今回レビューするのは、Huaweiさんのスマートフォン『P20 lite』です。
現在、メインで使用しているスマートフォは前機種のP10 liteです。その後継機が出たとのことで早速購入して使用してみました。そんなわけで、P10 liteとの比較が多くなると思います。
それでは早速レビューを書いていきたいと思います。
目次
特徴
- CPU:HUAWEI Kirin 659 オクタコアCPU (4 × 2.36GHz + 4 × 1.7GHz)
- OS:Android? 8.0 Oreo / EMUI 8.0
- ディスプレイ:約5.84インチ FHD+ TFT, 2280×1080ピクセル
- メモリ:RAM 4GB / ROM 32GB
- メインカメラ(ダブルレンズ):約1600万画素+約200万画素 像面位相差AF+コントラスト AF
- インカメラ:1600万画素,FF
- バッテリー容量:3000mAh (一体型)
- 付属品:ACアダプタ、USBケーブル、クリアケース、イヤホンマイク、クイックスタートガイド
- JAN:9760046788546
長所と短所
- ○スピーカーの音質は普通
- ○動画も綺麗に撮影できる
- ○IP電話のAGEphoneで99%着信
- ○やはりGPSの精度は良い
- △デフォルトだとGmailのプッシュ通知がリアルタイムで来ない?
- △通知ランプが点灯しない?○通知ランプがきちんと点灯した
使用した感想
○スピーカーの音質は普通
スピーカーは底面に付いている1つのみで勿論モノラルです。さすがに音楽を気持ち良く聞くのには苦しいです。ただ、私はRadikoを良く聞くのですが、これだと全く問題なく快適に聞けました。寝るときに大抵ラジオを掛けながら眠るのですが、ラジオとしてなら音質は良いと思います。
スピーカーはモノラルなのですが、以前の記事でも書いたように、P20 liteのBluetoothでは高音質、低遅延の規格で標準化されているapt-xに対応しています。apt-x対応のイヤホンやスピーカーと接続すると、謳い文句通りCD音質並の高音質で聞くことができます。私は移動中、スマホとワイヤレスイヤホンを繋げ、音楽やradikoでラジオを聞いているので、apt-x対応は大変有り難いです。もしこのP20 liteで音楽をきちんと聞きたい場合、Bluetoothでapt-x対応のイヤホンやスピーカーを購入することをお勧めします。
○動画も綺麗に撮影できる
動画の設定は下記の通りになります。解像度は1920×1080(16:9)/1280×720(16:9)/640×480(4:3)/320×240(4:3)/176×144となります。最近のスマホは4K撮影ができる物もあるので、動画撮影に関してはそこまで高解像度というわけではないですね。スマホで4K撮影したい方はできないので注意してください。
ただ、少し映像は白っぽいかな…と言った感じ。明るく撮影しようと少し無理をしている感じはしました。ただ、スマホで撮影できる動画としてなら全く問題ないです。
○IP電話のAGEphoneで99%着信
私は自分から電話を掛けることはほぼないので、維持費を安く…と言うか実質無料で済ませられる050番号を使用しています。具体的には楽天系のFUSIONと言うところです。
月額基本料は0円で、使用したときのみ通話料が掛かるシステムです。着信専用なら050の携帯番号が無料で持てるんです。また、特に通話料が高いわけでもないので、それほど携帯電話を使わない人なら、電話を掛けても月数百円で済むと思います。
このFUSINの公式IP電話アプリは『SMARTalk』なのですが、Android6.0以降はまともに使用できません。公式にもそうハッキリ書いてあります。具体的に挙動を書くと、電話は掛けられるものの、着信しない確率が物凄く高いんです。Androidは7以降、Dozeと言うバッテリー節約のスリープ技術が採用されたためです。これにはほとほと困っていました。
今回、評判の良いアプリ『Zoiper』も試しましたが、これも着信確率8割くらいでまともに使用できず、どうしようかと思っていたところ、ダメ元で使用してみたAGEphoneが完璧に着信してくれました。何故なのかは謎ですし、もしかしたら私のwifiルータや、契約している通信会社と相性(デフォルトの設定)が良かっただけかもしれないので、他の方も完璧に着信できるとは断言できませんが、試してみる価値はあると思います。
また、AGEphoneで良かったのは、Bluetoothの通話にも対応していたことです。Zoiperは有料版も購入しましたが、Bluetoothでの通話はできませんでした。ただ、AGEphoneはきっちりスリープ機能のDozeでも動いてくれる代わりに、バッテリー消費は多くなります。ガンガン減って実用に耐えられない…と言うほどではないんですけどね。
小見出しで99%としたのは、本当に100回以上着信テストをした結果、1,2回留守電になってしまったことがあるからです。特殊な条件下では繋がらないこともごくごく希にあるかも…って感じですかね。ただ、後半のテストでは100%繋がったので、きちんと運用すれば100%と言って差し支えないと思います。
繋がらなかった時のことを思い出すと、色んなIP通話アプリを並行して試しているときで、前述したZoiperやSMALTalkなどを『先に』立ち上げてしまい、そっちにプロファイルが持っていかれたのかな…と。他のソフトを一切立ち上げず、このAGEphoneオンリーを立ち上げるようにしてからは100%着信しています。
…とは書いても、多分同じP20 liteでもAGEphoneで着信できない方、Zoiperで完璧な方など、バラツキが出ると思います。と言うのも、これも前述したように、使用しているwifiルータや、通信会社の設定や仕様によるからなんです。こればかりはどうしよもないので、色々なIP通話アプリや設定を試してみたください。取り敢えず、私はAGEphoneで完璧に着信できましたよとの経験談です。
ちなみに、使用している通信会社はLINEモバイルです。LINEモバイルは1GBのデータ通信専用だと、月500円で高速なので個人的にはお勧めです。LINEモバイルの使い勝手は過去に別記事で書いているので、そちらを読んでいただくとわかりやすいと思います。
ちなみに、AGEphoneを導入して通常よりもバッテリーを消費するようになったので、無接点充電できるようにQi充電に対応させました。Qi充電とは、置くだけで充電できる無接点充電のことで、iPhoneなど一部はこれに対応していますが、P20 liteは未対応です。なので、『Qiレシーバー』と『Qiチャージャー』を購入しました。
上記2つの組み合わせで、問題なくP20 liteでの充電ができました。Qiは後付けでできるにはできるのですが、質の悪いレシーバーやチャージャーもありますし、相性もあるので、きちんと充電できるかは使ってみるまでわからない、ちょっとした博打要素があります。私はこの組み合わせで成功したので参考までに。
私は分厚い手帳型ケースを使用していますが、ケースをしたままで充電は完璧に行われました。また、エレコムさんのチャージャーはさすがで、コイルが縦に2つ入っているため、適当に置いても充電してくれました。Qiは置く位置がシビアで、数センチズレただけで充電しないことが普通なのですが、このチャージャーは大雑把に置いても問題ありませんでした。
写真のようにわざと少しずらしていますが、この状態でも問題なく充電されました。
ユニークな点としては、横置きができることも挙げられます。バッテリー消費が激しい動画を横向きで見ているとき、同時に充電しながら…なんてことも可能です。画像を見れば分かりますが、このように横向きにしても充電中のLEDランプが点灯してます。これもチャージャーにコイルが縦に2つ入っているおかげです。
このチャージャーの良かったところは、スタンドにできることも挙げられます。立て掛けておけるので、設置場所の節約になりますし、手帳型ケースではない場合、立て掛けたまま画面を見て操作もできる優れものです。充電中は赤LEDがうっすら光ります。ギラギラ眩しいLEDではなく、ぼんやりした明かりなので眩しくなくて良いですね。
気を付けるべき点としては、どのレシーバーを購入しても良いですが、このP20 liteで使用する場合、必ず『Type-C』のUSB端子の物を選ぶことです。Micro USB、Type-Aなど、複数種類があるので気を付けてください。
レシーバーの取り付け方は簡単で、USB端子に差し込んで、裏面にレシーバーをくっつけるだけです。裸運用だとみっともなくなるので、この場合はケース必須ですね。
△デフォルトだとGmailのプッシュ通知がリアルタイムで来ない?
SIMフリーのスマホを使用し、格安SIMを使っている方の場合、携帯のメールをGmailにし、プッシュ通知でリアルタイムに着信するようにしている方も多いと思います。私はこれです。メールアプリは『K-9 Mial』を使用しているのですが、リアルタイムでプッシュ通知をしてくれませんでした。
そこで、PNF No-Rootと言う、wifiルータや格安SIMのアンテナへ送るハードビート間隔を変更するソフトで、1分ごとにハートビートを送る設定にしたところ、リアルタイムでGmailの着信が来るようになりました。これは、P20 liteの問題ではなく、使用しているwifiルータや、格安SIM会社によるものかもしれませんが、もしプッシュ通知がリアルタイムに行われない場合、このアプリでハードビート間隔を変更すると上手く行くかも…。
ちなみに、ハートビート間隔とは、『この端末の通信は生きてますよ』との信号を、wifiルータや携帯のアンテナに送る信号のことです。この信号が途絶えると、通知を送っても無駄だと判断され、通知がルータやアンテナから送られなくなります。なので、頻繁に生存信号をルータやアンテナに送ると、リアルタイムでプッシュ通知が受けられるんです。
重要なことですが、これらプッシュ通知など、スマホがスリープになった後もバックグラウンドで動作して欲しいアプリは、設定でスリープさせない設定が必要になります。ここで設定しないとLINEですら着信しなくなるので要注意です。
設定を開いて、下記左画像の『電池』をタップし、右画像の『起動』をタップ。
そして、アプリの一覧が出てくるので、画像のように、バックグラウンドでスリープするとの設定を無効にします。
私の場合、LINE、K-9 Mail、050のAGEphone、目覚ましアプリなどですね。これで基本的にプッシュ通知されたり、スリープ中の動作もされるようになります。この設定だけを弄ってもプッシュ通知がされないようであれば、ハートビート間隔の問題だと思うので、紹介したアプリのPNFを使用してみてください。
○やはりGPSの精度は良い
Googleマップでカーナビ、徒歩ナビを頻繁に使用していたのですが、やはりGPS精度は良いですね。以前の記事でP10 liteと同等と書きましたが、『P10 liteより少しだけ精度が良い感じ』に訂正します。
何故かと言うと、徒歩ナビで使用したときの誤差が、P10 liteより1mほど少なかったからです。P10 liteは2~3mの誤差でしたが、P20 liteは1~2mの誤差と言ったところです。まあこのレベルになると1m違ったからって、別に使い勝手は変わらないんですけどね。どちらにしろ徒歩でも車でも使用に全く問題ありません。
画像は、道幅2mあるかないかの細い路地を歩いているところです。その横には用水路があるのですが、このときは右に2mずれているくらいです。これが最も大きくズレている時でした。
数年前の格安スマホはズレが大きい物も多かったんです。ギリギリになってから右折を指示されたりして、使用に問題ある物もあったのですが、今はもうこのレベルで使えない物はないみたいですね。
△通知ランプが点灯しない?○通知ランプがきちんと点灯した
050、LINE、Gmailなどの通知ランプが点灯しませんでした。
この辺り点灯しないのは、P20 liteやアプリの設定の問題かもしれないので、これからも弄ってみたいと思います。改善できたらここに追記します。
追記:通知ランプは点灯しました
通知ランプは点灯しました。正確には通知ランプが小さすぎて気付きませんでした。カメラの上に本当に針の穴ほどのLEDがあります。ここが点灯していました。
ちなみに、K-9 MailでもLINEでもきちんと通知ランプを点灯させる設定が必要です。LINEはデフォルトで通知ランプが点灯するようになっていますが、K-9 Mailは逆にデフォルトだと通知ランプが点灯しません。
通知ランプは本当に針の穴程度で小さいので、これは好みが分かれるかもしれません。ちょっと離れていると、通知ランプが点灯していることが分かりません。しかし、逆に言うと、寝てるときなど眩しくないですし、視界の邪魔にならないとも言えます。真っ暗な中煌々と点灯しても眩しいですからね。個人的にはもうちょっと大きくてわかりやすい方が良かったです。
総評
約2週間、メインのスマホとしてP20 liteをガッツリ使い込みましたが良いですね。少なくとも3万円のスマホでは間違いなくこれがナンバーワンだと思います。HUAWEIさんらしく、余計な謹製アプリなどほぼない、ピュアAndroidに近いところも相変わらず素晴らしいです。
ASUSさんのスマホも使用したことがあるのですが、こっちは折角のSIMフリースマホなのに、消せないASUS謹製アプリが大量でして…。謹製アプリが多いと、更新チェック、更新した際のDL、勝手に自動起動したりと、余計なバッテリーを消費してしまうので好ましいことではないんです。PCの自作で昔から愛用しているので、ASUSさんも好きなメーカーなんですけどね。
2週間使って一言でまとめると『弱点のないスマホ』ですね。どの機能を取ってみても、「ん?なんだこれは?」、「ちょっと変だな」思うことがありませんでした。前機種のP10 liteでもそうでしたが、際だった特徴がない代わりに、際だった弱点もないので、失敗したくない方には最適だと思います。3Dゲームさえしないのであれば、P20 liteを購入して失敗したと思うことはまずないと思います。
こんな人にお勧め
- 大画面スマホが欲しい人
- 癖のないスマートフォンが欲しい人
- カメラの性能が良いスマホが欲しい人
- コストパフォーマンスが高いスマホが欲しい人
関連リンク
この記事と関係のある商品