テレビアニメをまとめた総集編「めぞん一刻 総集編 移りゆく季節の中で」レビュー 評価はまだありません

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テレビアニメのあの感動を

テレビアニメの めぞん一刻を90分の総集編にまとめたものです。30分テレビアニメ96話分。CMとOPとEDを抜いて正味22分。96話×22分で実放送時間2112分。時間換算で35.2時間。実に約一日半です。これだけの長編アニメを90分にまとめるのは相当無理があるのですが、時間軸を入れ替えたり色々見やすいように工夫して、なんとかかんとか90分で収めていました。

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それは音無老人の名台詞から始まった

この総集編は、響子さん登場から始まらず、音無老人のお墓でのこの名台詞から始まりました。

 

音無老人

「ねえ響子さん、昔は夫が死ぬとね、墓に赤い文字で妻の名前も書き入れたんだよ。

未亡人、まだ死んでいない妻ってことだよね。

でも違うだろ?死んでないのじゃない、生きてるんだ。」

 

白黒で始まりましたし、初めて見たときは驚きましたが終わってみれば良い演出でした。簡潔に響子さんが未亡人であることを説明できましたからね。90分で響子さんの未亡人の顛末、説明をしっかり入れるわけにはいきませんから、いかに時間を節約しつつ登場人物の背景をしっかり伝えるかは頭が痛かったでしょうね。

 

サブタイトル通りの季節ごとのパート分け

この総集編の構成は実に上手くわかりやすくて、季節名によってパート分けしています。

 

  1. 春-さまざまな出会い
  2. 夏-その日、そのとき 胸より胸に
  3. 秋-揺れる心
  4. 冬-今ひとたびの…
  5. そしてふたたびの春

 

めぞん一刻はラブコメなので、人と出会い、最終的にはくっつくか別れていくのですが、その人と人との関係性によって話を上手く切り分け、それによって上手くパート分けして、今はどういう状況なのかを実に見事にまとめて視聴者にわかりやすく提示しています。このパート分けの手法は実に良くできていました。

 

春パートはそのサブタイトル通り、主要登場人物の出会いをテーマにしています。時間の都合上、出会いを紹介しただけで、前半のドタバタコメディはほとんど紹介できなかったのが勿体ないですね。このお祭りのような毎日は、めぞん一刻初期の大きな魅力なんですけどね。時間の都合上致し方ありません。ここは五代君と響子さん。響子さんと三鷹さん。五代君とこずえちゃん。この三角関係の始まりの紹介でさらっと終わりです。

 

夏パートは五代君が八神の高校に教育実習生として行くところから始まります。総集編的に言うと、この夏パートは登場人物の心が徐々に動いていくパートですね。このパートはテレビアニメでも私が一番好きなところでした。まさにこれぞラブコメと呼ぶにふさわしい展開でした。

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秋パートはラブストーリーで登場人物の心が揺れに揺れるパートですね。三鷹さんと響子ママが騙し打ちをして、横浜のホテルに連れて行ったところからです。明日菜さんも登場しますし、三鷹さんとの決闘もこのパートでした。

 

冬パートはホテル代が払えない朱美さんから五代君が呼び出されるところからです。別れのパートですね。今まで付き合っていたこずえちゃんとの別れや、三鷹さんtが響子さんを諦めたりと、人間関係に決着が付いていくパートです。

 

現実でもこういうことあるんですよね。別に喧嘩別れしたわけでもなく、引っ越しや結婚、転職などの環境の変化で会う時間がなくなり、結果的にもう一生会わないんだろうなという別れ。誰にでも経験があるかと思います。自分と重なって物凄く切なくなります。

 

もうこの辺からはシリアス一辺倒です。初期のドタバタコメディが嘘のように打って変わった話になってしまいます。めぞん一刻初期のドタバタコメディも物凄く面白いですし味があるので、これを見たければやはりテレビアニメを見るしかないんです。この総集編では初期はごっそりカットされていますからね。

 

そしてふたたびの春パートはテレビアニメでの最終回のダイジェスト。ちなみにプロポーズのシーンはこの総集編にはありませんでした。

 

五代裕作

「初めて会った日から響子さんの中に、あなたがいて...

そんな響子さんをおれは好きになった。

だから...あなたもひっくるめて、響子さんをもらいます。」

 

EDは斉藤由貴の悲しみよこんにちは。

 

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こんな人にお勧め

  • めぞん一刻が好きな人
  • テレビアニメ96話を見るのは面倒だがかいつまんで話を見たい人
  • 気軽にめぞん一刻の感動を味わいたい人

 

非常に良くできた総集編

本当にこの総集編は90分で良くまとめたなあという感想です。この時間に収めるにはかなり無茶があるのですが、それでもしっかり話が伝わり、感動も生まれてくる作りになっていました。

 

ただやはりめぞん一刻は、本当にちょっとずつ登場人物の心が動いていく、関係性が変わっていく様がミソであり面白さなので、96話とかなり長い話ではありますが、テレビアニメをしっかり見た方が、めぞん一刻の魅力はしっかり伝わってきます。この総集編はあくまでそんな時間がない場合の、手軽にめぞん一刻のストーリーをなぞり、感動もお手軽に味わいたい人向けの、本当の意味での総集編、ダイジェストです。そういう意味では実に正しい作りになっていると思います。

 

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