目次
みどころ
- レギュラーのウルトラクイズの歴史が閉じる回
- 長い決勝戦
放送日
- 日本テレビ本放送:1992年11月12日
はじめに
今回で第16回のウルトラクイズは終了です。数年後に単発で『今世紀最後の』と銘打って1度だけ復活しますが、レギュラーのウルトラクイズ自体が終了です。
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放送内容
今週も冒頭に不適切発言があります旨のテロップがありました。本当にインディアンとの言葉はNGになったのですね。ついこの間までOKだったので非常に違和感を感じますが…。
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今回は第4週目ということで、これまでのダイジェストが冒頭にたっぷりありました。チェックポイントが今までよりも1つ少ないため、このように冒頭のOPや罰ゲームに割く時間が多い回でした。ただ、これを良しとするかは微妙だと思います。チェックポイントが少ないのに放送時間が同じということは、単純に考えるとそれだけ密度が薄くなったということです。
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実際、私も罰ゲームの時間が長すぎて飽きてしまったり、クイズでそれほど面白くない部分を長々使ったりしてるなと感じることが多々ありました。いわゆる引き延ばしってやつです。これがどんどん酷くなって、今は本来2時間に収めるべき番組を、2時間半や3時間でやっている気がします。贅沢なお金の使い方やまとめ方ができなくなっているのではないでしょうか。
今回はOP前にいつものように現在残っている挑戦者の紹介をしていました。これまでは、ナレーションと数秒の動画と静止画を連続して並べていくだけのシンプルなものだったのですが、今回は挑戦者にちょっとした演技をして貰い、個別にPVを作っている感じ。ぎこちない演技にこちらが恥ずかしくなってしまいました。
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素人にこのような『演出』をしないことがウルトラクイズの魅力の1つだったと思うのですが、これも福澤さんのウルトラクイズになってから変わったことのように思えます。無理矢理演出をしているといいましょうか。時代によってエンターテイメントの見せ方は変わるので文句ではないのですが、やはり福留さんのウルトラクイズとは『変わったこと』だなと言わざるを得ません。
第10チェックポイント「マラソンクイズ/フロリダキーズ」(5人→4人)
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ここはウルトラクイズ恒例のマラソンクイズです。マラソンクイズでは名シーンや因縁が生まれました。
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マラソンクイズの面白さとしては、道路を封鎖したり、レース場を借り切って行う、分かりやすいスケールの大きさが挙げられると思います。今回もマラソン島に架かる橋を封鎖してと思われますが、長い1本の橋に1台の車も人もいない状態での貸し切り状態にスケールの大きさを感じます。
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このマラソン等では名前の通り毎年マラソン顔壊れており、多くのランナーが挑戦者が走るこの橋を走っているとのこと。
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ちなみに、今回は最初からいつもよりマラソントレーラーのペースが速かったような…。そして脱落者が出る度にスピードが上がっているような…。ただのクイズでも、一生懸命知識を絞り出して答えるのに、マラソンしながら疲れた状態でクイズに答えるのは大変そうです。時間がたてばたつほど体力は削られていくので、思考力も低下しているのでしょう。
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クイズが出題され、正解でも誤答でも福澤さんがそのクイズの解説を毎回するのですが、当然その間もマラソンは続いていて走りっぱなしです。挑戦者にとってはコの字感が一番キツイでしょう。
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ここで脱落したのは早稲田大学の荒井さんでした。
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罰ゲーム:ジャグラー特訓
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女性と付き合ったことがないという荒井さんに、自己アピール力を鍛えてもらうということ。自己アピールの先生マッドさんに1日師事し、最初は何故かテニスボール千本ノックから始まりました。テニスボールを左右に投げ、それを必死で取る荒井さん。
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何故こんなことをしたかというと、その後のジャグリングのための練習でした。マッドさんはキーウエスト1のジャグラーで、その技術を習得して自己アピールをするそうです。このウルトラクイズは放送しないとしても、何時間も放置したりやらせるのですが、今回も運動神経が鈍く、中々上手くならない荒井さんは3時間練習してボール3つまで扱えるようになっていました。
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人が集まった場で発表会するとのことで、観衆の前でジャグラーをやっていたのですが、シャイな人にはキツイそうです。
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第11チェックポイント「激戦!! 通せんぼクイズ/フィラデルフィア」(4人→2人)
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準決勝ではもうお約束といって良い通せんぼクイズです。舞台はアメリカ建国の地フィラデルフィア。
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回答席で3ポイント先取すると通過席で回答する権利が得られ、そこで1対3のクイズ対決を行い、通過席で通過問題に答えられたら勝ち抜けて決勝進出が決まります。ここで回答できないとポイントが0に戻り、また回答席で3ポイント溜めなければなりません。勝ち抜けようとする挑戦者と、阻止しようとする挑戦者の攻防が激しい準決勝らしいクイズ形式です。個人的にはこのクイズ形式が一番好きかも知れません。
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ここでは大西さんを誰も阻止できずすんなり一発通過。田中さんは通貨問題で鎌田さんが誤答したので1回休みとなっている間に正解してこちらも一発通過でした。押さなければ通過されてしまうので、多少ギャンブルでも回答席の挑戦者は押すのでしょうが、阻止できる2人のうち1人が通過クイズで休みになってしまうと、2人目の通貨を掛けたクイズの場合、1対1となってしまいます。
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このとき松井さんは全く正解できておらず、この時点で田中さんの通過は決まったような物でした。
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罰ゲーム:クイズ人力車
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ここでの罰ゲームは、空港まで2万歩あるこの地から、お互いクイズを出し合い、負けた方が正解の答えの数字分、その歩数人力車を引いていくというもの。
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馬車の馬無しを人力車としたので、人力車は珍しいらしく注目されていました。
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決勝戦「早押しクイズ/ニューヨーク」(2人→1人)
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そして遂に決勝戦。いつものニューヨーク上空をヘリコプターで飛び、煽りナレーション、グリニッジ・ハイスクールバンドの演奏とお約束の挑戦者登場なのですが、何故かBGMだけはこれまでと全く違っており、これじゃない感が凄かったです。
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今回も船上での決勝戦です。夕暮れ時から始めるので、終わった頃にはちょうど日が沈む綺麗な景色で決勝が行われます。
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珍しいシステムとしては、誤答でマイナスポイントが付くことです。これまでの決勝では、誤答で1回休みだったのですが、今回誤答するとマイナスポイントとなり、-2なんて珍しい状態ができていました。誤答を恐れて答えない消極的な方法を防ぐためでしょうか。
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今回はこのように誤答でマイナスポイントが付くため、中々両者ともポイントが貯まらず、10ポイント貯まるまでに30分近く掛かっていました。これをノーカットで流していたので、積極で手金答えますし、一進一退する点は面白いのですが、さすがに長すぎるかなと…。
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マイナスポイント制度のおかげか、接戦になったのですが、優勝したのは東大生の田中さんでした。
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優勝者決定の瞬間、福澤さんは「スーパージャストミーーーート!!」と叫んでおり…。やはりここは、福澤さんになって駄目になったところと言わざるを得ないと思います。28歳の福澤さんが独断でこのようなことをやったと思えないので、おそらくスタッフと相談しての結果であり演出でしょうが、素人の挑戦者が主役であるとのウルトラクイズとのコンセプトとはかけ離れてしまっている気がします。
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このように、福澤さんが独特のワードやテンションで、時寸を主役を自分にしてしまうシーンは今大会で幾度となくありました。やはりこの辺りは、福留さんのウルトラクイズが育ててきた魅力を一気に崩壊させてしまったのではないでしょうか。
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誤解のないように書くと、それでも2週目までよりも、3,4週目は随分楽しめましたし、今の番組よりも面白かったです。だからこそもう少しなんとかなったのでは…と思う気持ちもあります。
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さて、今回の優勝賞品ですが、途中で発表があったとおり、ワインになるブドウ畑です。今回もなにか罠があるかと思ったのですが、普通に優勝賞品を貰っていたようです。ただ、畑丸ごとということではなく、自分で収穫したブドウをワインにして貰い、特製ラベルを付けて世界中に集荷するとのこと。
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総評
ファミ劇で8週間にわたって第8回と第16回を放送してきましたが、今回で長いウルトラクイズ2ヶ月の放送は終了です。
第8回のウルトラクイズ全盛期に近い回と、ウルトラクイズ最後の勢いが完全に落ちてしまった回を連続で見たため、比較や嘆きの文章が多くなってしまって申し訳ありません。ただ、第16回が最低視聴率で打ち切られた回であることは事実なので、何故駄目だったのかを考えるのも1つの楽しみであり、考察すべき点だと思っています。
ちなみに、何故駄目だったかと考えると、以下のような点になると思います。
- 主役が挑戦者ではなく福澤アナになってしまっている
- テンションや動き、奇抜なワードに司会進行を頼っている
- 挑戦者がTV慣れしてしまっている
- トラブルもありシンプルな早押しクイズが多すぎる
特に1,2週目をつまらなく感じたのは(4)で、ウルトラクイズらしい趣向を凝らしたクイズは少なく、シンプルな早押しクイズ、もしくはそれに毛が生えたようなものが多かったからです。逆に、ウルトラクイズらしいいつものクイズ形式が戻ってきた3,4週目はかなり楽しむことができました。
これまでのファミ劇のパターンを考えると、次は半年後に1回分放送するか、1年後に2回分放送するかだと思いますが、その時にまた感想を書きたいと思います。
ではまたいつか。
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