今回レビューするのは、EarFunさんのワイヤレスイヤホン『TW301』です。
それでは早速レビューを書いていきたいと思います。
目次
特徴
- 【超軽量のノイズキャンセリングイヤホン】:僅か4.1gの超軽量完全ワイヤレスイヤホンとして、耳にピッタリ合うような、快適な装着感を実現しました。ANCモードでは、最大28dBのノイズを除去し、外部のノイズを気にせず、音楽没入することができます。【3つのノイズコントロールモード】:「アクティブノイズキャンセリング(ANC)」、「外音取り込み」、「ノーマル」。使用環境に応じて、モードを切り替えることができます。※ノイズキャンセリング機能は、乗り物や空調などの低周波数帯の騒⾳に対して最も有効です。すべての騒音が打ち消されるわけではありません。
- 【6.1mm複合振動板を採用した低歪みドライバー】:6.1mm径のダイナミックドライバーに複合振動板を採用しており、深みのある低音からなめらかな中高音までバランス良く再生します。【4マイク通話テクノロジー】:強化された4マイク通話(ENC)テクノロジーにより、周囲のノイズを低減し、相手に聴き取りやすいクリアな音声を届けます。【IPX5防水】:水や汗からの侵食を防げるので、スポーツや運動をする時、不意に雨に降られ時も、安心してご利用いただけます。
- 【最新のBluetooth 5.2テクノロジー】:高度なBluetooth 5.2チップを搭載しており、低消費電力でよりすばやく安定した接続とを保証できます。通信距離は最大15mです。一度ペアリングを済ませれば、次回は自動的に再接続されます。ハンズフリー通話やビデオ会議をよりスムーズにしてくれます。
- 【低遅延モード】:低遅延モードをオンにすると、遅延を100ms(0.1秒)以下に抑えることで、動画視聴やゲームなどの体験を向上させます。ただし、通信距離が短くなるため、音楽を聴く場合は、低遅延モードをオフにすることをおすすめします。【32時間再生&便利なワイヤレス充電】:イヤホン本体は1回の充電で、7時間連続再生ができます。さらに10分だけ充電して最大120分間再生可能です。充電ケースを使用すれば、最大32時間再生できます。USB-C充電とワイヤレス充電に対応しております。
- 【直感的なタッチ操作】:静電容量式タッチセンサーを搭載しており、指先でふれることで音楽再生や着信応答、音量調整などの操作を直感的にコントロールできます。物理ボタンによる耳への不快感を解消します。【片耳対応のTWS技術】:左右いずれかのイヤホンを単独で使用できるので、片耳で音楽を聴いたり、ハンズフリー通話をしたりすることができます。
長所と短所
- ○小型軽量で耳の負担にならない
- ○音質が良く低遅延
- ○接続が簡単
- ○アクティブのイズキャンセリングと外音取り込み機能がある
- ○曲送りはできるが曲戻しができない
- ○左右の切り替えがシームレス
- ◎ワイヤレス充電ができる
- ◎バッテリー持ちが7時間以上
- ○IPX5の防水性能
外観
パッケージ外観
セット内容
パッケージ内容は画像の物で全てになります。
イヤホン。
ケース。
USB Type-Cケーブル。
イヤーピース、イヤーフック。
サンキューカード。
説明書。日本語ページあり。
動画
スペック
- ドライバーユニット : 6.1mm径ダイナミックドライバー(複合振動板を採用)
- 電池持続時間:ノーマルモードでは約7時間(イヤホン)、約32時間(ケース充電込み)、
- ANCモードでは約6時間(イヤホン)、約27時間(ケース充電込み)
- 充電時間:約 1.5時間(イヤホン)、約2時間(充電ケース)
- Bluetooth規格:5.0 Bluetooth動作範囲:15m
- 対応コーデック:AAC、SBC 周波数特性 : 20Hz~20kHz
- Bluetoothプロファイル:A2DP、AVRCP、HFP、HSP
使用した感想
○小型軽量で耳の負担にならない
このワイヤレスイヤホンは極小といって差し支えないと思います。百円玉と比較してもそれよりも小さいくらいで、指で簡単に摘まめます。極小なので紛失しないように気をつけてください。また、左右を示すLRの文字が大きく刻印されているのはわかりやすくて好感が持てます。
ボタンは平らな表面全部でタッチ式です。イヤホンの形状は耳の穴にイヤーピースを入れるカナル型。ユニークな点としては小さいイヤーフックがあること。イヤーフックというと、耳たぶに引っ掛ける大きな物を想像すると思いますが、こちらは耳の溝に小さく引っ掛けるタイプです。これがあるだけでも装着時の安定感は違います。
大きさは幅2.38cm×高さ1.43cm×奥行き2.51cm(イヤーピース込み)でした。非常に小さいです。また、重さは左右両方をあわせて8.9g。片方約4.5gなので超軽量です。
装着した状態を四方から見ると画像のようになります。極小なので耳の穴に軽く入れるだけでけでスポッとはまります。うしろから見るとほぼ隠れきってしまうので、イヤホンを装着していること自体わからないくらいです。
スマホ等と接続するコードはもちろん、左右を繋ぐコードすら無い完全ワイヤレスイヤホンです。そのため、スポーツ時などにいくら頭を動かしても衣服や首筋にコードが引っ掛かって邪魔になることはありません。また、コードが衣服や体に触れて発生するタッチノイズも一切ありません。
タッチノイズとは、コードが何かにこすれて発生するジョリジョリとした雑音です。これがコードから耳に伝わり結構耳障りなんです。これがないのは音楽を気持ち良く聞く上で大きなアドバンテージになります。
スポーツ時だけではなく、ベッドで横になって使用するときも完全コードレスは威力を発揮します。枕と首の間にコードが無いので、横になってTVを見るにしても音楽を聞くにしても快適です。
○音質が良く低遅延
音質は個人的になにも問題がありませんでした。高音でチープなシャリシャリした感じもありませんし、低音で割れるようなこともありませんでした。スマホと接続して音楽を聞く分にはなんら問題ないと思います。高級な有線イヤホンの場合、確かに音質は凄く良いです。ただ、完全ワイヤレスの取り回しの良さを経験してしまうと使いやすさが優先になってしまいます。それくらい完全コードレスイヤホンは便利なんです。
音質 | 概要 | |
対応コーデック | A2DP、AVRCP、AHFP、HSP、AAC | |
高音 | 割れたり歪んだりは感じず | |
低音 | 割れたり歪んだりは感じず | |
音ズレ | スマホで映画を観て感じず | |
音質評価※1 | ||
★★★★☆ |
※1 同タイプの他の物と比較しての評価(相対的評価)
apt-xの高音質規格には対応していませんが、AACには対応していました。後述する画像にもありますが、スマホできちんとAACと表示されました。
受信感度はかなり良い方だと思います。屋内で8m離れて耳を両手で覆ったところ、音が途切れることもあれば途切れないこともありました。途切れた場合は手を離せばまた再び音が聞こえてきました。一般的な完全ワイヤレスだと、この状況だと大抵は音が完全に一端消えるのですが、これは途切れないことも多かったです。
条件1 | 概要1 | 結果1 |
場所 | 屋内 | 音が途切れることなく聞こえる |
距離 | 8m | |
建造物 | 鉄骨 | |
障害物 | 間に木の扉2枚 | |
条件2 | 概要2(概要1に加えて) | 結果2 |
同上 | 受信部分を手で覆う | 音が途切れることもあれば途切れないときもある |
条件3 | 概要3(概要2のあとに) | 結果3 |
同上 | 受診部分から手を離す | 途切れた場合は再び音がスムーズに聞こえる |
受信感度評価※1 | ||
★★★★☆ |
※1 同タイプの他の物と比較しての評価(相対的評価)
○接続が簡単
接続は非常に簡単です。初回ペアリングの手順は下記になります。
- ケースのフタを開ける(自動的にイヤホンの電源がオンになる)
- スマホ等の端末でBluetooth機器を検索する
- 出てきた『EarFun Free Pro』を選択する
このたった3ステップです。なにも難しいことはありません、機械に疎い方でも問題なく使用できます。1,2年前は完全ワイヤレスのペアリングは結構複雑で、素人お断りみたいな感じだったのですが、ここ1年くらいで急激に簡単になりました。その理由の1つは前述もしたように、『フタを開けたら自動でイヤホンの電源が入る(&ペアリング状態)』ことです。前は両耳用と片耳用で2回の初回ペアリングをしなければならないなんて機種も珍しくなかったんです。
Androidでもイヤホンのバッテリー残量まできちんと表示されます。高音質規格のAACにも対応しており音質は良かったです。
○アクティブのイズキャンセリングと外音取り込み機能がある
このイヤホンのユニークな点としては、『アクティブのイズキャンセリング(ANC)機能』があることと、『外音取り込み機能』があることです。操作方法の詳細は後述しますが、音楽再生時に左のイヤホンを3回タッチで、ANC→外音取り込み→ノーマルと順次切り替わっていきます。切り替わったらそれを示す音声アナウンスが英語で流れるのでわかりやすいです。
どのような機能かというと、ANCはその名の通りノイズを低減する機能で、アクティブとなっている通り、自ら人に聞こえない周波数の音を出して雑音を打ち消してくれます。スペック上-28dbとなっているので、80dbの雑音が出ているところで使用すると52dbなる…といった感じです。このことからもわかるように、ノイズを完全に消すわけではなく、あくまで低減機能です。また、得意不得意のノイズもあります。得意なのは車や電車、飛行機などの低音で、不得意なのは女性の声や街中に流れる高音のBGMのような気がします。
外音取り込み機能は逆で、周囲の音を聞こえるようにするモードです。後ろから近付く車、曲がり角の先から来る自転車などの音が聞こえないと危険な場合がありますよね。例えばジョギング中だったり。このようなときに使用すると、周囲の音が聞こえるようになるので安全です。
○曲送りはできるが曲戻しができない
操作方法はイヤホンボタンで一通りできます。ただ、下表を見ていただければわかりますが『曲戻し』ができません。完全ワイヤレスイヤホンだと最近この手の物が結構あります。皆さん曲戻しはそんなにやらないんですかね。曲送りがあるなら曲戻しもあって欲しいのですが…。その他は音量のアップダウン両方ともイヤホンのボタンでできるので便利です。
左 | 右 | ||
音楽再生 | 電源オン/オフ | ||
再生/一時停止 | 2回タッチ | ||
曲送り | 3回タッチ | ||
曲戻し | |||
音量アップ | 1回タッチ | ||
音量ダウン | 1回タッチ | ||
通話 | 受話/切断 | 2回タッチ | |
拒否 | 2秒長押し | ||
通話切り替え | 3回タッチ | ||
音声アシスタント | 起動 | 2秒長押し | |
ノイズキャンセリング | アクティブのイズキャンセリング/外音取り込みモード/ノーマルモードの切り替え | 3回タッチ | |
低遅延モード | 低遅延モードオン/オフ | 2秒長押し |
操作割り当ての表を見ると、まだまだ割り当てられていないジェスチャーがあるので、ここに曲戻しがあれば良かったんですけどね。また、ペアリングでなにか不具合が起こったり、記憶できる数の上限を超えてしまい、リセットしたい場合は下記の操作で工場出荷時のまっさらななにも記憶していない状態に戻ります。
- 左右のイヤホンをケースにセットする
- ケースのフタを開けたまま左右のボタンを同時に10秒以上長押し
- リセットが成功すると紫のランプが点滅する
- スマホなど接続していた端末で『EarFun Free Pro』を削除する
○左右の切り替えがシームレス
こちらは通信システムがTWS(True Wireless System)といい、左右それぞれとスマホ等がBluetoothで接続されます。そのため音ズレが少なく、左右の切り替えがシームレスになっています。
従来の接続方法は左画像のように、スマホと親機がまずは接続。その後親機から子機に接続という順番になっていました。両耳で使用すると遅延が発生しやすい子機にタイミングを合わせるため、結果として親機も機器も音ズレが…なんてことも少なくありませんでした。一方、TWSは左右それぞれと接続するので、親機→子機の1ステップがなくなり、音ズレがしづらい構造になっています。
TWSによる利点はまだあります。それは両耳と片耳の切り替えがシームレスである(つなぎ目がない)ことです。どういうことかというと、例えば片耳イヤホンとして使用していた場合、もう片方をケースから取り出して両耳イヤホンにすると、非TWSでは一端音楽が止まり、接続のし直しが発生していました。しかし、TWSだとこの接続のし直しが発生せず、音も途切れることは一切ありません。なぜなら前述したような仕組みなので、もう片方を取り出したら、現在使用している片方のイヤホンはそのままで、もう一方の取り出したイヤホンだけ接続すれば良いからです。
両耳と片耳イヤホンをシーンによって使い分ける方だとこれは非常に気持ちの良い挙動です。私の場合、両耳と片耳の使い分けとしては下記のようになっています。
【両耳で使用】
- 家で音楽を聞くとき
- 家でTVや動画を観るとき
- 外の徒歩移動のとき
【片耳で使用】
- ジョギング
- サイクリング
- バイク
◎ワイヤレス充電ができる
ユニークな機能として、ケースがワイヤレス充電に対応していることも挙げられます。この場合のワイヤレス充電はQi充電ともいわれます。スマホのワイヤレス充電規格と全く同じなので、手持ちの充電器がある方はそのまま使えますし、持っていない方でも2千円弱でAmazonなどから購入することができます。
平らなQi充電器が手元に見当たらなかったので、スタンド式の物で試してみましたが問題なく充電できました。充電中を示す赤ランプが点灯しています。置くだけで充電出来るのは非常に楽です。USB Type-Cケーブルの抜き差しが一切必要なくなりますからね。
肝心のケースそのものですが、画像のように非常に小さく、ジーンズのポケットの中に余裕で入りました。前面には充電状況を示すLEDランプが1つ。背面にはUSB Type-Cポート。前述したようにQi充電にも対応していますが、USB Type-Cケーブルによる充電ももちろんできます。
千円札や百円玉と比較しても十分小さいことが分かります。
計測したところ、幅6.62cm×奥行き2.46cm×高さ3.06cm。重さはイヤホンをセットした状態で41.0gなので超軽量です。
ケースのバッテリー容量は400mAhなので少ないです。ただ、少ないおかげでこれだけ小さいケースになっています。イヤホンのバッテリー容量は片方で50mAh、両方で100mAhです。空から満充電を考えるとちょうど4回このケースで充電できることになります。イヤホン1回+ケース4回の最大5回回せるので、イヤホンのバッテリー持ち時間7時間×5回で最大35時間使用できることになります。
◎バッテリー持ちが7時間以上
バッテリー持ちを実際に実験しました。その結果、音楽再生でバッテリーは7時間以上持ちました。ちなみに、TWSだと両耳で使用しても片耳で使用してもバッテリー持ちは変わりません。変わっても数分の誤差だったり、環境(音量、音質、気温など)よる違いだけです。理論的には全く同じ『バッテリー持ちになります。
条件 | 仕様上 | 実験結果 |
両耳での音楽再生 | 7時間 | ▲7時間14分 |
片耳での音楽再生 | 7時間 | ▲7時間19分 |
充電 | 1.5時間(イヤホン) 2.0時間(ケース) 3.5時間(ケース:ワイヤレス充電) |
※充電が完了したか中身が見えないのでわからず |
バッテリー評価※1 | ||
★★★★☆ |
※1 同タイプの他の物と比較しての評価(相対的評価)
この手の完全ワイヤレスイヤホンの場合、202年12月時点での平均値は5時間か、長くても6時間程度なので、7時間持つこちらは十分ロングライフバッテリーといえます。
○IPX5の防水性能
防水性能はIPX5です。IPX5は基準に当てはめると『あらゆる方向からの直接噴流水からの保護』となっています。その上の6に『強い』との表現があるので、強い噴流水はNGということになります。一般的な雨や弱いシャワー程度なら平気ですが、台風、ゲリラ豪雨、強いシャワーはアウトといった感じです。生活防水よりは強い防水性能なので、普通に生活していれば問題ないと思います。
総評
EarFunさんはかなりしっかりしたメーカーのようで、公式の日本語ページにも力を入れていますし有名な賞も受賞しています。このメーカーのイヤホンやヘッドホンはいくつか使用しましたが、これまで外れはこれまでありませんでした。音質や受信感度などの基本性能が良いのはもちろんですが、このメーカーの他機種も使用していて1年以上持っています。
この機種も造りがしっかりしておりチープさはありません。タッチボタンの感度も良いですし、音質、受信感度、遅延も問題なし。ANCに外音取り込み、左右切り替えのシームレスなどなど、機能面でも十分満足できるものでした。
こんな人にお勧め
- TWSの完全ワイヤレスイヤホンが欲しい人
- アクティブノイズキャンセリング機能や外音取り込み機能が欲しい人
- 遅延のない完全ワイヤレスイヤホンが欲しい人
- バッテリーは音楽再生で7時間持つ完全ワイヤレスイヤホンが欲しい人
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