今回レビューするのは、HUAWEIさんのスマートフォン『nova lite 3』です。
今回は全3回ほどレビューする2回目となります。3回目の今回は実際にメインのスマホとしてしっかり使ってみて感じたことを詳しく見ていきたいと思います。
それでは早速レビューを書いていきたいと思います。
目次
動画
スペック
使い込んでわかったこと
OS
OSは以前の記事でも書いたように完全に普通のAndroid 9です。スペックを見るとEMUIと書いてあるのでどういうことなのか不安な方もいると思いますが問題ありません。ずっと使ってみてもAndroidと違うところは一切見つかりませんでした。Goole Playも問題なく使用できますし、Androidアプリのインストールや使用も全てできました。ただ、今後Androidのアップデートは期待できません。
性能
私はゲームを一切やらないのですが、スペックに全く問題ありませんでした。WEB閲覧、メール、SNS、アプリの起動、操作、フルハイビジョンの動画の再生、電子書籍全て重いと感じることもありませんでした。ゲームをやらないなら問題ありません。
バッテリー
バッテリーは良く持つと思いますが実際に色々実験してみました。
映画の『ゼロ・グラビティ』をループ再生して何時間持つかどうかで、動画の再生で何時間持つかの実験です。
実験の結果、動画の再生では13時間15分持ちました。映画だと2時間のものが6本見ることができ、それでもまた少しバッテリーが余る状態です。バッテリー持ちは良い方だと思います。
次に、電子書籍読みでどれくらい持つのか実験してみました。こちらは動画と違い、0%になるまでは長過ぎでできないので、5%減る時間を計測してそれを20倍します。今回は99%から94%までです。
実験の結果、5%減るまでに53分掛かったので、これを20倍すると、電子書籍読みでは約17時間40分持つことになります。夜10時から読み始めて翌朝6時まで読んでも半分以上バッテリーが残っていることになります。十分でしょう。
最後に、空から満充電までどれくらい時間が掛かるのかも実験しました。その結果、空から満充電までに1時間42分掛かりました。
充電は急速充電対応なので、急速充電対応のUSB充電器を使用すると、このように物凄く速く充電できます。付属のUSB充電器も急速充電の2.1A出力です。空から満充電まで2時間かかりませんでした。急速充電器は便利なので、複数のポートのある充電器が1つあると便利です。
ちなみに、充電などのLEDランプは、通常カメラの横にあるのですが、nova lite 3は下部にありました。カメラのノッチ部分を極力減らしたいがためにこのような配置になったようです。
画面
画面は6.21インチの大型で、解像度は2360×1080のアスペクト比18.7:9の縦長です。昨今流行の縦長で多い18:9よりもさらに縦長です。その分、フルハイビジョンの動画再生や電子書籍を表示すると左右や上下に黒帯が多く出てしまいます。
漫画を普通に読むと画像のように上下に黒帯が大きく出てしまいます。これは昨今のスマホが縦長画面が流行りなのでどれも同じです。
電子書籍を読むことがメインなら、スマホとは別にできれば4:3のタブレットを購入した方が良いです。しかし、Androidだと4:3の画面比率のタブレットはなかなかないので、普通の16:9や16:10のタブレットを選ぶと良いでしょう。電子書籍をよく読むなら、スマホに加えてもう1台タブレットを追加しても損したとは思わないどころか、買って正解だと思うはず。私がそうです。
7インチの16:9タブレットと並べた画像かこちらになります。このスマホでも漫画の1ページをそのまま表示して問題なく読めます。
重ねるとこんな感じ。前述したように、電子書籍をしょっちゅう読むなら、スマホとは別にタブレットを購入した方が幸せになれます。wifiモデル(SIMカードを入れられないモデル)なら人気機種でも2万円ほどで購入できます。
画面はそのままだと指紋がベタベタ付くので、防指紋の液晶保護シートを貼ることをおすすめします。落としたときの傷防止にもなります。
カメラ
純正カメラアプリの使い方は簡単でした。アプリをタップして起動すると画像の左ような画面になります。赤矢印の先にあるメニューを左右スワイプで移動して写真だったりビデオだったりポートレートだったり、自分が撮影したいモードを選択します。また、それ以外の細かいモードはメニューバーの『その他』で画像の右側のようにあります。影を薄くするお馴染みのHDRからパノラマなどもあります。
カメラは素晴らしいです。何が素晴らしいかというととにかく手ぶれ、および手ぶれでのピンボケがしないこと。個人的にスマホのカメラでなにが不満かと言うと、圧倒的1位で手ぶれ(ピンボケ)しやすいことです。しかし、このカメラは内部で手ぶれやピンボケを感知したら撮影後勝手に補正してくれるようで、でき上がりの写真で手ぶれによるピンボケが発生してることが全くと言って良いほどありませんでした。
手ぶれが発生している場合、撮影後にメッセージでブレを補正しているのでスマホを動かさないように出ます。そこで2秒ほど待っていると手ぶれなしの写真が上出上がる仕組みです。
この画像はわざと揺らして手ぶれを発生させ、nova liteの機能でソフトウェア補正が自動的に行われたものです。驚くことに全くブレがありません。凄い効果です。(クリックで拡大)
100枚以上適当に写真撮影しましたが、1枚もブレた写真になりませんでした。補正中の『スマホを動かさないでください』のときにも動かしちゃったりしているんですけどね。これならサッと取り出してブレを気にせず撮影することができます。そもそも、このメッセージが出ることも頻度はそれほど多くありません。元からブレには強いようです。その中でブレてしまったら内部ソフトウェアで補正するようです。
キーボードを何枚も適当に撮影したのですが、それでもブレは一切出ませんでした。ブレのなさは素晴らしいです。スマホカメラの撮影でブレてしまう方は感動するかもしれません。(クリックで拡大)
スマホカメラの不満第2位はレンズが暗いことです。つまり、暗い場所がより暗く、影が非常に濃く撮影されてしまうため、影や夜の撮影が苦手です。しかし、こちらもどうも内部で補正されるようで、でき上がりの影は薄くなります。
ピント合わせもきちんとできています。ピントは画面内をタップすればどこでもできます。タップ操作でシャッターを押すスマホもあるのですが、それはできませんでした。あくまで画面内のタップはピントを合わせるためのみに使用します。シャッターは画面内のシャッターボタンをタップするか、ボリュームキーを押します。こちらは手前のプラモにピントを合わせたところ。(クリックで拡大)
こちらはプラモの後ろにあるセロテープをタップしてピントを合わせたもの。きちんと手前のプラモがボケてセロテープにピントが合っていることが分かります。(クリックで拡大)
この画像はデフォルト設定で撮影したものです。(クリックで拡大)
そして、こちらは暗いところを明るく補正するHDRモードで撮影したものです。(クリックで拡大)
HDRモードの撮影だと、『コミック・CD~』あたりの影などが薄く明るくなっていることが分かります。ただ、他の場所の色も薄くなってしまい、やや人工的な写真と言った感じ。
カメラにはAIも搭載されており、撮影シーンに適切な設定にして撮影してくれるようです。AIをタップして有効にしておけば、そのまま写真撮影して問題ありません。
ここまでアップした写真は、どれもそれほど手ぶれに気を使わず、被写体にスマホを向けてパシャッと適当に撮っています。それでこのピンボケのなさ、手ぶれのなさです。
最後にオマケでサイレントカメラで撮影した写真です。シャッター音が鳴らないので使っている方も少なくないと思いますが、こちらでも適当にスマホを取り出してパシャッと撮影してもピンボケや手ぶれは発生しませんでした。(クリックで拡大)
純正カメラアプリでなくてもこのようなできだったので、ピンボケ、ブレに関しては非常に強くて優秀です。ちなみに、このとき使用したサイレントカメラのアプリは『カメラICS』というものです。
2万円を切るスマホカメラとしてこの画質の良さというか、手ぶれせずにしっかり撮影されるのは素晴らしいです。勿論、iPhoneやXperiaはもっともっと良い画質なのですが、普通に写真を撮る用途では全く問題ないと思います。格安カメラの中でも安い部類の2万円以下でこのカメラ性能は驚異的です。
動画撮影の画質も良かったです。問題なくフルハイビジョン画質で撮影できました。ピントも自動で合わせてくれます。
安いカメラだなと感じるところもあります。それは設定項目が少ないこと。これは逆に言えば詳しくない方でも迷わず簡単に使えるとも言えるので、複雑でたくさん設定項目があるから良いとは一概には言えないんですけどね。
左が写真の解像度の設定。右が動画の解像度の設定です。写真は4:3の13MP、1:1の10MP、18.7:9の8MPの三種類のみ。写真は基本4:3なので、普通の写真撮影を考えると実質これ一択です。また、動画の解像度は18.7:9の1080P(30fps)、16:9の1080P(60fps/30fps)、16:9の720P(30fps)の5種類。ちなみに、18.7:9のアスペクト人は、このスマホの画面の縦横比です。
デザイン、サイズ
サイズ感は6.21インチで数値上大型なのですが、以前の記事でも書いたとおり、成人男性の手に余裕で収まるので全く問題ありません。片手持ちで親指が画面端まで届きます。ただ、縦に長いので画面全部を片手で操作することは不可能です。
私はブラックを購入したのですが、裏面に指紋が相当ペタペタ付きます。機能的には勿論問題ないのですが、見た目的にあまりよろしくありません。
裏面の指紋や皮脂のべたつきが気になるなら、ブラック以外の色を選ぶか、ケースをすることをお勧めします。私は気になるのでこちらを購入しました。
認証、セキュリティ
指紋認証はディープスリープ状態(何時間もスマホを動かしていない状態)でも1秒かからずにパッと起動します。指紋認証パネルの位置も裏面上部なので、人差し指や中指で触るのにちょうど良い位置です。親指で触るような位置ではないので、左右両方の人差し指と中指の4つを登録しておけば、どんな状況でも楽に認証できると思います。
顔認証はやはりほぼ成功しません。以前使用していたASUSのスマホでもそうだったので、自分の登録の仕方が悪いのか、眼鏡が悪いのか、格安スマホはそういうものなのか…。
GPS、その他センサー
GPSの性能はGoogleマップナビで使用して全く問題ありませんでした。誤差は最大で3mくらいです。最近の格安スマホはどうもこれくらいの誤差に収まるようです。少し前に購入したASUSの Zenfone MAX M1もこれくらいの誤差で収まっていました。
向いている方向は正確でした。格安スマホの場合、左右に少しずれたり、ズレてから段々と戻る挙動も少なくないのですが、これは常に自分が実際に向いている方向をGoogleマップでも指していました。
画像は十字路のど真ん中に立っている状況です。見通しの良い場所だとズレは1mくらいになるようです。向いている方向も完全に一致しています。
徒歩ナビで使用していて最もずれた状態がこの左の画像です。道のど真ん中を歩いています。左は最大で3mくらいのズレでしょうか。ただ、歩いていると段々本来の位置に近付いて右のようになります。完全一致から最大3mのズレで揺れるようです。
車で走っても曲がり角の手前できちんと支持してくれますし、徒歩ナビでも全く問題なく使用できました。
ネットワーク
ネットワーク性能に問題はありませんでした。auのVoLTEにも接続できていますし途切れることもありません。wifiも同じです。どちらの接続もスムーズです。ただ、MVNOのプリセットは少ないので、そこにない場合は自分でAPN設定を作る必要があります。
Bluetooth
BluetoothはワイヤレスイヤホンでRadikoをずと聞いていますが、途切れることなくスムーズに聞けています。Googleマップナビでも指示アナウンスが途切れることなく聞けています。キーボードでも遅延を感じるこなくすぐに文字が出るのでノーストレスです。
私が使用しているBluetoothのワイヤレスイヤホンとキーボードはこちらになります。nova lite 3とこの組み合わせで問題なく使用できております。
総評
2万円をずっと下回る価格でこのスマホなら不満は一切ありません。コスパは現在最強だと思います。不安材料は今後Androidのアップデートはまず来ないことくらいでしょうか。Android 9をずっと使うことになりますが、手持ちのAndroid4.4のタブレットがまだ普通に使えているので、少なくとも5年くらいは余裕で使えるはず。
通信関連だと、DSDSではあるのですが、スロット2がSDカードと排他制御になっているので、SIM2枚入れるとSDカードを入れられないことが挙げられます。SIM0枚+SDカード、SM1枚+SDカード1枚か、SIM2枚+SDカードのどれかの組み合わせしかできません。
あとは最後に細かいところですが、裏面に指紋がペタペタ付くこと。気になる点はこれくらいです。逆に言えばこれ以外で不満はありませんでした。それどころかコスパは最強レベルだと思います。
第1回と第2回の記事
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