「シティーハンター／北条司」レビュー ～全エピソードを振り返る～ 5/5 (1)

エピソード11 ～野上冴子1～

冴子初登場回です。冴子は海坊主と同じく、初期から最後までずっと出続けるレギュラーになります。海坊主とは時に味方に、時に敵にと物語を広げてくれるのですが、冴子は依頼人としてちょくちょく出てくることになります。

絵柄や作風はこのエピソードで確立した印象を受けます。ハードボイルドアリ、ギャグあり、もっこりあり、美女あり等々。

エピソード12 ～牧野陽子～

ヤクザお抱えのカジノディーラーをボディガードするエピソードです。

CITY HUNTERはリョウが惚れられて終わる話が多いですが、その雛形が今回ですね。惚れられて本当に終わりで、そこから先の話だったり、断ったりする話はありません。あくまで惚れた…で終わってなんのフォローもなく次の話へ行くこともCITY HUNTERのユニークなところです。

エピソード13 ～松村渚～

私がCITY HUNTERで完全にはまったエピソードです。この話を読んでCITY HUNTER大好きになったんです。

今回はストーカーに狙われているアイドルを守る話です。しかし、この時代にストーカーなんて言葉はありませんでした。熱狂的ファンとか言われていたような。

そして、『リョウは女子高生以下を女性として見ない』との設定が初めて出てきたエピソードです。今後もこの設定がずっと守られ、時には女子高生なのに反応する自分に戸惑う…みたいな話も入って来ます。

エピソード14 ～川田温子～

クーデターが起こっているエマリア共和国政府の機密文書を持っている記者の息子とその家庭教師に迫る魔の手から守るエピソードです。

こぶ付きの依頼もCITY HUNTERは多いですね。時にはこのような師弟関係だったり、主従関係だったり。子供がいるから美女に手を出せないジレンマがリョウを襲う話が面白さになります。

また、リョウが香を好きって事がわかったエピソードでもありました。この頃からリョウは香が好きだったんですね。しかし、パートナーとそうなると気まずいとのことでずっと抑えているんです。そして、今回のメインゲストには想い人がいて、リョウに少し惹かれるも結局その想い人と結ばれる…なんてエピソードもCITY HUNTERの鉄板です。

エピソード15 ～麻生かすみ1～

個人的にはこの回で完全に絵柄と作風が確定したと思っています。まあ好きな話だから評価に下駄を履かせている…と言うのも認めますが…。

綺麗なロングのでつややかな髪、顔のパーツの陰影なんかの絵柄。そしてストーリーでメインゲストに迫って断られ、ギャグもあり良い話もあり、最後は綺麗に落ちる…との流れ。アイドルの松村渚、エマリア共和国の川田温子、そして今回のエピソードで完全にCITY HUNTERが確立したのではないでしょうか。

さて、お話ですが、泥棒の女子高生の依頼を受けて黒いチューリップを盗む話です。泥棒＋レオタード…。前作のキャッツ・アイを思い出させますね。また、このメインゲストはこの後もまた出てきます。基本的にメインゲストは1回きりなのですが、のちにレギュラーになる人は別として、珍しくきちんと複数回登場したメインゲストです。

今回はリョウの範疇外の女子高生がメインゲストですが、『女子高生なのに色っぽい』との理由で、範疇外なのに迫ってしまう珍しい話です。

エピソード16 ～皆川由貴～

今回も全回に続いてメインゲストは女子高生です。当時の週刊少年ジャンプの読者層的に、この辺りの年齢層が受けたんですかね。

話は箱入り娘のお嬢様が初めてアルバイトをするので、心配した父親が男が近寄らないようにボディガードをしてくれ…とのものです。

今回はそんな危険な話はなく、内容としてはボディガードより、恋を知らない箱入り娘がリョウに恋心を抱いて恋を知る…と言った感じで、これまでとは少しテイストが違ってラブコメ要素が強くなっています。なにも事件が起こらないので、個人的には印象の薄いエピソードです。

エピソード17 ～鹿島悦子～

今回は映画のオーディションに脅迫状が来たとのことで、主催する芸能プロからオーディションに来る20人の女性を守る依頼です。芸能人ネタ好きですねえ。

ちなみに、すぐに1人の女性にスポットが当たります。そして、あまりフィーチャーされませんでしたがまたしても女子高生の年齢でした。

エピソード18 ～名取かずえ～

今回は空から花嫁が振ってくる話です。そして、リョウがもっこりできなくなってしまう話…と言えば思い出すのではないでしょうか。

今回のかすみもレギュラーになるかと思いきや、いまいち出番がありませんでしたね。

エピソード19 ～岩井善美～

ドジっ子看護婦が看病した金持ちの莫大な遺産を相続しそうになる話です。この頃は看護師ではなく看護婦と呼ばれていましたね。

看護婦＋ドジっ子は物語の定番ですね。現実にいたら大変ですが…。

エピソード20 ～野上冴子2～

冴子2回目のエピソードです。

槇村が刑事を辞める原因になった事件を解決するため、冴子がリョウの力を借りる話です。しかし、冴子の話はもっこりだの連発なのですが、よく夜7時のお茶の間にアニメ流せましたね。今では無理でしょうね。

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