目次
特徴
- 【容量】10TB
- 【インターフェース】SATA6Gb/s
- 【キャッシュ】256MB
- 【回転数】5400
- 【代理店保証】1年間
- 【メーカー保証】3年間
長所と短所
- ○大容量でHDDの台数を減らせる
- ○転送速度は十分
- ○温度が高くならない
- ○ケースに入れてしまえば動作音は分からない
- △書き込み時にカリカリ音がする
- ×価格が高い
はじめに
今回レビューするのは、Western Digitalさんのハードディスク『WD100EFAX』です。
それでは早速レビューを書いていきたいと思います。
外観チェック
箱はWestern Digitalさんのハードディスクお馴染みのデザイン。きちんとハードディスクにはプチプチ野緩衝材と、静電気防護ビニール袋に包まれていました。
このハードディスクは赤ラベルでNAS用とのこと。NASとはネットワーク上に接続された24時間稼働させるシステム(で使われるハードディスク)のことです。なので耐久性はあるはず…。
裏側は一般的なハードディスクと一緒の構造です。
接続端子は一般的なSATAです。
私の環境ではネジ穴の位置は問題ありませんでした。ピッタリです。
重量はさすがにプラッタ数(ディスク枚数)が多い10TBだけあり645.5g。ずっしりします。
以上、外観チェックでした。
大容量でHDDの台数を減らせる
ハードディスクの容量が足りなくなって遂に10TBのハードディスクを買ってしまいました…。本当はもっと値段が下がってから買いたかったんですけどね。しかし現実に今、容量が相当厳しくなってきたので、なんらかのハードディスクは追加購入せねばなりません。とは言え、手持ちのハードディスクとあまり容量が変わらない4TBを買っても台数が増えるだけですし、6TBも中途半端です。じゃあ8TB…と思ったのですが、だったら一気に10TBを買えば、ハードディスクの台数を一気に減らせますし、無理矢理分散させたデータをまとめられます。
例えば私の場合、録画したドラマは1つのハードディスクで収めることはできず、3TBのハードディスク3つに分散させていました。これだとアクセスするのが面倒なんです。一応、ハードリンクでジャンクションを作り、1つのフォルダからアクセスできるようにはしていたのですが、それでもどうにも気持ち悪いデータの収め方です。また、アクセスするファイルによってハードディスクが違うので、その度にスピンアップが必要だったり…。
そんなわけで同じジャンルのファイルは同じハードディスクに入れておくことがベストです。今回10TBのハードディスクを購入したことによりこれが実現しました。
これまでPCに内蔵していたハードディスクは下記の通りでした。
- SSD(240GB)
- HDD(4TB)
- HDD(4TB)
- HDD(3TB)
- HDD(3TB)
- HDD(3TB)
- HDD(3TB)
- HDD(3TB)
- HDD(3TB)
- HDD(3TB)
そして今回、10TBのハードディスクを2つ購入して下記の構成になりました。
- SSD(240GB)
- HDD(10TB)
- HDD(10TB)
- HDD(4TB)
- HDD(4TB)
- HDD(3TB)
10台あったHDD(3TB)が6台にまとまりました。4台も減りましたよ。管理が楽になったのは勿論、消費電力も下がりますし、5インチベイが空くので、ここにファンコンや小物入れなんかを入れることができるようになりました。
良いこと尽くめなのですが、気になるのは耐久性ですね。ハードディスクは容量が大きければ大きいほど便利ではあるのですが、逆に壊れたときのダメージも、容量の大きさに比例してでかくなります。私の経験上、Western Digitalさんは最も信頼できるメーカーの位置付けです。これは単純に私の経験上、壊れたことがほぼないからです。逆に、Seagateさんとサムスンさんのハードディスクは、半年たたずに壊れたことが1度や2度ではないので、今後2度と買うことはないでしょう。
ハードディスクメーカーはどれが信頼できるかは非常に難しい判断になります。結局自分が経験して壊れにくい物は信頼し、壊れやすかった物は信頼できないと言うだけの話だと思うので、中には「Segate良いじゃん」、「うちでは壊れないよ」と言う方も当然いると思います。ただ、私の経験でもそうですし、ネットの評判を見ても、やはりSeagateさんだけは避けた方が無難だと言わざるを得ません。あとのWestern Digitalさん、サムスンさん、東芝さん、HGST(日立)さんは使い方によって、環境によって、運によって色々評価が分かれるようです。
転送速度は十分
回転速度は5400rpmです。速度の速いハードディスクは7200rpmになるので、それよりも1段遅いハードディスクということになります。とは言え、実用上全く問題ないどころか十分です。
FileFileCopyでファイルをコピーしたところ、中にデータがなにも入っていない状態の内径でMAXで180MB/s、外周で遅くなっても130MB/sほどでした。
温度が高くならない
回転数は速くない5400rpmと前述しましたが、遅い(と言ってもこれも前述のように全く問題なく使えますが)ハードディスクの利点が1つあります。それは回転による温度上昇が少ないので、発熱が少ないことです。機械類全般に言えますが、ハードディスクは特に熱と振動に弱いです。その大敵の熱を抑えられるので、理論上長持ちして壊れにくいハードディスクと言えます。
上記画像は気温22度で動画を再生し、ケースファンを800回転にして風を当てている状態です。この状態で気温+9度なので十分冷えるハードディスクと言って差し支えないと思います。ちなみに、以前使用していたSeagateさんのハードディスクだと、この状態で40度前後になってしまっていました。これが私がSeagateさんを避ける理由でもあります。
ケースに入れてしまえば動作音は分からない
10TBのハードディスクはWestern Digitalさん、HGSTさん、Seagateさんと出ていますが、どれも五月蠅いとネットのレビューで書かれていました。私は寝室にデスクトップPCを設置しているので、これがずっと気掛かりでした。しかし実際に使用して見ると五月蠅いことは全くありませんでした。ケースに入れてしまえば、頭と2mと離れていない距離で寝ても、ハードディスクの回転音は一切聞こえませんでした。正確にはハードディスクの駆動音より、ケースファンの音の方が大きいので聞こえないと言うことですが、とにかくこのハードディスクは五月蠅くなかったです。800回転のケースファンの方がよっぽど大きいです。
しかしネットの評価は非常に参考になるのですが、『どれだけ五月蠅いか』とかの『個人の感覚に大きく依存する』評価は参考程度に留めておいた方が良いですね。全然五月蠅くなかったですよ…。強いて言うなら、『書き込み時』にカリカリと昔のハードディスクでよくあった懐かしい音がします。詳しくは後述します。
一応騒音は騒音測定器で数値化できるのですが、数値化しても60dbを五月蠅いと感じる方、五月蠅くないと感じる方の両方いますからね。また、音の質も大事で、小さい音でも黒板のキーという音は五月蠅い、でもそれ以外は別に五月蠅くないなんて、『音の種類による好き嫌い』の問題もあるので、評判をどこまで信じて良いのか本当に難しいです。
ちなみに、当然ですが私は五月蠅く感じなかっただけで、やっぱり他の人が聞いたら「五月蠅いじゃん!」となるかもしれないので、この私の感想も参考程度に受け止めておいてください。
気になるところ
最後に使用してみて気になったところを挙げていきます。
書き込み時にカリカリ音がする
前述しましたが、書き込み時にカリカリと昔懐かしいハードディスクと音がします。久しく聞かなかった音ですね。ただ、これもPCケースの中に入れたり、静音のハードディスクケースに入れてしまえばほぼわからなくなります。少し耳を近付けるとPCケースに入れても分かるので、書き込み時は読み込み時よりも音が出ることは確かです。PCケースやハードディスクケースに入れてしまえば問題ないのですが、裸運用だと厳しいかもしれません。この辺りのことをネット上で『五月蠅い』と言っている人は指摘しているのだと思います。
価格が高い
そして…やはり価格は高いですね。高すぎます。ハードディスクに4万円ですからね。これが一番ネックなのは間違いありません。私は容量が本当に満杯に近付いてしまって、どうしようもなくて購入しましたが、もう少し値段が下がってから購入した方が良いかもしれません。
ただそうは言っても、ハードディスクの価格はここ2,3年年ほど下落幅が鈍くなっています。少しずつ下がってはいるのですが、これまでのように一気に容量が増えて次々新製品が出るような状況ではないので、1年後には半額になっている…なんてことは、おそらくもう当分起こりませんし、実際にここ2,3年ほど起こっていません。
なので、そんなゆっくり下がるのは待っていられない、待ってるその我慢している時間が勿体ないので、そこにお金を払っても良いという方は、今購入しても1年後に購入しても大差ないと思います。3年待てるなら話は別ですけどね。
私は前述もしましたが、ハードディスク追加の側面ありますが、『入れ替え』の側面もあったので、不要になった3TBのハードディスクを6つと、PCに装着していなかった2TBのハードディスクの合計7つをオークションで売りました。結果、3TBのハードディスクが平均5千円で、2TBのハードディスクが約4千円で売れました。合計3万4千円ですね。
今回10TBのハードディスクを2個8万円で購入したので、オークションで売れた分を差し引くと、結果的に今回の出費は5万6千円です。つまり、10TBのハードディスクを実質1個2万8千円で購入できたことになります。1TBの単価が2800円なので十分お買い得だったと思います。まっさらな新規から10TBのハードディスクを購入すると、このような『差額』の買い方、考え方はできないので厳しいのですが、自作やPC歴が長いとこういうことができるのが強みです。
ちなみに、現在コスパが最も良い3~4TBのハードディスクだと、TB単価は3千円程度なので、これよりも安かったことになります。
総評
これで至るところにに分散させていたファイルをひとまとめにできましたし、その分無駄になっていた容量もなくなるので、使える容量も増えました。安くなってきている8TBと迷ったんですけどね。8TBと10TBは2TBしか違いませんが、感覚的にも入る容量が段違いの気がします。また、やっぱり切りが良いので容量の計算なんかもやりやすいです。
懸案だった駆動音もPCケースに入れてしまえば一切気になりませんでしたし、不要になったハードディスクを売ったったことで実質購入金額はグッと抑えられましたし、スッキリして大満足です。あとは壊れないように願うばかりですが、こればかりは使ってみないとわからないので評価は保留です。もし壊れたらこの記事に追記します。追記がない限り壊れていないと思ってください。
こんな人にお勧め
- 大容量10TBのハードディスクが欲しい人
- ハードディスクをひとまとめにしてスッキリさせたい人
- PCケースやハードディスクケースに入れるとほぼ音が聞こえないハードディスクが欲しい人
関連リンク