目次
特徴
- イヤホンのヘッドに磁石が内装しているため、使用しない場合、右耳と左耳の頭同士をくっつけることができます。首にかけるとネックレスのようなおしゃれなデザインで、 便利に持ち運びが可能です。
- 着心地のいいデザイン、耳にしっかりフィットできるため、ランニング、サイクリング、体育訓練などの運動をしても脱落しにくく、音楽はスムーズに再生することを確保します。
- CVCノイズキャンセル6.0技術が搭載されるため、外からのノイズを削減し、よりクリアのマイクロホンサウンドで家族や友達と楽しく通話できます。
- 最新のBluetooth 4.1バージョンを用いて、より簡単、速くスマホ、タブレットなどBluetooth対応のミュージックデバイスと接続できます。aptX コーデック技術が対応のデバイスにピュア、CDのような高音質のサウンドを提供しています。
- 全てのスマホ、タブレットと他のBluetoothミュージックプレーヤーに対応できます。一回のフル充電だけで、最大5時間連続通話・音楽再生ができ、175時間の待機時間もあり、電量不足を心配せずご安心してご使用いただけます。
長所と短所
- ○装着感が良い
- ○激しい動きをしても外れない
- ○apt-x対応の高音質
- ○受信感度が高い
- ○日本語説明書あり
- △音楽再生は5時間可能
- ×筐体部分の飛び出し部分が大きい
はじめに
今回はワイヤレスイヤホンの『TT-BH-07』のレビューをしていきたいと思います。
外観チェック
化粧箱。段ボール素材ですが開けあやすかったです。化粧箱が変な仕組みになっていてどうやって開けるのか四苦八苦することもあるのですが、これはテープも無く簡単に開いたので楽でした。
中にはさらなる箱が。マトリョーシカ人形が思い浮かびました。
同梱物一式。イヤホン、イヤーフック大、小、中。イヤーピース大、中、小。USBケーブル。専用ポーチ。説明書、サンキューカード。
ポートは肉厚で触ると気持ちが良いです。また、絞りも付いているので安心。
サンキューカード。サンプルを貰ってレビューを書くプログラムがあるみたいです。
説明書には日本表記あり。
イヤーフックとイヤーピースのオプションの大と小。
USBケーブル。スマホなどでも採用されている一般的なminiBです。
そしてイヤホン本体。ケーブルは平面。イヤーフックの形が独特です。
コントローラー部分。一般的なボタン配置です。
以上、外観チェックでした。
機能も付属品も一般的なのですがイヤーフックの形が目を惹きます。
apt-x対応の音質
このイヤホンは高音質の新基準apt-x対応です。新基準と言っても策定されて世に出たのはもう数年前なのですが、近年スマホの普及に伴い、イヤホンを使用する人も急増したため、音質を売りにするイヤホンに急激に広まっています。apt-xについての詳しいことは、以前USBアダプタの記事で書いていますので良かったら併せてお読みください。
この場で簡単にapt-xを説明すると、自分の経験だとホワイトノイズが激減るんです。もっと個人的な感想を強く言わせて貰えば、ホワイトノイズが全くなくなると言って差し支えありません。ホワイトノイズとは、Bluetoothのスピーカーなんかを使用していると経験があると思いますが、音を出していないときに「サーッ」と音がしますよね。あれがホワイトノイズです。あれは勿論音が鳴っているときも出ているので、これが無いと言うことは音に音以外の雑音がなくなるんです。また、イヤホンでありがちなシャリシャリした軽さもなくなり、非常にクリアな音質になります。大袈裟に言えばCD音質そのままと私は思っています。
このapt-xが無くても昨今のイヤホンは良くできていて、十分音楽を良い音で楽しむことができるのですが、このapt-xが搭載されているに越したことはありません。この規格に対応しているのは有り難いです。
独特のイヤーピースによる抜群の装着感
まずこのイヤホンを見て思ったのは、「ん?なんだこのイヤーピース(フック)は?」と言うもの。
写真を見ていただければ分かるようにイヤーピース(フック)の形が独特です。厳密にはこの特殊な形状部分はイヤーフックとなります。一見イヤーピースとイヤーフックが一体に見えますよね。しかし、これは別個のパーツでイヤーピースとイヤーフックが別れています。
イヤーフックには『耳の外郭に引っ掛けるタイプ』と、『耳穴の中の溝に引っ掛けるタイプ』の2種類があります。これは両方一長一短あります。機種(イヤーフックの形や素材)によって若干違うのですが、基本的に耳の外郭に引っ掛けるタイプは装着力が強くどんなに動いても絶対と言って良いほど外れません。しかし一方、耳の外郭に引っ掛けるので、その接触する部分がジワジワと痛くなってきます。今回のこのイヤホンの耳穴の溝に引っ掛けるタイプは、耳の外郭に引っ掛けるタイプよりは装着力が弱いのですが、耳の外郭に引っ掛けるタイプよりも耳が痛くなりません。
私はこの2タイプでは耳の外郭に引っ掛けるタイプが好きでそればかり使用してきました。オプションで耳穴の溝に引っ掛けるイヤーフックが付属している物もあったのですが、装着力が弱く意味が無かったので使用しませんでした。それも道理で、耳形って指紋と同じように個人の判別に警察でも使われるほど千差万別なので、万人に合ったこの手のイヤーフックは非常に難しいのだと思います。
ところがこのイヤーフックはなんと耳穴の溝にガッチリ引っ掛かるんです。これはたまたま私の耳穴の溝にこのイヤーフックが奇跡的に合致したわけではなく、このイヤーフックの形状、引っ掛け方を考えると、おそらく誰の耳穴の溝にも引っ掛かると思います。
これまで私が使用したことのある耳穴の溝に引っ掛けるイヤーフックは、細かい編み目のようなタイプだったり複雑な形状のイヤーフックで、複雑な形の溝のあらゆる部分に引っ掛けるようにできていたのですが、これは耳穴の溝の誰にでもある最も大きな窪み部分ただ1点に引っ掛ける構造でした。このシンプルな構造が良かっのんだと思います。耳穴の溝の上にある大きな窪みにガッチリ気持ち良いらい填まります。耳穴の溝に引っ掛けるタイプでここまで効果を感じたのは初めてです。正直、耳穴の溝に引っ掛けるタイプは全く意味が無いと思っていたのですが進化していたんですね。
イヤーフックの副産物
これは以前のイヤホンの記事でも書いたのですが、イヤーフックにはイヤホンそのものが取れない装着感の強さも勿論あるのですが、意外な部分でもう一つ副次的効果あるんです。
イヤーフックが無いイヤーピースのみでマウントするタイプだと、耳穴のどこまで深く入れると良いのかわからず、装着力を強くするため耳穴の奧にグイグイ押し込んでしまい、結果的に短時間で耳が痛くなる要因にもなっていました。これ私だけですかね…。イヤーフックが無いタイプは当然イヤーフックのみでマウントするしかないので、外れないようにいつもグイグイ押し込んでしまうんです。
ところがイヤーフックがあるタイプだと、耳穴の奧に入れたくても限界があります。イヤーフックの位置が決まっているので、これ以上は押し込んでも意味が無い、または押し戻される効果があり、結果的に耳穴の奧に入れすぎることがなくなり、耳穴が痛くなる要因がなくなるんです。ちなみに、この耳穴の溝に引っ掛けるイヤーフックはグニャグニャ柔らかいゴム製なので耳の溝が痛くなることはありませんでした。また、勿論ですがこのイヤーフックを取り外してイヤーピースのみで使用することも可能です。
人によってイヤーフックが合った方が良い人もいれば、イヤーフックは耳が痛くなるのでいやと言う人もいるでしょうが、最近のイヤホンを使用していると、少し前のイヤーフックより明らかに進化していて、イヤーフックの素材がグニャグニャ柔らかくなっていて痛みが出ない工夫がされていたり、このイヤホンのように耳穴の溝に引っ掛けるタイプでもしっかりマウントできる物があったりするので試してみる価値はあると思います。
15gの軽さ
イヤホンは耳に引っ掛けてぶら下げる物なので重量が大事になってきます。重ければ重いほど耳が下に引っ張られるので耳が痛くなってしまいます。このイヤホンの重さはと言うと15gでした。非常に軽く、下に引っ張られ罹患は全くありませんでした。
バッテリー持ち
Bluetoothの無線イヤホンのはバッテリー持ちが最も気になる人も多いのではないでしょうか。かくいう私も音質よりもイヤホンの持ちが気になります。音質に関しては今はどこも一定以上のクオリティは確実にあり、音質が悪くて失敗したなんて話はほぼ聞きませんからね。そこで恒例のバッテリー持ち実験をしてみました。
連続使用時間
満充電から空になるまでは約5時間20分でした。仕様上は5時間なのでそれよりも持ったことになります。この手のイヤホンのバッテリー持ちは、私の経験上仕様上より僅かに多い物が多いです。仕様よりもバッテリー持ちが悪かったことは、10個以上イヤホンを使用してきましたが1個もありません。
再生環境は室温28度で音量は最大15のうち8で固定です。当然気温が低くなればなるほど熱(稼働させるパワー)を奪われるのでバッテリーの消費は激しく、音質も良ければ良いほど、音量も上げれば上げるほどバッテリーの消費は激しいので参考までに見ておいてください。
充電時間
バッテリーを完全に空にしてから満充電までどれくらいの時間が掛かるのか実験してみました。
PCのUSBポートからの充電は約70分で充電が完了しました。これくらいの充電時間ならサクッと終わって楽ですね。ロングライフバッテリーが売りで8時間再生可能なイヤホンもあるのですが、連続で使用できる物は当然それだけ電池容量が多いので充電にも時間が掛かり、2時間程掛かってしまうので、それらを勘案してどうするかですね。このイヤホンのように5時間使用できて1時間の充電で済む物を購入するか、8時間使用できて2時間充電が必要な物を買うか。
USB端子が開けやすい
この手のイヤホンは充電する際に毎回開け閉めするUSB端子カバーが開けづらいことが1つの課題だと何回も書いてきたました。ところが、このイヤホンのUSB端子カバーは非常に開けやすく、私がこれまで使用してきた10個以上のイヤホンで1,2を争う開けやすさでした。
USB端子カバーはグニャグニャした柔らかい素材の方が開けやすいのかなと思っていたのですが、このイヤホンのUSBカバーは全く逆で、硬質なプラスチックで柔軟性は全くありません。ところがこれが爪で引っ掛けるには非常に良かったんです。
普通に考えると、柔らかいゴム素材の方が、どの部分にでも爪が入り込むので開けやすいような気がしますし、実際に今まで使用してきたイヤホンのUSB端子カバーは全て柔らかいゴムでした。しかし硬いプラスチックのUSB端子カバーを使ってみたところ非常に開けやすかったんです。理由を考えてみると爪で引っ掛けても変形しないってことなんでしょうね。ゴム素材の場合、色んな部分に爪を引っ掛けられる『爪で引っ掛けられる範囲の広さ』がメリットとしてあるのですが、一方で開けるための突起部分に爪を引っ掛けても柔らかいゴムなのでグニャッと変形してしまい、結果的に滑って上手く開かないことがあったんだなと、今回このイヤホンのUSB端子カバーを使用してわかりました。
このイヤホンのUSBカバーは変形しない硬いプラスチックなので、カバーの横やお尻に爪を入り込ませて…と言うことはできないのですが、開けるための突起にはしっかり爪が引っ掛かり、そして1度引っ掛かったらグニャッと力を逃してしまうことも滑ることもないのでパカッとあっさり空くんです。正直これは盲点でした。このUSB端子カバー部分はとにかく柔らかい素材を追求していくべきだと思っていました…。
受信感度バッチリ
Bluetoothのイヤホンは受信感度がどれくらいなのか気になるところです。いつものように家でどれくらい、どう言う状況で電波が途切れるのか実験してみました。
結論から書くと受信感度は今まで使用してきたイヤホンの中でナンバーワンでした。今まで使用してきたイヤホンだと、自分の部屋から台所までの約8mの距離で、木製の扉2枚を締め切ると、受信感度が悪い物だとプツプツ音が切れました。受信感度が良い物でも、その状態で耳を手で覆うと音が切れていました。ところがこのイヤホンはこれら全ての条件で一切音が途切れることがありませんでした。
特に受信感度が高いとか、その手の技術を盛り込んでいますとのアナウンスも無かったので、そこにはそれほど期待していなかったので、この受信感度の良さには良い意味で驚きました。ただ、Bluetooth機器の受信感度は発信器のBluetoothアダプタ、そして受信機のこのイヤホンとワンセットで発揮される物なので、組み合わせによっては私のように良い状況にならないかも知れません。ちなみに私の環境で使用したBluetoothアダプタはサンワサプライの『MM-BTUD43』です。
説明書に日本語あり
この手の海外製品に日本語の説明書が無いことはもはや当たり前となっていますが、このイヤホンの説明書にはしっかりと日本語部分が説明書内にありました。細かいですがこう言うのはありがたいですね。この手の製品に詳しい人は、ワイヤレスイヤホンの操作性がどの商品でもほぼ統一されていることが分かっているので、説明書など無くても全く問題無いのですが、初めて購入する人の場合、長押しで電源オン、超長押しでペアリング、短押しで一時停止/再生なんてわかるわけないですからね。
気になる点
apt-x対応の高音質、15gの計量、装着感の良さなど、非常に良いイヤホンだと思うのですが気になる点が無いかと言えば一応あります。
1つはイヤホン本体部分の突起が少し大きいかなとの点。耳からピョンと飛び出た感じになってしまいます。
もう1つは音楽再生5時間のバッテリー。昨今のイヤホンはロングライフバッテリーを売りにしている物も多いので、1日外に持ち出してヘビーに音楽を聴く場合は心許ないかも知れません。まあこれは本体の大きさとトレードオフの関係になるので、一方を取れば一方を取れず…なので、この辺はバッテリーの技術の進歩、Bluetoothの節電の進化を待つしか無いとは思いますが。
一応気になる点を挙げるとすればとのことで以上2点を挙げましたが、筐体の突起に関しては実害になることはありせんし、音楽再生5時間のバッテリーも普通に通勤、通学して帰って来て…との使い方の場合は特に問題無いかなとは思いますけどね。
総評
Bluetoothのイヤホンは小さいメーカーも参入できるほど技術が行き渡り、音質や価格では目に見える差が出なくなっています。これは(良い意味で)枯れた技術ってことです。一般人も広く使う製品の技術、長い時間がたった技術で良くあります。例えば液晶テレビ、モニタなんかは顕著な例です。聞いたこともない日本の小さな会社や海外メーカーまで液晶テレビやモニタを出していますよね。そしてそのメーカーの物ですら普通に使えてしまいます。技術者が多くいるて会社間も移動したり協力関係を結んだり、はたまた工場関係者から技術漏洩なんてものも防ぐには限度があるので、一般人が使う物ほどテクノロジーは小さい会社まで行き渡ってしまいます。この現象が近年イヤホンでも顕著だなと思います。
今世間に売っているイヤホンで音質が悪くて投げ捨てたなんて話聞きますか?聞きませんよね。最近発売されたイヤホンをいくつも使う機会があったのですが、もう枯れた技術のため核心部分が広く行き渡り、音質や価格部分での差はあまりなくなっているように思います。そこでじゃあどうするのかと言えばその他の付加価値での勝負になってくるのですが、その一つが装着感なのではないでしょうか。各メーカーイヤーピース部分などに工夫を凝らした商品が多くなっていると思います。
前述もしたように、このようなイヤーフック、USB端子カバー部分なんて今までないがしろにされていたように思うのですが、このような細かい部分の工夫が見て取れるイヤホンでした。
こんな人にお勧め
- 装着感の良いイヤホンが欲しい人
- 耳が痛くならないイヤホンが欲しい人
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