漫画全話レビュー「めぞん一刻 第006話「サクラサクカ!?」」 5/5 (1)

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掲載情報

掲載雑誌
  • ビックコミックスピリッツ 1981年04月号

 

アニメでは

 

時系列とでき事
  • 1981年2月か3月の1週間 五代裕作、事件に落ちるのを知られるのが怖く家出中
  • 1981年2月か3月の1週間 五代裕作、お婆ちゃん上京
  • 1981年2月か3月の1週間 五代裕作、大学受験合格

 

この頃のでき事
  • 4月1日 - 千葉県浦安市、千葉県四街道市、福岡県宗像市が市政施行。
  • 4月1日 - テレビ新潟(TNN、現TeNY)開局。
  • 4月2日 - 千葉県船橋市に大型ショッピングセンター、ららぽーとオープン。
  • 4月12日 - スペースシャトル コロンビアが初のスペースシャトルミッションで打ち上げ。
  • 4月12日 - 京阪電気鉄道浜大津駅で駅舎を統合(全体工事完成は7月31日、グランドオープンは10月3日)、新駅舎としてリニューアル。
  • 4月18日 - 日本原電敦賀発電所で放射能漏れ事故の事実が発覚、累計101人の被曝が明らかに。

 

あらすじ

五代君の大学受験発表のシーズン。案の定次々と落ちてしまい、響子さんに憐れみの目で見られるのに耐えられず、合格するまではと一刻館を家出してしまいます。そんな折、実家から五代君のお婆ちゃんが、今年合格できなかったら連れて帰ると上京。そして遂に最後の砦、私立最後の発表の日がやってきます。

 

みどころ

  • 五代君のお婆ちゃん初登場
  • 響子さんが初めて五代君の下の名前を知る

 

初登場人物

  • 小林
  • 五代ゆかり

 

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はじめに

今回は五代君のお婆ちゃん初登場の話です。また、地味で下の名前もなく、希にしか出てこないのですが、五代君の貴重な友人の1人である小林も初登場しました。

 

五代君の逃げ癖

五代君は大学に落ちる自分を憐れみの目で見る(と思っている)響子さんに耐えきれず、大学の合格発表を見るまではと、一刻館を家出してしまうのですが、この五代君の逃げ癖はこれからも事あるごとに出てきます。都合が悪かったり、いやなことがあるとすぐ逃げてしまいます。

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でもこれ凄く分かります。情けない自分は恥ずかしいから見られたくない。だから逃げる。正直私もこのタイプです。何が解決するわけでもないですし、相手はそんなこと思っていないんでしょうけどね。相手どうこうではなく、情けない自分が際立つように感じるので逃げるんですよね。

 

下の名前は裕作

五代君は今まで下の名前がなんなのか、作中出てこなかったのですが、この6話で裕作だと判明しました。また、当たり前ですが響子さんも初めて五代君の下の名前が裕作であることを知りました。今までは五代さん、浪人さんと呼んでいましたからね。

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前回ダメな弟扱いをしていましたが、更にその前はただの浪人している男の人って認識だったんでしょう。しかし結局五代君のお婆ちゃんなど親類と絡んだりして、五代君の存在がどんどん大きくなっていったように思います。三鷹さんの家族とは、最後のお見合いのような席で1度会ったきりで、三鷹さんのバックボーンは知らないままでしたからね。この辺の外堀の差は大きい気がします。

 

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四谷さんと朱美さんの面白さ

お婆ちゃんが一刻館へ向かう途中、朱美さんと四谷さんと会うのですが、ここで五代君が家出をしていることを隠そうとする響子さんと朱美さん、四谷さんのやり取りが面白かったです。響子さんがいくら努力してなにかをしようとしても、結局人をからかうことに関しては、もの凄い能力のあるこの2人に掛かると、手のひらの上で踊らされてしまうんですよね。

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響子さんが朱美さんに五代君の家出を秘密にするように言う。私は良いけどもう四谷さんが話しているよと朱美さん。四谷さんは会ってすぐにお婆ちゃんにご愁傷様と五代君の惨状を知らせる。この流れるようなボケとオチは素晴らしいです。

 

22ページと言う短いページ数で起承転結で物語を作り、そしてその中に笑いも入れる。これをやらなければならなかったからか、めぞん一刻は会話の応酬数回だったり、今回の例で見るとたった4,5コマでボケからオチまで完結させるテンポ、効率の良さは他の漫画にはない大きな特徴だと思います。

 

お婆ちゃんはお見通し

五代君のお婆ちゃんは、アニメでは頻繁に出てきてしまっていて、実家の大事なお婆ちゃん感が薄れていましたが、漫画では本当にたまにしか上京せず、実家のお婆ちゃん感が丁度良く出ていました。

 

今回は五代君が一刻館から家出していることについて、「悩んだふりしてるだけなんだから。」と言っていましたが、お婆ちゃんはさすがに全てお見通しです。悩んだふりして構って欲しい気持ちも凄く分かります。

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大学合格

最後にはめでたく大学に合格していました。今回は大学の名前は出てきませんが、アニメでは三流大学って名前なんです。酷い話ですが…。一刻館を出ていればもう少し良いところに受かったとは思うのですが…。とにかく五代君の学力はこのくらいなんですね。

 

総評

五代君は大学に受かったことにより、実家に連れ戻されることはなくなり、これからも一刻館…と言うか響子さんの側に住めることになりました。

 

ちなみに合格した受験番号は4989(四苦八苦)。五代君の人生を良く表しています。

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