今回レビューするのは、Blackviewさんのスマートフォン『BZ-JP-BV4900Pro』です。
今回は全3回ほどレビューする2回目となります。3回目の今回は実際にメインのスマホとしてしっかり使ってみて感じたことを詳しく見ていきたいと思います。
それでは早速レビューを書いていきたいと思います。
目次
動画
スペック
-
- 端末名:BV4900 Pro
- 発売地域:海外:SIMフリー
- メーカー:Blackview
- 備考:AliExpreessにて日本語対応記載あり
- 対応バンド・周波数・ネットワーク:3G、W-CDMA:1 / 2 / 4 / 5 / 8
- 4G LTE:FDD LTE:1 / 3 / 7 / 8 / 20、TD-LTE:40
- 5G NR:非対応
- Wi-Fi:802.11 a / b / g / n / ac
- Bluetooth:5.0
- SIMサイズ・スロット:デュアルスロット(Nano SIM×2)
- ネットワーク関連備考:2回線同時待ち受け対応
- ディスプレイ:5.7インチ/液晶/画面占有率75.8%
- 解像度:1,440×720(HD+)
画面比率:18:9 - 画素密度:283ppi
- サイズ:高さ:157.5mm×横幅:78.1mm×厚さ:13.7mm
- 重さ:261g
- 本体色:ブラック系/グリーン系/オレンジ系/イエロー系
- システム仕様:OS Android 10
- CPU(SoC):MediaTek Helio P22
- AnTuTuベンチマーク:総合スコア約100,000点、GPUスコア約6,200点(参考値)
- メモリ/保存容量:組み合わせ:メモリ4GB+容量64GB
- ストレージカード:MicroSD対応(最大128GB)※片方のSIMスロットと共用
- カメラ:メインカメラ、トリプルカメラ:①13MP(メイン、S5K4E2)、②非公表、③非公表
その他詳細非公表:前面カメラ、ベゼル内蔵式インカメラ、画素数:5MP(メイン)、その他詳細非公表 - GPS:GPS、GLONASS、BDS、GALILEO
- センサー:顔認証、加速度センサ、近接センサ、ジャイロ、コンパス
- 防水/防塵・タフネス等級:IP68、MIL-STD-810G
- イヤホンジャック:あり(本体上部・キャップ付き)
- NFC:対応(ただしFeliCa/おサイフケータイ非対応)
- バッテリー:バッテリー容量:5,580mAh
- 充電:有線充電:対応(規格非公表)
- ワイヤレス充電:非対応
- 逆充電:非公表
- ポート:Micro USB
使い込んでわかったこと
OS
OSは最新のAndroid 10。プリインストールのアプリも余計な物は少なく、バックグラウンドで勝手に立ち上がる物もほぼありませんでした。画像のアプリ一覧は私が使用しているアプリを既にインストール済みなので、初期状態だともっとアプリは少ないです。
海外メーカーやあまり名の知られていないメーカーのスマホのメリットの1つが、プリインストールのアプリが少ないことが挙げられます。余計な物が入っていないません。有名メーカーや国内メーカーの物だと、宣伝としてアプリが最初からいくつも入っており、メーカーからお金を貰っています。その分端末代金は安くはなるので一長一短ではありますが…。
性能
性能は十分です。複数のアプリを同時に起動してももたつくことも泣く、スワイプなどでの引っ掛かりも感じませんでした。やはりメモリ4GBのおかげだと思います。こちらはメモリが4GBで、内蔵ストレージが64GBです。普通に使う分にはSDカードを増設する必要もないと思います。
メモリ2GBのタブレットも持っていますが、やはりスマホやタブレットの動作に最も大きく影響するのはメモリだと思います。ゲームをしないという前提ではありますが…。ゲーム、特に3D描画のある物をするならCPUは大事です。しかし、そのようなゲームをしないのであれば、今時のCPUならロースペックと言われる物でも問題ないように思います。やはりメモリなんです。そして、現状だとやはりメモリが4GBあるとスムーズに動きます。3GBだとちょっと足りないかも…。2GBは話になりません。
バッテリー
バッテリーは5850mAhです。この大きさのスマホとしてはとても多いです。一般的なスマホのバッテリー容量は3000mAH程度です。なんとその2倍近いバッテリーが搭載されているんです。ただ、その分、本体の厚みは厚くなってしまいます。
スマホで映画の『ゼロ・グラビティ』をループ再生し、バッテリーがどれくらい持つのか実験しました。100%から空になるまで、15時間42分かかりました。
電力管理のアプリ『Battery Mix』でのグラフがこの画像になります。途中、実験を中断して寝てしまったため、電源を落としました。そこが一部平らになっているところです。綺麗な右肩下がりをしてるので、バッテリーの質は問題ないと思います。実験時間が長いので、一旦外に出掛けたときに本体の電源を切っています。一部平らな部分がそれです。
次は電子書籍でどれくらいバッテリーが持つのか実験してみました。動画のように再生して放置するわけにもいかかず、100%から0%まではとても実験できないので、5%減るのにどれくらい時間が掛かるかを見て、それを20倍して計算します。今回は91%から86%まで使用しました。その結果、漫画ですが電子書籍を読んだときは、5%減るのに58分分掛かったので、それを20倍して、電子書籍では約19間18分バッテリーが持つことになります。
もう少し持って欲しかったですが、19時間持てば一晩中読んでいても問題ないのでOKでしょう。
充電はどれくらい掛かるかも実験しました。空から満充電には3時間23分かかりました。
充電のグラフも見てみると、綺麗な綺麗な右肩上がりで安定しています。
画面
画面解像度は1440×720です。フルハイビジョンの1920×1080よりは1段落ちるハイビジョン画質。とはいえ、5.7インチの小さいスマホでその差はほぼわからないと思います。私は肉眼でその差はわかりません。試しに比較画像をアップします。
まずはこちらがフルハイビジョン以上である2160×1080のAQUOS Sense 3 liteの画面。
そして、こちらがこのBV4900 Proの画面。前述のスマホにはノングレアの液晶保護フィルムが貼ってあるので、反射など少し対等な比較ではありませんが、十分文字も綺麗に読めることが分かると思います。
確かにAQUOSの方は定評のあるIGZO液晶なので綺麗ではありますが、BV4900 Proも見辛いというほどではありません。顔を近付けてマジマジと文字を見ても全く問題ありません。
視野角もIPS液晶なので上下左右178度となっています。つまり、178度の角度を付けて見ても綺麗に見られますよとのもの。実際に確認したところ、上下左右ほぼ真横から見ても逆サイドに色ムラや暗くなることもありませんでした。
カメラ
いくつか写真の作例をアップしていきます。クリックすると拡大画像が表示されます。
夜間の撮影。『出口』の文字がハッキリ撮影できていますし、明るさも問題なし。暗い場所でも自動的に明るさを補正してくれています。
こちらは前述の写真と同じようですが、後ろの民家にピントを合わせたところ。前述の写真と比べると、『出口』看板左にある家の明るさが全然違うことが分かります。前述の写真は暗いのですが、この写真では色も分かるほど明るくなっています。このようにピントを合わせたところが暗ければ、そこを明るくなるように補正してくれます。ただ、非常に明るく撮影してくれる分、夜間や暗所での撮影はザラザラとしたノイズ感が結構目立ちます。
明るい場所でかなり綺麗に撮影してくれました。色再現性も高く鮮やかです。
景色の撮影も問題なし。ただ、ゴツくて重いので、カメラの性能以前に手ぶれはしやすいです。きちんと脇を締めてカメラを揺らさないように気をつけないと若干ぶれます。
タフなことに特化したスマホなので、その他スマホの性能はかなりカスとカットしているかと思いきや、カメラもしっかりしていて普通に使えました。このようにブログに縮小して載せる程度なら全く問題ないカメラ画質です。記念撮影としてはギリギリ厳しいかな…といった感じでしょうか。
デザイン、サイズ
デザインとしてはアウトドア仕様のスマホなのでゴツくて分厚いです。この辺りは前回までの記事をご一読ください。
カメラは最近流行りのノッチ(レンズが液晶が面内にある)ではなく非ノッチ。オーソドックスなタイプです。また、ベゼル幅は左右は狭く0.5mm程度。上下はそこそこあり1cm程度です。狭小ベゼルではありませんが、特にベゼル幅があり気になるほどでもありません。
サイズは5.7インチなので、最近の6インチが当たり前になっているスマホの中だと標準的かやや小さいか…あたりでしょうか。片手で持つことはもちろん余裕でできますが、画面端まで親指は届かないので、片手操作で全てを…というわけにはいきません。これは昨今のスマホだと皆そうなので仕方がありません。
認証、セキュリティ
認証では顔認証があります。その他、一般的ななし。スワイプ、パターン、PIN、パスワードもあり。ただ、指紋認証はありませんでした。
顔認証の速度は早く問題ありません。ただ、顔認証だとマスクをしていると認識しないので、その点でいえば指紋認証も同時に採用して欲しかったところ。また、顔認証は暗い場所だと認識率が下がるのですが、その対策はきちんとあります。設定で画面立ち上げの際に輝度を明るくするとのものがあります。これをオンにすると、画面を立ち上げたときだけ輝度が最大になり、その画面の明るさで顔を照らして顔認証をしてくれます。認識率は上がりますが、眠いときや寝起きなどだと眩しいです。
Androidの機能でSmart lock機能もあります。画像にあるように、持ち運び、つまりスマホの位置が変わり続けて移動していると検知したらロックをしないとの設定が可能です。また、自宅などの信頼できる場所を登録しておくと、GPSでその位置にある限りロックをしなかったり、信頼できるデバイスとして、いつも使用しているキーボードなどを登録しておくと、それと接続されているときはロックをしないなどができます。
GPS、その他センサー
GPSの精度は非常に良かったです。同価格帯の2万円格安スマホの場合、誤差は最大で3~5mといったところです。一方、このスマホの場合は最大で3mほどだったので、同価格帯と比較するとトップレベルのGPS精度です。中央線の内二車線道路で真ん中を通ると、Googleマップで指し示す位置が、最大でギリギリ道からはみ出るくらいです。
このくらいの誤差だと、カーナビは勿論、徒歩ナビや自転車ナビとして使用しても全く問題ありません。ズレるときは多少道からはみ出てしまいますが、それくらいならパッと見てすぐに正しい位置は分かります。カーナビでも曲がる手前できちんと指示してくれました。支持が遅くて曲がり角を通り過ぎることもありませんでした。
ネットワーク
モバイル通信ではデュアルSIM対応です。2枚のSIMカードをカードスロットに入れられます。ただ、デュアルスタンバイには未対応なので、通信や着信するSIMカードを任意で選ぶ必要があります。SIMスロット1に入れたカードで通信をしているときに、SIMカードスロット2に入れた方では電話の着信はできません。
APN設定はなぜかプリセットが数多く用意されていました。最近の格安スマホはコストカットのためか、プリセットがほぼない場合が多いのですが、こちらはこの辺り親切設計でした。使用しているモバイル通信があれば、それを選択するだけで繋がるので楽ちんです。私の場合、LINEモバイルを使用しているのですがありました。それをタップするだけで繋がったのは楽でした。
Wi-Fi接続は全く問題なし。つまりや遅さも感じません。
最近は携帯会社やポケットWi-Fiで競争が激しいので、テザリングでの使用も視野に入れるべきです。その点でもUSB、Bluetoothともにテザリングは可能です。
Bluetooth
Bluetoothは最新の5.0です。Bluetoothのバージョンアップは早く、どんどん上がってしまうので、1年前のスマホでも4.xの場合が多いです。Bluetoothはバージョンが上がれな遅延が少なくなったり、消費電力が抑えられるので、基本的には新しければ新しいほど良いです。
その他
そしてなんといってもこのスマホの特徴はIP68の防塵、防水性能です。防塵も防水も国際規格上最高等級となっており、水没でも故障しないレベルです。
実際に動画にアップしていますが、シャワーを直接当てたり、水没させても動作に全くもん愛ありませんでした。その後も元気に動いています。
注意点はあります。USBポート、カードスロット、ヘッドホンジャック部分にゴムカバーがあるのですが、それをしっかり閉めること。ここが甘いとおそらく壊れます。
シャワーを当てたり水没させた場合、その状態での操作はほぼできません。タッチ液晶画面がシャワーの水滴や水そのものを指で触った圧力だと認識して誤操作してしまうからです。
シャワーを浴びながらだったり、水没させた場合、操作はせずに見ることだけになってしまいます。
総評
以前使用した同メーカーの同シリーズはアウトドアに特化している分、スマホ自体の性能はあまり良くありませんでした。スペックが低く、もたつき、カク付き、引っ掛かりを感じることが多かったです。しかし、今回はスペックの数字だけを見てもそうですが、実際に使用してみてもストレスを感じるようなもたつきなどはありませんでした。カメラの性能が少し微妙なことを除けば、メインのスマホとしても十分に使用できると思います。もちろん、エクスペリアやiPhoneのようにヌルヌル動いたり、高機能多機能なわけではありませんが、ゲームをせず、普通に使えれば良いんだとの方なら問題ないと思います。
このスマホの最大の特徴であるアウトドア使用はもちろん堅牢でした。動画にもあるように、シャワーを直接当てて使用しても問題なく、水没までさせても平気でした。全面ゴムで覆われているので、落下耐性や衝撃耐性もあるので、登山やスキー、キャンプなどアウトドア全般に安心して使用できるスマホです。
第1回と第2回の記事
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