漫画全話レビュー「めぞん一刻 第133話「あぶない夜」」 5/5 (3)

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掲載情報

掲載雑誌
  • ビックコミックスピリッツ 1986年8月30日号

 

アニメでは

 

時系列とでき事
  • 1986年4月26日 五代裕作、響子さんと三鷹さんのお見合いへ行く

 

この頃のでき事
  • 6月1日 - 上野動物園のジャイアントパンダ、トントン誕生。
  • 6月2日 - 衆議院解散(死んだふり解散)。
  • 6月3日 - ホームセンターサンコー設立。
  • 6月5日 - 新潟県佐渡島のトキが2羽に。
  • 6月16日 - 海洋調査船へりおす遭難事故。
  • 6月16日 - 福岡県築城基地着陸予定の自衛隊 F-4EJ戦闘機2機、燃料切れで墜落。
  • 6月26日 - 後楽園球場の巨人-阪神戦で阪神のランディ・バースが巨人の江川卓から7試合連続本塁打を放つ。
  • 6月29日 - 甲斐バンドが、解散コンサート「Secret Gig」を黒澤フィルムスタジオで開催。2千人収容に対して、20万通を超える応募。
  • 6月29日 - FIFAワールドカップメキシコ大会でアルゼンチンが西ドイツを破って優勝。

 

あらすじ

響子さんから助けてと電話が来た五代君。太郎を迎えに行くことを口実に響子さんと三鷹さんのお見合い会場へ乗り込むのですが、三鷹さんに上手く交わされ、響子さんを連れ去られてしまいます。そしてそのまま三鷹さんはホテルのバーで、今夜は部屋を取っていると響子さんに告げます。

 

みどころ

  • 五代君の必死さ
  • 三鷹さん最後の悪足掻き

 

はじめに

今回から隔週連載になりました。ビックコミックスピリッツの週刊化に伴い、めぞん一刻も週刊連載になたのですが、わずか9話で週刊連載は終了しました。でも当然ですね。当時、うる星やつらも週刊連載していたので、さすがに週2本はねえ…。

 

内容の話をすると、このお見合いエピソードから五代君と三鷹さんの響子さんの奪い合い、1対1の話が一気に多くなりました。三鷹さんと五代君は、6つ年が離れているため、当初五代君を相手にしていなかった三鷹さんですが、この頃はすっかり五代君をライバルとして扱っており、当てつけや嫌みなんかも当初の比では無く、そして直接的です。やっと三鷹さんに「主人公の恋のライバル」の本領を発揮するエピソードが巡ってきました。

 

お見合いを壊したい響子さん

響子さんはとっくに五代君を選んでいるので、当然と言えば当然ですが、このお見合いを壊したく、大年増を強調したり、未亡人を強調したりと、自分のマイナスポイントをアピールしていましたが、三鷹さんの両親には正直な人だと高評価。

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このお見合いでは響子さんのお父さんが面白くて、終始ブスッとした表情で内心の呟き以外一言も喋っていないのですが、今までの話で娘の再婚に大反対していることが背景にあるので、ああ不機嫌なんだなと理解してクスッとしてしまいます。

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太郎の存在意義

五代君は響子さんと三鷹さんが庭に散歩に行った後にお見合い会場に到着するタイミングの悪さ。とは言え、お見合いを壊す、響子さんを連れ去ると思ったところで、気弱な五代君にそれができるとは思えませんが、仮に五代君がお見合いの会食中に到着したとしてどうしたのでしょうね。子供を連れ戻したら、五代君の表向きの役割は終わりですし…。

 

 

五代君は響子さんと三鷹さんがどこに行ったのかわからず、両家に聞くも教えてもらえず、これで万事休すかと思ったとき、庭に行ったと教える太郎のファインプレー。太郎は本来、五代君、響子さん、三鷹さんの三角関係には一切関係無く、このお見合いでもたまたま着いてきてしまったオマケで、五代君をお見合い会場へ来させる理由になったことで役割は終わったと思ったのですが、響子さんに居所を知らせる役目もありました。太郎が会食に同席しておらず会話を聞いていなければ、五代君は知ることができなかったわけで、全ての物事が緩やかに繋がっています。太郎の存在意義はこういうことだったんですね。

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強引さが止まらない三鷹さん

庭に出て響子さんを探す五代君ですが、それを逆に三鷹さんが見付けて響子さんと会わせないようにします。この辺は恋のライバルらしい駆け引きや対立がしっかり描かれていますね。

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しかし、響子さんはありありと三鷹さんの強引さに呆れ果てている様子を見せているのに、それでも強引なアプローチをやめませんね。明日菜さんとの縁談で追い込まれているせいで焦っていたのでしょうが…。

 

 

私ならここまで拒否反応を見せられたら心が折れます。そんなにいやか…と心が折れて響子さんを帰します。まあでも最初は嫌だったけど強引に誘われているうちに好きになったなんて例も世の中たくさんあるわけで、何が正解かわかりませんけどね。

 

そして三鷹さんの強引さが最高潮に達したのが、最後のホテルです。今まではこのラインは響子さんの意思を尊重して触れなかったんですけどね。この辺りからも明日菜さんの縁談で追い詰められていた焦りが見えます。また、五代君も、夏の保母試験に合格すれば、とりあえずは自分と同じ土俵に上がるわけで、三鷹さんのアドバンテージはどんどん消えていきますからね。

 

最後に響子さんは、三鷹さんがホテルの部屋を取っていることに驚いていましたが、ここまで来るのに5年掛かったわけで、寧ろ三鷹さんにしては遅かったくらいでしょう。響子さんもこれだけ三鷹さんをキープすればいずれこういう日が来るに決まっているわけで、大仰に驚く響子さんに違和感を感じる女性もいるみたいですね。

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総評

この響子さんと三鷹さんのエピソードは、結果的に三鷹さんの最後の悪足掻きとなりましたが、このレベルのことをやっておかないと、三鷹さんとしては不自然ですし、大人の恋愛物ですからね。そう言うことを全部無しにできる高校生の恋愛物とは違うので、こう言った現実もしっかり描いているのもめぞん一刻は印象的です。

 

しかし初期のドタバタコメディとは作風変わりましたねえ。この頃は逆に、初期のその楽しいドタバタコメディが懐かしくも感じます。

 

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