目次
掲載情報
掲載雑誌
- ビックコミックスピリッツ 1986年9月29日号
アニメでは
時系列とでき事
- 1986年8月 三鷹瞬、明日菜さんを妊娠させる(と思い込む)
この頃のでき事
- 9月6日 - 土井たか子が日本社会党の委員長に就任。日本の主要政党で初の女性党首に。
- 9月15日 - 韓国でのちに未解決連続殺人として有名になる華城連続殺人事件の最初の殺人事件が発生する。(その後1991年4月3日まで殺人は続いた)
- 9月22日 - 安中公害訴訟の和解が成立し、東邦亜鉛が住民に4億5000万円を賠償した。
あらすじ
五代君が保母試験のためにキャバレーに泊まり込んで早1ヶ月。一方その頃九条邸では、明日菜さんと三鷹さんが体の関係になってしまったと誤解が広がるものの、問い詰められた明日菜さんはキスだけと告白。そして飼い犬のサラダちゃんが、三鷹さんの飼い犬マッケンローとの子供ができたことがわかり、三鷹さんに報告に行くのですが…。
みどころ
- 三鷹さんの誤解
はじめに
今回は三鷹さんが明日菜さんと身を固める決意をした回です。めぞん一刻は勘違い、すれ違いでできているので、数多くの勘違いやすれ違いが起こってきましたが、おそらく作中最も大きく、そして人生に影響を与えてしまった勘違いでした。あと少し踏み込んでどういうことか聞けば、こんな勘違いは起こらないのに…。そのチャンスは実際何回もあったのに…。
あの晩の真相がわかる
五代君がキャバレーに泊まり込み、保母試験への準備をしているそんな頃、九条邸では遂に明日菜さんのあの晩の真相が明らかになりました。一晩三鷹さんと過ごしたことを知った明日菜さんの母が明日菜さんを問い詰め、なんとなく会話は成立するのですが、一方でなんとなく会話がかみ合っていないこの感覚…。すっかり体の関係ができてしまい、妊娠を心配する母に明日菜さんが一言。「あの…くちづけで妊娠するなんて、初耳ですけど。」。
読者も怪しいとは思っていても、確信は持てなかったのですが、この明日菜さんの一言で、あの晩の真相がわかりました。そしてタイミング良くサラダちゃんの妊娠発覚です。このことを三鷹さんに伝えに行った明日菜さんですが、明日菜さんは「犬の妊娠」だと言うことを告げていないので、三鷹さんは明日菜さんの妊娠と勘違い…。
ここも少し面白くて、三鷹さんが明日菜さんに会いに行ったとき「あの晩の記憶はある」と言っちゃっているんですよね。ここで記憶が無いと言っていれば、軽蔑されたとしても説明はされたでしょうし、説明が無かったとしても、このとききちんと犬の妊娠ですからねと念を押したでしょう。三鷹さんはあの晩の記憶がある、つまり自分(明日菜さん)とはやっていないことを覚えている、だから自分(明日菜さん)の妊娠報告では無いのはわかって当然。だからこそ明日菜さんは、あの晩のことを詳しく言う必要は無いと思い、妊娠=犬の妊娠だと三鷹さんがわかって当然だと思い省略したのでしょう。
明日菜さんのこの省略の仕方は無いよな、もしかしたらわざと?なんて思うかも知れませんが、明日菜さんの立場で考えると、ここはそれほど無理がある言い方では無いんです。寧ろ三鷹さんの誤解を加速させてしまったのは、ビックリして大声で叫んでしまった一の瀬さんではないかと…。このとき何故よりによって一の瀬さんが話を聞いてしまい、伝令役となってしまったのか…。一の瀬さんは誤解を加速させる名人ですからね…。
明日菜さんとの結婚を決意
犬の妊娠をすっかり明日菜さんの妊娠だと思い込んだ三鷹さんは、自分1人で育てますとの明日菜さんの言葉に、男として侮辱されていると感じたからか、この場で即結婚を決意し、即挨拶に行くことを約束。明日菜さんは「犬の妊娠なのにそこまで…」とポカーンでしたが。三鷹さんはプレイボーイで、数々の女性遍歴があるかと思われますが、責任感は人一倍強いみたいですね。
そしてサブタイトルも最後に回収。「どうも」とは気まずい三鷹さんと響子さんが最後に言う言葉でした。この挨拶と同じ言葉ですが、一の瀬さん曰く「”どーも”こーもないだろが。」と。今回もサブタイトルの回収が二重にも三重にも上手いことできていました。
総評
今までも三鷹さんが追い込まれたピンチはあったのですが、さすがにこれで三鷹さんの退場が確定ですね。めぞん一刻の特徴である勘違いが、まさかこんな形で三鷹さんの人生に決着を付けるとは思いもしませんでした。犬の妊娠を勘違いして結婚なんて、三鷹さんに取っては洒落にならないのですが、これが結局凄く良い話になるのですが、それはまた後のお話の時に。
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