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遂にスタンド登場「ジョジョの奇妙な冒険 Part3 スターダストクルセイダース/荒木飛呂彦」レビュー

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長所と短所

  • ○スタンドバトル
  • ○頭脳戦
  • ○冒険の舞台の広さ

 

※○長所/△人による/×短所

 

はじめに

遂に来ました第三部。そう、スタンドの登場です。今までは太陽パワーの波紋で吸血鬼、柱の男を倒していたのですが、この第三部からは精神力の発現であるスタンドがバトルの中心になり、2016年現在連載中の第八部に相当するジョジョリオンでもスタンドによるバトルが中心に物語が展開しています。

 

 

今回は全てのバトルを記録しているので記事が長くなりすぎました。分割しているので、続きを読む場合は文末のページナビゲーションの数字をクリックしてください。

 

あらすじ

Part2『戦闘潮流』から約50年後、1987年[1]の日本から物語は始まる。ある日突然「悪霊」にとりつかれ、困惑し留置場に自ら閉じこもった空条承太郎のもとに、祖父・ジョセフ・ジョースターとその友人・モハメド・アヴドゥルが訪れる。ジョセフとアヴドゥルは、承太郎の「悪霊」は精神エネルギーが具現化した「スタンド」というものだと説明する。

 

これより数年前のこと、かつてジョセフの祖父ジョナサンと戦った吸血鬼・ディオが海底から引き揚げられていた。彼はジョナサンの首から下を乗っ取り、鋼鉄の箱に入って海底に沈んで眠っていた。そしてジョセフや承太郎にスタンド能力が発現したのは、彼が復活したことと関係があるのではないかとジョセフは語る。一方、復活したDIOはスタンド使いの配下を増やし、世界を支配する野望を再び巡らせていた。その配下の中には「肉の芽」を用いて洗脳したスタンド使いもいた。

 

その数日後、承太郎はDIOの肉の芽によって洗脳されたスタンド使い・花京院典明と対決して勝利し、花京院を洗脳から解放した。それからほどなくして承太郎の母親・空条ホリィが高熱を出して倒れてしまう。ホリィの背中には茨のようなスタンドが走っており、DIOの存在で覚醒したものの闘争本能が弱いため押さえつけることができず、彼女の肉体を蝕んでしまっていた。

 

ホリィの命は持って約50日。その期間内にDIOを見つけ出し倒すしか彼女を救う手段はない。ジョセフが念写したDIOの写真は暗闇だけで手がかりがないと思われていたが、承太郎は自身が有するスタンドの精密動作でDIOがエジプトに潜んでいることを明らかにする。ホリィを救い出すため、彼女の看病をスピードワゴン財団に任せた上で、承太郎たちは回復した花京院も加えてエジプトを目指す。その一方でDIOはジョースター一族との因縁に決着をつけるため、エジプトから次々に刺客のスタンド使いたちを承太郎たちに差し向ける。

 

当初承太郎たちは飛行機を乗り継ぎ直接エジプトへ向かう予定であったが、DIOの刺客によって墜落させられたため、以降海路・陸路を中心にエジプトに向かうことになる。その旅の中で洗脳されていたスタンド使い・ジャン=ピエール・ポルナレフを仲間に加え、タロットカードの暗示を受けた刺客を跳ね除けながら香港島、インド、パキスタン、紅海を経由してエジプトに入る。

 

エジプトではスピードワゴン財団が捕獲したスタンド使いの犬・イギーをさらに仲間に加えるが、送り込まれる刺客もまたエジプト九栄神の名を冠する強力なスタンド使いとなっていく。それらを撃退しながらアスワン、ルクソール、ギザを経由して北上し、ついに一行はカイロにてDIOの潜伏する館を発見。100年の因縁に決着をつける時を迎える。

 

スタンド登場

この第三部から登場するスタンドは簡単に言ってしまうと超能力です。こう言ってしまうと身も蓋もなくチープに聞こえますが…。

 

その人の持つ精神力がスタンドとして発現し、それぞれ個性的な特徴を持った限定能力同士のバトルが繰り広げられ、限定能力だからこそ長所と短所が顕著で、長所を生かした戦いだったり、相手の短所を突いた戦いが行われます。

 

目に見える形でわかりやすく、人型のスタンドをビジュアルとして漫画では提示していますが、一般人からはスタンドは目に見えないですし触れられないので、やはり大雑把に言ってしまうと超能力なんです。

 

作者の荒木飛呂彦によれば、スタンドとは超能力を目に見える形で表現したものである。例えば、「曲がるスプーン」や「破壊される壁」などといった超能力の影響を受けた物体を描くのではなく、超能力そのものに姿を持たせて絵に描くことができるようにしたものがスタンドである。荒木はかつてインタビューで「裏づけというか説得力というか、そういうものが欲しかったんです。『ムッ』と念じるだけで物がバーンと割れるんじゃなくて、他人には見えないんだけど実際に何かが出てきて、そいつが物を割ってくれる、みたいな」と述べている[5]。また、設定上の名称はベン・E・キングやジョン・レノンで知られるミディアムバラード曲「スタンド・バイ・ミー」から取られたことが、シリーズ25周年記念イベントをフジテレビの番組『めざましテレビ』が取材した折、荒木により明かされている。

 

このスタンドの登場によって一気にジョジョの世界が変わりました。また、今までの波紋を使った拳で殴ったりする『肉体的』バトル展開から、スタンドを使用した『頭脳的』バトルへと一気に舵が切られ、私はこの第三部からガッツリとジョジョの魅力に填まりました。今でこそ限定能力バトルは漫画やアニメの世界では当たり前のように認識されているのですが、ここまで長所と短所が顕著に現れた限定能力バトルは、今までほとんど無かったのではないでしょうか。

 

異能バトルと限定能力バトル

世間ではこのようなバトルを異能バトルと言うのが一般的なんですかね。ただ、これには少し違和感を感じます。個人的には異能より限定能力と表現する方がしっくりきます。

 

ジョジョに出てくるスタンドは、どれも長所と短所がハッキリしていて、ある部分だけ異常に特化して、またある部分では異常に弱い極端な能力が多いんです。限定的な部分だけメチャクチャ強い、でも他のある部分はメチャクチャ弱点。そしてこの長所と短所をお互いに突いてバトルするとの展開なので異能ともまた違うと思うんです。

 

ディオ復活

おそらく作者的に最初に構想していたジョジョの奇妙な冒険は第二部までだったと思います。しかし人気が出たので第三部以降も話が続いたのでしょう。それまでの波紋とスタンドでは中身がまるっきり違いますからね。そしてこの第三部の敵は…そう第一部のディオですよ。まさかこんな形で復活してくるとは思いませんでした。

 

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ディオは第一部と第三部でラスボスになったのですが、個人的にはこの第三部のディオが強く印象に残っています。それは第一部が全5巻だったのに対し、この第三部は全16巻と突然の大長編になったからでもあるのでしょうが、ディオの不気味さ、手下の多さ、圧倒的な能力でディオの強さと強大さが際立っています。第一部ではあくまで一吸血鬼であり、舞台はイギリス一カ国にとどまりましたからね。ディオが活動する世界の広さでも圧倒的でした。

 

世界を股に掛ける冒険譚

この第三部はジョジョの奇妙な冒険のタイトルの通り、世界を股に掛けた大冒険です。第一部はイギリス、第二部はアメリカが舞台だったのですが、今回は日本から香港、中東、エジプトとまさに世界を横断しており、ジョジョの奇妙な冒険で物語の壮大さが感じられるのはこの三部だけです。

 

後の話をすると、第四部は日本の杜王町たった一つの町での出来事でした。また、第五部はイタリア、第六部はアメリカとこちらもほぼ一カ国のみで展開されており、やはりこの第三部の世界の広さはジョジョの奇妙な冒険でも独特でした。

 

物語の舞台が大きいので、終わったときは、遂にこの壮大な物語が終わったあと感慨深くなりました。これは小さな舞台の物語では中々味わえないスケール感と、終わった後の『遂に終わった感』だと思います。小さい舞台の話は話で、細かい伏瀬や回収に唸ったりするので良いんですけどね。どちらが良いか悪いかではなく感じ方が違うんです。

 

ジョセフが老人に…

第三部の主人公は日本人の空条承太郎なのですが、第二部の主人公であるジョセフ・ジョースターも続いて脇役として登場。ただし老人になって…ですが…。

 

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このように前の主人公が老いてまた出てくるのって珍しいです。10年後20年後でまだ老人ではない元気な状態で出てくることはままあるのですが、ここまで白髪になって周りからもジジイと言われるほど時間がたった状態では中々記憶にありません。これは勇気いるでしょうね。若々しく大活躍していた主人公を老いさせて喜ぶ人は普通いないので…。ただ、この老ジョセフは老人とは言ってもまだまだムキムキで衰えを感じさせないので良かったです。第四部に本当にヨボヨボになった老ジョセフが出てくるのですが…。まあこれは若くして死ぬジョースター家の男で長生きしたことを喜ぶべきなのでしょう。

 

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