目次
掲載情報
掲載雑誌
- ビックコミックスピリッツ 1986年2月15日号
アニメでは
時系列とでき事
- 1986年1-3月 五代裕作、しいの実保育園を解雇される
この頃のでき事
- 2月1日 - 東京都中野区の中学生がいじめを原因に自殺、教師も葬式ごっこに加わっていた(中野富士見中学いじめ自殺事件)。
- 2月6日 - トヨタ自動車が「スープラ」を発売。
- 2月13日 - 大阪府藤井寺市で日本最古と見られる旧石器時代の竪穴式住居跡が発見される(発見現場がプロ野球選手・梨田昌孝の自宅建設予定地であり、3月19日に「はさみ山遺跡梨田地点」と命名)。
- 2月21日 - 泉重千代が120歳で死去。これにより、江戸時代以前に生まれた人物がいなくなる。
- 2月24日 - 三洋電機の井植薫社長が前年12月の石油ファンヒーター事故の責任を取り辞任し、後任に井植敏副社長が昇格。
- 2月24日 - 日産自動車が「RZ-1」を発売。
- 2月25日 - フィリピンのマルコス大統領が国外脱出、アキノ大統領が就任。(エドサ革命)
あらすじ
犬嫌いを克服した三鷹さんは、明日菜さんとの縁談を断ろうと九条家へ足繁く通うのですが、そのたびに憐れをそそられてしまい断れません。一方、五代君は保育園の本採用を夢見るのですが、不景気による人員削減で解雇されてしまいます。
みどころ
- 五代君の解雇
はじめに
今回は五代君が保育園を解雇される話ですね。
就職浪人決定から今までも苦しく大変な話はあったのですが、この保育園解雇を切っ掛けに、本格的に五代君の苦労が始まります。おそらくのちに振り返った場合、五代君の人生で最も辛い時期でしょうね。当然それを読む読者の私たちも、読んでいて悲しくなってしまうのですが…。
初期はただひたすら楽しい話ばかりだったんですけどね。すっかり苦しい話ばかりになってしまいました。しかし、だからと言って読むのが嫌とか、つまらないわけではなく、それでももの凄く面白いんです。本来、就職浪人、バイト先をクビと、とても苦しい話のはずなのですが…。これもめぞん一刻の魅力、魔力なのでしょうか。
三鷹さん、相変わらず断れず
三鷹さんは犬嫌いを克服したので、九条家へ足繁く通えるようになるのですが、これが後々徒となりました。犬嫌いのままならば、九条家には犬がいつも大量にいるので、行くことすらままならなかったのですが、縁談を断るためとの理由であれ、気軽に行けてしまうことにより、テニススクールで噂されているように、端から…と言うか、三鷹さん以外の全員からは足繁く見合い相手の家に通っていて、順調に縁談が進んでいると見えてしまいます。
五代君が優柔不断なのは勿論、響子さんは一の瀬さん曰く(五代君と三鷹さんを天秤に掛ける)ちゃらんぽらん、そして三鷹さんは優しすぎるんですかね。このあとのエピソードでもそうですが、三鷹さんは強引なように見えて、最終的には相手の気持ちを察して止めるところは止めるんです。今回も三鷹さんは、自分が訪ねることに喜ぶ明日菜さんを見て憐れんでいました。
人員整理
前回、三鷹さんの叔父さんが訪ねてきたとき、プロポーズを受ける気は無いと暗に示していたことや、保母への道を応援してくれる響子さんに、もしかして自分を選んでくれているのかと喜ぶ五代君。アルバイト先のしいの実保育園の本採用を受けられそうだとも響子さんに話すのですが、その直後、不景気による人員削減で、資格を持っていないバイトの五代君んがその煽りを受けてクビに…。五代君が何かミスをしたとか、仕事ができないとかでは無いですけどね。クビを切るならとの優先順位でそうなっただけなのですが…だからと言って慰めにはなりません。クビになったのは事実なのですから。
このように、ウキウキからガッカリに落とす天国から地獄パターンもめぞん一刻はよくありますね。就職浪人決定のエピソードでもそうでした。五代君が浮かれているところを見計らったように不幸が襲ってきます。
総評
今回は、五代君がしいの実保育園をクビになった話なのですが、サブタイトルの「シャボン玉 翔んだ」、そして最後にシャボン玉がはじけたシーンと相成って切ない話でしたね。サブタイトルとオチが秀逸です。五代君が悪いんじゃないんですけどね。五代君の人生こんなんばっかですね…。五代君が悪いわけではないのに、煽りを食らって貧乏くじを引いてばかりです。
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