アニメ全話レビュー「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO 第01話「You Know?」」 ~~

今回レビューするのは、この世の果てで恋を唄う少女YU-NOの第01話です。

 

YU-NOは原作であるパソコン版をプレイしたことがあります。23年たった今アニメ化されるほど面白いゲームなのは間違いありません。このゲームには無茶苦茶はまったので、折角の機会ですから全話レビューしていきたいと思います。これは原作に相当思い入れがあるので、仮につまらなかったとしても全話続けられる…はず。

 

それでは早速レビューを書いていきたいと思います。

●YU-NO●

 

ちなみに、YU-NOの解説・考察は別記事にまとめましたので、気になる方はご一読ください。

 

先の展開のネタバレについては、このようにオレンジ色のマーカーで、ネタバレの始まりと終わりを注意します。重要なことを強調する黄色のマーカーとは別なのでご注意ください。

 

あらすじ

主人公、有馬たくやは2ヶ月前に父を亡くし、活力を失った生活を送っていた。
そんなある日、亡くなったはずの父から謎の装置と手紙が送られてくる。
「宝玉を集め、今夜10時、剣ノ岬のふもとへ行け。」
指示に従い剣ノ岬(三角山)へ赴くたくやだったが…

 

みどころ

  • 登場人物一挙紹介
  • 最初の世界線移動

 

初登場人物

  • 有馬たくや(林勇)
  • 有馬広大(立木文彦)
  • 有馬恵子(遠藤綾)
  • 有馬亜由美(名塚佳織)
  • 波多乃神奈(内田真礼)
  • 一条美月(大西沙織)
  • 島津澪(釘宮理恵)
  • 武田絵里子(小林ゆう)
  • 朝倉香織(前田玲奈)
  • 結城正勝(藤原祐規)
  • 豊富秀夫(江口拓也)
  • 龍蔵寺幸三(楠大典)

 

感想

2クールでも厳しいか…登場人物を詰め込んだ紹介回

今更なのでもう知っている方も多いと思いますが、このYU-NOの話は物凄く壮大です。現代編と○○○編がありますが、前半の現代編だけでも膨大なボリュームとテキスト量で、クリアするのに軽く20時間は掛かるアドベンチャーゲームでした。そして各ルートが複雑に絡み合い、全てのルートをクリアすると○○○編に繋がります。無駄なルートは1つもありません。そしてこれをアニメ(映像)化するのはかなり難易度が高いかと…。

 

YU-NOは2クール放送と決定していますが、それでも綺麗にまとめるにはかなり厳しいと思います。目一杯詰め込んでなんとかなるかな…といったところ。下手な構成をしたらダイジェスト版のようになり、説明不足で意味不明のアニメになる危険性もはらんでいます。

 

そんな訳で、いかに効率よく複雑な話とルートを再構成して分かりやすく見せるかがポイントになると思います。そして今回の第1話は…良いのではないでしょうか。いささかキャラ紹介のみに重点を置いた感が否めませんが、これくらい詰め込まないと本当に終わりません。可能ならジョジョのように3クール39話くらいあって、やっと安心して収められるかなってボリュームだと思います。

 

校医の絵理子先生と結城。絵理子先生は驚くべき正体なのですが…。また、結城は主人公の子分的立ち位置ですが、好きな澪のために色々葛藤します。

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お嬢様で典型的なツンデレキャラの澪と、主人公の義理の母の亜由美。澪ルートは探検要素あり、謎解き要素ありで非常に面白いです。

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死んだ父親の友人であり研究仲間であり、この学園の学長である龍造寺と、龍造寺の秘書であり学園の臨時講師である美月。

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早くも1話目で登場させた女子アナの香織と、亜由美の部下の嫌みな豊富。

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そして謎の転校生である神奈と、剣ノ岬で現れて消失した謎の少女。

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いや~1話で一気に登場人物を出し切りましたね。主要キャラはこれで全部です。まさか1話で全部出すとは…。かなり力業ですね。初見の方は余りにも登場人物が一気に出てきたので覚えきれないかも…。まあ、これから全員のストーリーが徐々に出てくるのでいずれ覚えると思います。今はザッと感覚的にわかっていれば良いです。

 

原作のパソコン版では主人公の顔は出てこなかったか、出ても前髪で顔が隠れている典型的なエルフ(ゲームメーカー)さんの主人公だった気がしますが、リメイク版では思い切り主人公の顔が出ています。ゲームだと主人公=プレイヤーです。感情移入しづらくなる可能性があるので、顔を出すメリットはほぼありませんが、アニメ化するとなるとそうはいきません。

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主人公の声優さんは正直今のところあまり馴染めないです。声が低すぎますし、喋りの抑揚がなくて棒読みに聞こえます。ただ、これも人選や演技の意味は理解出来ます。PS4版のリメイクでこの声優さんになったのですが、前述したようにゲームでは主人公=プレイヤーなので、あまり特徴のある大袈裟な演技、抑揚のある喋り方はしないようにしたのだと思います。

 

声優さんの熱演が前面に出てしまうと、プレイヤーがただの傍観者、観客になってしまいます。この辺りはドラクエと同じコンセプトかなと思います。感情移入や各ユーザーのイメージを損なわないよう敢えて声を入れない…とのドラクエのスタンス。YU-NOのアニメは、ゲームならではのそのテイストをそのまま持ってきているのでしょう。個人的にはもっと演技してくれて良いのですが…。多分そのうち慣れるのでしょう。

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今回はキャラの紹介が中心でしたが、その中にも亜由美がジオ・テクニクス社の工事責任者であることや、澪がなにか剣ノ岬について調べていること。美月が臨時講師であること、香織がアナウンサーであることなど、キャラのバックボーンにも少しスポットが当たっていたので上手いことまとめたと思います。

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二昔前の18禁ゲームのノリをどう捉えるか

初見の方は主人公のキャラやギャグ、キャラ同士の会話の掛け合いに違和感を感じたかもしれません。それも無理はなく、原作はもう23年前のものです。要は昔のノリなんです。ただ、これも微妙に表現としては違っていて、23年前の漫画でもゲームでも違和感ない物も当然あります。ではそれとなにが違うかというと…エルフさん独特の主人公キャラなんです。

 

  • 一匹狼だけど困っている人を放っておけない優しさがあり面倒見が良い
  • 常におちゃらけているがたまに真剣になる
  • 喧嘩が強い
  • 勉強は出来るけどしない(過去にやる気を出して勉強出来た時期アリ)
  • 実は女子の隠れファンが多い

 

エルフさんはこんな主人公を量産していました。そもそも18禁ゲーム自体非常にオタクなジャンルなので、一般ジャンルのキャラや設定や会話の掛け合いとは違ったテイストがありました。特にエルフさんの主人公は、その18禁ゲームの中でも特徴がハッキリ出ていたので、アニメにするとかなり独特のノリになっています。

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このあたりのキャラや掛け合いは、見ているこちらがこそばゆくなる感覚があります。ゲームの時はテキストを読むか、声が入っても静止画なのでそれほど感じなかったのですが、アニメーションで動いて、リアルに近い状態で18禁ゲームであるエルフさんのキャラのノリを見ると本当こそばゆいです。

 

絵柄は大幅に変わったが全体的には原作に近い

絵柄はパソコン版とサターン版が原作で、リメイクのPS4版、スイッチ版、そしてこのアニメがリニューアルされたものです。PS4版をやっているとき最初は違和感があったのですがすぐに慣れました。今回はPS4版を先にやっていたので、アニメの方のキャラや絵柄に最初から違和感はありませんでした。どちらが好きかと言えば原作のキャラですけどね。

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複雑な各ルートをどうまとめるか

ルートは亜由美、美月、澪、香織、神奈の5ルートです。これを今後受動的に見るアニメというメディアでどうまとめるのか…。相当難しいと思います。

 

そもそも原作のYU-NOが面白かったとの評価の中には、ストーリーは勿論ですが、『本来ユーザーがゲームの内容とは全く別に行うセーブとロードを、ゲーム内のストーリーに組み込んだこと』も挙げられます。「なんだこの斬新なシステムは!」と誰しもが思ったはず。この部分が受動的に見ることになるアニメというメディアでは、どうやってもユーザーに与えることが出来ないんです。この宝玉セーブとロードの表現や演出は今後肝になりそうです。

 

主人公が今回父親からの小包でリフレクターデバイスを受け取っていましたが、最初から宝玉が5つはまっていて残り3個でした。宝玉を探すイベントはあまりなさそうです。そのような探索イベントはアニメにしても…とのことなのでしょう。その分キャラの掘り下げに時間を使ってくれるなら歓迎です。

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エルフさんが倒産した際、シュタインズゲートで有名な志倉千代丸さんが関わるMAGES.さんが権利を買いました。シュタゲは明らかにYU-NOの影響を受けていますし、Re:ゼロもおそらくそうです。シュタゲは評価が凄く高いゲーム、アニメで、タイムリープや世界線の移動などの表現や演出、解釈が素晴らしく私も大好きなアニメです。そのシュタゲを作った千代丸さんが関わるのですから、おそらく上手いことまとめるとは思いますが…。ただ、ガッツリ千代丸さんが絡んでいる訳ではないようなので、どのくらい影響力があるのか気になります。どうせなら音頭を取って欲しいくらいです。

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千代丸さんと言えば、OPやEDの歌詞やアニメで、分かる人には分かる程度のネタバレを入れることで有名です。今回もチラッとありました。歌詞は千代丸さんが書いていないのですが、歌詞もちょっとだけネタバレがあるかな…。

 

OPや終盤で色鮮やかな線が出ましたが、これは各ルートのことです。ゲームだとこれが超重要です。亜由美がピンク、美月が赤、澪がオレンジ(黄色)、香織が緑、神奈が青です。ちなみにこれは髪の色から来ています。

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あとはそれこそ分かる人にはわかる『掛け時計』と『ブリンダーの木』。これはわかったところでストーリーのネタバレにはなりません。重要アイテムと世界観の説明で出てくる道具ってところです。

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ちなみに、1話終了時点の描写ではどのルートに入ったのかわかりませんでした。ほぼ人物紹介で終わりましたし…。ただ、普通に考えて最初は亜由美ルートだと思います。ゲームだと普通にやると最初は亜由美ルートに入りますからね。

 

最初の世界線移動

今回は最後にはじめて世界線を移動して終了しました。謎の少女と剣ノ岬で出会い、龍造寺に銃を突きつけられ、リフレクターデバイスの力で違う世界へと移動です。「移動したら元いた世界はどうなるの?」、「移動先の世界にも主人公がいるのでは?」などなどの説明は今後出てきます。この辺りも簡潔に上手く説明出来る作りになるかどうかが重要です。

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第1話の引きで敵らしき人物(龍造寺)が判明し、伏線を散りばめて終わるのはクリフハンガー的で悪くないです。龍造寺の後ろには何故か神奈が…。神奈はなにか知っているのか、絡んでいるのか、何故ここに居るのか…謎が深まるばかり。

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そして、移動した先では龍造寺も亜由美さんも、昨晩のことを知らない模様。今後どうなるのか…ってところです。

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総評

第1話は及第点ではないでしょうか。原作が伝説的なゲームですし、壮大な話で風呂敷広がりまくりなので正直かなり不安でしたが、比較的良く出来ていたと思います。キャラ紹介ばかりになってしまったのは今後を考えると仕方がないかなと思います。

 

キャラだと神奈が転校前から出てきました。原作だと転向後1ヶ月くらいたっており、学校で馴染めない神奈というキャラが既に立っていました。その他にもいくつかルートが混ざっていたり、カットされている部分もありましたが、原作大好きな自分から見ても許容範囲内の再構成で、アニメならこうやって再構成していく以外表現出来ませんからね。

 

評価の高いシュタゲもゲームの複雑で複数のルートを再構成、統合していたので、あんな感じでやってくれたらと思います。まあ、シュタゲほど上手く出来るのは奇跡的なので厳しい要求だとは思いますが…。原作は本当に凄いので、シュタゲ並みに再構成や統合が上手く出来れば良いんですけどね。

 

こんな人にお勧め

  • タイムトラベル、タイムリープものが好きな人
  • 異世界ものが好きな人
  • 壮大な話が好きな人

 

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