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よつばとかばらかもんか「銀のニーナ/イトカツ」(第1~8巻)レビュー

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あらすじ

東京で職を失い田舎へ戻ることになった志摩崎修太郎。不本意な気持ちで開けた実家の扉の向こうには、美しい銀の髪と蒼い瞳を持つ少女・ニーナが待っていた。無職独身27歳の叔父と、銀髪碧眼10歳の姪。高原の街を舞台に、疲れ気味の青年と日本大好きハーフ美少女のゆるやかな生活が始まる──。癒し感を求める方に送りたい。

 

長所と短所

  • ○ニーナが可愛い
  • △幼い女の子が好きな大きいお兄さん向け描写がある

 

○長所/△人による/×気になるところ

 

はじめに

某掲示板でお勧めされていたのを見て銀のニーナを読みました。そこで書かれていたことは『よつばとみたい』とか、『ほっこりする話』だとか書かれていたので、よつばとみたいなハートフルコメディかなと思い手を出しました。

 

ただ、この手の狙ったハートフルコメディは外すと退屈きわまりない話になりますからね…。さてどんなものかなと読んだわけですが、今回はこの銀のニーナのレビューを書いていきたいと思います。

 

1話1話の作風はよつばと

この銀のニーナの感想でよく見たのは『よつばと』との比較でした。『よつばとと○○の部分が似てる』、『よつばととは○○が違う』、『よつばとに比べて~』との感じで、比較対象としてよつばとが出てくることが多かったです。書評で他の本との比較を嫌う人はいるかと思いますが、その比較となる本を知っているとイメージ沸きやすいんですよね…。なので、よつばとばらかもんとの比較の話が多く出てきますが勘弁してください。

 

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そして読んでみた感想は…確かによつばとに似ていますね。詳しく書くと、1話1話の構成や話の流れはよつばとと同じような感じです。

 

よつばとは日常系の漫画で、特にイベントらしいことが起こっていない本当にただの日常をよつば目線で漫画にしていて、読むとほっこりして面白いのですが、じゃあ特段何かイベントや話の核があったかと言われれば無いんです。この銀のニーナもこの感覚がそっくりでした。銀のニーナも緩く物語が始まり、緩く話が進み、緩く話が終わります。特に何か非日常の出来事や事件が起こるわけではありません。時にはただラーメンを食べに行く。時にはただアイスを食べに行く。そんな感じの日常を神目線で見ているような漫画です。何か物事を見せてやろうというと言う気負いは一切ありません。

 

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話全体としての流れはばらかもん

1話1話の作風はよつばとと似ていると前述しましたが、全体的な作風はばらかもんに似ているなと思いました。意味がわかりませんよね。少し説明していくと、よつばとは1話1話で話の起伏が乏しく、本当に日常をただビデオで撮っているだけのような漫画で、全体としても日常の繰り返しで話(時間)が全くと言って良いほど進みません。ところがこの銀のニーナは1話1話は特に何も起こらない日常をただ映しているだけのよつばとに似ているのですが、全体を通してみると確実に時間が進んでいき、そして緩やかですが話が進みます。そういう意味で、全体の作風や流れとしてはばらかもんに似ている感じです。

 

また、登場人物の関係性もばらかもんに似ていて、主人公は東京で働いていたものの失業し、打ちひしがれて実家に戻ってきた志摩崎修太郎・27歳。ヒロイン(?)は主人公・修太郎の姉の子供で姪のニーナ・10歳(小4)。失意の主人公が天真爛漫なニーナと接して徐々にやる気を出して社会復帰していくとの話が基本的な流れになります。ばらかもんの主人公・半田となるの関係性に似ています。この辺も良く比較対象になるよつばと以外にばらかもんを出した理由です。

 

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露骨な描写をどう捉えるか

少し気になる点としては、可愛い女の子が好きな大きいお兄さんのためのサービスシーンがあると言うこと。個人的には別に嫌悪するほどではないのですが、ここが苦手な人がいるかも知れません。

 

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ニーナが可愛い

恐らく男性が望むであろう理想的な天真爛漫な少女を描いていると思うので、少しわざとらしい無邪気さかなと思うところもあるのですが、それでもやはりニーナが可愛いです。登場人物が魅力的なのは面白い漫画の必須条件ですからね。ただ、逆に主人公の修太郎はヌボーっとして逆に無個性になっています。まあここは癖の強いキャラにすると読者が感情移入しづらくなるとの配慮かも知れません。オラオラのヤクザを主人公にされると感情移入が難しいですからね。

 

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時間経過

よつばとと違い、ばらかもんのように時間が進むと前述しましたが、第1巻最初の話の時はニーナが小学校4年生の8月の夏休みでした。現在(2016年6月)既刊最新刊の第8巻では夏休み冬休みを順調に経て、年が明けて小学校5年の4月になっていて、着実に時間が進んでおり、なおかつ物凄くスローペースでもありません。なので、この先よっぽど時間が進むペースが遅くなる変化が無い限り、20巻30巻続くような漫画ではなさそうです。

 

そもそも、『失業して実家に戻ってきた修太郎を癒やしてくれる天真爛漫なニーナ』がテーマの漫画なので、修太郎が就職するか、もしくはニーナが成長して子供ならではの無邪気さで癒やせなくなるか、そこまでの話でしょうね。まあ『うさぎドロップ』のように、中学、高校までやる大人×子供の癒やし物語もあるにはありますが…。

 

 

話の中で、フィンランドや中国で仕事をしている修太郎の姉でありニーナの母が出てきましたが、後始末や引き継ぎの関係で、あと2年ほどは今の仕事を辞められないので、その後海外での仕事を切り上げて日本に戻ってきて娘のニーナと暮らそうかなと言っていました。漫画が続くのは長くてここまででしょう。母親が帰ってきたらニーナは別に叔父の修太郎に面倒を見て貰う必要は無くなりますからね。それより早く終わらせる場合は、修太郎の就職=実家を出る=ニーナと別れるで終了か…。まあどちらにしろ、よつばとばらかもんのように終わりがどうなるか見えない漫画ではなく、『どうなったら終わるのか』は結構ハッキリしていると思います。

 

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イベントを確実に描く

同じ時期が繰り返されるサザエさん時空だと、年中行事が繰り返されて違和感を覚えることもあります。また、『侵略!イカ娘』のように時間が全く進まない話だと年中行事が限られてしまいます。しかし、この銀のニーナは前述もしたように確実に時間が進み、そしてゆっくりすぎず適当なペースの進み方なので、年中行事がきちんと漫画化されています。夏休み、夏休みの宿題、お盆、クリスマス、お正月、バレンタイン、節分等々、主な年中行事は全て抑えています。

 

 

そして、ニーナは日本人の姉とフィンランド人の夫のハーフで、日本に来て間もないとの設定なので、このような日本のイベントや和食に驚いたり感動したりする、『外国人が日本の風習に触れるときの反応の面白さ』も併せ持っている漫画です。ちょっとした『YOU何しに日本へ?』系統の外国人の反応番組的面白さもあるので、この手の番組や話が好きな人にも合うかと思います。

 

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学校の話もあり

時間がきちんと進む話なので、当然夏休みが終わればニーナは学校へ通い始めます。転校生として日本の学校へ通うようになるのですが、きちんと小学校でのニーナの奮闘ぶりや、友達関係を築いていく様も描いています。銀のニーナとのタイトルなのですが、一応主人公は修太郎…だと思います。修太郎目線でモノローグ(心の中の声)も修太郎ですから。ただ、小学校パートでは完全に主人公がニーナになります。

 

この小学校パートでは修太郎が癒やされる話とは打って変わり、日本にまだ来て間もない外国人の少女がどうやって日本の小学校に馴染むのか、友人関係を作っていくのか、その後のイベントを楽しむ様などが描かれていてこちらも面白い。

 

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恋愛関係にはならないはず

先ほどうさぎドロップの名前を挙げましたが、この漫画の終わり方は賛否両論ありまして…。と言うか恐らく圧倒的に否定が多いと思いますが…。しかしこの銀のニーナは修太郎とニーナに完全に血縁関係があるので恋愛関係にはならないはずです。このようなアットホームコメディ、大人が天真爛漫な子供に癒やされる話で恋愛関係になられると、それまでのアットホームコメディが全部嘘くさくなってしまうので勘弁して欲しいんです。銀のニーナはそういった心配は無さそうです。ただ、実は『血縁関係ありませんでした』なんてパターンも珍しくないので断言は出来ませんが…。

 

おわりに

久々に私が知らなかった新しい漫画を発掘して読みました。新しいとは言っても、既に8巻も出ているので人気があり結構前から連載していたみたいなので「今更かよ!」と突っ込まれそうですが…。ただ、この銀のニーナのwikiは無いので、それほど周知されている漫画ではないみたいですね。

 

同ジャンルの有名な物と比較するとわかりやすいので、よつばとばらかもんの名前を出してきましたが、どちらが上か下とかではなく、銀のニーナ単体として中々面白い漫画でした。

 

前述もしましたが、基本的に主人公の修太郎が失意の中実家に帰ると赤ん坊の時に会った以来のニーナがおり、その天真爛漫な少女ニーナと触れ合っていくことで、徐々にやる気を出し社会復帰していくとの全体的な流れはあるものの、1話1話を見るとラーメンを食べた、一緒にカレーを作ったなど、なんでもない日常の繰り返しを描いているハートフルコメディです。駄目人間の大人が天真爛漫な子供に癒やされながら前に進んでいく系統の話が好きならお勧めです。

 

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こんな人にお勧め

  • ハートフルコメディが好きな人
  • 子供と大人の触れ合いが好きな人
  • よつばとばらかもんが好きな人

 

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