目次
あらすじ
1987年07月08日放送。
前回、家庭教師の一ヶ月が無事(?)終わり、縁が切れたと思われた五代君と八神ですが、五代君が八神の家に忘れていった靴を使って、またしても八神は策略を張り巡らし、五代君と繋がってしまいます。しかし、いい加減八神の言動に我慢ならなくなった響子さんは、響子さんの元担任であり、八神の現担任に、八神の現状を告発します。
靴一個で繋げる凄さ
前回の記事でも書きましたが、五代君と八神は、教育実習期間二週間以外接点ゼロなんです。八神を作中に出すには、いかにこの無い接点を繋げるかに掛かっているわけですが、今回は靴一個から頭を使って繋がっちゃいました。
靴は一回届けたらそれで終わりですからね。それをどう継続的な接点にするのか、八神も作者の高橋留美子さんも苦心したでしょう。
まさかの四谷さんで繋がりますからね。これには感心しました。この辺の八神の策略って、ドタバタコメデであり、ラブコメであるめぞん一刻の作風に隠されていますが、本当凄いんです。
やはり八神は「その先のこと」を考えていなかった
八神が教室で靴をラッピングしているときに、友人と話ていましたが、やはり五代君と二人きりになったその後のことは考えていなかったんですね。
友達に「(部屋で二人きりになった)その後どうするつもりだったの?」と聞かれて、「やあね、考えすぎよ」と何の疑問も無く言っていましたからね。恋愛ごっこの域を出ていません。
四谷さん評
八神が四谷さんを家庭教師にすると聞いて、必死で五代君と響子さんは止めていましたが、そのときの四谷さん評が酷い…。
しかし、客観的に四谷さんを見ると、仕事は何しているのか謎(無職の疑いも) 、趣味は覗き、隣の部屋を覗くために壁に穴を開ける、ですからね…。この言われようも致し方ないか…。
またしても八神の策略が上手い
前回、五代君と家庭教師と生徒の関係になるための、他人の弟を使った言葉のトリックも上手かったですし、四谷さんを家庭教師とすることで、一刻館に通う理由を作るのも上手かったのですが、三つ目の上手い八神の策略がありました。
- 四谷さんを先生にする
- 四谷さんの部屋で授業
- 四谷さんに襲われるふり
- 五代君は元教え子が何かあっては困る、響子さんは一刻館で不祥事が起こっては困る
- 五代君も響子さんも渋々五代君の部屋で八神の授業をすることを了承するしかなくなる
この流れは上手い!
四谷さんがこんな策略を巡らせるとは思えませんし、偶然五代君の部屋で八神が授業できる状況になるとも思えません。何より五代君の部屋で五代君と一緒にいることを最も強く望んだのが八神なので、これは八神の作戦でしょう。
一刻館で勉強できるはずがない
しかし一刻館でまともに勉強になるはずがないんです。
住人は365日休み無く宴会ですし、何より五代君の部屋は住人のたまり場ですし、四谷さんの部屋とでかい穴で繋がっていますしね。
告げ口じゃなくなっている
原作漫画では、響子さんが八神の言動に憤り、遂に八神に対抗して、自ら学校へ告発しに行きました。しかしアニメでは、街中で偶然担任に会い、その雑談の中で八神のことを渋々話すと言うように変更されていました。
また謎の改変ですね。ここは響子さんが自ら、それこそ八神が言うように、「告げ口」に行く事が重要だったのですが…。今までは年上の余裕、五代君と心が繋がっている余裕で、「八神?ふふん」と言う態度で、何をされても動かず、対抗心なんてありませんわと言う体面でした。しかし、遂に響子さんが対抗して、八神を排除しに動く変化が重要だったんですけどね。
巷でよく言われている、「アニメは響子さんの嫉妬心や女の嫌な部分を排除した」との噂、評価が良く当てはまる改変ですね。
原作漫画では
キック・オフ
結果的に、響子さんが八神のことを担任に告げ口したことになり八神が激怒。響子さんとの対決姿勢を鮮明にした名シーン「キック・オフ」で話は終わりました。
ここも原作漫画だと、周りの生徒から、「バカ!見えるわよー」ってのが良い味を出してたのでやって欲しかったのですがありませんでした。残念。
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