今回レビューするのは、EarFunさんのワイヤレスイヤホン『EarFun』です。
それでは早速レビューを書いていきたいと思います。
特徴
- 【ハイブリッド式のアクティブノイズキャンセリング】:EarFunの革新的なQuietSmartテクノロジーによるハイブリッド式ANC機能は、内側と外側に配置した2つの集音マイクにより、最大38dBのノイズ低減効果を実現できます。【3つのノイズコントロールモード】:EarFun Air Proには、「アクティブノイズキャンセリング」、「外音取り込み」、「ノーマル」の 3つのノイズコントロールモードがあります。周囲の音をどの程度聞き取りたいかに応じて、モードを切り替えることができます。※ノイズキャンセリング機能は、乗り物や空調などの低周波数帯の騒⾳に対して最も有効です。すべての騒音が打ち消されるわけではありません。
- 【大口径10mmの低歪みドライバー】:専用に設計された10mm径のダイナミックドライバーに複合振動板を採用しており、歪の少ない豊かで強力な重低音と伸びのある高音を実現します。高品質のリスニング体験を与えます。【最大32時間再生&高速充電対応】:充電ケースを使用すれば、最大32時間再生できます。イヤホン本体は1回の充電で、ANCモードで7時間、ほかのモードで最大9時間連続再生できます。急速充電に対応可能なので、10分間だけ充電して90分間再生可能です。USB-C充電に対応した充電ケースは約2時間でフル充電できます。
- 【誤動作防止のタップコントロール】:動きや振動を検出できる加速度センサーを搭載しており、指で軽く触るだけで反応しないので、誤動作防止を実現しました。指で軽くタップすることで、ANCモードと外音取り込みモードを切り替えたり、音楽再生、着信応答や音声アシストの起動など操作したりできます。【18ヶ月安心保証】:ご購入日より18ヶ月の安心保証が付いております。万が一製品に不具合があった場合や、正常な使用中での故障の場合、ぜひ当店までご連絡ください。保証期間内において新品交換/返品/返金など対応いたします。
- 【卓越した通話性能】:カスタマイズされたノイズ除去アルゴリズムと6つのマイクを搭載した通話ノイズキャンセリング技術により、通話中のノイズの大部分を低減し、人の声を強化して、非常にクリアな通話をお届けします。【装着検出機能】:光学センサーにより、高精度の装着検出を実現し、自動一時停止/再生が可能です。片方のイヤホンを耳から外すと、再生が自動的に一時停止され、再びイヤホンを耳につけると、自動的に再生が始まります。
- 【片耳対応のTWS技術】:左右いずれかのイヤホンを単独でスマホとペアリングして、片耳で音楽を聴いたり、ハンズフリー通話をしたりすることができます。【IPX5防水】:水や汗からの侵食を防げるので、スポーツや運動をする時、不意に雨に降られ時も、安心してご利用いただけます。【各種認証取得済み】:RoHS、CA65、CE、FCCやPSE、工事設計認証(技適マーク )など、各認証を取得しました。
長所と短所
- ○極小軽量なので耳に負担が掛からない
- ○音質、音ズレ問題なし
- △操作性が独特
- ○アクティブのイズキャンセリング機能で外の雑音を軽減
- ○外音取り込みモードで周囲の音が聞ける
- ○受信感度問題なし
- ◎TWS機能で左右切り替えがシームレス
- ◎音楽再生でのバッテリー持ちが最大9時間
- ◎装着検知機能で自動で一時停止する
- ○IPX5の防水性能
外観
パッケージ外観
セット内容
パッケージ内容は画像の物で全てになります。
イヤホン。
ケース。
USB Type-Cケーブル。
イヤーピース。
サンキューカード。
説明書。日本語ページあり。
動画
スペック
- ドライバーユニット : 10mm低歪みドライバー(複合振動板を採用)
- 電池持続時間:ノーマルモードでは約9時間(イヤホン)、約32時間(ケース充電込み)、
- ANCモードでは約7時間(イヤホン)、約25時間(ケース充電込み)
- 充電時間:約 1.5時間(イヤホン)、約2時間(充電ケース)
- 防水規格:IPX5 Bluetooth動作範囲:15m
- Bluetooth規格:5.0 対応コーデック:AAC、SBC 周波数特性 : 20Hz~20kHz
- Bluetoothプロファイル:A2DP、AVRCP、HFP、HSP
使用した感想
※EarFunはしっかりしたメーカー
今回紹介する完全ワイヤレスイヤホンのメーカーは『EarFun』といいます。まだ聞き慣れないメーカーだとは思いますが、きちんとしたメーカーです。日本語HPもありますし、これまでの出してきたラインナップを見ても、他の出ては消える海外メーカーとは違います。
イヤホン、ヘッドホン、スピーカーなどの音響機専門メーカーですね。多くの海外メーカー製品を使用してきましたが、信頼できるメーカーの判断基準としては、『メーカーの日本語ページがきちんろあること』と『型番があること』です。意外とこの2つを満たしていない海外メーカーが多いです。
なぜこの2つが私の判断基準かというと、日本語HPがしっかりしていないメーカーは売り逃げするかもしれないということ。売れなかったり不具合でクレームが多かったら、また名前を変えて出せばいいや…なんてところもあります。また、型番は品質管理には必須ですし、後継機を開発するにも必要です。型番がない場合、品質管理がずさんだったり、今後も同じ名前で商売を続けるつもりがないのかな…と思ってしまいます。EarFunさんはその両方を満たしています。
ということで、このメーカーは売りにげする着もないですし、品質管理や後継機の開発もおそらくきちんとやっている信頼できるメーカーだと思います。
○極小軽量なので耳に負担が掛からない
近年人気の完全ワイヤレスイヤホンです。スマホ等と繋げるコードも無し。左右を繋ぐコードも無し。一切コードがありません。そのため、運動時に体や衣服に引っ掛かることもありませんし、頭をいくら動かしても自由。また、ベッドで横になっても首と枕の間にコードがないので快適です。
形状は一般的なカナル型。イヤーピースが耳の穴の中に入ります。少し変わっているのは、イヤーピース手前に大きな円状の物体があること。音響関連やバッテリー関連の機械が詰まっているとは思うのですが、このおかげで耳の穴が塞がれ、非常に遮音性が高いイヤホンになっています。
短いですが棒状にマイクが伸びていることも特徴です。少しでもマイクが口元に近付くことにより、集音性能が高く会話しやすいようにできています。左右ともにマイクがあるので、片耳イヤホンとしてどちらを使用しても通話ができます。
大きさは奥行き2.92cm×幅1.78cm×高さ3.66cm。重さは左右両方で12.5g。片方6g程度なので軽量です。
小さくて軽いので耳の穴への負担はほぼありません。下に引っ張られる感覚もありませんし、長時間装着していても耳が痛くなることもなし。
私の場合、フルフェイスのヘルメットでもイヤホンをするのですが、それも問題ありませんでした。耳からほぼ出っ張らないので、イヤホンをしたままヘルメットを被れます。ちなみに、両方イヤホンをすると一応違法なのでやめましょう。私は片耳だけにし、Googleマップナビの音声を聞いて利用しています。
ケースもイヤホンと同じく小さくて軽いです。片手で持てるほどの大きさのため、パンツのポケットにも余裕で入ります。
大きさは幅6.65cm×厚さ3.05cm×奥行き5.44cm。重さもイヤホン込みで53.4gと軽量。
○音質、音ズレ問題なし
音質は完全ワイヤレスイヤホンとしては非常に良いと思います。前述したように遮音性が高いこともそうですが、高音もシャリシャリとしたチープな感じは全くありませんでした。ただ、極小の完全ワイヤレスイヤホンなので、重低音が響くように…とまでは無理です。この辺りは音質を取るか、使いやすさを取るかになります。私は圧倒的に完全ワイヤレスイヤホンの使いやすさの方が上だと思っています。
音質 | 概要 | |
対応コーデック | AAC、SBC、A2DP、AVRCP、HFP、HSP | |
高音 | 割れたり歪んだりは感じず | |
低音 | 割れたり歪んだりは感じず | |
音ズレ | スマホで映画を観て感じず | |
音質評価※1 | ||
★★★★☆ |
※1 同タイプの他の物と比較しての評価(相対的評価)
動画を観るときにあると困る音ズレですが、スマホで確認したところ人が感知できるようなレベルのズレはありませんでした。厳密には無線なのであるはずなのですが、普通に観ていて口の動きと声がずれるなんてことはありません。
△操作性が独特
ボタンはタッチ式です。表面を触ると操作できるタイプなので、装着したまま頻繁に操作しても耳に負担は掛かりません。ただ、操作性は結構変わっています。
音楽再生でできる操作は、『再生/一時停止』、『曲送り』と、ANC、外音取り込み、ノーマルの切り替えのみです。おそらく、ANCや外音取り込み機能の操作を割り当てるために、曲戻しや音量の変更操作が割り当てられなかったのだと思います。ただ、下表のように1回タップがまだ残っていますし、長押しでも操作は割り当てられるので、できれば曲戻しと音量の変更が欲しかったところ。
Amazonの商品説明や説明書を読むと、誤操作をどうも防ぎたかったようで、おそらくそれが1回タップに操作を割り当てなかった理由かな…と。間違って1回触ってしまうことはありますからね。
2回タップ | 3回タップ | |
右 |
|
|
左 |
|
|
やや複雑なので、良く使用するであろう音楽再生についてのみ抜き出すと下記のようになります。
- 【再生/一時停止】右を2回タップ
- 【曲送り】右を3回タップ
- 【モードの切り替え】左を3回タップ(ノーマルモード→ANCモード→外音取り込みモード)
つまり、音楽再生に関しては再生、一時停止、曲送りしかできません。あとはモードの変更のみです。
○アクティブのイズキャンセリング機能で外の雑音を軽減
ユニークなのはアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能があることです。ヘッドホンにはよくある機能です。ただ、このような完全ワイヤレスイヤホンにANCが付いていることは希ですし、ついていても高額になってしまいます。
ANCとは外の雑音と同じような、人間の耳には聞こえない周波数の音を自ら出して打ち消すとの仕組みです。注意して欲しいのは、雑音がゼロになるわけではないということ。このイヤホンだと仕様上-32dbまで雑音をカットしてくれます。感覚としては、目の前の雑音が10m先に行ったような感じです。例えば目の前で車が走っているのに、それが10m先から聞こえてくるような感じになります。
性質としては車や電車、飛行機のような低く唸るような雑音を良くカットしてくれるようです。逆に高音の街中のBGMだったり、女性の宣伝テープの声などはあまり効果がないようです。
○外音取り込みモードで周囲の音が聞ける
モードでさらにユニークなのは外音取り込み機能があることです。こちらは前述のANCとは真逆で、外の雑音をより拾うようなモードです。なぜこんなモードがあるかというと、周囲の音が聞こえないと危ない場面があるからです。
例えばジョギング中、後ろから近付いてくる自転車や車の音が聞こえないと危険です。また、曲がり角の向こうの声なんかも聞こえないとぶつかってしまうことも…。外で音楽を聞く場合、遮音性画高ければ良いというわけでもありません。少なくとも、ジョギングなどで走る場合は、両耳で使用するなら外音取り込み機能をオンにするか、片耳での使用をお勧めします。
○受信感度問題なし
受信感度は素晴らしかったです。いつものように距離8m、障害物ありの屋内で使用したところ、イヤホンを手で覆っても全く音が途切れることはありませんでした。この受信感度の完全ワイヤレスは滅多に見ません。
条件1 | 概要1 | 結果1 |
場所 | 屋内 | 音が途切れることなく聞こえる |
距離 | 8m | |
建造物 | 鉄骨 | |
障害物 | 間に木の扉2枚 | |
条件2 | 概要2(概要1に加えて) | 結果2 |
同上 | 受信部分を手で覆う | 音が途切れることなく聞こえる |
条件3 | 概要3(概要2のあとに) | 結果3 |
同上 | 受診部分から手を離す | 音が途切れることなく聞こえる |
受信感度評価※1 | ||
★★★★★ |
※1 同タイプの他の物と比較しての評価(相対的評価)
◎TWS機能で左右切り替えがシームレス
このイヤホンのBluetoothの接続方法はTWSといわれるものです。このシステムも最近随分増えてきました。簡単に書くと、左右両方がそれぞれスマホ等の端末と接続をする仕組みです。
このTWSだと、親機から子機へのデータ転送する『タイムラグ』がなくなります。左右ともに同じように端末と通信をするため、ワイヤレスで課題の遅延問題がほぼなくなります。
従来通りの接続方法だと、動画を観て遅延があると不満を持った方も少なくないと思います。しかし、TWSだとこの親機→子機を原因とする遅延は起こりません(他の理由で遅延する可能性はあります)。なぜ従来の方式だと遅延が起こりやすかったかというと、『遅い方(子機のタイミング)に合わせていたから』です。遅い方に合わせないと、今度は左右でバラバラのタイミングで音が出てしまい、余計悲惨なことになってしまいます。そのため、両耳として使用すると遅延が起こり、片耳として使用すると遅延が起こらない完全ワイヤレスが多かったです。
このイヤホンは最新式のTWSなので、動画を両耳イヤホンで観ても遅延は人が感知できるようなものはありませんでした。
接続方法は簡単です。このイヤホンはケースとイヤホンの蓋の開閉が連動しています。ケースの蓋を開けるとイヤホンの電源がオン。閉めるとイヤホンの電源もオフとの挙動。初回ペアリングだと、ケースの蓋を開け、スマホなどの端末からBluetoothで端末を検索。出てきた『EarFun Air Pro』を選択。これだけで完了です。2回目以降は蓋を開けると自動的に接続されます。
◎音楽再生でのバッテリー持ちが最大9時間
音楽再生でのバッテリー持ちは驚異の9時間です。完全ワイヤレスイヤホンは多く使用してきましたが、ここまでのロングライフバッテリーは初めてです。同タイプの完全ワイヤレスイヤホンの場合、現在の平均はおよそ5時間といったところ。6時間持てば凄く持つなとの状況です。そんな中、まさか9時間も持つ完全ワイヤレスイヤホンがあるとは思いませんでした。
確かに他の同タイプに比べると8千円するので高いです。ただ、それにはこのバッテリー持ちの価値もあるのでしょう。完全ワイヤレスイヤホンはバッテリー持ちが短いことが課題で、そこに不満を持っていた方も多かったと思います。しかし、これは最大9時間持つのでその不満はまず出ないと思います。
『最大で9時間』と書きましたが、これはノーマルモードでの話です。ANC機能をオンにすると7時間ほどになります。ただ、前述もしたように、ANCモードにしなくても遮音性は高いので、ノーマルモードでも十分に音楽に没入できます。
条件 | 仕様上 | 実験結果 |
両耳での音楽再生 | 9時間 | ▲9時間14分 |
片耳での音楽再生 | 9時間 | ▲9時間9分 |
充電 | 2時間 | ▲2時間4分 |
バッテリー評価※1 | ||
★★★★★ |
※1 同タイプの他の物と比較しての評価(相対的評価)
ケースの後ろにある充電端子はUSB Type-Cです。裏表の属性がないので脱着が楽です。
ケースのバッテリー容量は500mAh。イヤホンバッテリー容量は片方60mAhとなっています。
◎装着検知機能で自動で一時停止する
ユニークな機能はまだあります。それが『装着検知機能』です。どのような機能かというと、イヤホンを外すと音楽を一時停止。再び装着すると再生。この挙動を自動でやってくれます。
どのようなときに有効かというと、レジで会計をするとき、道すがら知人に会って立ち話するとき、電車のアナウンスを聞くときなどです。このようなときに耳からイヤホンを外すと、自動的に音楽が一時停止され、周囲の音や声を聞いたり会話がスムーズに行えるようになります。それが終わればまた装着。すると自動的に音楽が再生されます。
両耳で使用しているときは、片方のイヤホンを外しただけで音楽が一時停止します。両方を外す必要はありません。
○IPX5の防水性能
IPX5の防水性能があります。どのようなレベルかというと下図を見ていただければわかりやすいです。『あらゆる方向からの直接噴水からの保護』となっています。これは通常の雨、弱いシャワー程度なら問題ありませんとのレベルです。ただし、台風やゲリラ豪雨、強いシャワーだと危ないです。また、水没には対応していないので留意してください。
普通に生活する上ではIPX5でなんら問題はありません。通常の雨、スポーツ時の汗程度なら余裕で壊れません。
総評
イヤホンでは定評のあるEarFunさんの上位モデル、高級機です。上位モデルだけあり、非常に造りがしっかりしていて、見た目もエントリーモデルとは違い高級感があります。さらにはバッテリー持ちが最強レベルの9時間です。完全ワイヤレスイヤホンの課題はバッテリー持ちの短さだったのですが、これを完全に克服しています。
音質は好みになるので断言はできませんが、完全ワイヤレスイヤホンの中では最上位レベルだと思います。遮音性は高いですし、高音で安っぽい音にもなりません。
ANCや外音取り込みモード、装着検知機能などユニークなモードや機能があり、バッテリー持ちも完全ワイヤレスとしては最高レベルの9時間と、非常に特徴のある物です。特にバッテリー持ちはここまでの物は完全ワイヤレスイヤホンはほぼ見ないので、それだけでも購入する価値ありだと思います。
こんな人にお勧め
- バッテリー持ちが9時間ある完全ワイヤレスイヤホンが欲しい人
- 遮音性が高い完全ワイヤレスイヤホンが欲しい人
- アクティブのイズキャンセリング機能のある完全ワイヤレスイヤホンが欲しい人
- 外音取り込み機能のある完全ワイヤレスイヤホンが欲しい人
- イヤホンを外すと自動で一時停止、歳装着すると再生して欲しい人
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