漫画全話レビュー「めぞん一刻 第083話「なんでもありません」」 評価はまだありません

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掲載情報

掲載雑誌
  • ビックコミックスピリッツ 1984年7月30日号

 

アニメでは
  • アニメ化なし

 

時系列とでき事
  • 1984年7-8月

 

この頃のでき事
  • 7月1日 - 花王石鹸が紙おむつ「メリーズ」を発売。
  • 7月11日 - 松山事件の再審が仙台地裁で開かれ、肉屋店員の男性に無罪が言い渡される。
  • 7月17日 - 北海道喜茂別町(当時)の出直し選挙で町収入役が当選。
  • 7月25日 - 1959年より行われた朝鮮総連による北朝鮮への帰還事業がこの日をもって終了。配偶者ら少なくとも6,839人の日本人を含む総勢93,340名が北朝鮮に渡った。
  • 7月28日 - ロサンゼルスオリンピック開催。
  • 7月31日 - 兵庫県明石市で毎日新聞社ヘリと朝日放送ヘリが接触し墜落、3名死亡。

 

あらすじ

二階堂の空気を読めない性格が原因で、五代君と管理人さんは気まずい雰囲気になってしまったのですが、二階堂は自分が何故喧嘩の原因なのかわかりません。気になる二階堂は一刻館住人や五代君、響子さんに聞きまくり、なんとか理由を探ろうとするのですが…。

 

みどころ

  • 二階堂の鬱陶しい性格
  • 前回と今回でやっていることは同じなのに仲直りしてしまう不思議さ

 

はじめに

前回は二階堂の鈍く、空気が読めない性格が原因で五代君と響子さんは気まずい雰囲気になってしまったのですが、今回は逆にこの二階堂の性格により、五代君と響子さんが仲直りしてしまいます。二階堂がやっていることは同じなのに、前回は喧嘩の原因になり、今回は仲直りの原因になると言う、前回と今回で対照的なお話です。

 

二階堂の性格爆発

前回、二階堂の鈍い、空気を読まない、失礼なことをストレートに言う性格が露わになりましたが、今回も二階堂の性格が爆発します。

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二階堂は尋常ではない程鈍く空気を読まないので、ほとんど正解だろうとのヒントをいくつ出しても答えに辿り着きません。なおかつ、自分が失礼なことを言っている自覚もなくズケズケと質問をしてくるので、温厚な五代君も響子さんもハッキリと鬱陶しがっていました。とは言え、四谷さんのように悪気があってやっているのなら怒りようもあるのですが、二階堂の場合は悪気は全く無いので、怒っても意味がわからずぽかーんでしょうし、説明しても更に「なんで?どうして?」となるのが目に見えているので、どっかよそに行ってくれとの対応しかできません。

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響子さんの気持ち

以前にも本当はこの二階堂のキャラで、こずえちゃんが動かせなかった響子さんの気持ちを動かし、ラブコメを展開したかったのではないかなと書いたのですが、今回その一端が垣間見えています。

 

 

響子さんのもじもじする様や、私の気持ちをわかって欲しい的描写があり、これは今までのめぞん一刻ではなかなか無かったことです。本来、このような展開を続け、五代君と響子さんをくっつけようとしていたのかなと思うのです。しかし今回のオチでもわかるように、二階堂を絡めるとどうしても冗談みたいな話になってしまうので、ラブコメとするには限界があったのではないかなと。

 

音無響子「五代さんが態度をはっきりさせてくれないからいけないんじゃない。」

 

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特に今回興味深いのがこのセリフで、この「はっきりさせてくれない」との部分は、逆に言えば「はっきりしてほしい」との意味でもあります。この時点で響子さんは、五代君がこずえちゃんを切ってくれさえすれば、そのままくっついても良いとの段階だったみたいです。

 

何故か仲直り

これもめぞん一刻のパターンなのですが、特に2人は会話をしたり謝ったり真相の確認をしたわけではないのですが、周りに振り回されている間に何故か仲直りをし、そして元の鞘に収まっていました。

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面白いのは二階堂が鈍く、空気を読まず、五代君と響子さんを振り回す過程は全く同じなのですが、前回はそれが喧嘩へとなり、今回はそれが仲直りへとなったことです。似ている様な話なのに、結末は違うなんてストーリー展開も高橋留美子さんの漫画ではまま見掛けます。この、前と同じような話なのに展開の細部や結末が違うのは上手くてニヤッとしてしまいます。なにかがほんの少し違うだけで、展開も結末も変わるのは面白いです。

 

総評

4話前と3話前で二階堂vs一刻館住人の戦いが繰り広げられ、前回と今回で二階堂は五代君と響子さんを振り回しました。この4回で二階堂とはどう言う人物でどう言う性格なのか、二階堂が絡むエピソードはどういったテイストになるのかわかったのではないでしょうか。私はこの二階堂の勘違いが繰り広げる滑稽さ、そして五代君と響子さんが振り回されてちょっと仲良くなったり連帯感を感じるエピソードが大好きなのです。

 

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