アニメ全話レビュー「めぞん一刻 第74話 「就職戦線異常あり!五代サヨナラ大逆転」」 5/5 (5)

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あらすじ

1986年12月24日放送。

 

三友商事の面接に行けず、さらには八神に居候されてしまった五代君ですが、紆余曲折あり、八神部長の紹介で、三友商事関連会社の擔(かつぎ)商会に就職が決まります。しかし…。

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主導権は八神ママ

一刻館に籠城する八神を父親も母親も説得できずに困っていましたが、結局打開の決め手になったのは八神ママの「(入社させるのは)他の会社じゃ駄目なんですか?」の一言でした。

 

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日本を代表する商社の部長ですが、結局掌の上で操っているのは奥さんでした。

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ちなみに、アニメでの五代君の就職先は擔(かつぎ)商会でしたが、原作漫画では霞商会でした。なんで変えたんでしょう。それはともかくこの擔(タン、カツぐ、ニナう)って難しい漢字で、どう読むのか分からず調べてしまいましたよ。五代君が「かつぎしょうかい」と音で言うの聞き取れたのですが、変換しても調べても出て来ない…。「手偏」から調べたらありました。「担」の旧字体だそうです。勉強になった…んでしょうか。

 

もしかしたらこの「担ぐ」の旧字体「擔ぐ」の文字には、五代君を担(かつ)ぐって意味が込められていたのかも知れません。

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かた・ぐ【担ぐ】
〔他下二〕⇒かたげる(下一)

かつ・ぐ【担ぐ】
〔他五〕
(1)肩にかけて担う。背おう。「米俵を―・ぐ」「みこしを―・ぐ」
(2)まつり上げる。名義上推し立てる。「学長に―・ぐ」
(3)身に引き受ける。
(4)欺く。だます。誹風柳多留(5)「―・がれはせぬと娘のねだる市」。「うまく―・がれた」
(5)(「御幣(ごへい)をかつぐ」から)縁起を気にする。「験(げん)を―・ぐ」

広辞苑 第六版 (C)2008  株式会社岩波書店

 

八神の強さ

癖のある一刻館で八神は普通に生活していますが、これって実はかなり凄いです。一刻館で生活できれば、どんな状況でも生きていける強さ、コミュニケーション術を身に付けているはずです。それどころか、普通に一刻館住人を一喝していましたからね。生活力、順応性は抜群です。

 

話がずれる

五代君が八神部長を呼び出して、一刻館に籠城する八神を何とかするように説得に行った際、五代君が用済みになった八神を捨てると思われました。

 

五代君の部屋でやかましい八神に、五月蠅いから静かにしてくれと怒ったつもりが、八神に掛かると、ただそばに居るだけで良いと受け取られてしまいました。

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こういう細かい勘違いが面白い回でした。

 

更にその中で最高に会話が絶妙だったのが、五代君が就職が決まった後の響子さんとの会話です。この会話は、響子さんが終盤実家に帰って、響子さんの母親と会話する面白さに匹敵します。何を言っても裏目裏目。凄かったです。

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原作漫画では

 

本来はこれで就職浪人決定だった

このアニメでは、まだ大学四年生の秋で、まだ就職活動が残っていて、結局就職浪人しないのですが、原作漫画では、この霞商会の倒産と同時に、五代君の就職浪人が決定した瞬間の非常に大事で、人生の中での大きなでき事でした。その衝撃さはアニメでは無くなっちゃっていましたね。

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