特徴
- ※LTEモデル(Nano SIM対応)
- 対応OS : Android™ 5.1 / Emotion UI 3.1
- CPU : MSM8939 Octa-core 64-bit
- メモリ : RAM : 2GB / ROM : 16GB
- バッテリ : 4,360mAh
- ディスプレイ : 約 7inch( 1920 x 1200ドット) LTPS screen
- メインカメラ : 1300万画素
- インカメラ : 500万画素
- センサー : 環境光、加速度、電子コンパス、指紋、ホール、近接
- 付属品 : ACアダプタ / USBケーブル / クイックスタートガイド / 保証書
スマートフォンの便利なところとタブレットの便利なところを一台で実現。7インチ高解像度LTPSディスプレイ。人間工学に基づいた使いやすく便利な側面指紋センサー。高解像度で使いやすいカメラ。大容量バッテリーで電池残量を気にせず楽しめる。
長所と短所
- ○ゲームをやらなければスペックは十分
- ○指紋認証が楽
- ○タッチ感度が良好
- ○7インチなので電子書籍が読みやすい
- ○絶妙のサイズ感
- ○電池持ちが良い
- ○カメラの画質が中々良い
- ○GPSでのナビが問題無く使える
- ○wifiもモバイル通信も電波の掴みはOK
- ○スピーカーの音質が結構良い
- ○プッシュ通知良好
- △指紋認証で失敗することがある
- ×大きいカメラのシャッター音
- ×充電が完了してもLEDが消えない
- ×1つのスピーカーの弊害
はじめに
今回レビューするのは、Huaweiさんのタブレット『MediaPad T2 7.0 Pro』です。
前回の記事で1日使ってわかったことをレビューしましたが、今回はその後1週間使ってわかったこと、1日使っただけではわからなかったことを挙げていこうかと思います。
それでは早速レビューを書いていきたいと思います。
動画チェック
気になるところ
まずは気になるところから書いていきたいと思います。
大きいカメラのシャッター音
折角カメラの画質が中々良くれ嬉しい誤算だったのですが、シャッター音が大きく、しかもその大きさは設定でも変更できませんでした。先日購入したPriori4は、標準カメラで完全無音かできるので、こちらの比べると使い勝手が悪いと感じます。
7インチと大きく存在感があり、シャッター音が大きいので、街中での撮影で標準カメラアプリは使わないと思います。
充電が完了してもLEDが消えない
MediaPad T2 7.0 Proの通知ランプの挙動は以下のようになっています。
- 状態表示ランプは電池残量状態を表示したり、イベントを表示したりします。
- 赤色点滅:電池残量が非常に低い(<2%)または電源が入らない。
- 赤色点灯(充電状態):電池残量が2%~10%。
- 橙色点灯(充電状態):電池残量が10%~90%。
- 緑色点灯(充電状態):電池残量が高い(→90%)、充電完了間近、充電がすでに完了。
- 緑色点滅:新着メッセージ、新着メール、不在着信がある、カレンダー通知、未確認のアラーム。
細かく色が変わりますし、通知LEDの色は自分でも変更できるので便利なのですが、唯一の不満点は充電完了で通知ランプが消えないことです。90%に達すると緑になるのですが、完了しても点灯しっぱなしなので、終わったかどうか分かりません。細かい事ですがここが少し気にになりました。
1つのスピーカーの弊害
スピーカーの音質は音楽聴取でもギリギリ耐えられるかなと、このサイズでこの価格のタブレットにしては頑張っているのですが、動画視聴のときに違和感を感じました。
スピーカーは1つしかないので片側からしか音が聞こえてきません。当たり前なのですが、正面の動画を見ていて左側からしか音声が聞こえないのは、なんとも言えない違和感と言うか気持ちの悪さを感じました。画面が大きい分、それだけスピーカーは正面から離れるので違和感があるんです。動画視聴の際の致命的な欠陥と言うわけではなく、普通に視聴できるんですけどね。
ゲームをやらなければスペックは十分
ベンチマークアプリのAntutuで計測したところ、スコアは『37332』でした。1年と少し前に4万円弱で購入した、ASUSのZenPad(Z580CA)のスコアが『46641』だったので、これよりは劣るのですが、2万円程度で購入できるタブレットとしては必要十分だと思います。ちなみに、1万5千円のスマホスマホであるPriori4は29000前後でした。
ただ、やはりこのクラスだと、3D描画でかなりカク付くので、3Dの多いゲームや最新ゲームには向かないと思います。逆に言えば、そのような重いゲームをやらないのであれば、日常で使用していてもっさりするとか、引っ掛かるとか、何かの動作がワンテンポ遅れるとかの挙動は一切無く、実に快適に使用できました。
このスペックで日常困ることは普通の人には無いと思います。
指紋認証が楽
指紋認証でたまに失敗することがあると前回の記事で書きましたが、失敗しても大した手間じゃありませんでした。
失敗したところで、エラー画面が出るわけでも、パスワードを求められるわけでもなく(3回失敗するとパスワード入力画面が出ますがそこでそこでも正しく指紋認証すれば入れる)、バイブレーションがブルッと震えるだけなので、「あ、失敗か」と思ってもう1回指をポンと乗せ直すだけでした。
指紋認証を何十回もしたのですが、これは指紋認証の甘さと言うより、指紋認証パネルの幅が狭すぎるので、上手くピンポイントで指を乗せられないことが原因の気がします。指紋認証パネルは背面にもう少し広く、正方形に取ってあった方が便利そうです。
タッチ感度が良好
購入前に各所のレビューを見たら、タッチ精度が微妙との話を見ていたので、大丈夫かなと構えていたのですが、私は全くストレス無く使えました。反応が鈍くてワンテンポ遅れることも、タッチした箇所と違う箇所がタッチされたと誤認することも全くありませんでした。ただ、中国製のスマホやタブレットは個体差も大きいようなので、ここは注意が必要だと思いますが、そこまで気にする必要は無いと思います。
タッチ感度を計測するアプリ『Test Touch』で検証してみましたが、直線、線の細さとも綺麗に書くことができました。ただ、ところどころ点々になって飛び飛びになるので、タッチか精度の素晴らしいパネルとは言えないと思います。キャリアの高級機に比べればここは仕方の無い部分です。
今回、1週間メインのスマホとして使用したのですが、タッチ精度が悪くてイライラすることは全くありませんでした。ただ、私はゲームを全くやらないので、タップが頻繁に発生する音楽ゲームだと障害が出てくる可能性もあるので注意してください。少なくとも、先日購入したスマホのPriori4よりタッチ精度は良かったと自信を持って言えます。
7インチなので電子書籍が読みやすい
最近のタブレットは8インチが多く、7インチは少なくなっていますが、十分にこの7インチでも電子書籍…と言うか漫画が読みやすかったです。8インチのタブレットからサイズダウンしてこの7インチを使用し始めたのですが、小さくなって見辛くなったななんて思うことはありませんでした。
1つ理由としては、画面の縦横比が一般的なフルハイビジョンの1920×1080より若干幅の広い、1920×1200だと言う点があります。横が広いおかげで、5:4や4:3がほとんどの本を表示するには最適で、本来余白になってしまう上下も広く使い本を表示してくれます。無駄な部分無く可能な限り広く表示してくれる画面比率なので、電子書籍を読む人に最適だと思います。
絶妙のサイズ感
1週間メインのスマホやタブレットとして使ったのですが、やはり7インチは手軽に持ち運べて便利に使用できるギリギリの大きさだと感じました。8インチ4:3のタブレットだと、どうしてもポケットには入らないので、別途カバンが必要になるのも不便なのですが、それ以上に何かで使用したくなったら、いちいちカバンから取り出さなければならないのが億劫だったんです。ところがこの7インチは緩いパンるならポケットに入るので、手ぶらでも出掛けられますし、何かで使用したくなったらポケットからサッと取り出すだけで良かったので使い勝手が向上しました。
ただ、男性私が履くような緩いパンツでギリギリ入るくらいの大きさなので、きついジーンズでは入らない可能性が高いです。
電池持ちが良い
バッテリー容量が4360mAhなので、バッテリー持ちが良いのは分かっていたのですが、実際にどれくらい持つのか実験をしてみました。バッテリー100%の状態から、フルハイビジョンの動画をひたすら再生し続け、電源が切れるまでにどれくらい時間が掛かるかです。再生した動画はBlu-rayから自分でリッピングしたゼロ・グラビティです。
[(映画) (洋画) ゼロ・グラビティ (吹替) (2013米).mp4] 1920x1080 8Bit AVC/H.264 High@4 1:1 23.98fps 130873f 4381.40kb/s
AAC 48.00kHz 2.0ch(2/0 L+R) LC 192.16kb/s
[Extra][2] MP4 v2
MetaData
[MPEG4] 01:30:58.494 (5458.494sec) / 3,122,939,467Bytes真空波動研Lite 120101 / DLL 120101 Unicode
午後17時40分から再生を始め、バッテリーが切れたのは深夜26時10分でした。時間にして、9時間20分持ったことになります。最初にBettery Mixの起動を忘れたので切れてしまっていますが、下記がその時の状況になります。
ユニークな挙動としては、バッテリーが0%になる前の1%で警告が出て、強制的にで電源が落とされました。
その他にも、8%を切ると警告が出て、ウルトラ省電力をの有効にするかどうか訪ねられます。今回は純粋に動画の連続再生でどれだけバッテリーが持つかの検証だったのでキャンセルしましたが、オンにするとバッテリー持ちが飛躍的に伸びるようです。ただ、その影響で着信がやプッシュ通知など挙動に不具合が出る可能性もあります。
動画再生アプリや明るさ、音量の設定によって前後すると思うので、参考までに見ておいてください。
また、私は電子書書籍もよく読むので、こちらもどれくらい読めるのか実験をしてみました。さすがに動画のように100%から0%は、時間が掛かりすぎるため試すことができないので、5%減るのにどれくらい掛かるかを見てみました。結果、38分で5%の電池が減りました。つまり、1%で7~8分、10%で70~80分電池が持つので、満充電だと11時間40分~13時間20分電子書籍を読めることになります。勿論これは、画面の明るさの設定だったり、読む本によって多少前後すると思うので、参考までに見ておいてください。
このような実際にアプリで使用してみての実験結果から、電池持ちは大変良いと結論づけて間違いありません。
また、充電はどれくらいでできるのかの実験もしてみました。
ちょうど1時間で20%の充電速度のようで、0%から満充電までには約5時間掛かりました。急速充電には対応して折らず、ワットチェッカーで計測したところ1Aの充電でした。
カメラの画質が中々良い
カメラの画質は前回の記事でも書きましたが中々良いともいます。特性としては、輪郭がハッキリ映り、その代わりノイズが若干多めに乗ると言った感じでしょうか。私は輪郭がぼける写真が嫌いなので、比較的好みの画質なのですが、全体的に滑らかな画質では無くザラザラ感が出てしまうので、この辺りは好みによるかも知れません。
まずはこのMediaPadで撮影した3枚です。
そして下記はデジカメで撮影した3枚です。
いかがでしょうか。タブレットのカメラとしては相当頑張っている部類だと思います。更に2万円前後との価格を考えると素晴らしいと思います。ただ、やはり撮影専門に特化したデジカメには当然敵いません。拡大するとわかると思いますが、タブレットの写真の方はザラザラ感が出てしまいます。滑らかに映るのはやはりデジカメです。
この価格帯のカメラとしては頑張ってはいるのですが、夜景だとさすがに少し厳しいですね。スマホやタブレットのカメラは暗い部分の撮影が基本的に苦手です。私はこの部分を補うためにデジカメを購入しました。タブレットのカメラがあるからデジカメは要らないなんて論調もありますが、やはりデジカメが1台あると便利なんです。
室内でも店舗内など明るい場所の場合はハッキリボケずに映るので、やはりこのタブレットのカメラはかなり頑張っていると思います。
タブレットやスマホのカメラは暗所や影に弱く、暗いところは余計に暗く、影が非常に濃く映ってしまい、いわゆる黒潰れしてしまうことが多いのですが、このタブレットのカメラは苦手な影部分も結構頑張っていて、ある程度きちんと影の黒では無く、そのものの色が移っています。カメラの画質が悪いスマホだと、ここが本当に真っ暗になってしまうんです。
先日、格安スマホのPriori4も購入したのですが、それよりも遙かに良い画質です。ただ、Priori4は標準カメラアプリで完全無音にできるのですが、このタブレットでは標準カメラアプリでの無音ができません。大きな音が鳴ってしまいます。
動画は最高画質がフルハイビジョンんも1920×1080での30fpsで、こちらもタブレットと言う端末、2万円の価格では頑張っていると思います。
カメラの画質は、正直その辺の下手なスマホよりもよっぽど良いです。タブレットだけどカメラの画質にもこだわりたい人には最適だと思います。
GPSでのナビが問題無く使える
GPSは最初、部屋で測定したところ10~15mずれたので、これは使えないのかなと思ったのですが、外に出ると一気に精度が上がり、1~2mのずれで収まるほどには安定しました。
GPSの実験
GPS制度は実用上全く問題ありませんでした。最大で2m程度の誤差でした。それも、自分が止まっているときにフラフラ2m前後左右に動いてしまうくらいで、走っているときに問題になるような誤差や動きはありませんでした。
2週間で一般道を80kmほど走ったのですが、ナビの精度が悪くて手前の道を曲がってしまうとか、急にアナウンスされて急いで曲がるとか、そのようなトラブルはゼロでした。カーナビとして十分に使えるレベルのタブレットであることを確認しました。
wifiもモバイル通信も電波の掴みはOK
安いスマホやタブレットはwifiやモバイル通信の電波の掴みが弱い物もあるのですが、このMediaPadはwifiの電波もモバイル通信の電波もしっかり掴み、途中で切れるとか、遅くなることもありませんでした。
モバイル通信の電波の場合、掴みの悪い端末だと、3Gと4Gをフラフラ行ったり来たりしたり、最初はしばらく3Gでその後に4Gになるなんて現象も起こるのですが、最初から4Gを掴み、一切3Gになることはありませんでした。
ただ、何故か設定した最初はH(3Gのハイスピード)となってしまい、速度もあまり出ませんでした。
しかし、1度再起動したあとは4G接続となり、その後はずっと4Gで安定し、速度も速く満足です。
スピーカーの音質が結構良い
スピーカーの音質は想像していたよりも良くて嬉しい誤算でした。きちんと音が出るので、低音でビリビリ端末が震えたり、音が割れることもありませんでした。ただ、良いとは言ってもあくまでタブレットのレベルではと言うことです。当然コンポなどには敵いません。
ただ、前回の記事にも書いたのですが、やはり1つだけのスピーカーは場合によっては違和感を感じます。具体的に書くと、動画視聴を横画面にしたときです。画面が7インチと大きいだけに、この状態にするとスピーカーが本当に端っこになってしまい、音が左かもしくは右の端から来るので、なんとも言えない違和感を覚えました。スマホとして通話もできるように、耳を当てる部分にしかスピーカーが無いのが徒になっています。この大きさだと2カ所にスピーカーのあるステレオスピーカーがやはり良かったなと感じます。
とは言っても、音質に関して十分及第点なのは前述したとおりなので、机に置いたり寝るときに枕の横に置いて音楽を聴く分には、そこまで1つのスピーカーは気になりません。
プッシュ通知良好
このようなモバイル端末で重要なのはGmailやLINEのプッシュ通知なのですが、全てにおいて何の問題も無く、リアルタイムで受け取ることができました。端末によっては、設定で通知するアプリを節電の除外対象にしなければならなない場合もあるのですが、MediaPadは何の設定も弄らずにGmailもLINEも問題無くプッシュ通知をしてくれました。勿論、LEDライトの点灯もしてくれます。
LEDのライトの色は設定で自由自在に変えることができるのも面白いです。
総評
昨今は8インチタブレットが多くなってきており、7インチタブレットは少なくなっています。今回7インチを使用して思った事は、やはり持ち運びして気軽に外で使えるサイズとしては7インチがギリギリだなと言うことです。8インチも使用しているので、電子書籍に便利だったり、部屋で使うには苦にならなかったり、勿論長所もいっぱいあります。しかし、8インチも7インチも両方持っている経験から、やはり私は持ち運ぶなら7インチが限界説を唱えたいと思います。
何よりチノパンやカーゴパンツのような緩いパンツなら、ポケットに入ると言うことが大きく、鞄に入れた端末を取り出すのと、ポケットに入れた端末を取り出すのとでは、手軽さに雲泥の差があると感じました。
また、このタブレットはwifiオンリーでは無く、モバイル通信にも対応しており、SIMカードが挿入できます。私は今回新たに契約したロケモバのSIMを入れて運用してみたのですが、電波の掴みも問題無く、wifiもモバイル通信も良好に行えています。
特に不具合らしい不具合も無く、非常に安定動作するタブレットでした。もしかしたら安定しすぎていて癖が無くつまらないなんて評価をする方がいるかも知れない、それくらいなんの不具合もありませんでした。スマホやタブレットは各機種やメーカーによってOSのAndroidがカスタマイズされており、そのせいでどこかしらおかしな挙動が出ることがあり、格安スマホならなおさらです。それが全く無いのは結構驚きました。いつもこの手の格安系のスマホやタブレットを購入して使用すると、何かしらおかしなとこがあり、それはどういう原因なのか、どうすれば直るのかなど試行錯誤することも、ある意味ゲームのような面白さも感じていたので…。安定動作するタブレットが欲しい方は、余計な機能やアプリ、不具合が無いのでお勧めできると思います。
唯一気になる点と言えば、やはりAndroidのバージョンが5.1.1だと言うことでしょうか。最新のバージョンが7まで行っているので、古い感じがどうしてもしていまいます。実用上は全く問題ありませんけどね。ここさえ気にならないなら、安くて何の不具合も無いタブレットなので素晴らしいと思います。
総評としては弱点らしい弱点の無い非常に良くまとまったタブレットで、2万円程度でこのレベルのタブレットが購入できることに驚きです。満足できる良い買い物でした。
こんな人にお勧め
- スマホとタブレットを一元化したい人
- 持ち運びギリギリの大きさを追求したい人
- 電子書籍嫌動画を大きい画面で見たい人
- 指紋認証を使いたい人
- 5.5インチスマホの大きさでは物足りない人
- 6インチ以上のスマホは価格が高すぎると思っている人
- 安い6インチ以上のスマホが欲しい人
- 余計なアプリが入っていないスマホ、タブレットが欲しい人
- 安定動作するタブレットが欲しい人
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