アニメ全話レビュー「めぞん一刻 第12話 「恋のスクランブル!好きって言ったのに…」」 5/5 (1)

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今回レビューするのは、めぞん一刻の第12話です。

 

思うところがあり、今回アニメ全話レビューの大幅な加筆修正に着手します。

 

それでは早速レビューを書いていきたいと思います。

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先の展開のネタバレについては、このようにオレンジ色のマーカーで、ネタバレの始まりと終わりを注意します。重要なことを強調する黄色のマーカーとは別なのでご注意ください。

 

あらすじ

映画のチケットが2枚購入し、響子さんをデートに誘おうとするのですが、その寸前三鷹さんとデートに出かけてしまいます。そこで公衆電話から坂本を誘うのですが断られてしまい…。そこに現れたたのが、以前バイトをしていたときに一緒だったこずえちゃん。こずえちゃんと映画を観に行くことになるのですが、その途中に響子さんと三鷹さんにバッタリ会い…。

 

みどころ

  • こずえちゃん初登場
  • 響子さんの嫉妬

 

初登場人物

  • 七尾こずえ

 

感想

響子さんおめかししてデートへ

響子さんは始まってすぐにおめかししてデートへ行く様子が描かれており三鷹さんとデートする様子。しかし、このあとちょくちょく出てきますが、響子さん的にはこういうことはデート扱いではないようです。こんなにおめかしして食事に行くのはデートなのに…。こういうことを繰り返して三鷹さんをキープし続けてしまいます。

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響子さんはヒロインなのですが、女のいやな部分も結構あります。理不尽な嫉妬。身勝手な怒り。何も言わないのに察してくれとの態度。しかし、だからこそ現実にいそうな気がしてリアルに感じます。

 

三鷹さんは上下白のスーツでした。白のスーツは街中で見ることはほとんどありません。白スーツが似合う方なんて三鷹さんか天知茂(美女シリーズの明智小五郎)かと言ったろころ。

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五代君響子さんを映画に誘うつもりだった

一方、五代君は「4時20分…時間はまだ大丈夫だな」と呟きながら一刻館へ走って帰宅。その途中、前述の響子さんと三鷹さんが出かけるところを目撃してしまいます。その後、映画のチケット2枚を見て残念がっていたので、響子さんをデートに誘おうとしていたようです。

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アニメにはありませんでしたが、漫画では「高かったのに…」とのセリフがあったので、貰った物ではなく五代君が自腹で購入したチケットのようです。アニメだと1枚2500円の指定席となっていたので2枚で5000円です。賢太郎に500円取られただけで嘆く五代君の経済状況を考えると、相当奮発したのでしょう。ちなみに、映画のタイトルはアニオリですが『もすの花嫁』でした。

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七尾こずえ登場

今回の見どころははなんと言っても七尾こずえの登場です。アニメだとアニオリで第10話にちょこっとだけ、酒屋のバイトにいたところを描写されていました。厳密には初登場ではありませんが、漫画ではここが初登場ですし、アニメでも実質初登場と言って良いと思います。

 

こずえちゃんは五代君が坂本を公衆電話で映画に誘い、そして断られているところをきっちり聞き耳を立て把握し、五代君が「恋人がいない」と言っているところまで聞き、それでいて映画に誘って欲しいとねだる策士ぶり。こずえちゃんはファンの間でも、実は全て計算なんじゃないかと言われることがあります。それはこのような計算しているところがたまにあるからなんですよね。

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坂本が五代君の誘いを断った理由は、『金欠だから』だそうです。どうせもう時間が迫って誘う人もいないならただでも付き合って貰えば良いのに…。

 

ちなみに、こずえちゃんは現役で大学に受かっているので、五代君の1歳下です。五代君がことのき19歳でこずえちゃんが18歳です。

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こずえちゃんは天然なのか計算なのかで見方が変わってくる

こずえちゃんは作者の高橋留美子曰く、『動かしづらいキャラ』だったそうです。響子さんなど他のキャラは勝手に動いたと言っていますが、こずえちゃんだけは高橋留美子さんの中で、『ああいう女の子の気持ちがわからない』とか。(『語り尽せ熱愛時代/1984年11月号』より)

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作者自身がそう言うのですから、こずえちゃんの言動は登場する度に少しぶれてしまい、つかみ所のないキャラになったのかもしれません。そんなわけで、時には計算尽くに見えたり、時には天然に見えたりしたのでしょう。どんどん天然一辺倒になっていきますけどね。

 

こずえちゃんはいつ五代君を好きになったのでしょうね。酒屋のバイトを辞めてから久しぶりだったようですし、その頃から好意があれば連絡先を交換していても良さそうなものですが…。まあ、当時は気軽にメールだLINEだがない時代ですからね。

 

こずえちゃんはバイトしたお金でコンタクトを買ったとか。確かこの頃はソフトレンズなんてほとんどなく、ハードコンタクトが一般的だった記憶があります。ハードコンタクトは外れやすくスポーツに向きませんし、ゴミが入るのソフトの比ではなく痛くなります。

 

こずえちゃんは本当はコンタクトではなく別の物を買う予定だったと五代君に言うのですが、当然五代君には意味不明です。このあたりを観ると初登場から天然キャラは決まっていたようです。

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今回でめぞん一刻前半の主要登場人物は全て出揃いました。あとは八神登場の通常単行本9巻まではこの人物達でドタバタコメディが繰り広げられます。

 

三鷹さんの攻撃

こずえちゃんが映画館に行く途中、こずえちゃんが隣に入るにもかかわらず、響子さんと三鷹さんのデートが気になる五代君。響子さんのことを考えていると、バッタリその先に響子さんと三鷹さんがいてずっこける。このパターンもめぞん一刻は多いです。その人のことを考えていたら偶然会ってしまったパターン。

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こずえちゃんと一緒にいるところを響子さんに見られたらまずい思ったようで、五代君は別の道を行こうとするのですが、三鷹さんに見つかってしまい…。

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道を戻ろうと強引にこずえちゃんの肩を掴んでいたため、はたからは五代君とこずえちゃんは肩を組んでいるように見えてしまいます。これを見た三鷹さんはすかさず攻撃。

 

三鷹「君もデート?隅に置けないねえ」

三鷹「しっかり肩なんか抱いたりして」(アニオリ)

三鷹「いや~お似合いだな~君たち」(アニオリ)

 

これは五代君に言っているようで、実は響子さんに言っているんですよね。「君”も”デート」と言うことにより、響子さんとデートしていることを五代君に見せつけているだけではなく、響子さんにもこれはデートだと念押し。「肩なんか抱いたりして」で、五代君とこずえちゃんは仲が良いんだよと響子さんに念押し。

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三鷹さんも五代君が響子さんを好きとわかっています。ライバルを蹴落としに行っています。

 

初期のこずえちゃんはしっかりと響子さんのライバルだった

話が進むにつれ、こずえちゃんは天然でねんねとのキャラが一人歩きしてしまい、響子さんのライバルではなくなるのですが、初期のこずえちゃんは響子さんのライバルの位置でした。

 

五代君の慌てぶりを見て、目の前にいる女性に五代君が好意を持っていることを感じた様子。さっき久しぶりに会ったばかりなのに、突然五代君の腕を組み仲良しアピール。響子さんは呆然として言葉が出ませんでした。

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なぜ響子さんが呆然としたかと言うと…。

 

響子「(私のことを好きだって言ったくせに、あんなに若くて可愛いガールフレンドがいるんじゃないの…私をからかったんだわ、酷い女心をもてあそんで)」

響子「許せないわ!」

 

いやいや、響子さんも三鷹さんとデートしているじゃないですか。この響子さんの理屈だと、女性が手も握らせてくれない、全く振り向いてくれない、それどころかその女性は他の男性とデートしていたとしても、告白した男性は他の女性と遊んだりデートしてはダメみたいです。厳しい。

 

 

このあたりの自分勝手な理屈が響子さんはたまに出てくるので、ファンの間でも本気で文句を言っているわけではありませんが、響子さんは自分勝手、我が儘、嫌な女と言われることがあります。

 

響子さんは頭の中で思っていたことは口に出していない状況で、いきなり「許せないわ!」と大声を出したので、車の故障を直していた三鷹さんは怖がっていました。五代君に対する怒りなのに、三鷹さんが怒られた格好に…。

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ホラー映画だった

五代君とこずえちゃんが観た映画はホラー映画でした。周囲の観客もカップルばかりで、女性が怖がって男性に抱きついており、それを見たこずえちゃんは、じゃあ自分も…との感じで五代君に抱きついていました。

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それまではこずえちゃんは平然とホラー映画を観ていたので、ここはこずえちゃんの計算です。この頃の計算と天然が入り交じったこずえちゃんの言動で、その後天然一辺倒になったこずえちゃんに対して、視聴者が『もしかして計算では?』と疑念を持ってしまうことになります。

 

アニオリで車の中のシーン

響子さんと三鷹さんは『モーツァルトの夕べ』とのクラシックコンサートを観に行ったようです。漫画だと具体的にどのようなデートをしたのかわからず、ただコンサートに行ったとセリフであるだけでした。漫画の描写はいきなり食事シーンだけだったので、このあたりアニメでは補完したようです。

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車の中で五代君のことを思い出しムカムカする響子さん。偶然信号待ちで止まったところは五代君たちが観ている映画館の前で…。映画館から腕を組んで出てくる五代君とこずえちゃんを目撃してしまい、「いつもああなのかしら」とまたしてもムカムカ。三鷹さんに誘われた横浜のレストランをやけくそでOKしていました。この辺りは全てアニオリでした。

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三鷹さんはお友達

響子さんが三鷹さんのデートをOKした理由は、『管理人の仕事を離れて息抜きできる唯一のお友達』とのこと。『唯一』とのワードはアニオリです。いかに響子さんの世界が狭いかってことを強調したかったのでしょうか。

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三鷹さんの強みはここです。悪く捉えると五代君は一刻館という仕事の範疇に入れられてしまうので、一刻館という仕事以外の世界を感じられる三鷹さんの存在は、実際響子さんにとって貴重ですしありがたかったのでしょう。

 

お友達と言われてくじけないのが三鷹さん。

 

三鷹「男としては?」

響子「あなた”も”恋人いるんでしょ」

三鷹「も?音無さんいるんですか?」

響子「いえ、私じゃなくて…(イライラ)」

 

三鷹さんも攻勢を掛けるのですが、結局響子さんが五代君のことを思い出してイライラ。さすがの三鷹さんもビビってそれ以上突っ込めず…。

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デートの対比

三鷹さんと響子さんの大人で高級そうなレストランで食事をしているデートのあと、五代君とこずえちゃんのファミレスなのか喫茶店なのか、若者らしい食事のシーンでデートの対比。そこではこずえちゃんが天然なのか計算なのか牽制していました。

 

こずえ「今日のデート誰と行くつもりだったの?」

五代「別に」

こずえ「道で会った女の人?じゃないわよね」

五代「そ、そんな…」

こずえ「そうよね、あの人すっごいお似合いの彼いたもんね」

 

計算ではないにしても、あの人は五代君とは釣り合わないと言っているわけで失礼な気が…。

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五代君に可愛いと言われ、コンタクトにした甲斐があったなと喜ぶこずえちゃん。五代君もこのたった一言で、こずえちゃんは自分のことを好きなのかもと誤解してしまいます。五代君チョロいです。

 

五代君も流されやすい

響子さんも雰囲気に流されやすいのですが五代君も同じです。

 

こずえちゃんとの帰り道、公園を通るのですが、ここが嘘だろというくらいカップルだらけの公園。しかも、みんなイチャイチャ。とんでもない公園です。

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ここでちょっとこずえちゃんと良い雰囲気になったらキスしてしまいそうになり。こずえちゃんは天然でスルーしてしまいキスはできませんでしたが、ここでキスしたら響子さんとはくっつけなかったはず。

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響子さん中々帰ってこず

こずえちゃんとのデートを終えて先に一刻館に帰ってきた五代君。五代君が帰ってきたのは一の瀬さんが言っていましたが夜23時30分でした。その後、アニオリですが響子さんが帰ってきたのは午前0時を過ぎて0時24分でした。いわゆる午前様ってやつですね。帰ってこないかと心配した五代君も一安心。

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アニオリですが、響子さんが帰ってくるまでは四谷さんと朱美さんにからかわれていました。

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オチは玄関先まで送ってきた三鷹さんが、犬が苦手な惣一郎さんに抱きつかれ、響子さんがあえぎ声かと誤解されるような声を出し、五代君たちが飛び出してずっこけたところで終了。三鷹さんの犬が苦手設定がここでも生きました。

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五代君は響子さんが泊まりではなく帰ってきたことに安心していましたが、ガッツリこの時間まで2人きりでデートしているのは結構ピンチだと思うんですけどね。

 

デート中考えていたことは…

今回、響子さん×三鷹さんと五代君×こずえちゃんでそれぞれデートをしていたわけですが、結局五代君と響子さんがなにを考えていたのかと言うと、五代君は響子さんのことを考え、響子さんは五代君のことを考えていました。目の前にいるデート相手のことを考えていたわけではありません。三鷹さんとこずえちゃんには可愛そうな話ですが…。

 

もうこの段階で五代君と響子さんはお互い意識しまくりです。こういうことを見てしまうと三鷹さんはピエロなんです。その気もないのに5年も7年もキープし続ける響子さんが悪いのですが…。

 

原作漫画では

 

総評

こずえちゃんが登場したことにより、今回で前半の主要(数字が入っている)キャラは全て出ました。アニメだと11話、漫画だと15話にして前半の登場人物を一気に出したのですが、皆個性的で見た目も違うので、観ていることらは混乱せずにスムーズに覚えることができました。

 

こずえちゃんは謎なんです。いつ五代君を好きになったのか。なぜそこまで五代君にベタ惚れなのか。その割には途中五代君とあまり会っていない時期もあります。創作物なので真面目に考えるものではないのですが、めぞん一刻は世界や時間経過が現実と完全にリンクしていて、本当にありそうな話だけに、登場人物を実在の人物のように考えてしまします。それくらいのめり込める作品なのだと思います。

 

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