漫画全話レビュー「めぞん一刻 第046話「願ひ事かなふ」」 5/5 (2)

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掲載情報

掲載雑誌
  • ビックコミックスピリッツ 1983年1月15日号

 

アニメでは
  • アニメ化なし

 

時系列とでき事
  • 1983年1月1日 五代裕作、一刻館に一人きりのお正月を過ごす

 

この頃のでき事
  • 1月1日 - ARPANETがIPに切り替わり、インターネット形成をはじめる。
  • 1月1日 - 日産自動車、CI導入。車名フォント・看板・ロゴマークをすべて一新。
  • 1月2日 - ミュージカル『アニー』のブロードウェイ・オリジナル版が2377回のロングランで終演。
  • 1月9日 - 自由民主党の中川一郎が札幌のホテルで遺体で発見される。
  • 1月9日 - 日本テレビ、バラエティ番組『スーパージョッキー』放送開始。
  • 1月10日 - トヨタ自動車がFF「コロナ」を発売(8代目「コロナ」。10月には4ドアセダンが発売)。
  • 1月11日 - 中曽根康弘首相が韓国訪問。全斗煥大統領と会談。
  • 1月22日 - アメリカ海軍の巡洋艦で最初のイージス艦である、タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦1番艦タイコンデロガが就役。
  • 1月27日 - 青函トンネル先進導坑貫通。
  • 1月31日 - 連続強盗殺人犯勝田清孝逮捕。

 

あらすじ

1983年1月1日。一刻館には帰省ラッシュが訪れ、五代君は響子さんと二人きりになれると淡い期待を抱きます。しかし響子さんは実家に帰ってしまい、たった1人でお正月を過ごすことになってしまいます。

 

みどころ

  • 一刻館に一人きりの五代君
  • 響子さんとこずえちゃんの晴れ着姿

 

はじめに

めぞん一刻は現実世界と同じように時間が進むので、年中行事は大体抑えてあるのですが、今回もその一つであるお正月話です。五代君にとっては大学2年のお正月であり、響子さんが一刻館に来てから3回目のお正月です。1回目は受験生だったので特にイベントは無し。2回目は響子さんと大晦日二人きりになるもなにもできず、翌日帰省し、実家で顔にアザができて中々帰れない話。そして今回が3回目のお正月です。

 

一刻館に一人きり

五代君は一刻館の住人が皆帰省や旅行に行くことを知り、自分はわざと実家に帰らず、響子さんと二人きりになることを目論むのですが…。肝心の響子さんのスケジュールを聞いていなかったのか、響子さん自身も実家に…と言っても近所ですが帰ってしまい、一刻館に一人きりになってしまいます。いつも一刻館は騒がしすぎるくらい騒がしいので、こうやって静かになると余計に寂しさが際立ちますね。あれでけ騒がしい一刻館を疎ましく思っていたものの、いつの間にか体はそれに慣れ、騒がしくない一刻館に違和感を感じるようになっているようです。

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こずえちゃんと初詣

響子さんも帰省してしまったことにより、こずえちゃんと会おうが響子さんに嫌みを言われることもなく、門番をされることもないので、大手を振ってこずえちゃんと初詣に行っていました。こううところはたくましいと言うか懲りないと言うか…。こうやって大事なイベントを2人で過ごせばそれは相手は勘違いして期待します。

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更に五代君は例の如く食事をご馳走になりに七尾家へ…。1月1日に女性の家に行き、相手の家族と共に食卓を囲むのは、さすがにこずえちゃんのことをなんとも思っていませんでは通じません。五代君としては単に食費を浮かせるためで、もっとハッキリ言えばお金がないのでこずえちゃんを利用しているだけなんですよね。勿論そこにこずえちゃんを友達として好きな五代君はいるのでしょうが…。

 

 

お正月はどのお店も閉まっていた

この話で少し描写されていましたが、この頃年末年始はどのお店も閉まっていて、本当に開いている店がゼロだったんです。今はコンビニの影響から始まり、元旦から普通に店が開いていますが、未だにこれでいいのかなあと思ってしまいます。

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お店がどこもやっていない風情も、特別な年末年始感を感じられて良かったのですが、それ以外の要素を考えても、やはり年末年始くらい皆休んだ方が良いと思うんですよね。社会は断絶しているわけではなく、全てが繋がっているので、このように年末年始も営業している店があると、回り回って自分の仕事にも影響があり、結果自分の仕事も年末年始働かなければならなくなるなんてことも少なくありません。お正月にお店が開いてて便利になったなあとの単純な話だけではないんです。まあその反面、お金も下ろせない、食べ物も買えない状態なので、年末年始に買い溜めをしたり、お金を下ろしておかないと致命傷になりかねないのですが…。そのデメリットを受け入れてでも、年末年始くらいはみんな休もうよと思ってしまいます。

 

総評

結局響子さんと二人きりになれなかった五代君ですが、この騒がしい一刻館が一番安心するんじゃないでしょうか。二人きりになったところで五代君はどうせ何もできませんし、響子さんだってまだ惣一郎さんに操を立てていますからね。なんだかんだでこの状況が一番良いんだと思います。

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