目次
掲載情報
掲載雑誌
- ビックコミックスピリッツ 1984年10月15日号
アニメでは
時系列とでき事
- 1984年9月18日 八神いぶき一行、一刻館へ初来館
- 1984年9月19日 八神いぶき、五代君に抱きつき写真撮影
この頃のでき事
- 10月1日 - 住友製薬発足。住友化学と稲畑産業の医薬品事業を継承。
- 10月4日 - 広島が横浜スタジアムの対大洋戦で勝利し、4年ぶりのセ・リーグ優勝決める。
- 10月6日 - 日劇・朝日新聞社東京本社跡地に建設の有楽町マリオンが全面完成。
- 10月7日 - “かい人21面相”から森永製菓の製品に青酸混入予告の脅迫状が報道機関に送られる。京阪神で「どくいり きけん」と書かれた紙が貼り付けられた森永製品10個を発見。
- 10月9日 - ロサンゼルスオリンピックの柔道無差別級で金メダルを獲得した山下泰裕に国民栄誉賞が贈られる。
- 10月11日 - コジローの4コマ漫画「いも虫ランド」がスポーツニッポン東京本社版で連載開始(大阪本社版は1986年4月1日から連載開始)。
- 10月15日 - トヨタ自動車が「カローラFX」を発売。
- 10月19日 - 山陽本線西明石駅構内で、上り寝台特急「富士」の客車がプラットホームに衝突、脱線する事故が発生(西明石駅列車脱線事故)。
- 10月22日 - 広島が日本選手権シリーズで阪急を4勝3敗で下し4年ぶりの日本一。
- 10月22日 - テレビ朝日系列で放送していた西部警察が最終回を向かえる。(最終回は月曜放送)
- 10月25日 - オーストラリアからコアラ6頭が贈られて日本に初めて上陸。
- 10月31日 - インド首相、インディラ・ガンジーが暗殺される。
あらすじ
五代君に惚れてしまった八神は、強引に五代君に付いて行き一刻館へ押し掛けます。管理人と五代君の関係を怪しく思った八神は授業中、夏目漱石の「こころ」に掛け、五代君の心を知りたいと猛アタックを仕掛けるのですが…。
みどころ
- 八神の猛アタック
- 八神に対する響子さんの余裕の態度
はじめに
今回は五代君の授業の様子が描かれていました。前回少し話が出ていましたが、五代君は国語の担当です。その授業で取り上げた題材は夏目漱石の名著「こころ」。八神にじーっと見つめられてたじたじで、担当の先生に怒られる程動揺していたようです。
八神一刻館襲来
八神は友達を引き連れて一刻館に強引に付いてくるのですが、この時すぐに五代君と響子さんの微妙な関係を察して怪しんでいました。五代君も強引についてこられたとは言え、トラブルになるのは目に見えているのに、ホイホイ付いてこられるとは…。これも五代君の優柔不断で断れない性格がためでしょうね。
一刻館に来て四谷さんが早速現れましたが、四谷さんは初対面で他人の客として来た女子高生ですら、全く物怖じせずいつも通りの態度が取れるんですね。覗き趣味を隠すことも無く、女子高生に興奮して出てくるとは…ハートが強いです。
また、一刻館から帰る八神達は、響子さんを未亡人と知り、「フリーじゃない。」と言っていましたが、これは下世話な話ですが、処女ではない、経験済みってことですね。「未亡人ではない=彼氏持ち」とはならないので、このセリフは彼氏の有無を言っているわけではありません。この年代は男女関係なく、「経験あり=別世界の大人」と思いがちです。まあ実際は経験しても世界は変わらず、モテモテにもなんにもならず、モテない人や冴えない人はそのままなんですけどね…。まあ要は女子高生から見ると、未亡人は経験豊富なので、五代君との関係も怪しいと感じたのでしょう。
八神の認識と響子さんの認識
この時、八神は五代君の世話をしたり、シャツを洗濯する響子さんを見て、これはなにかあるとすぐに察しており、即ライバル認定をしていましたが、一方響子さんはと言うと、五代君に何度も好きとアピールされており、更に年齢は24,5歳(1959年秋が誕生日なので、9月は24歳か25歳)なので、八神とは最低7歳差です。この条件だと一応余裕、もしくは余裕のふりをしますよね。
この頃の響子さんは、八神に対してわかりやすい程余裕綽々の描写なのですが、これが徐々に八神に本気でムッとしたり、対抗心を燃やしたり、最後は五代君を取られないか心配するところまで行くのですが、この八神に対する態度の変化も面白いことのひとつです。
八神の猛アタック
八神は五代君の授業のテーマである夏目漱石の「こころ」に掛けて、五代君の心が知りたいと、なんと授業中の公衆の面前で詰め寄るのですが、この部分はたまりません。ここまで可愛い子にアタックされたらちょっとは嬉しいでしょう。ただ五代君の場合、響子さんが不動の位置で好きな女性にいるので、この響子さんと繋がりのある高校で間違いを犯してしまうと、確実にそれは響子さんに話が行きます。新歓コンパでホテルに連れ込もうとした白石衿子や、北海道旅行で童貞喪失相手として選ばれていた大口小夏とはまるで状況が違います。このような特殊な状況も八神に手を出せない理由です。
もし響子さんに情報が筒抜け状態の高校ではなかったら、もしかしたら白石衿子や大口小夏のようにもっと違った展開になったのかも知れません。
宣戦布告
今回の八神の猛アタックは3回あり、1回目は一刻館へ押し掛けたこと、2回目は夏目漱石の「こころ」に掛けて詰め寄ること、そして3回目は五代君に抱きついた一瞬を写真に撮ったところです。9月18日から9月19日のたった2日の間に、八神はこれだけ五代君にアタックをしたのです。いやあ積極的ですね。怖い物知らずって凄いです。
そして、この五代君に抱きついた写真を響子さんに速達で送るところがまたなんとも…。普通郵便では無く速達なんですよねえ。八神はすぐに響子さんを恋のライバルと認識したので、響子さんの余裕の態度とは対照的に対抗心メラメラです。
総評
今回は八神の猛アタックが本格化した回です。なにかをすればそれは全て響子さんに筒抜けになる可能性が高いので、五代君は困り果てていました。モテない、冴えない五代君が、可愛い女子高生にこれだけ積極的にアタックされているのにもかかわらず、困り果ててしまうのは面白いです。
関連リンク
この記事と関係のある商品