サッカーワールドカップ「日本 vs コートジボワール」感想

いつもとはちょっと違うけど

いつも自分で買った物のレビューを主にしていますが、今回は先日始まったワールドカップ日本代表の試合の感想を少し書いていきたいと思います。

 

日本代表が出ていなかった頃のワールドカップ

私が初めてワールドカップを見たのは1990年のイタリア大会でした。

 

当時は勿論日本代表なんて出場していなくて、ワールドカップは夢の舞台、雲の上の存在でした。ただ日本代表が出ていないからこその利点が一つあって、それは「日本代表が負けない」って事です。

 

ワールドカップに出ていないのですから、ワールドカップで負けようがないんです。ワールドカップで負けて落胆するとか、凹んで1週間鬱状態なんてことも起こりません。そう今回のように…。

 

本来これは悲しいことなのですが、出ていなかった頃は実際にこんな感じで、出るようになってからは負けて凹むことが多くなり、辛いことも多いんですよね…。出場出来るだけで有り難いと思わなければいけないのでしょうが…負けると本当に凹みます。

 

ビビりすぎの日本代表

まず試合が始まってすぐ思ったのは、「慎重すぎる」でした。1998年初出場の時よりも、2010年のドン引き戦術の時よりも、遙かに慎重すぎてビビりすぎていました。

 

のちにドログバが日本代表はビビっいたなんてコメントしていましたが、それを受けて後から言っているのではなく、開始5分で見ていて実際にそう思いました。

 

ワールドカップ初戦ですし、雨でボールが滑り、足が取られるから慎重になったのでしょう。それにしても本当におそるおそるプレイしていたのが、画面から如実に伝わってきました。

 

特に香川は酷くて、一つ一つのボールタッチやパスでビビりまくってるのがわかって、申し訳ないのですがイライラしてしまいました。また、本田もパスミスが酷く、敵にプレゼントパスを何回もして、「なにやってんだよ!」と何回声を出したことか。

 

勝ちを意識したのか?

この試合で思ったのはもう一つあって、それは「勝ちを意識したのか?」と言うことです。

 

どういうことかと言うと、今までの日本代表は監督も選手もサポーターも、みんな自分たちがチャレンジャーであることをわかっており、であるからこそ常にチャレンジャー精神で挑んでいました。もっと簡単に言うと、ダメで元々精神だったわけです。ところが今回、本田を初め選手は「自分たちのサッカーで勝つ」と公言して憚りませんでした。

 

数日前のNHKスペシャルをたまたま見たとき、吉田がインタビューに答えていました。

 

  1. ドン引きサッカーではある程度までは行けるがその先はあるのか?
  2. その先を考えるならば自分たちの攻撃サッカーで行こう

 

要約すると、選手みんなで話合ってこの結論に達したらしいです。

 

と言うことは、つまり彼らの間ではワールドカップは「勝てる大会」へと意思の変化が合ったと言うことです。そうするとどうなるか。少なくともコートジボワール戦を見る限り、勝ちたい、負けられない、勝てるんだと言う意識が強くなりすぎ、チャレンジャー精神が失われてしまったのではないでしょうか。

 

いずれ日本代表もワールドカップを勝てる大会だと思える日が来るかも知れません。それを考えるとこの意識の変化、改革は必要なのでしょう。しかし結果を見ると、勝てるんだと意識する余り、本来やりたかったサッカーが、臆病なプレーで全く出来ませんでした。

 

フィジカルモンスターばかりのコートジボワール

正直に言います。コートジボワールを舐めていました。とは言っても、余裕で勝てるなんて思っていたわけではなく、もう少し五分の戦いが出来ると思っていました。ところが蓋を開ければ、結果は1-2と1点差なのですが内容は完敗。手も足も出ないという表現で間違いないと思います。

 

ドログバが出て雰囲気が激変したのは間違いないのですが、その前から圧倒的な体の当たり、縦へのスピードに日本代表は翻弄されていて、2失点で済んだのが奇跡的なくらいの内容でした。

 

私も長いことサッカーをやっているので、プレイに関しても全くやっていない人よりはわかっているつもりですが、相手が縦へ来たら縦を切ってサイドに追い込めとか、リトリートして味方の戻りを待てとか、半身になって下がりながらタックルの機会を伺えとか、そういうセオリーが完全に通用しない相手でした。

 

サイドに追い込もうとしてもあの鬼のフィジカルでゴリゴリ来ますし、リトリートしても相手はボールを奪われることを恐れず縦へガンガン来ますし、半身になってあらゆる方向に対応していても、1歩2歩で置き去りにされてしまいますし…。

 

ワールドカップの試合は今回全て見ていますし、ワールドカップ前の親善試合も結構チェックしていた方だと思うのですが、コートジボワールの身体能力と縦へのスピードは、今大会屈指ではないのかなと…。日本代表日本代表が駄目だったことを鑑みて、コートジボワールを多少低く見積もったとしても、あの肉体の能力はE組まで全部見たところナンバーワンだと思います。

 

アフリカには日本代表相性良かったんですけどね。これまでの相手と格が違いました。

 

ギリシャ戦の展望

初戦を負けると、GL突破の可能性は8.7%と言う絶望的な数字がありますが、そんな事を知っても、次の試合を見るのをやめるわけにもいきませんし、選手はその低確率に掛けてやれるだけやるしかないので、この先の展望を少し書いていきたいと思います。

 

まず次のギリシャ戦ですが、ギリシャも第1節で負けていて、なおかつ0-3という大敗で、得失点差が相当厳しいので、堅守速攻の特徴をある程度捨てて、前に出てくると思われます。

 

これは日本代表には朗報なんです。アジアレベルの相手でもドン引きして守られると、中々点を取れなく苦しんでいる日本代表ですから、ギリシャレベルの相手にドン引きされると0-0、もしくはカウンター一発で沈む0-1なんて、最悪の結果も結構な確率で起こり得ました。日本代表、ギリシャの両チームの第1節の結果を見ると、両方とも守るという選択肢が最優先ではなくなるのは間違いないので、日本代表が点を取れる可能性は高くなります。

 

また、ギリシャは欧州にいくつかある「欧州弁慶」のひとつでもあります。他にはポーランドやハンガリー、スコットランドもそうでしょうか。ユーロやワールドカップ予選で、欧州相手だと良い成績を残すのに、他の大陸相手だと途端に勝てなくなる。そんなチームなんです。強化費もそれほど潤沢な国ではないので、他大陸の違ったプレイスタイルのチームとやる機会があまりないと言うのも一因でしょう。

 

前回大会では韓国に負けましたし、昔のコンフェデでは、欧州王者だったギリシャに日本代表は結果こそ1-0でしたが内容で圧勝しました。勿論、勝負事は何が起こるか分かりません。98年のジャマイカのようなこともあるので、絶対に勝てるとは思いませんが、力関係では日本代表が上なのは間違いありません。

 

まあ相手がどうであれ、ここで勝ち点3だと確実に日本は終わりです。

 

コロンビア戦の展望

コロンビアvsギリシャの試合も見ましたが、正直なところコートジボワールの方が強いのではないかと言う感想を持ち始めています。勿論日本代表が驚くほど駄目だったことも加味して、それを補正して考えての感想です。

 

コートジボワールの身体能力と縦へのスピードは、日本代表が味わったことのない異次元の物であり、ある意味サッカーとは違う要素とも言えました。

 

ところがコロンビアは、そういったフィジカルモンスターはおらず、またサッカーも綺麗なサッカーできっちり繋いで、フィジカルを前面に押し出し、ゴリゴリ縦突破をしてくるわけでもないので、少なくとも「サッカー」が出来る相手ではないかなと睨んでいます。あくまで勝てるかどうかではなく、コートジボワール戦よりはサッカーが出来そうかなと。

 

勿論日本代表のサッカーと南米のサッカーの相性の悪さは、過去のデータでも知っていますし、たくさん試合を見てきたのでわかっていますが、データだけに頼って予想するならば、先のコートジボワール戦でも、アフリカに強い日本が出ていないとおかしいわけで、希望的観測はありますが、コロンビア戦は相性の悪い南米勢を払拭して欲しいものです。

 

なぜあんなサッカーになってしまったのかが鍵

コートジボワール戦では、みんなビクビクしてサッカーをしていて、全くパスも繋げず、一方的にやられてしまいましたが、次のギリシャ戦までに、なぜこうなったのかを分析して、修正することが鍵になってくると思います。

 

勝てるかどうかは別にして、今まで標榜してきたサッカーが全く出来なかった原因を突き止め、修正することが出来なければ勝つことはおろか、3連敗なんてこともあり得ます。

 

私の考え方は戦術以前に、ワールドカップを勝てる大会、もっと大袈裟に言えば勝って当然と思ってしまったことが最大要因だと思います。本気かどうかはともかく優勝を公言していましたからね。優勝すると言うことはグループリーグ突破は当たり前の出来事。当たり前の出来事なんだから勝って当然。勝たなきゃヤバイと…。フランスやアルゼンチンがGLで敗退する事もある大会で、こんなスタンスで臨んでいたら勝てるわけ無いんです。

 

戦術面で言えば、日本代表の左サイドから全く同じ形でやられていて、得点シーンに以外でも左サイドをズタズタにやられていました。

 

香川に守備は期待していませんが、香川のボールロストも多く、そこからピンチになることが何回も何回もありました。また、長友はイタリアに行く前は、攻めは出来ない守りの選手だったのですが、イタリアで攻撃重視のウイングバックに魔改造されてしまったので、どうもその癖なのか、位置取りが常に高かったので、長友に本来のサイドバックの役割になって貰うことも重要だと思います。

 

左サイドの修正、パスの精度、くさびのパスをきっちり収めること、前線からのチェイシング。修正する課題は山積みです。

 

前線からのチェイシングを考えると、1トップには大迫ではなく、大久保か柿谷を次はチョイスしてくると私は予想します。大迫が悪いと言うわけではなく、選手の特性として、チェイシングが出来る大久保か柿谷が必要だと思います。

 

とにもかくにも次のギリシャ戦で絶対に勝ち点3が必要です。「絶対に負けられない戦いがここにある」とテレ朝はキャッチコピーを使っていますが、今回ばかりは本当にそれ以上で、引き分けでもまずアウトです。

 

4年に1度しかない大会。しかも4年に3試合だけになる確率が高いのに、そのうち1試合は消化試合とか本当に脱力するので、なんとか踏ん張って欲しいところです。

 

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