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「ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり 外伝3 -黄昏の竜騎士伝説編-/柳内たくみ」レビュー

あらすじ

死んだはずの父を目撃したと知らされたテュカは、父を探し北の辺境へ赴くことを決断する。半ば強制的に同行させられることになった伊丹だったが、苦手な飛龍で移動しなくてはならず、旅はのっけから波乱含み。そして案の定、北の蛮地では妙な民族争いの火種が…否応なく巻き込まれていく伊丹とテュカ。しかし伊丹の様子が何やらおかしくて―かつてないスケールの超エンタメファンタジー!竜騎士伊丹、暴虐ケンタウロスとまさかの激突!?爆発的人気のネット小説!待望のシリーズ外伝参章!

 

長所と短所

  • ○テュカがヒロイン
  • ○テュカのお父さんのその後が分かる
  • △大規模戦争がある
  • △政治劇がある
  • ×テュカ以外のヒロインがほとんど出てこない
  • ×メタ発言がある

 

はじめに

今回レビューするのは、柳内たくみさんの『ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり 外伝3 -黄昏の竜騎士伝説編-』です。

 

それでは早速レビューを書いていきたいと思います。

 

今作はテュカがヒロイン

外伝1のヒロインがピニャ、2のヒロインがロゥリィだったのに続き、今作は完全にテュカがヒロインでした。外伝は1作につき主要キャラ1人が主役になるみたいですね。ちなみに、今作中に次作の4ではレレイの事が語られると書いてあったので、次はレレイがヒロインのようです。

 

確かに、本編では自衛隊と帝国の戦争、国の思惑や駆け引きなど、大局的な話がメインで、それぞれを掘り下げる話はやりきってなかったんですよね。そんなわけで、今回は1作中ずっと伊丹×テュカの絡みが中心でした。

 

いきなり伊丹が竜騎士に

冒頭、いきなり伊丹が竜騎士となり、自在に飛龍を操っていて驚きました。当然、その後二時間葉巻戻り、何故そうなったのかの物語が展開していきますけどね。

 

今回は、基本的に伊丹は自衛隊の力を一切借りず、テュカと飛龍のみで戦うので、完全に異世界ファンタジーになっていました。ゲートは自衛隊があってこそで、異世界に自衛隊の武器や技術が持ち込まれた混乱ぶりや、圧倒的な戦力差を1つのテーマとしていたので、ある意味ゲートらしくないかも知れません。ゲートにとっては異質な話だったのですが、ファンタジー小説としてはオーソドックスな話という、不思議な立ち位置の巻です。

 

ゲート―自衛隊彼の地にて、斯く戦えり〈外伝3〉黄昏の竜騎士伝説編

 

久々の大戦争

本編最後にゲートが閉じ、自衛隊の大部分撤退してしまいました。そして、帝国との戦争も完全に終結したため、番外編では大規模な戦争は無く、そのような描写は小説で出てくることはあり得ない状況だったのですが、今回は特地の勢力同士の大規模な戦争がありました。ただ、前述もしたように、自衛隊も飛び抜けた武器も無いので、悪く言えばごくごく普通のファンタジー世界のがっぷり四つの戦争になっていて、変わった戦術や驚きは無いので少し退屈かも…。

 

政治劇が多い

今回は久々に大規模な戦争が起こったのですが、もう1つゲートの特徴であった政治劇、策謀、駆け引きがふんだんに出てきました。

 

本編では、中国やアメリカの思惑、国際社会の論調、日本政府の対応など、政治劇が多く出てきたので、本編らしいと言えばそうなのですが、特地の知らないぽっと出の国や民族、勢力同士の政治劇なので、若干理解しづらい部分があったかなと感じました。これは、私が小説に不慣れなせいだと思うのですが、いまいちイメージとして思い浮かばないんですよね。自衛隊や、現実世界の国をモチーフにした本編だと、それぞれ何を思ってどういうことを目指して動いているのか把握しやすいのですが、ゴチャゴチャして分かりづらかったかなと…。

 

テュカの父ホドリューが生きていた

本編でテュカの父ホドリューは、テュカを救って死んだとされていましたが、今作ではその父が生きており、テュカと再会しました。また、テュカの父は遙か昔の英雄十二傑の1人だとか。

 

テュカの父のキャラクターも変わっていて、女たらしで物凄くいい加減な性格でした。行き倒れて記憶の無いホドリューを保護してくれた、パルミアの女性たちに次から次へと手を出し、レレイと同じ民族のルルドの中学生くらいの女の子に子供を産ませていました。テュカの妹ってことになります。

 

テュカ以外のヒロインはほぼ出番無し

外伝1巻ではピニャがヒロインで、半分くらいピニャ一辺倒でした。外伝2巻では、ロゥリィがヒロイン的立ち位置で、ロゥリィの過去が語られました。そして今回はテュカが完全にヒロインで、テュカと伊丹の冒険譚だったのですが、前2巻と違い、他のヒロインであるロゥリィ、レレイ、ヤオ、ピニャは全くと言って良いほど出てきませんでした。最初に伊丹とピニャが旅立つときと、ところどころロゥリィが眷属の伊丹のダメージを自分も負っている描写くらいでしょうか。

 

テュカが1巻中出ずっぱりと言っても、前述したように、大規模戦争の描写が色濃くあったり、政治劇が描かれたりしていて、伊丹とテュカのロマンス的要素はあまりなく、その辺りは少し寂しかったかも知れません。

 

おわりに

今回はテュカがヒロインなのですが、久々の大規模戦争と政治劇の色が強く、伊丹とヒロインたちとの絡みを期待すると肩透かしを食らうかも知れません。これまでの外伝以上に、今作に出てきたホドリューやその他の人物の話が多く、思ったほど伊丹とテュカは目立っていない感じがします。

 

また、ゲートでは珍しくメタ発言(作者や読者しか知り得ない情報を登場人物が発言する)があり、レレイが「次作は私のことが詳しく書かれる」だとか、ガンダムのセリフ「俺を踏み台にしただと!」などがあり、ここは賛否分かれそうです。物語に没頭し、その世界に入り込んでいればいいるほど、この手のメタ発言って、ふと「ああ、これは作り物の話だったな…」と現実に引き戻されてしまうんですよね。基本的にギャグ以外ではやってはいけない気がします。

 

こんな人にお勧め

  • テュカが好きな人
  • 大規模戦争が好きな人
  • 政治劇が好きな人

 

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