陸上の十種競技漫画「デカスロン/山田芳裕」レビュー 評価はまだありません

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あらすじ

実家の牛乳屋を手伝う風見万吉は、故郷の新潟県から軽トラックを走らせて国立競技場へとたどり着く。初めての日本選手権で、十種競技に出場するためだ。無名の万吉が次々と叩き出す快記録に会場はどよめく。いくつかの競技で無残な記録に終わりながらも、日本新記録を打ち立てて優勝してしまう。世界選手権出場への実績を得るために出場したヨーロピアンカップをも制し、さらに十種それぞれの競技の日本記録保持者と戦う「デカ・バトルロイヤル」を経て、万吉は世界選手権でダン・オブライエンと対決する。

 

いきなり試合から始まる

このデカスロンと言う漫画は、始まりが突然試合からだったので驚きました。途中から読んでるのかと思って巻数を見直してしまいました。

 

普通こういう漫画って、日常や練習を描いてから試合に臨むんですけどね。しかも中学や高校の大会ではなく、いきなり日本選手権と言う、日本一を決める大会から始まったのでビックリしました。

 

十種競技

十種競技というのは、世界陸上やオリンピックで知ってはいましたし、キング・オブ・アスリートとヨーロッパで言われているのは何となく知っていました。しかしさほど興味があるわけでも詳しいわけでもなかったのですが、無茶苦茶面白くこの漫画を読むことができました。

 

個人的感想ですが、こういった「興味のなかったテーマなのに面白い漫画」では、囲碁の「ヒカルの碁」、かるたの「ちはやふる」、自転車競技の「弱虫ペダル」に通じる物があります。

 

主人公は凄い馬鹿

この漫画の主人公万吉は凄い馬鹿です。単純に頭が悪いと言う訳ではないのですが、言動に一貫性がなくコロコロ変わったり、その場の思い付きで無茶な競技のやり方をしたり。漫画を読んでいて苛つくこともありました。しかしそれでも目が離せないほど面白いんです。

 

こんな人にお勧め

  • 陸上漫画が好きな人
  • 山田芳裕が好きな人

 

山田芳裕漫画は最後がいつも…

山田芳裕の漫画はどうも最後がスッキリしない印象があります。「ジャイアント」でも最後はちょっとなあと言う終わり方でしたし、今回もちょっとそれは…と言う感じでした。

 

終わりよければ全てよしという諺があるように、終わり方が綺麗で納得いく物ならば、読後感が凄く良く、いつまでも心に残るんですけどね。勿論全員が納得する終わり方なんて無いのですが、山田芳裕の漫画は捻りすぎと言うか、わざと変な終わらせ方意識しているような…。

 

最後がいまいちだとしても、それまで面白かった事実は消えないので、結局このデカスロンという漫画は物凄く面白いのでお勧めなんですけどね。

 

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