つのことが語られていました。

 

  1. ザビ家による独裁
  2. 人類の人口を増やさずコントロール

 

1に関しては、連邦の絶対民主制では人類が腐敗し共食い(戦争は争い)をするので、ザビ家による独裁が望ましいとのこと。

 

2に関しては、1年戦争初期で数十億人が死んでいるので、「折角減った」人口をこれ以上増やさず、優良な人種だけを残すとのこと。

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そしてこの思想に対してデギン公王は、ギレンのことをヒトラーの尻尾だなと言っていましたが、この思想はまさにヒトラーですよね。ヒトラーの尻尾とは上手いこと言います。ちなみにどう言う事かもう少し詳しく解説すると、以下のようなことになります。

 

ギレン・ザビ
「せっかく減った人口です、

これ以上増やさずに優良な人種だけを残す、

それ以外に人類の永遠の平和は望めません。

そして、その為にはザビ家独裁による人類のコントロールしかありません」

 

このギレンの考えは「優性人類生存説」と言われています。そしてヒトラーは存命時、「ゲルマン民族優生説」を唱えており、これは簡単に書くと、「ゲルマン民族は優秀な民族であるのだから、世界の覇権を握り導くべき」との考えです。ギレンの優性人類生存説と、ヒトラーのゲルマン民族優生説は瓜二つですよね。このようなことから、デギン公王は「ヒトラーの尻尾」と言ったのです。

 

ちなみに、ヒトラーの著書「わが闘争」は非常に面白いです。面白いとの表現は相応しくないかも知れませんが…。ガハガハと笑う面白さとの意味ではなく、興味深いとの意味での面白さです。これはドイツで禁書扱いなんですよね。過去を反省する、振り返る、繰り返さないと言うなら、アンタッチャブルにせず公にするべきだと思うんですけどね。自国のことだけに感化されてしまう人が、外国でこの我が闘争を読む人より多く、影響力が段違いなのかも知れないので、外野から偉そうに言うつもりはないのですが…。

 

わが闘争(上)―民族主義的世界観(角川文庫)

 

それと映画だと「ヒトラー ~最期の12日間~」が非常に面白いです。これも興味深いとの面白さと、もう一つ映画として良くできているとの意味での面白さもあるのでお勧めです。

 

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ララァ初めての実戦

今回はララァのエルメスが初めて実戦を行いました。前回ビットのテストとして敵を何期も撃破しているのですが、敵との「交戦」は初めてです。

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この初めての実戦では、リック・ドム2機と共に出撃したのですが、ララァの圧倒的な能力を目の前で見せ付けられたベテランパイロットのバタシャムは、自分たちがララァの前で積極的に戦うことが馬鹿らしくなり、本来初めての実戦なので守らなければならないララァを最前線へと押し出していました。ララァの不幸は、シャアとアムロの運命の2人に戦場で出会ってしまったことも勿論あるのですが、能力の高いところをいきなり見せ付けすぎ、味方からも恐れられ、協力が得られなかったことにもありますね。この辺りは世渡りが下手と言うか、周りの協力を得るために下出に出ることを知らなかったしたたかさのなさもあるんでしょう。とは言っても15歳の少女ですからね。そんなことを考えられるわけもなく…。

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シャアが来る

ララァ実戦2回目の出撃では、遂にアムロのガンダムと対決をしていました。シャアもゲルググで戦うのですが、そこでララァが一言。「大佐、邪魔です!どいてください!」。ララァは結構酷いこと言いますね。シャアは今回のようなことや、ニュータイプのなり損ないとか、周りから結構酷いこと言われているんですよね。こういうことからもガンダムファンからの評価は、シャアは凄いと認める一方、ネタ的に弄られるキャラになってしまいました。

 

総評

今回はガンダムマグネット・コーティングが施され、アムロの能力が100%発揮できるようになり、エルメスのララァも実戦を経験。残り3話で全ての戦いの舞台は整いました。

 

こんな人にお勧め

  • ロボットアニメが好きな人
  • 戦争アニメが好きな人

 

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