漫画家を目指す漫画「RIN/ハロルド作石」(第1~7巻)レビュー 評価はまだありません

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あらすじ

伏見紀人の学園生活は退屈そのもの。だが彼には、「漫画家になる」という夢があった。やってきた夏休み、渾身の一作を携えてあこがれの雑誌「トーラス」編集部を訪ねるも、評価はボロボロ‥‥。落ち込む伏見だったが、夢に懸ける思いは捨てず、ひたすら漫画に打ち込むのだった。

 

一方、不思議な力をもつ少女・石堂 凛。彼女もまた、自分の居場所を見つけようともがく日々を送っていた。伏見と凛――ふたりが出会うとき、壮絶な運命の扉が開く!!!

 

伏見紀人の学園生活は退屈そのもの。だが彼には「漫画家になる」という夢があった。やってきた夏休み渾身の一策を携えて憧れの「トーラス」編集部を訪れるも評価はボロボロ。落ち込む伏見だったが、夢にかける思いは衰えない。一方不思議な力を持つ少女・石堂 凛。彼女もまた自分の居場所を見つけようともがく日々を送っていた。伏見と凛、二人が出会うとき、壮絶な運命の扉が開く!!!

 

 

まんが道かバクマン。か

漫画家を目指す漫画とのことで、どうしてもまんが道やバクマン。と比較してしまいますね。どちらが面白いかは一概には言えませんが、このRiNの特徴的だなと思う部分がありました。それはまんが道やバクマン。に比べて、漫画パートよりも日常パートが多いと言うことです。

 

ここで言う漫画パートとは、漫画を描いている、漫画に悩んでいる、編集部と打ち合わせているなど、漫画を軸に進むパートです。日常パートとは、漫画を描くこととは基本関係がなく、恋愛話だったり、漫画から離れた日常を軸に進むパートです。

 

どこからが漫画パートで、どこからが日常パートかとの区分は非常に曖昧で難しいのですが、個人的な見解を述べると、まんが道は漫画パートが9、日常パートが1。バクマン。は漫画パートが8、日常パートが2。そしてこのRiNは漫画パートが6、日常パートが4と言う感じでしょうか。

 

他2作品に比べて、日常パート…要は漫画と離れた普通の話が大分多いような気がします。これを良く取るか悪く取るかはそれぞれの好みによりますが、私はここで挙げた3作品とも面白く読めました。

 

バクマン。と登場人物の関係性が似ている

誤解無きように先に言っておくと、これは決して非難でも不満でもありません。現実として、バクマン。と登場順物のキャラや関係性が似ているなと思ったところがありました。それだけバクマン。は完成された漫画だったと言うことでしょう。

 

それでは少し登場人物と関係性を見ていきましょう。

 

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主人公の伏見紀人(のりと)。ペンネームは伏見キノスケ。16歳の高2から始まり、最新の6巻では高3です。運動は駄目。勉強もそこそこ。友人関係もイケてるグループとは交流無し。漫画を描くことしか取り柄がありません。

 

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本作ヒロインの石堂凛。こちらも16歳で高2。容姿端麗でモテるけど凄く地味な性格で病弱。離島在住で霊感がある少女です。この霊感が物語に強く影響を及ぼしてきますが、この辺の設定が駄目だと読めないかも…。ただ、他の漫画家を目指す漫画と差別化を図るためには、こういった違う要素を入れないと難しいですからね。

 

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ヒロインの対抗馬本多明日菜。こちらも16歳高2。伏見紀人の同級生であり、所謂イケてるグループの女子。接点は無かったものの、漫画好きと言うことで交流ができます。

 

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主人公のライバル灘カイト。17歳高2。10年に1人の天才漫画家。伏見紀人が応募した賞で大賞を取り、伏見紀人は同い年でこの差に衝撃を受けます。どこかで聞いたことありませんか?そうバクマン。の新妻エイジ。似ていますよね。

 

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そしてこちらは掘大樹(だいき)。バクマン。で言うところの石沢ですね。

 

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オマケ。伝説の漫画家として手塚治虫と石ノ森章太郎をミックスしたような沢村叡智。既にお亡くなりになっているのですが、石堂凛に見えたり、手帳の謎で話の中核になってきます。

 

まあこういう目標に向かって突き進む話の場合、主人公に対する大きい壁となるライバルや確固たる憧れのヒロイン、嫌味な雑魚キャラは必須なので、似るのは必然とも言えますけどね。

 

作中漫画

まんが道でもバクマン。でも、漫画家を目指す話とのことで、作中にその時主人公が描いている漫画が出てきますよね。このRiNでも同じように作中漫画が出てきますが、これが手抜きと言うか何と言うか、残念ながらあまり魅力を感じません。

 

 

まんが道では藤子不二雄の自伝なので、当時の古い漫画をそのまま掲載すれば良く、作中漫画と言えども、世に出た本物漫画を使っていたので、クオリティは全く問題ありませんでした。

 

バクマン。での作中漫画は、全てオリジナルなのですが、非常に丁寧で、本当に世に出した漫画だと言われても、わからないくらいのクオリティでした。残念ながらこの作中漫画の魅力、クオリティではこの2作にRiNは負けていました。

 

ハロルド作石漫画

このRiNは実にハロルド作石チックで、人との距離感や笑いのポイント、リアクションなど、全てがハロルド作石です。もっと言うと、キャラの顔もまるで同じと言うか…。あだち充師匠ほどではありませんけどね。

 

そんな訳で、ハロルド作石の過去作品が好きな人は、買ってまず損はないかと思います。

 

こんな人にお勧め

  • 漫画家を目指す漫画が好きな人
  • まんが道が好きな人
  • バクマン。が好きな人

 

日常パートの話がどうなるかが鍵

どうしても漫画家を目指す漫画とのことで、まんが道やバクマン。との比較を避けては通れないので書きましたが、この2作品とは少し毛色が違って、漫画を描くだけではなく、恋愛の話や家族の話なんかの日常も大分ページを割いて描いているので、また別の楽しみ方ができるかと思います。

 

漫画家としての話はある程度先がわかるんですよね。努力して挫折して乗り越えて、漫画家の道を歩み始め、そして大成功する。まずこのラインに乗るのは間違いなく、それはバクマン。で完成された感があります。となると、このRiNはバクマン。より多くのページを割いている、日常パートでどうなるか、面白いのかどうかが鍵になってくるのではないでしょうか。

 

超常的な話や夢の話が結構重要な比重を占めていますが、この部分が吉と出るか凶と出るか。

 

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ただこのペースで漫画家デビュー、漫画家として成功、ヒロインとの恋愛、姉の問題などをやっていったら一体何巻になるのか…。そしてそこまでちゃんと遣り切ってくれるのか…。一抹の不安は感じます。

 

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