漫画全話レビュー「めぞん一刻 第067話「落ちていくのも」」

掲載情報

掲載雑誌
  • ビックコミックスピリッツ 1983年11月30日号

 

アニメでは

 

時系列と出来事
  • 1983年12月 五代勇作、響子さんと大喧嘩をして2階から落ち骨折する

 

 

この頃の出来事
  • 11月1日 – 日本の女性デュオ「あみん」がこの日をもって活動停止(2007年に活動再開)。
  • 11月1日 – 花王石鹸が入浴剤「バブ」を発売。
  • 11月1日 – 新店頭市場発足。
  • 11月7日 – プロ野球日本シリーズ、西武が巨人を4勝3敗で下し「史上最高の日本シリーズ」制す。
  • 11月9日 – ロナルド・レーガンアメリカ合衆国大統領が来日。
  • 11月9日 – 巨人の藤田元司監督が勇退し、後任に王貞治助監督が昇格。
  • 11月11日 – 劇団四季のミュージカル「キャッツ」の公演が、新宿のキャッツ・シアターで始まる。日本で初めてのロングランミュージカル。
  • 11月12日 – この日放送のNHK朝の連続テレビ小説『おしん』が視聴率62.9%(ビデオリサーチ関東)を記録、現在[いつ?]に至るまで同テレビ小説の歴代最高視聴率となる。
  • 11月13日 – ミスターシービーが菊花賞を勝ち、シンザン以来19年ぶり、日本競馬史上3頭めの三冠馬となる。
  • 11月20日 – 第5回東京国際女子マラソンで佐々木七恵(ヱスビー食品)がフルマラソン初優勝。女子マラソンの国際大会における初の日本人優勝者となる。
  • 11月22日 – 静岡県掛川市のレクリエーション施設「つま恋」でガス爆発事故発生。14人が死亡。
  • 11月28日 – 衆議院解散(田中判決解散)。

 

あらすじ

今日も今日とて七尾家へ食事にお呼ばれする五代君。響子さんもいつもの如く不機嫌に。そんな状況に思わず「響子のばっきゃろー」と叫んでしまった五代君ですが、屋根裏を修理していた響子さんに偶然聞かれてしまい大喧嘩に…。

 

みどころ

  • 五代君と響子さんの大喧嘩

 

はじめに

この五代君入院エピソードは、今回から7話連続の大型エピソードになります。最後は例の如く、入院の後日談的話なのですが、それも含めて7話と言うことです。

 

ここまでの大型エピソードを列挙すると、響子さんの管理人引退騒動が4話、五代君家出エピソードが5話、お婆ちゃん上京エピソードが9話なので、7話は初期ではかなりの大型エピソードです。お婆ちゃん上京エピソードは、続き物と言うには微妙なので、純粋に連続の大型エピソードとの面で見ると、この入院エピソードが、初期一番の大型エピソードですね。

 

こずえちゃんとの関係

相変わらずこずえちゃんの家にご飯をご馳走になりに行く五代君。この頃にはもう完全に七尾家は、娘のこずえちゃんと五代君が結婚すると思っている様子でした。ここまで何度となく女性の家の家族団らんに割って入り食事をご馳走になっていますからね。そりゃこう思うよなと…。

 

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五代君はただお金の節約のために、食事に誘ってくれるこずえちゃんの好意に甘えているだけなのですが、こずえちゃんもこうやって思わせ振りな態度で引っ張られて可愛そうなんです。これは読者の気持ちもそうだと思うのですが、その気持ちを代弁するのは大体朱美さんで、今回も朱美さんが核心を突いていました。

 

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響子さんの嫉妬

響子さんは五代君がこずえちゃんとデートに行くときは、必ずと言っていい程「門番」をするのですが、この時響子さんの顔や表情を描かず、背中だけ見せる演出が少なくないのですが、表情が見えない分余計に怖いです…。これは「響子さんは今どんな表情をしているんだろう」と、五代君の気持ちとシンクロしてしまいます。

 

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こずえちゃんとの別れ話

五代君は、こずえちゃんにハッキリ好きな人が他にいることを伝えなければと思うことは何回かあったのですが、今回は真剣に別れ話を切り出そうとしていました。…が、五代君の性格上、やはりそれは無理でした。別れ話をしたときのこずえちゃんの事を想像して、五代君が先に泣いてしまうと言う…。想像力が豊かと言うか、優しすぎると言うか…。本当は引っ張れば引っ張る程、相手の時間を無駄にさせてしまっているので残酷なんですけどね。五代君は長期的にどうなるのかと言うことより、目先の悲しむ人の姿を見たくないとの方に引っ張られてしまっています。

 

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こういう人って…と言うか私もこのタイプなのである程度わかるのですが、「自分が嫌われたくない」んですよね。「自分が悪者になりたくない」とも言えますが、結局自分が可愛いんです。良く言えば「優しい」、オブラートに包んで「優柔不断」、悪く言えば「自分が可愛い」。めぞん一刻を読んでいると五代君もこのタイプなんだろうなと。

 

初の大喧嘩

五代君と響子さんはちょくちょく小競り合いはしているのですが、今回程の大喧嘩は初めてでした。響子さんにはとにかく頭が上がらない五代君が、初めて響子さんを平手打ちしましたからね。しかし五代君に叱る資格はあったのかどうか…。

 

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響子さんを助けた五代君は、2階から落ちて足を骨折してしまいました。2階の高さで、なおかつ手で窓に捕まっていたので、高さ的にはそれほどではなく、体勢も悪くないので、骨折までする高さかなあとは思うのですが、兎にも角にも五代君は骨折です。

 

おわりに

いつものこずえちゃんに食事をご馳走になる五代君、それに嫉妬する響子さんとのエピソードだったのですが、今回はたまたま話が拗れ、五代君と響子さんが大喧嘩、そして五代君が骨折してしまうとの話でした。ここから初期1番とも言っていい大型エピソードの入院話が始まります。

 

今までも、たまに響子さんは五代君に好意を持っているのかなと思う描写はあったのですが、おそらくこのエピソードで、響子さんはハッキリと五代君を好きになったのかなあと思います。

 

アニメの話を少し補足すると、この7話のエピソードはアニメでは2話に詰め込まれてしまっています。更に親戚の晶のエピソードも完全カットされており、二階堂望と同じく、五代君の親戚である晶はアニメには一切出てきません。

 

初期1番と言ってもいい大型エピソードであり、響子さんの気持ちが大きく動き、五代君との距離が急接近した重要なエピソードなのですが、このようにアニメでは圧縮、カットされたことにより、残念ながらその重要度がいまいち伝わらない作りとなってしまいました。

 

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