正直、この漫画を2時間の映画にするのは無茶な要求だと思います。そのミッションを成し遂げたことは凄いとは思いますが、やはりかなり無理がありました。
元々この漫画の魅力は、じっくり丁寧に人物を掘り下げるヒューマンドラマの部分なので“ゆっくり進めること”が大事だったりします。言葉を変えると焦らすことも面白さを増幅させるための必要措置とも言えるわけで、それをバンバンカットして2時間に納めてしまおうというのは、作品のコンセプトと根本から違ってしまうので、相当な無理難題だったと思います。
この映画を見て思ったのは、じっくり丁寧に人物を掘り下げることの大切さ。少なくともこの作品ではそれを大幅にカットしてしまうと、単なるダイジェスト映像にしかならないんだなと、改めて漫画の凄さを再認識しました。
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