猟奇的な床屋「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」レビュー

スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」を観たので、その感想を書きたいと思います。ミュージカル映画は初めて観るので、勘違い等があったら申し訳ありません。

 

ミュージカルというジャンル自体は、モー娘。のミュージカルを毎回観に行っているので、一応観劇経験はあるのですが、「そんなものミュージカルじゃない」と言われれば返す言葉も無いので困ってしまいますが。ミュージカルは、どちらかと言えば嫌いな方でしたので、モー娘。と言えど、ミュージカルと言うジャンルに興味を持たせてくれて、面白いとまで思うようにまでなったので、そこは大目に見てください。

 

肝心の感想ですが、一応評価は7点で平均と言うことにしましたが、実に心境は複雑です。まずひとつは、ミュージカル映画と言う特殊な形態であると言うこと。これは別に否定的な意見では無くて、あくまで珍しい、慣れていないと言う意味です。そして、物語は終始暗く、グロテスクとまでは行きませんが、残酷な殺人シーンが何回も出てきます。笑いや感動は一切ありません。そう言う意味で、映画を楽しく見に行きたい人には不向きだと思います。「スリーピー・ホロウ」で、18回の首切りシーンが話題になりましたが、この映画では、カミソリで首を切るシーンが、それ以上あったかも知れません。描写も結構リアルでエグイです。

 

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私は、この映画のティム・バートン監督の「スリーピー・ホロウ」が結構好きだったので、この映画を観ようと思いました。「チャーリーとチョコレート工場」は微妙でしたが…。この監督の作品を全部観たわけではありませんが、色遣いが独特ですよね。特に「スリーピー・ホロウ」のような、暗い画面で独特の雰囲気が好きですチャーリーとチョコレート工場」は逆にもの凄く色鮮やかで、色への拘りがあるのでしょうね。今作もロンドンの曇りや空や夜の雰囲気が、暗い画面にマッチしていて、実に雰囲気が出ていました。

 

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以下ネタバレが含まれますのでご注意下さい。

 

まずミュージカル映画と言うものを初めて観たので、その辺の感想を少し。 歌と普通の演技が入り乱れた構成で、私が観に行ったミュージカルと同じような感じだったので、その辺は違和感なく観られました。最初の頃は、歌が多すぎて耐えられるかなと思いましたが、次第にストーリーを進行させるための台詞や演技が増えてきて、バランスが良くなってきたので、観やすくなりました。

 

しかし、ミュージカルの洋画って難しいですね。難しいと言うのは、字幕を追うこと、その字幕でストーリーを理解すること、そして原語の本当の意味がわからないので、これで良いのかと言う疑問。そして何より、音楽や歌と言うのは、直感的に感じ取れるところが魅力だと思うのですが、英語で理解出来ないと、心に響くものが少なくなってしまっているんじゃないかなと。まあこれは英語を完全に理解しないとどうにもならない問題なので、作り手の努力云々では無いですけどね。

 

ストーリーは、無実の罪で投獄された理髪師が、妻を奪うためにそう仕組んだ判事に復讐するために再び理髪店を開き、待ち構えると言うものなのですが、一度判事を殺すチャンスを逃してからは、一般の無関係の客まで殺すようになり、まさに悪魔です。最初の、判事だけに狙いを定めていた時点では、「別に悪魔じゃないなあ」と思っていたのですが、判事に逃げられ完全に殺人鬼になってしまいました。しかもその人肉を、下で知人の女が経営するパイ店の材料にすると言う、なんともグロテスクな話です。

 

結局、こういう話にありがちと言うと悪いのですが、主人公も知人の女も、死んだと思っていた元妻も、死んだり殺されたりすると言う、全員が不幸になると言う、王道の終わり方でした。

 

観て気分が良い映画ではありませんし、話としては最初の前置きが些か冗長ではありましたが、中盤からかなり引き込まれて観ることが出来ました。ジョニー・デップと言う、映画に詳しくない人にも大人気の俳優が出ているのですが、万人に勧められる映画というわけではありません。ミュージカル映画と言う特殊な形態、残虐なシーンが多いこと、そして何より、終始話が暗いこと。「ジョニー・デップ大好き~」で観に行くと、ショックを受けるかも知れません。しかし、逆に言えば、この映画が切っ掛けで、ミュージカルと言うもの、そして一風変わった映画、暗い映画にまで興味が出るかも知れません。

 

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