目次
掲載情報
掲載雑誌
- ビックコミックスピリッツ 1983年4月15日号
アニメでは
時系列とでき事
- 1983年3月 惣一郎さんの日記登場
この頃のでき事
- 4月1日 - 神奈川県が都道府県では初の情報公開制度開始。
- 4月1日 - 日本コカ・コーラがスポーツ飲料「アクエリアス」を発売。同じ日には大塚製薬が「カロリーメイト」を、カシオ計算機が「G-SHOCK」をそれぞれ発売。
- 4月4日 - NHK朝の連続テレビ小説第31作『おしん』放送開始。
- 4月5日 - 第55回選抜高校野球大会は徳島・池田高校がエース水野雄仁の投打にわたる活躍でセンバツ初優勝。また同校は1960年夏・1961年春の神奈川・法政二高に次ぐ学制改革後2校目の夏春連覇を達成。
- 4月7日 - 毎日放送系でクイズ番組『世界まるごとHOWマッチ』(司会:大橋巨泉)放送開始(1990年3月終了)。
- 4月15日 - 東京ディズニーランド開園。
- 4月15日 - 森永製菓が「パックンチョ」を発売。
- 4月18日 - ベイルートの米大使館で爆弾テロ。
- 4月18日 - 俳優の萩原健一が大麻取締法違反容疑で逮捕。
- 4月19日 - 三重県鳥羽市沖で自衛隊機2機が墜落し、14人死亡。
- 4月27日 - 大阪駅中央口に建設されていた大阪ターミナルビル(通称:アクティ大阪)が完成。大丸梅田店、大阪ターミナルホテルなどが入居した。
- 4月28日 - 歌手・俳優の清水健太郎が大麻取締法違反で逮捕(初の逮捕)。
あらすじ
郁子ちゃんの家庭教師のバイトをする五代君。帰り際に音無老人から、惣一郎さんの日記を響子さんに渡すように頼まれます。気になりながらも響子さんに届ける五代君ですが、その日記から1枚のハガキが抜け落ちていることに気が付く響子さん。五代君に何か知らないか聞こうとするのですが…。
みどころ
- 惣一郎さんの日記
はじめに
今回は惣一郎さんの日記を響子さんに送り届けるたったそれだけの話です。しかしそこはめぞん一刻。ひょんな事から1枚のハガキが抜け落ち、お互いの腹の探り合いや妄想、勝手に勘違いをすることが始まってしまいます。
郁子ちゃんが大きくなっている
初登場と比べると郁子ちゃんが随分成長しています。この頃郁子ちゃんは14歳の中2の終わりで、あと1ヶ月もすれば中3との頃。
しかし郁子ちゃんと五代君はナチュラルに仲が良いです。描写に微塵も妖しい雰囲気が出ないのは女性作家ならではでしょうか。
惣一郎さんのパーソナリティ
惣一郎さんは結局最後まで顔が黒塗りで出てこず、作中の時間では死んでしまっているので、見た目や性格がなかなか掴めません。ごくたまに出てくる響子さんとのエピソードを繋げ合わせて、木訥な人だとか、27歳まで定職に就いていなかったとか、女性経験が少なそうとか、優しそうな人とか想像するしかなく、惣一郎さんのパーソナリティにスポットが当たり、1話丸ごと使ったのはこの回のみです。
惣一郎さんの話は響子さんの回想と、この日記から間接的にしか表現されず、響子さん以外からすると謎に包まれた人です。この辺の「惣一郎さんとは?」との疑問や思いは、ほぼ五代君と読者は同じ目線なんですよね。こういった響子さんの内心や日記を見られている分だけ、読者である私たちの方が惣一郎さんを知っているわけです。それでも顔も性格もいまいち掴めないので、五代君は読者以上に惣一郎さんについては何も知らず、惣一郎さんの話題が出たり考えたりする度にモヤモヤするでしょうね。結婚した後はこの辺のこと聞いたんでしょうか。それともこのまま触れずにいたんでしょうか。気になります。
暑中見舞い
結局惣一郎さんの日記から抜け落ちたハガキは、響子さんからの暑中見舞で、女生徒から暑中見舞いが来たことを真剣に悩んでいるとの日記でした。このことからも、惣一郎さんが真面目で、女性経験が少なく、決してモテるタイプではなかったことが窺えます。五代君と三鷹さん、どちらと似ているかと言えば、勿論五代君なんですよね。人間の好みはそうそう変わりません。
総評
今回は五代君にはいつものことですが、響子さんも妄想や想像をして悶々としていました。しかしこの頃惣一郎さんの日記を読んで、悲しくならず思い出として懐かしがって読めているところを見ると、随分惣一郎さんを良い意味で忘れてきているとのでしょうか。
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