目次
あらすじ
平凡なセールスマンであるデイヴィッド・マン(デニス・ウィーバー)は、借金取り立てのため車でカリフォルニアへ向かう途中、ハイウェイにて道を阻んだ大型トレーラータンクローリーに腹を立て、強引に追い抜く。するとその直後から、大型トレーラーはマンの命を執拗につけ狙ってきた。
スピルバーグ初のオリジナル監督作品
激突!の前に、「刑事コロンボ/構想の死角」の監督をしていますが、オリジナル映画の監督作品としてはこの映画が最初で、実質的にスピルバーグ初監督作品と言って良いと思います。
スピルバーグは当時25歳ですよ…。25歳で映画監督をして、これだけのクオリティの映画を作り出してしまう才能…。凄いです。
ちなみにこれはテレビ映画と言って、日本で言う二時間ドラマの豪華版みたいな感じの作品です。劇場公開はされていません。新人監督や、関係者の試写会で劇場公開で成功しないだろうと判断された映画は、このこういったテレビ映画として公開したり、ビデオ(DVD)スルーと言って、劇場公開もテレビ映画での公開もせず、直接ビデオ(DVD)発売して世に出されます。
本国アメリカではテレビ映画として撮影され、劇場公開はされませんでしたが、日本や欧州では劇場公開されました。
ロードキラー映画の「はしり」
どこの誰とも知らない車と交通トラブルになり、その車が執拗に主人公を追って嫌がらせをしてくる、殺しに来るなんて言う、いわゆるロードキラーと言うジャンルが確立されていますが、このロードキラーのジャンルを確立させた最初の映画がこの激突!です。
顔の見えない恐怖
この激突!は最初から最後まで、トラック運転手の顔がわかりません。巧妙な角度や影で運転席が見えず、どういう奴が運転しているのかわからないので、恐怖が倍増しています。
顔が見えないからこそ主人公は色々混乱します。休憩に立ち寄った食堂で、そのトラックも止まっていた為、「この中に犯人が居る!誰だ…」的な疑心暗鬼になったり、トラックで追いかけられているとき以外にも疲弊していきます。
こんな人にお勧め
- スピルバーグ映画が好きな人
- 映画好きでスピルバーグの減点を見ておきたい人
- ロードキラーの「はしり」を知りたい人
シンプル・イズ・ザ・ベスト
基本的にこの映画で登場人物は主人公だけと言っても良いでしょう。
相手のトラック運転手は最後まで見えず、正体も分かりませんし、レストランやガソリンスタンドで出てくる役者はエキストラの域を出ません。
主人公が車を運転してトラックに追いかけられるシーンが8割で、絵面もシンプルですし、役者の数も少なく、対立構図も主人公vsトラック運転手で、全てが実にシンプルです。これだけシンプルな話でここまで面白く作るとは、やはりスピルバーグは凄いと実感しました。
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