アニメ全話レビュー「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO 第21話「悪魔の支配する採掘場」」

今回レビューするのは、この世の果てで恋を唄う少女YU-NOの第21話です。

 

それでは早速レビューを書いていきたいと思います。

 

ちなみに、YU-NOの解説・考察は別記事にまとめましたので、気になる方はご一読ください。

 

先の展開のネタバレについては、このようにオレンジ色のマーカーで、ネタバレの始まりと終わりを注意します。重要なことを強調する黄色のマーカーとは別なのでご注意ください。

 

あらすじ

バズクの支配する採掘場で脱走のチャンスを伺うたくや。
そこに、神帝に反逆するレジスタンスのリーダー・アマンダが収容されてくる。
アマンダと協力し、脱走計画を立てるたくやであったが…

 

みどころ

  • 偽結城と偽豊富の登場
  • アマンダの登場

 

初登場人物

  • バズク
  • カーツ
  • デオ
  • ジョー
  • アマンダ

 

感想

初登場人物たくさんで忙しい

良い悪いではなく、今回は初登場人物がたくさんで見ていてなかなか忙しいエピソードでした。今回初めて出来たキャラクターは、所長のバズク、偽結城ことカーツ、偽豊富ことデオ、牢名主のジョウ、そしてレジスタンスのリーダーであるアマンダ。一気に5人が出てきました。原作だと、ここでの初登場はバズクとアマンダの2人だけでした。一気に5人新キャラを出すのを見ていると少し疲れます。

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これまで散々改変について文句を書いてきましたが、このエピソードの収容所に関してはアニオリを入れるのは賛成です。勿論、面白ければ…の話ではありますが…。何故かと言うと、ここはどうやってもアニメ映えしないからです。原作では採掘場で働く様が繰り返しますし、バズクと嫌みの言い合いが幾度も繰り返されます。ゲームではこれも能動的に進めるので問題なかったのですが、これを受動的に見るアニメでそのままやっても間違いなく冗長になると思います。これに関しても少し書きたいことがあるので後述します。

 

前回のおさらいから始まった

今回はユーノが連れ去られ、父親のたくやと離ればなれになり、たくやのみが収容所に連行されていった前回のおさらいから始まりました。ドラマやアニメでたまにあるやり方です。

 

刑務官に電気警棒(?)のような物で気絶させられてOPに行きましたが、やはりこのアニメは切るところが独特だと思います。別にきっちり最初の1分とか2分でOPに行かなくても良いんですけどね。中には10分たってからやっとOPなんて変化球もあります。キリの良いところ、次が気になるところで切ることに気を使うだけで、面白さは全然違うと思うので、終盤なのでもう遅いのですが、もう少し切り方は考えて欲しかったです。

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バズク所長との確執がほとんどない

バズク所長はサディストで本当に嫌な奴です。ことあるごとにたくやを目の敵にしています。なんとかして屈服させてやろうとするバズクと、屈服なんてせずに強がって見せるたくやの対立。これが原作の構図でした。

 

一方、このアニメはどうだったかと言うと、限られた時間の関係で仕方がありませんが、たくやとバズクはそれほど揉めていません。最初にユーノのことを聞いて警棒で気絶させられたシーン。超念石を盗もうとしているのを見つかって懲罰房に放り込まれるシーン。このたった2回がたくやとバズクの揉め事でした。

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原作だとこのようなたくやvsバズクは10回近くあったと思います。だからこそバズクはたくやに執着していることがわかり、言ってみればちょっとしたライバルのような関係になっていました。しかし、アニメではこのたくやとバズクの関係が上手く描けていません。

 

たくやとバズクの関係性が薄かった理由としては、尺の問題もあると思うのですが、なんと言っても新キャラを2人出したことで、ただでさえない尺がそちらに取られてしまったことが大きかったのだと思います。この新キャラ2人がいなければ、たくやとバズクの関係はもっとしっかり描けていたのだと思います。

 

前述したように、原作どおり細かくやるとアニメでは冗長になってしまうのですが、もう少したくやとバズクはどれだけ憎み合っているのかをやって欲しかったところ。

 

神帝がユーノの前で仮面を取った

異世界編1話目から神帝の姿が出てしまって、個人的にはそれはやめた方が良かったと思っているのですが、それから毎回神帝が出てきます。今回も神帝が出ていて、視聴者には顔が分からない構図だったのですが、ユーノの前で仮面を取っていました。

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これも個人的にはやらない方が良かったのではないかと思います。何故かと言うと、原作では神帝はたくやが実際に会うまで『絶対悪』だったからです。神帝の悪い噂しか聞いておらず、姿形もプレイヤーには分かりませんでした。たくやもプレイヤーも神帝は悪であることに疑いの余地はありませんでした。しかし、実際に神帝に会ったら悪ではなく、「そういうことだったのかー」となりました。

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ここにはプレイヤーとたくやのシンクロも面白さの一因でした。たくやは神帝のことを絶対悪だと思っている。そしてプレイヤーである私たちもたくやと同じ情報しか与えられていないので、神帝を絶対悪だと思っている。このように、キャラクターとプレイヤーがシンクロすると、いわゆる感情移入してその世界に填まるんですよね。ところが、アニメではたくやは神帝を絶対悪だと思っていることは原作と同じなのですが、視聴者は「神帝は悪ではないのでは?」と思ってしまっている感情の乖離が出来てしまいました。そのため、たくやと気持ちをシンクロさせることが出来ず、感情移入も出来ず…。冷静に俯瞰で見ている第三者状態になってしまっています。少し物語から一歩引いた状態です。

 

これまでの神帝の背格好、立ち居振る舞い、今回ユーノへ掛けた「縄を解きなさい」との優しい言葉、そして仮面を取ったことからも、『神帝はそこまで悪ではない』ことがわかってしまいます。神帝はずっと悪であるとミスリードさせておくべきだったと思いますし、これはユーノ終盤の肝要な部分だったと思います。ところが、神帝は少なくとも絶対悪ではないんだろうなとばれてしまっててますよね。

 

神帝の下りは良い意味でユーザーを、視聴者を裏切る展開であり、それにビックリして面白かったはず。この部分が消えてしまいました。

 

偽結城と偽豊富

以前の記事で書いていますが、やはりアマンダの仲間、レジスタンスの一員として偽結城ことカーツ、偽豊富ことデオが出てきました。また、性格や立ち居振る舞いも現代編の結城と豊富とそっくりで、この辺りは予想が当たりました。ただ、この収容所に収容されている囚人として出てくるとは思いませんでした。

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このアニオリキャラは個人的にはアリです。何故かと言うと、原作だと偽結城のようにたくやに親身になってくれる名無しの囚人がいたので、そこをカーツにすることにはなんの違和感もないからです。

 

原作だと名無しのキャラがたくやを気遣ってくれたり看病してくれたりするのですが、名前もないモブキャラで、なんなら名前出しても良いのにと思っていました。このポジションにカーツを当て嵌めるのは悪くないと思います。不満を多く書いているので、アニメを純粋に楽しく見ている方には申し訳ないとずっと思っているのですが、ここは素直に良かったと書きたいと思います。

 

ただ、偽豊富ことデオはどうなのでしょう。このデオに当たるポジションの囚人はいませんでした。現代編と同じく、カーツがたくやのことを唐突におやびん呼びしていたところを見ると、おそらく豊富は裏切るんだろうなあ…と。この辺りしつこくやり過ぎるとまたいやになるかもしれません。

 

デオは所長のバズクから現場監督を任されているとか。これも現代編と同じです。現代編の豊富もまさに現場監督でしたが、異世界でも現場監督です。このことから豊富…ではなくてデオが裏切るとしたら、バズクに尻尾を振るのか…。ただ、おそらく、と言うか、間違いなく神帝に付くのでしょう。何故そう思うかは原作を知っている方はわかるはず。ネタバレなのでボカしますが、現代編と異世界編で偽結城ことカーツと偽豊富ことデオが、現代編を『なぞる』のだとしたら間違いなく神帝に付いて裏切るはずです。

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牢名主のような赤髪の囚人としてジョウも新登場。こちらも原作では前述のたくやに親身になってくれた囚人と同じく、名無しのキャラで、たくやと争ったりクンクンを捕まえて食べようとしていたキャラに名前と顔を与えたのだと思います。こちらも原作にいた名無しキャラに名前を与えた補完的なことなので問題ありません。

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三角山=ガーゼルの塔

囚人が逃げだそうと脱走。するとガーゼルの塔から雷が落ち、囚人は死体も残らないほど粉みじんに…。これは現代編の三角山と同じです。

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このあたりアニオリが満載でした。たくやは収容所から脱走しようとするのですが、原作ではここまで明確に脱走しようとしていませんでした。正確には出来なかったことと、脱走を考える前にバズクに散々いたぶられてそれどころではなかったからです。

 

アニメでは脱走計画を立て周辺を探索し、なんと現代編の三角山にあった龍造寺邸と繋がる井戸を発見。そこを登ろうとするのですがジョウに見つかって先を越され…。しかし、ジョウは井戸を登り切ったところでガーゼルの塔の雷に撃たれて死亡。そして、刑務官に見つかったたくやはバズクに懲罰房に入れられました。しかし、囚人があんな自由に出歩けるのか…。

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この脱走の下りは、ガーゼルの塔が三角山であるってことをわかりやすく見せたかったのでしょう。そんなことをしなくても、あの塔の姿と、落雷を見れば誰にでもわかると思うのですが…。以前の記事でも書いていますが、このアニメは色々な部分で謎や伏線の難易度を下げています。

 

収容所の役割

収容所でもあり採掘場でもあるのですが、ここで超念石を採掘していることは原作と同じでした。ただ、原作では超念石までは掘り当てられておらず、実質的にただひたすら穴掘り作業をしているに過ぎませんでした。ところが、アニメではしっかり超念石を掘り出しており、なおかつその結晶化作業、最終工程の巫女が入る棺まで作っていました。高度な作業だと思うのですが、囚人が全部やれてしまうようです。

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前述したたくやの脱走シーンでは超念石を見付けて喜んでおり、ポケットの中に入れていました。凄く嬉しそうな表情をしていましたが、やはり目的は神奈を救うことが第1の模様。4年連れ添った妻のセーレスが死んだことよりもです。やはりここにどうしても違和感を覚えてしまいます。これさえなければ異世界編は多分素直に楽しめていたと思うのですが…。4年連れ添った妻が殺された復讐よりも神奈ちゃん神奈ちゃん。どうしても気になります。

 

クンクン再登場

ボーダーに置いてきたクンクンが今回再登場。とは言え、アニメ的には前回前半以来のことなので、視聴者の時間にするとそんなにたっていません。

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クンクンを取り囲む囚人たちに異変を感じ、たくやが近寄ると虐められているクンクンがその輪の中心にいました。クンクンを助けるたくやですが、このノガルドと言う種族は食用だと知らされます。そして、これまで収容所で食べてきた肉もノガルドの物だとのこと。この辺りは原作と全く同じ流れです。ペットとは何か。食用とペットの違いは何か。この辺り考えさせられる話でもあります。ちなみに、ノガルド(Nogard)はドラゴン(Dragon)の逆さ読みです。

 

このときはこの揉め事を見たバズクがジョウを懲罰房に入れて折檻していました。たくやは何故か見逃され、虐められていたクンクンはこのときたくやがリリース。その後また再登場します。原作だとこの揉め事でもバズクに懲罰房行きを命じられていました。

 

このときジョウを殴ったたくやを見て、カーツは結城と同じようにたくやをおやびん呼び。本当にカーツとデウは現代編の結城と豊富の性格、立ち位置と同じにするようです。まさかおやびん呼びまで同じにするとは…。

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やはり神奈ちゃん神奈ちゃんだった

クンクンをリリースしたあと、たくやはこの収容所で超念石が精製されていることを知り盗もうとするのですが、それを見つけたバズクに折檻されてしまいます。このときただ折檻されただけではなく、お尻を掘●れたような描写が…。しかし、これは決してバズクがゲイというわけではありません。たくやが超念石を盗もうとしたところをバズクは見ているので、もしかしたらお尻の穴にも隠しているのでは…と言うことで調べられただけす。とは言え、人をいたぶることが好きなサディストなので、これもいたぶる理由付けの1つで、本気でそこに超念石を隠しているとは思っていないでしょう。

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この収容場は採掘場でもあり、超念石を採掘して精製しているのですが、超念石の新たな情報を知る度にたくやは嬉しそうにするのですが、やはりここでも神奈ちゃん神奈ちゃんなのですね。

 

  • 超念石を採掘しているんだ!(神奈ちゃん!)
  • 超念石を精製しているんだ!(神奈ちゃん!)
  • 超念石を盗むんだ!(神奈ちゃん!)
  • 超念石を持って脱獄するんだ!(神奈ちゃん)

 

やはりどうしても4年連れ添った妻が殺されたあとに、神奈ちゃん神奈ちゃんするのは「うーん…」と思ってしまいます。原作ではセーレスが殺されてからずっと、そしてこの採掘場でも一貫してセーレスの復讐で神帝を土下座させてやる目的でした。また、ユーノが連れ去られてしまったので、なんとかここから出てユーノを探し出すことを目的に、過酷な収容所生活を乗り切っていました。しかし、今回のアニメを見る限り、ユーノのことは最初にバズクに聞いただけで、その後1度も思ったようなシーンはありませんでした。娘のユーノが連れ去られた心配よりも神奈ちゃんなんですかね…。

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セーレスへの復讐で帝都へ向かうこと。ユーノを探し出すことを心の支えに収容所を堪えていること。このような動機がアニメではほぼなくなっています。何回も書いていますが、このあアニメは今置かれた状況から考えると、当然出てくるであろう心配事や思うべきことがスッポリ抜けているんですよね。

 

原作だとバズクへの反抗心は、崩れ落ちそうになる心をなんとか保つための虚勢でもあることが読み取れました。娘のユーノを探し出すまでは決して屈服しないぞ、耐え抜くぞ…と。ところが、今回たくやの超念石への執心を見ると、やはり神奈のために全て動いているように見えてしまいます。

 

デラ=グラントと境町は物理的に衝突したことがある

またまた親父が意識の中に出てきてたくやにヒントを与えていました。400年周期説(400年ごとに歴史的大事件が起こる)のことと、「デラ=グラントと境町は過去物理的に衝突したことがある」と言うこと。これもハッキリ物理的に衝突するって言っちゃいましたね。これも原作では最後の最後で分かることでした。何回も書いている謎や伏線の前倒しです。難しい話なので、少しずつ情報を出して少しずつ理解して貰う意図はわかります。ただ、そうすると最後のネタばらしの衝撃が薄くなってしまいます。

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話を簡単にして誰にでもわかるようにするか…。それとも分からない人は多少置いてけぼりにしてでも話の奥深さを取るか…。アニメでは前者を選んだと言うことでしょう。ケースバイケースなので、どちらが良いか一概には言えませんが、YU-NOに関しては個人的には後者の方が好きですし、そういう作品だと思っています。

 

アマンダ登場

さて、そんなこんなで作中ではあっさり1年経過していました。原作でも同じく収容所で1年たっていました。前述したように、原作だとたくやとバズクの対立が何回も何回も描かれ、採掘の仕事をしている描写もじっくりとやっていたので、1年たった実感はなんとなくあったのですが、アニメはこれがほぼカットされていたので、単に説明的な言葉で1年たちましたと表現されただけでした。

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脱獄の抜け道を探すためにたくやとカーツは横道を探すのですが、このあたりの様子は現代編であった三角山の洞窟ですね。横道の雰囲気や作り、背景がまんま三角山の洞窟です。

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そんな折アマンダが登場。アマンダが捕まったことにカーツとデオが動揺していたので、この時点で繋がりがあることが分かります。また、たくやが2人を脱獄に誘うのですが、「今は出来ない」と断られます。このことからも2人はアマンダの仲間で、何か目的があって収容所にいることもわかります。

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アマンダは「俺を逃がすために仲間が先に潜入している」と言っていました。それがカーツとデオだと思うのですが、アマンダが捕まることわかっていたのでしょうか。しかし、アマンダが捕まったのはたくやが収容所に連れてこられてから1年後なので、彼らはもっと長い間潜伏していたことに…。それとも万が一を考えて収容所に配置していたのでしょうか。

 

そして、前述したように、抜け道を探して現代編であった龍造寺邸へ繋がる井戸を発見。しかし、刑務官に見つかりバズクから折檻を受け、隣で折檻を受けていたアマンダと対面。原作では同じ懲罰房にたくやとアマンダが放り込まれていたのですが、アニメでは仕切りがあり別々の懲罰房でした。

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原作だとたくやのいた懲罰房は、昼は直射日光がそのまま入り影も出来ませんでした。そのため高温となり逃げ場のない灼熱地獄。逆に夜は寒くなり、夜風がそのまま吹きすさぶ氷点下に近い低温地獄。アニメではこんな過酷な状況で、死にそうになりながらも必死で何日も堪える描写はありませんでした。懲罰房での折檻はかなり緩めに描写されていました。

 

ここから次のオレンジ色のマーカーまでネタバレになります。

 

懲罰房にで1人堪えていたたくやのところに、レジスタンスのリーダーが捕まったと説明され、アマンダも放り込まれ、たくやの反抗的で強い精神を見て、バズクは「お前も仲間だろ?」と疑いを掛けて折檻が激化。負傷しているアマンダを看病しながらなんとか耐え抜き、このときの関係でお互いに惹かれ合うのですが、この辺りは次回やるのでしょうか。この辺りを少しでもやらないと、アマンダと親密になる理由が薄くなってしまうのでやって欲しいです。ただ、既にたくやが1人で灼熱、低温地獄に晒される描写もカットされているようなので…どうなるか。

 

ネタバレはここで終わりです。

 

たくやはアイリアから妹のアマンダのことを聞いていたので、このときアイリアが死んだことなどを説明していました。アイリアは神帝派。アマンダは反神帝派。全く別の道を歩き、ずっと会えずに話し合うことすらろくに出来ずに死別。どちらもこの世界のためにと思ってやっている行動で、アイリアとアマンダは真逆の立場で対立構図にあるはずなのですが、どちらも悪者ではないことが切ないです。

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儀式も巫女の存在も嘘っぱち?

アマンダから新たな神帝の情報も得ていました。世に流れている巫女のことや巫女を使った儀式のこと。それらは全て嘘っぱちである…と。これらのことは神帝が世界を救ったと喧伝する良い材料になっており、神帝ののカリスマ性を高め、支配を強力にするために作られたものだと言われており、それに対抗して戦っているのがアマンダのレジスタンスとのこと。ただ、既に巫女はマザーによりボーダーへ転送されていますし、神帝の姿が出て巫女を必死で探したり、ユーノと対面したり、今回のラストではマザーの前で何かやっているシーンがあるので、アマンダの言っていることは見当違いだろうなと視聴者は分かりますよね。

 

原作ではこれら神帝周りの描写は一切なかったので、たくたの立場と同じく、「そうなんだ、神帝の支配を維持するための道具なんだ」とプレイヤーもなりました。この辺り、アニメはやはり視聴者に情報を与えすぎではないかと思います。神帝はずっと謎で、絶対悪の方が最後のネタバレ時の衝撃度は凄かったはず。

 

アマンダはたくやに会った当日、ほんの少し話をしただけでレジスタンスの活動に誘っていましたが、そんな簡単に信用して誘って良いのでしょうか。かなり危ない活動をしていると思うので、裏切らないか、思想は神帝寄りじゃないか、特に信用に足る人物かなど、いくつも考えなければならないことが多いはず。レジスタンスのメンバーやアジトを外に漏らされただけで終わりますからね。

 

たくやとバズクの対立関係、アマンダとたくやの信頼関係。このあたりの人間関係が深まっていく様が描写が全くなく、非常に薄かったことは今回残念だったところです。

 

レジスタンスの合図がダサい

アマンダにレジスタンスとしての合図(?)ポーズ(?)を教えて貰っていました。こぶしを握りしめ、親指と小指を立てるサイン。ダサいです。勿論アニオリなのですが、これも後の伏線なのでしょう。このような物語のあるあるパターンだと、悲しい死や別れ、覚悟のシーンにこのポーズを出して「あばよ」。この辺りじゃないかなと思います。

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懲罰房から出たたくやは、アマンダに教えて貰ったレジスタンスメンバーのポーズをカーツとデオにし、彼らがやはりレジスタンスメンバーだったことを確認。

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もうすっかりたくやはレジスタンスのメンバーになったみたいです。

 

ここから次のオレンジ色のマーカーまでネタバレになります。

 

この2人も今後どうするのでしょう。収容所はのちに地震で崩壊。その混乱に乗じてたくやとアマンダはクンクンに空中へと救出されて脱出。収容所ではこの2人だけが生き残ります。クンクンは2人を空中に持ち上げるだけで精一杯だったので、カーツとデオまでは引っ張り上げられないはず。さらに、アニメでは頻繁に起こる地震が全くありません。これは事象衝突の前触れで、収容所が地震で崩壊する大地震の伏線にもなってるのですが、これがアニメでは全くないんです。もしかしたら収容所は地震で崩壊しないのでしょうか。さすがに収容所で3話は使わないと思うので次回全ては明らかになると思います。

 

ネタバレはここで終わりです。

 

ユーノが祭壇に寝かされている

最後はユーノが祭壇に寝かされ、その前で神帝が何かやっているところで終了。クリフハンガーではありませんでしたが、謎のシーンで切ったので今回も終わり方は悪くないです。現代編では切り方がおかしいと何度も書いてきたのですが、異世界編はこの辺り改善されているように思います。ED前以外のOPへ行く時の切り方は相変わらず独特の感覚だと思いますが…。

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ただ、ここは少しおかしいです。たくやが収容所に連行されてから1年たちました。つまり、ユーノは1年で人間で言えば4歳成長するので、このとき20歳の見た目になっていないとおかしいのです。しかし、見た目はたくやと別れた時のままの16歳のままでした。あと、この16歳も少しおかしくて、この見た目は原作だと12歳くらいだったはず。単にアニメでは見た目が幼くなっただけなのでしょうか。まあ、それはともかく、あれだけハッキリたくやが1年収容所で過ごしたと言っていたのに、その後のユーノのシーンで全く見た目が変わっていなかったのは矛盾します。

 

一応理由を考えると、ここで20歳のユーノの見た目にしてしまうと、その後ユーノ再登場シーンで視聴者がこれがユーノだとわかるからでしょうか。あとは、本来このシーンはユーノが連れてこられてすぐに行われるべきものなので、このシーンだけ1年前と言うことでしょうか。

 

 

 

コンピューターらしき音声で、「チェック、再教育プログラムを始動します」と言っていたので…まあ何が行われているのかはわかりますよね。

 

ここから次のオレンジ色のマーカーまでネタバレになります。

 

これは後に出てくるユーノが洗脳されているシーンですね。ユーノも了解済みなのですが、原作ではユーノの回想として文字で語られるだけだったシーンをここで表現したようです。ただ、やはり前述したように、神帝周りのことは一切出さない方が良かったと今でも思っています。それは最後の最後まで神帝は絶対悪であると視聴者をミスリードさせ、最後のどんでん返しで驚かせるためです。

 

ネタバレはここで終わりです。

 

アニメのユーノの年齢はミス?

追記です。アニメのユーノの見た目と年齢に違和感を覚え、ゲームでそうだったかなと気になったので、ゲームの方を確認しました。ユーノの年齢と時間の流れは下記のようになっていました。

 

  • 異世界1~2年目:たくやが異世界に来てセーレスと出会い娘のユーノが生まれる
  • 異世界4~5年目:ユーノ3歳(実質12歳)、セーレスが殺される、砂漠を越える、収容所に収容される
  • 異世界5年目:収容所脱出、帝都に到着、神帝やユーノ4歳(実質16歳)と再会、エンディング

 

つまり、アニメで前回、ユーノが4歳で実質16歳と言っていたアニメは、原作どおりにやっているのだとしたらミスだと思います。ゲームだと正しくは砂漠越えの時点で3歳(実質12歳)です。前回砂漠を越えた時のユーノが4歳で実質16歳くらいと、たくやが言っていたのが引っ掛かっていました。これでスッキリしました。そして、帝都で出会うユーノは4歳で実質16歳か17歳くらいです。

 

ただ、アニメはこのあたり改変し、砂漠越えの時点で4歳の実質16歳。帝都での再会時は5歳の実質20歳としているのかもしれません。何故かと言うと、原作の98版発売日は1996年だったのですが、本来の発売予定は1995年だったので、原作の時間が1995年か1996年なのか曖昧だったからです。アニメはこれを1995年としたのかもしれません。

 

しかし、アニメはユーノのあの見た目で実質16歳は無理があるような気がします。見た目がきちんと16歳になっていれば、「ああアニメは設定を1995年にし、異世界での生活を5年にしたんだな」と分かるのですが、この辺りは少しアニメでは見た目と年齢でブレがある気がします。

 

総評

今回の収容所の話は陰鬱ですし、繰り返し描写が多いので、この辺り上手くまとめたり、アニオリにするのは良いと思います。ただ、前述もしましたが、たくやとバズクの、ある意味ライバル関係が全く描けていませんでした。原作では10回近く対立する話があったのですが、アニメでは2回のみで、ジョウもバズクに折檻されていたので、たくやの立ち位置が他の囚人とほぼ同じになってしまっています。

 

原作だとたくやは誰も逆らえない恐ろしいバズクに、いくら折檻されても心が折れずに立ち向かう特殊な存在で、囚人の間でも一目置かれている存在でした。アニメだと単なる一囚人で、バズクとの確執も他の囚人とあまり変わりありません。ここはもう少し上手く描いて欲しかったです。

 

やはりこのアニメは見せ方を簡略化しています。謎やネタばらしを前倒しし、ゆっくり少しずつ謎を見せていく様は何度もありましたし、わかりやすく伏線を強調することも何度もありました。今回も三角山と同じであることを脱獄をネタに見せていましたし、バズクやアマンダとの関係も簡略化。これが良いことなのか悪いことなのかは賛否あるとは思いますが、私は最初に原作を触れてしまっているので、やはりそちらの方に傾倒してしまいます。ゲームで例えると難易度ハードをイージーにしている感じでしょうか。

 

あらゆる話や謎を簡略化しているので、アニメを適当にボーッと見ている方にもわかるようになっていることはメリットだと思うのですが、逆に謎や伏線、その回収がチープになっていますし、回収される前にわかってしまうっ場合が多いので、物語としての深みはほとんどなくなってしまっています。これがデメリットでしょう。

 

あと違和感を覚えたのは、たくやが今回1度も娘のユーノのことを思い出さなかったこと。原作だとことあるごとにここを出てユーノを探す、救い出すと心に思っていました。しかし、それが1度もなかったのは…。やはりここも登場人物の心境、動機に繋がることなので、何回も書いてきたこのアニメでおかしいことです。

 

セーレスの復讐で砂漠を渡って神帝に土下座させる。ユーノを探して救うために過酷な収容所生活を堪える。このような動機が何故か変えられたりなかったことにされています。その時起こっているストーリーの表面だけを見れば問題ないのですが、少しキャラクターの内面を考えると途端に違和感ばかりに…。気にしすぎなんですかね。

 

こんな人にお勧め

  • タイムトラベル、タイムリープものが好きな人
  • 異世界ものが好きな人
  • 壮大な話が好きな人

 

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