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漫画全話レビュー「めぞん一刻 第150話「好きだから…」」

掲載情報

掲載雑誌
  • ビックコミックスピリッツ 1987年2月2日号

 

アニメでは

 

時系列と出来事
  • 1986年10月11日 五代裕作、響子さんと茶々丸で大喧嘩

 

この頃の出来事
  • 2月1日 – この日限りで国鉄広尾線(愛国駅と幸福駅が有名)が廃止。
  • 2月2日 – ピジョンが赤ちゃん専用の電子体温計「チビオン」を発売。
  • 2月9日 – NTT株が上場。財テクブーム。
  • 2月10日 – 厚生省はエイズ予防で血友病患者に特例措置決める。
  • 2月22日 – 先進7カ国財務大臣・中央銀行総裁会議(G7)開催(ルーブル合意)。
  • 2月23日 – 超新星 SN 1987A が観測される。肉眼で見られる超新星の発見は1604年以来。また、超新星爆発によるニュートリノが初めて観測された。
  • 2月23日 – 公定歩合が2.5%と当時としては戦後最低に。

 

あらすじ

一刻館への帰路の途中、偶然こずえちゃんに会い、五代君と朱美さんがラブホテルから出てきたことを聞いた響子さん。一旦茶々丸に寄り、朱美さんに真相を聞くも、ろくに説明してもらえず、ますます疑惑が広がってしまいます。そこへ五代君がやってくるも当然大喧嘩が始まってしまい…。

 

 

みどころ

  • 五代君と響子さんの大喧嘩
  • 五代君が響子さんに告白
  • 朱美さんの名台詞

 

はじめに

今回は五代君と響子さんの大喧嘩が話のメインではある物の、なんと言っても…そう、朱美さんの名言回でしょう。この朱美さんの読者の気持ちを代弁したような響子さんへの言葉に、「よく言った!」と喝采を送った者も少なくないはず、。決して響子さんが嫌いとか罵倒しろと言うわけでは無く、響子さんの都合の良い部分に誰かがビシッと言ってやれよとの気持ちは、めぞん一刻が好きなら好きなほど思っていたでしょうからね。朱美さんに痺れました。

 

やはり茶々丸

茶々丸は一刻館に次ぐ重要な場所なのですが、今回またしても茶々丸を舞台に大騒動が起こりました。しかしお客さんは一刻館住人以外にいつもいませんよね…。

 

こずえちゃんと偶然会い、五代君と朱美さんがラブホテルから出てきたことを聞き、まさか…そんな…嘘だと思いつつも疑念が晴れない響子さん。そこで向かったのが、朱美さんが勤務するスナック茶々丸でした。今回は適当に茶々丸によ寄ったり、気まぐれに立ち寄ったわけでは無く、この疑問を朱美さんに聞きにってことですね。

 

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ここで響子さんが疑念を持ってしまった大きな理由に、以前朱美さんに「五代君と寝ちゃおーかなー」と冗談で煽られたことがあります。勿論、響子さん含め、その場にいた全員が朱美さんのたちの悪い冗談だと思っていたのですが、一方で一の瀬さんが言ったように、朱美さんはその冗談を冗談として実行してしまう性格の持ち主でもあり…。このたった一言の朱美さんの冗談が、疑念を晴らせない理由となってしまいました。この一言さえ無ければ、おそらく響子さんはそんな馬鹿なことあるはずは無いと、そのまま一刻館に帰ったと思うんですけどね。めぞん一刻はたった一言の何気ないセリフが、数話後に拾われるなんて伏線いっぱいあります。

 

で、ここで問題なのが、「真相」なのですが…。「五代君と朱美さんがラブホテルから出てきたこと」は本当なので、響子さんのように「五代君と朱美さんがホテルから出てきたのは本当?」のような聞き方、意志表示だと、「本当だよ」と返されてしまうんですよね。一般的にラブホテルから出てくること=体の関係ありですから、わざわざ「体の関係結んだんですか?」と聞く人はあまりいないでしょう。ラブホテルから出てきた事は事実ですから、これは説明、理解供に面倒な出来事なんですよね…。そして朱美さんの性格からして、わざわざ響子さんや五代君のためを思って、事細かに説明してはくません。

 

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更にもう一つだめ押しとして、朱美さんは「あたしと五代君じゃ、体つながったって心バラバラだもん。なんにもなかったのと同じよ。」と。この朱美さんのセリフも説明が足りなくて、正確に言うならこうです。「あたしと五代君じゃ、”もし”体つながったって心バラバラだもん。なんにもなかったのと同じよ。」。つまり仮定の話なんですよね。まあこの頃の朱美さんは、響子さんの煮え切らない態度にイライラしていたようなので、からかいや煽りもあったとは思いますが…。この辺りも会話の面白さで、たった一言二言説明を省略するだけで、どれだけ意味が変わってしまうのか、受け取られ方が違ってしまうのかがわかります。

 

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朱美さんよく言った!

茶々丸で五代君と響子さんが恥も外聞も無く大喧嘩。泣いて飛び出していく響子さんに対して朱美さんが痛烈な一言。

 

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六本木朱美「ろくに手も握らせない男のことで、泣くわわめくわ、どうなってんの。」

「あんたみたいな面倒くさい女から男とるほど、あたし物好きじゃないわよ。馬鹿。」

 

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いやあ…ねえ。これめぞん一刻を読んできた読者なら、誰しもが響子さんに言ってやりたい一言だったはず。それをたった2コマで納めきってしまう、作者の言葉をまとめる能力。素晴らしいです。

 

響子さんは人間らしいヒロインで、嫌らしい部分、我が儘な部分、人間的に足りない部分もあります。だからこそ身近で可愛らしいのですが、その響子さんの駄目な部分をズバッと朱美さんは指摘してくれました。また、このセリフの中には、響子さんに怒っただけでは無く、「あんたみたいな面倒くさい女から男とるほど、あたし物好きじゃないわよ」との部分で、五代君との肉体関係を否定してもいます。この辺は朱美さんのちょっとした優しさなのかなと。

 

ラブホテルの前で告白

茶々丸から飛び出した響子さんを五代君は追い掛け、その道すがら、遂に響子さんに好きだとハッキリ告白します。初期の「響子さん好きじゃ~」以来2回目の告白ですね。あの1回目はお酒の力を借りており、冗談だと当時は思われていたので、実質今回が真面目な告白としては初めてです。五代君と響子さんは付き合っていないのに恋愛物語が展開し、特殊な関係とよく言われるのですが、実は告白すらまともにしていなかったのに、14巻も恋愛物語が続いてしまうもっと特殊な話なんです。更にこの時の五代君が24,5歳、響子さんが27歳の大人の恋愛物語でこれですからね。いかに特殊かがわかるいと思います。それでいて恋愛物語として不自然な部分が無いものまた凄いです。

 

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そしてこの告白をした場所が…偶然ラブホテル前でした。「ラブホテルの前で告白かよ五代君w」との面白さだけでは無く、今まで大喧嘩の原因となっていた事が、五代君と朱美さんがラブホテルから出てきた事件だったので、そういう意味でもラブホテルは被っているんです。ラブホテルで大喧嘩をしたその直後、ラブホテルの前で告白する滑稽さ。この辺りはラブホテルがキーワードになっています。

 

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おわりに

今回は五代君と響子さんが大喧嘩をしましたが、同じ回で五代君は響子さんに告白。そしてラブホテルに入ることが示唆されて終わりました。最近何回か書いているのですが、天国から地獄、地獄から天国への振り幅もめぞん一刻の特徴です。しかもそれが1話の間に収まりますからね。謎やサスペンス、倒すべき巨悪があるわけでもなないラブストーリーなのですが、このような展開の早さで、テンポ良く話が進み引き込まれてしまいます。

 

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