今回レビューするのは、AfterShokzさんの骨伝導イヤホン 『OpenRun Pro』です。
それでは早速レビューを書いていきたいと思います。
目次
特徴
低音の強化、10時間のバッテリー持続時間、急速充電機能の搭載により、オープンイヤータイプのリスニングのすべてを再定義します。
また、新しいフラッグシップであったOpenRun Proには、特許取得済みの第9世代骨伝導技術(Shokz TurboPitch™テクノロジー)を採用しています。
長所と短所
- ○小さくて軽いのでかさばらない
- ◎骨伝導なので耳に負担が掛からない
- ○外部の音が聞こえるので安全
- ○専用アプリで操作できる
- ○操作が簡単
- ◎音楽再生でのバッテリー持ちが12時間超
- ○IP55の防塵、防水性能
- ○音質、音ズレ、受信感度問題なし
- ◎マルチポイントペアリング対応
外観
パッケージ外観
セット内容
パッケージ内容は画像の物で全てになります。
充電用USBケーブル。専用品なので紛失しないようにしましょう。
骨伝導イヤホン『OpenRun Pro』。
収納ケース。型取りがしてあり硬く、保護力があります。
なぜかオマケとして付属しているトートバッグ。買い物用エコバッグとして重宝しそうです。オマケとは思えないくらい生地もしっかりしていました。メーカーロゴもなく、シンプルなデザインなので色々使えそうです。
ワランティカード。
メンテナンス書。日本語表記あり。
アプリ説明書。日本語票あり。
説明書。多言語版で日本語表記あり。簡単な説明しかありませんが、操作方法は図解で表記されているのですぐにわかります。
動画
スペック
- バッテリー寿命:10 時間
- 充電時間:1 時間
- 待機時間:最大10日
- 充電ポート:磁気誘導
- 電池容量:140 mAh
- 最大充電電圧:5.0V ± 5%
- 急速充電対応:5分間の充電で1.5時間の使用が可能です。
- Bluetooth バージョン:V5.1
- ミューティポイントペアリング:可能
- 無線通信距離:10m
- 互換コーデック:SBC対応
- 対応プロファイル:A2DP, AVRCP, HSP, HFP
- 水&防塵規格:IP55
- 重量:29g
- 素材:フルチタン
- 水分検出器:搭載
- コマンドコントロール:多機能ボタン、ボリュームボタン
- 周波数帯域:20Hz~20KHz
- 感度:105 ± 3dB
- EQ機能:2+(スタンダードモード(日常的に音楽を聴く)/イヤープラグモード (特定のオーディオでより低音を楽しめる))
- マイクタイプ:デュアルノイズキャンセリングマイク
使用した感想
○小さくて軽いのでかさばらない
この骨伝導イヤホン『OpenRun Pro』は非常に小さく軽量です。片手で持てるくらいの小ささで収まっていますが、アームはチタン製なので非常に柔軟に変形します。そのため、この大きさで頭に入るのか不安かもしれませんが問題ありません。むしろ、この小ささとチタン製アームの伸縮のおかげで、ほどとく頭を左右から挟み込むのでしっかりと装着できて、かつ易しい掛け心地です。
片手で余裕で持てますし千円札と比較しても小さいくらいです。また、重さはわずか28.4gと超軽量で、装着して重さを感じることはありません。
計測すると、奥行き約13.06cm×幅約11.19cm。非常に小さいです。しかし、前述したようチタン製アームがグニャグニャと変形して広がるので、大きい頭でも装着に問題はありません。
イヤホン部分も小さく、百円玉と同等かそれ以下です。計測すると、厚さ1.02cm×幅1.65cm×高さ2.48cm。イヤホン部分も小さいので、装着して邪魔に感じることや負担はありませんし、見た目も不格好になることもありません。
小さくても大きい玉手装着出来ることは前述しましたが、この小ささは収納時に効果を発揮します。専用の収納ケースが付属しているのですが、ここにピッタリ合い、破損や汚れから保護司ながら持ち運べます。ケーブルを入れるところもきちんとあります。
収納ケースは布製で柔らかいものではありません。表面は布ですが、きちんと型取りがしてあり、折り曲がらない仕様になっています。そのため、収納ケースに入れれば、雑に扱っても中のイヤホンは安全です。ちなみに、収納ケースなしでカバンに放り込んでも、アームが柔らかいので折れたり壊れることはありません。面倒ならケース不要でカバンに放り込めます。
◎骨伝導なので耳に負担が掛からない
なんと言っても特徴は『骨伝導』であることです。一般的なイヤホンは、当たり前ですが耳の穴から音を聞くのですが骨伝導は違います。耳の前方にある硬い骨にイヤーパッドを当てて、そこに振動を当てて、鼓膜に音を届けるという構造です。
OpenRun Proのイヤーパッドは画像の部分になります。ここが耳の前の骨に当たり音が聞こえてきます。
装着すると画像のようになります。きちんと耳の前にイヤーパッドが来て、チタン製アームで頭を左右から適度に挟み込み、激しい動きをしてもズレることがなかったので、スポーツ時にも最適だと思います。
後頭部部分は少し余裕があり、接触しないように工夫されています。首や後頭部にサワサワ当たって据わりが悪いなんてこともありません。ただ、この形状なので、ジェットヘルメットやフルフェイスヘルメットをした場合には装着できません。半ヘルは問題なく装着できました。自転車の場合、差金はヘルメットをしている方も良く見掛けますが、ああいったヘルメットでは大丈夫です。
○外部の音が聞こえるので安全
骨伝導イヤホンの長所の1つに、オープンイヤータイプなので、外の音が全て聞こえることが上げられます。耳の穴を塞ぐ物が一切ないので、近付いてくる車の音や、曲がり角の先で遊んでいる子供の声もわかります。ジョギングやサイクリングなどで使用する場合、周囲の音が聞こえないと危険なのでお勧めです。
画像のメッシュ部分はマイクとなります。もちろん、この骨伝導イヤホンで通話もできます。そのときに、周囲の音を拾い、雑音を低減してくれるノイズキャンセリング機能もあります。ただ、ここで言うノイズキャンセリングは通話、つまり相手に聞こえる自分の声をクリアに補正してくれる機能で、音楽に効果があるわけではありません。
○専用アプリで操作できる
専用アプリでイコライザーの変更などができる…はずだったのでしが、なぜか私の手持ちのスマホやタブレットでは使用できませんでした。Android10と11です。
Google Playのページに、公式からのコメントがありましたが、今後対応する予定だそうです。
アプリの開発は勿論ですが、Shokzさんの骨伝導イヤホンの開発を支援するクラウンドファンディングのページはこちらになります。
○操作が簡単
操作は簡単です。ただ、マルチファンクションボタン、+ボタン-ボタンの3つがあるので、少し一般的なイヤホンとは違います。
主な操作方法は下表にまとめました。電源のオン、オフが、+ボタンの長押しに割り当てられていて、曲送りと曲戻しが、マルチファンクションボタンの2回押しと3回押しになっています。この辺り少し一般的な操作方法とは違うところです。
マルチボファンクションタン | + | - | |
ペアリング | 長押し5秒 | ||
電源オン/オフ | 長押し2秒 | ||
再生/一時停止 | 短押し1回 | ||
次の曲 | 短押し2回 | ||
前の曲 | 短押し3回 | ||
音量アップ | 短押し1回 | ||
音量ダウン | 短押し1回 | ||
受話 | 短押し1回 | ||
通話終了 | 短押し2回 | ||
言語の変更 | ペアリング状態で短押し2回 | ||
リセット |
|
言語の変更やリセット操作は、説明書に載っていなかったものの、Shokzさんのこれまでの骨伝導イヤホンと同じでした。過去の操作方法を試したところ問題なくできたので参考までに。
特にこの機種はマルチポイントの設定を記憶するので、接続の挙動がおかしくなったらリセットしてみてください。
◎音楽再生でのバッテリー持ちが12時間
仕様では音楽再生でのバッテリー待ちは10時間で、待機日数は10日となっています。充電方法は、右側下にある充電端子に、付属の専用USBケーブルをマグネットでくっつけるだけです。適当に側に持って行くとピタッと吸着するので楽に充電ができます。
充電中はLEDが赤色で、終了すると青色になるので、視覚的にも充電状況が分かりやすいです。
急速充電機能もあります。こちらは、仕様だと5分で120分と説明書には書いてありますが、公式HPには1.5時間の表記がありました。どちらなのでしょう。実際に、音楽再生での使用時間や充電時間を計測してみました。
条件 | 仕様上 | 実験結果 |
両耳での音楽再生 | 10時間 | ▲12時間19分 |
高速充電(5分) | 2(1.5)時間 | ▲2時間10分 |
充電 | 1時間 | ▼1時間2分 |
バッテリー評価※1 | ||
★★★★☆ |
※1 同タイプの他の物と比較しての評価(相対的評価)
音楽再生での実験画像。
満充電からの音楽再生では、仕様をはるかに超える12時間以上バッテリーが持ちました。十分です。
急速充電(5分)での実験画像。
本当に5分で2時間以上使用できました。急速充電機能はを搭載しているイヤホンは他にもありますが、大抵は10分で90分や120分です。5分で2時間使える物ははじめて見ました。
充電の実験画像。
実験の結果は前述の表にまとめてありますが、バッテリー持ちは十分ですし、急速充電、通常の充電時間など満足できるものでした。
○IP55の防塵、防水性能
OpenRun ProはIP55の防塵、防水性能に対応しています。防塵性能の5は『動作異常になるほどの粉塵が侵入しない』となっており、最高の6の1つ下です。日常生活で問題になることはありません。また、防水性能の6は『あらゆる方向からの直接噴流水からの保護』となっており、よほど強い噴流水でなければOKとの強固なもの。雨程度では故障しません。
スポーツで汗を掻いても平気ですし、突然の雨でも壊れることはありません。シャワーを浴びながらの使用も可能です。
○音質、音ズレ、受信感度問題なし
骨伝導イヤホンなので、高音質とはなかなかいきませんが、必要十分な音質です。音楽を気軽に楽しんだり、TVの音声を聞くのになんら問題はありません。高音、低音で割れることもありませんでした。また、音ズレもスマホで映画を観ましたが感じませんでした。
音質 | 概要 | |
対応コーデック | SBC/A2DP/AVRCP/HSP/HFP | |
高音 | 破綻は感じず | |
低音 | 破綻は感じず | |
音ズレ | スマホで映画を観て感じず | |
音質評価※1 | ||
★★★☆☆ |
※1 同タイプの他の物と比較しての評価(相対的評価)
骨伝導イヤホンなので、音漏れはゼロではありません。あります。ただ、安い骨伝導イヤホンと違い、イヤーパッドを耳に当ててしまうと音漏れはかなり少ないです。ギリギリ満員電車で適切な音量で聞けば大丈夫くらいのレベルです。
安い骨伝導イヤホンには、なんちゃって骨伝導イヤホンもあります。音漏れが凄く、骨から音が伝わっているのか、音漏れが耳から聞こえているのか分からない…なんてものも。きちんと骨から伝わっているか確認する方法としては、装着して音楽を聞き、耳の穴に指を入れて耳を塞ぐことです。これできちんと音楽が聞こえているなら、骨から音楽が伝わっています。OpenRun Proはこれをしましたが、音楽がきちんと聞こえてきたので、れっきとした骨伝導イヤホンです。
受信感度は素晴らしかったです。下表にありますが、受信装置があるであろうイヤホン部分やボタン部分を両手で多い、8mの距離で間に壁2枚を挟んで試しましたが、一切音が途切れませんでした。数多くワイヤレスイヤホンを使用してきましたが、これだけ受信感度が強い物は珍しいです。当然、日常生活で問題になることはありません。
条件1 | 概要1 | 結果1 |
場所 | 屋内 | 音が一切途切れない |
距離 | 8m | |
建造物 | 鉄骨 | |
障害物 | 間に木の扉2枚 | |
条件2 | 概要2(概要1に加えて) | 結果2 |
同上 | 受信部分を手で覆う | 音が一切途切れない |
条件3 | 概要3(概要2のあとに) | 結果3 |
同上 | 受診部分から手を離す | - |
受信感度評価※1 | ||
★★★★★ |
※1 同タイプの他の物と比較しての評価(相対的評価)
◎マルチポイントペアリング対応
地味に便利なのがマルチポイントペアリングです。紛らわしいですが、マルチペアリングとは違います。
- 【マルチペアリング】複数の機器に接続できうる。同時に接続できるのは1台で、複数同時接続はできない。
- 【マルチポイントペアリング】複数の機器に同時接続できる。
つまり、スマホ2台持ちなどの場合、両方と『同時』に接続できるので、どちらに電話が掛かってきても、切り替えることなく、そのまま電話に出ることができる機能です。
総評
高価な骨伝導イヤホンだけあり、しっかり骨から音楽が伝わることを実験でも確認しました。操作も簡単ですし、防水性能もあり、音楽再生で12時間以上バッテリーが持つので、トータルバランスに優れた物だと思います。
上手くまとまっており、弱点らしい弱点はありません。ただ、アプリはまだ未対応のようで、今後の対応に期待です。
こんな人にお勧め
- しっかり骨から音が伝わる骨伝導イヤホンが欲しい人
- 耳に負担が掛からないイヤホンやヘッドホンが欲しい人
- ジョギングやサイクリングを安全に行いたい人
- 急速充電できるイヤホンが欲しい人
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