今回レビューするのは、DragonTouchさんのタブレット『NPK10』です。
今回は全3回ほどレビューする2回目となります。3回目の今回は実際にメインのスマホとしてしっかり使ってみて感じたことを詳しく見ていきたいと思います。
それでは早速レビューを書いていきたいと思います。
目次
動画
スペック
-
- * プロセッサ:MTK8163 Quad-core Cortex-A53 64-bit
- * ストレージ:2GB/32GB +128GB 拡張ストレージ
- * OS:Android 9.0
- * ディスプレイ:10.1インチ 1280x800 IPS液晶
- * タッチパネル:5点マルチタッチスクリーン
- * 無線LAN:WIFI 802.11a/b/g/n +BT4.0+FM+GPS
- * カメラ:8.0MPリアカメラと2.0MPフロントカメラ
- * マイク:MIC × 1 内蔵
- * スピーカー:8Ω/1W × 2内蔵
- * イヤホン:3.5mm ステレオミニジャック
- * USB:Micro USB × 1(5V/2A)
- * サイズ:約240.2*170.2*9.3MM
- * 重量:約 520g
- * バッテリー:3.7V/5000mAH
- * 電源:5V/2A
使い込んでわかったこと
OS
OSはAndroid 9です。最近、HUAWEIなど中国企業がAndroidを使えなくなるとか、制裁がどうとか聞きますが、全く普通のAndroidで変わったところはありません。
Google Palyも問題なく全ての機能を使用できます。
メーカー謹製アプリはほぼなにも入っていません。ピュアAndroidです。
性能
スペックはRAMが2GBで、内蔵ROMが32GB。CPUは『MTK8163 Quad-core Cortex-A53(1.3GHzまで)』です。
内蔵ROMは32GBあるので、格安の10インチタブレットとしては問題ありません。私は使用するアプリを一通り入れてもまだ20GBほども余っています。
内蔵ROMとしては十分ですが、音楽や動画を楽しみたい場合、やはりMicro SDカードを入れた方が良いです。今はSDカードも安いので、ベストバイは128GBあたりでしょうか。128GBもあれば何千曲もの音楽や何十本もの動画を入れてもなお余裕があります。
RAMの2GBは若干弱いです。もう一声で3GB欲しかったところ。ただ、複数アプリを起動しても重くなることは特ににありませんでした。
CPUはロースペックの物ですが、3Dゲームでもやらないなら全く問題ありません。フルハイビジョンのts動画を再生しても問題なく、早送り巻き戻し、ジャンプなどスムーズにできています。今のスマホやタブレットの場合、よほどおかしな物を買わない限り、ゲームをしないなら問題ありません。
1万円以下のスマホやタブレットは注意しましょう。経験上、この価格になるとアプリの立ち上げがもたついたり、Googleマップで表示が遅かったり、性能の低さが顕著になります。
バッテリー
内蔵バッテリーは5000mAhです。10インチタブレットとしては一般的な容量。スマホだと現在、3000mAh前後が主流になっています。
バッテリーがどれくらい持つのか実験してみました。設定はデフォルトのままです。
動画の再生実験では『MX Player』を使用し、輝度を5にして映画の『ゼログラビティ』をループ再生しました。
実験の結果、動画の再生では10時間29分持ちました。特に長く持つわけではありませんが、極端に短いわけでもないのいで普通です。もともとタブレットはスマホより画面が大きいので電力を消費してしまいます。それでこの結果なら問題なし。2時間の映画を5本見てもまだ余っています。
これならどんなヘビーな使い方をしても1日は持つはずです。ちなみに、画像はアプリの『Battery MIX』でのグラフです。途中で寝たので、そのとき一時実験を停止しているので、そこが平らになっているところです。
次に私がよく利用する電子書籍でもどれくらいバッテリーが持つか実験してみました。
使用するアプリは『Perfect Viewer』。私は部屋を真っ暗にして寝ながら読むので輝度は暗めの5です。
実験の結果、電子書籍読みでは5%で55分持ちました。これを20倍するとこのタブレットのバッテリー持ちが分かります。計算すると、実際に100%で持つ時間はおよそ18時間18分です。
電子書籍読みでも十分なバッテリー持ちだと思います。画像はアプリの『Battery MIX』でのグラフです。
電子書籍読みの場合、白い色やタップ回数が多ければ多いほど、バッテリーの消費が多くなるので、誤差は結構あるかもしれません。参考までにお考えください。ちなみに、読んだのは『鬼滅の刃』です。
最後に充電がどれくらい掛かるのかの実験もしました。空から満充電までに、3時間10分満充電にするまでに掛かりました。
画像はBattery MIXでのグラフになります。
消費する際も充電する際も、グラフを見てわかるとおり、綺麗な右肩上がり、または右肩下がりになっており、バッテリーの品質は良いようです。充電の際に最後グラフが緩やかになっているのは、バッテリー保護機能だと思います。
画面
画面サイズは10.1インチで、画面解像度は1280×800です。アスペクト比は16:10。
画像は16:9の動画を再生しているところです。16:10のアスペクト比なので、少しだけ上下に黒帯が出ますが特に違和感なく動画を見ることが出来ました。
こちらは漫画を単ページで縦に表示したところ。余白はグレーの部分です。最近のスマホは19:9など極端な縦長画面が多く、動画や漫画の表示で余白が大きく出てしまう物も多いのですが、こちらは16:10のアスペクト比なので、余白はかなり抑えめになっていて見やすいです。
10インチの魅力である漫画の見開き表示の様子です。こちらも左右の余白はかなり少なくて読みやすいです。両手持ちが基本になるので、逆にこの余白は手で持って隠れる部分だったり、タッチして移動させる部分として使えるので便利です。
ページの中心部に影があるのは、アプリのエフェクトです。本当の本を読んでいるように見せる機能です。
8インチと比較した様子。数値上は2インチしか違いませんが、面積はかなり違うことが分かると思います。単ページ表示すると文字も大きくて非常に見やすいです。
見開きでの8インチとの比較です。やはり、見開きで漫画を読むなら10インチ一択です。8インチの見開きは少々つらいです。単ページ表示で1ページごと読みたいなら8インチ。見開きで読みたいなら10インチです。
液晶画面で肝心の視野角も非常に広いです。縦方向の逆サイドを角度を目一杯に付けて見ても、色ムラや暗くなることも全くありません。
横向きにして逆サイドを見ても同じく、色ムラも暗転もなし。液晶画面の視野角は非常に広いので、座って見ても横になって見ても、色んな角度から見て問題なし。
画面解像度が1280×800で、フルハイビジョンではないのですが文字もにじみなく綺麗に表示されているので読みやすかったです。ドットのつぶつぶ感もありませんでした。できればフルハイビジョン解像度であってほしかったのですが、10インチの720Pは人間にその違いはほぼわからないようです。
もちろん、白黒表示させた漫画でも逆サイドの視野角はバッチリでした。
カメラ
タブレットのカメラはオマケです。これはこのタブレットに限ったことではなく、概ねそうです。タブレットのコストカットはここに1番顕著に表れます。高性能なカメラが欲しいなら、iPadなどのタブレット高級機を購するか、スマホにした方が良いです。
前提としてこのことを抑えた上で、このタブレットのカメラを見ても、やはりコストカットの影響が出ています。
カメラの画面ですが、見て分かるとおりメニューが物凄く少なくシンプルです。ガイドラインも出すことはできません。右で画像と動画の撮影を選択。左は上からアウトカメラと運カメラの切り替え、HDRの有効無効切り替え、フラッシュの有効無効切り替え。そして、1番下は設定です。
左下の黄色いアイコンをタップすると設定に入ります。設定のトップページがこちらになります。これもビックリするくらいシンプル。実際に設定するには、さらに右の歯車アイコンをタップ。
写真の撮影解像度は、左がアウトカメラ、右がインカメラです。アウトカメラの最高画質が8Mなので、やはり解像度は2万円程度のスマホに比べても低いです。インカメラなんて2Mです。やはりここでもタブレットのカメラはオマケだとわかります。
こちらは動画撮影の解像度です。左がアウトカメラ、右がインカメラ。アウトカメラでの最大解像度が720Pで、インカメラの最大解像度はVGAです。
モードの選択項目はこちらになります。左が写真で右が動画です。
カメラ横にはLEDライトがあります。暗い場所でのブツ撮りなどの撮影も問題なくできます。
ここからいくつか作例をアップしていきます。クリックすると大きな画像になります。
色々撮影して気付いたのですが、HDRをオンにしたり、Autoモードで撮影するより、HDRなしのモード『無効』で撮影した方が1番綺麗に撮影できました。この画像がそれです。
HDRをオンにすると、ぼやけたり明るすぎたりしてしまいました。正直、カメラのソフトウェアはあまりできが良くないようです。ソフトウェアの設定を弄らず、そのままカメラのハード任せで撮影した方が良いです。
ピント合わせは画面内のタップでできます。しかし、ピント合わせというより、明るさをそこ基準にするといった感じでした。
文字もきちんと判別できるくらいに撮影され、ピンボケも起こりづらいですが、場所や対象物によっては暗く撮影されてしまう場合もありました。
ズームはピンチアウトで行います。ズームはデジタルズーム(単純な拡大)で4倍までです。デジタルズームなので、拡大すると画質は粗くなりますが、それでも文字は問題なく判別可能。
夜の撮影。案内板の『出口』うしろに民家があり、カメラの性能の良いスマホだとそこもきちんと撮影できるのですが、こちらはほぼ真っ黒になってしまいました。明るいカメラとは言えないようです。
こちらはXiaomiのRedmi Note 9sで撮影した写真です。案内板うしろの民家がきちんと撮影されています。
やはり暗い場所は苦手のようです。ただ、スナップ用や縮小してブログに載せる用なら許容範囲かなといった感じ。
タブレットのカメラは基本的にオマケなので、この機種に限らず過度な期待は禁物です。暗い場所は苦手ですが、そこそこには撮れるカメラです。
デザイン、サイズ
デザインはタブレットらしいタブレットで、もう少し高価な物に比べるとベゼル幅も厚みもあります。こちらの画像は8インチと比較したものです。
厚みもHUAWEIのT5と比較すると若干あります。ただ、T5はカメラが飛び出ているので、その分厚みがあるように見えますが、実際はもっと薄い感じです。こちらのタブレットのアウトカメラは一切飛び出ていません。
認証、セキュリティ
指紋認証はありません。ただ、顔認証はあります。顔認証の精度は特に問題ありませんが、当然暗い部屋などでは精度が下がったり、認証してくれない場合が多いです。
顔認証は1度認証したあとで精度が低かった場合など、精度を高めるため追加でまた顔認証を登録することもできます。顔認証のやり方は一般的で、設定から選んでいきインカメラに自分の顔を入れるだけです。
ロック機能に一般的なものは揃っています。なし、スワイプ、パターン、PIN、パスワード。特に『なし』は家でしか使用しないのであれば便利です。電源を入れたらロックなしでダイレクトにホーム画面にアクセスします。
Androidのスマートロック機能も健在。前述の顔認証はもちろん、持ち運びを検知した場合、登録した場所、登録したデバイスが近くにある場合はロックしないなどができます。
主なセンサー類だと照度センサーが無いので、周囲の明るさに応じて自動的に輝度の変更はしてくれません。
GPS、その他センサー
GPSセンサーはもちろんあります。実際に外でGoogleマップでナビを使用しながら精度の実験をして見ました。
ズレは徒歩移動で使用した際、最大で5m前後でした。これが車やバイクなどだと、次々と衛星を捉えて修正されていくので、カーナビとして使用するともっと精度が良くなります。誤差は最大5mほどなのですが、徒歩ナビとしても問題なく使用できました。
Googleマップをカーナビとして使用しましたが、最初にGoogleマップとアクセスするときや、拡大や縮小でカク付きやもたつきを感じました。この辺りはRAMやCPUのパワー不足を感じます。
ネットワーク
ネットワークはwifiの繋がりはスムーズで全く問題ありませんでした。SIMカードは入らないので、モバイルネットーワーク通信はできません。
ネットワークの設定も問題なくでき、静的にIPアドレスを固定することも可能。通信状況も良好です。
Bluetooth
Bluetoothは問題なく利用できています。手持ちのイヤホン、ヘッドホン、スピーカー、キーボードに接続しましたが、全て特に遅延なく使用できています。
総評
タブレットというジャンルそのもので言えることなのですが、カメラはオマケです。それさえわかって購入するのであれば、1.5万円で10インチタブレットが手に入るのでコスパは非常に良いです。
この価格なら電子書籍専用タブレットとして購入しても損はないと思います。電子書籍専用なら、AmazonのKindleや楽天のKoboで良いと言われるかもしれませんが、やはり音楽を聞いたりWEB閲覧をしたり、メールやSNSを使用したり、その他のこともちょっとはりたいとなると、一般的なタブレットの方が良いんです。
カメラ以外妥協すべき点としては、ベゼル幅と厚みが多少あることくらいでしょうか。格安のスマホやタブレットで3Dゲームをやる方もいないとは思いますが、カメラは余り使わない、3Dゲームを全くやらない方なら、このタブレットをメイン機にしても問題ないと思います。
第1回と第2回の記事
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